ハイスクールD×D~転生せし守り手~   作:bridge

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投稿します!

1ヶ月ぶりの投稿となりました…(;^ω^)

お待たせしてしまって申し訳ないです…m(_ _)m

それではどうぞ!



Life.135~試合のその後、再会~

 

 

 

とある一室にて…。

 

一角に備え付けられているモニターには、今正に行われていたリアス・グレモリーチーム対、サイラオーグ・バアルチームによる、レーティングゲームが放送されていた。そのモニターに集まるのは、英雄派の主要なメンバー達。

 

「決着が付いたか…」

 

映像を見て呟いたのは、英雄派の1人であるゲオルク。

 

「…あのバアル家の次期当主を小細工無しの真っ向勝負で倒してしまうなんて。…この目で見ても信じられないわ」

 

苦笑したのはジャンヌダルク。力の権化とも言えるサイラオーグをその力で打ち倒した昴に驚愕していた。

 

「全く、暑苦しい試合だね。僕には到底真似できないよ」

 

蔑むような視線を贈りながら呟いたのはジークフリート。

 

「かー! その暑苦しいのが良いんじゃねえかよ! ロマンの分からねえ奴だな!」

 

そんなジークフリートを咎めたのはヘラクレス。

 

「…」

 

各々が感想を述べている中、ただ1人、曹操だけが無言でモニターを見つめていた。

 

「しかし、曹操」

 

「……ん?」

 

そんな曹操に、ゲオルクが話しかける。

 

「てっきり、俺はこの試合会場に神器(セイクリッド・ギア)の所有者を送り込む思っていたが、やはり、ヴァーリの警告が効いたのか?」

 

神器(セイクリッド・ギア)の所有者を超常の存在…つまり、強者の集まる場所へ送り込み、暴れさせ、危機的状況に追い込む事で禁手(バランス・ブレイカー)に無理やり至らせる。今回、試合が行われた会場、アグレアスは、三大勢力だけではなく、他の神話の神達も多く集結しており、禁手(バランス・ブレイカー)に至らせるにはもってこいの環境であった。

 

「フフッ、ヴァーリも用心深い奴だ。わざわざ釘を刺さずとも、俺は始めから横槍を入れる気なんて全くなかったと言うのに」

 

薄く笑みを浮かべながら返す曹操。

 

「へぇー、意外」

 

その回答に、意外そうに声を発したのはジャンヌダルク。

 

「そんな勿体ない事、出来る訳がない」

 

「勿体ない?」

 

曹操の言葉に意味が理解出来ず、ジークフリートが聞き返す。

 

「だってそうだろう? 本気で戦う御剣昴を観察出来るまたとないチャンス。それに比べれば、たかだか、複数人、神器(セイクリッド・ギア)の所有者を禁手(バランス・ブレイカー)に至らせる程度の事なんて、大した事じゃない。天秤にかけるまでもない些事さ」

 

フッと笑みを浮かべながら曹操が答える。

 

「それで、肝心な赤龍帝の弱点は見つかったの?」

 

ジャンヌダルクが尋ねると…。

 

「そうだね…、とりあえず、攻略法…、言うなれば、方向性はいくつか定まったよ」

 

ニヤリとしながら曹操がそう回答。

 

「まあ、ただ、そのほとんどが、残念ながら俺では実行不可能な攻略法だけどね」

 

「何だ、つまらないの」

 

呆れたような声を上げるジークフリート。

 

「だけど、その中で1つだけ、使えそうな攻略法がある」

 

「…それは?」

 

気になったジークフリートが問いかける。

 

「それは…」

 

『…』

 

固唾を飲んで曹操の言葉の言葉を待つ英雄派のメンバー達。

 

「……フッ、今はまだ話せる段階じゃないかな」

 

「おいおい、そりゃねえだろ…」

 

呆れたように肩を落とすヘラクレス。

 

「そうよ。もったいぶってないで、教えなさいよ」

 

ジャンヌダルクが続けて曹操にせっつく。

 

「言ったろ? あくまでも、俺が見つけたのは方向性だけだって。…ただそうだね。1つ言えるとすれば――」

 

曹操は立ち上がり…。

 

曹操らしく(・・・・・)、戦うだけさ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

            ※ ※ ※

 

 

「……っ」

 

意識が覚醒する昴。

 

「ここは…」

 

状況把握を行うとすると…。

 

「よう、やっと目ぇ覚ましたか」

 

横から聞き覚えのある声が聞こえ、視線を向けるとそこには、アザゼルの姿があった。

 

「アザゼルせんせ――がっ!」

 

身体を起こそうとしたその時、昴の全身に激痛が走り、苦悶の声を上げる。

 

「ジッとしてろ。言っとくが、お前はかなりの重症なんだぞ」

 

呆れ顔で昴を窘めるアザゼル。

 

「あの後、お前がぶっ倒れちまったからリアスが慌てて病室に担ぎ込んだんだよ」

 

リアスチームの勝利がコールされた後の記憶がない昴。アザゼルの説明によって状況を把握した。

 

「なるほど…、て言うか、アザゼル先生はどうしてここに? 確か、レーティングゲームの解説、でしたよね?」

 

今回のゲームのゲストの1人として、解説を任されていたアザゼル。ゲームが終わってもまだインタビュー等があるはずなのだが…。

 

「おう、それなら面倒だったから、教え子の様子が気になるっつって、全部皇帝様に押し付けて抜けて来た」

 

親指でモニターを指差すアザゼル。そこには、大勢の記者に囲まれ、インタビューを受けているディハウザー・ベリアルの姿が映っていた。

 

「全く、あなたと言うヒトは…」

 

「良いんだよ。あいつらは普段、俺達があくせく働いてる中、自由気ままにやってんだからよ」

 

嘆息する昴に対し、悪びれる様子がないアザゼル。

 

「…そうそう、後少ししたら、ここにサーゼクスの奴が来るぞ」

 

「サーゼクス様が?」

 

「おう。お前さんに話があるってよ。悪い話じゃないはずだ」

 

「そうですか…」

 

そう呟き、昴は視線を天井に向ける。

 

「サーゼクスの奴が来る前に、お前に1つ言っておきたい事があってな」

 

「?」

 

声色が真剣なものに変わり、昴はアザゼルに視線を向ける。

 

「サイラオーグとやり合った時にお前が使った。…確か、七星閃氣、だったか?」

 

「…」

 

「なるべく使用を控えろ」

 

変わらず真剣な表情で告げた。

 

「ましてや、赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)との併用なんざもっての他だ。見ろ、その身体」

 

促されて視線を向けると、全身に包帯が巻かれていた。

 

「代償がそれだ。右腕は特に重症だ。人間界の医療じゃ、お手上げだろうよ」

 

「…」

 

その言葉が大袈裟ではない事は昴は理解していた。

 

「これでもお前が目を覚ます少し前まで、アーシアが聖母の微笑(トワイライト・ヒーリング)で治療し続けていたんだぞ? にも関わらず、怪我はほとんど治ってねえ。恐らく、フェニックスの涙を使っても同様だろうよ」

 

「…もしかして、一生このままですか?」

 

恐る恐る尋ねる昴。

 

「一時的なものだ。無理やりリミッター外した影響で、今は身体が治癒を受け付けなくなってるだけだ。そう遠くない内に回復するだろうよ」

 

「それは、何よりです」

 

ひとまず胸をなでおろす昴。

 

「だが、この先、同じ事を繰り返せば、文字通り再起不能になりかねねえ。言っとくが、これは脅しじゃねえからな」

 

釘を刺すようにアザゼルが告げる。

 

「…」

 

その言葉に対し、昴は返事は勿論、頷く事が出来なかった。

 

「(七星閃氣を使わずして、あのサイラオーグさんに勝てただろうか…)」

 

答えはNOだ。単身のサイラオーグならいざ知らず、獅子の鎧を纏ったサイラオーグを相手に、昴が勝つには、七星閃氣をおいてなかった。

 

「生き急ぐな」

 

昴の心情を察したアザゼルがそう告げる。

 

「悪魔の寿命は長い。お前からすれば、こういう言い方は気に入らねえだろうが、たかがゲームだ。1度や2度の敗北や挫折なんざ、容易に挽回出来る。のし上がる事もな」

 

「…」

 

「納得出来ねえってなら、お前の周りにいる仲間や、女達…何より、リアスの事を考えろ」

 

「…っ」

 

「泣かせんなよ」

 

「…分かりました」

 

主であるリアスと、その眷属達である仲間の事を考え、昴は頷いた。

 

「そんだけだ。分かったら、大人しく寝てろ」

 

「あだっ! …いぎっ!」

 

アザゼルが昴の額を小突くと、ベッドに倒れ込み、その反動で全身に痛みが走り、昴は苦悶の表情で苦悶の声を上げた。

 

「ハッハッハッ! じゃあな」

 

そんな昴を見てアザゼルはゲラゲラ笑い、後ろ手で手を振りながら病室を後にしていった。

 

「……ふぅ」

 

アザゼルがいなくなり、昴は一息吐く。

 

「…」

 

静かになった病室で、昴は先程アザゼルから言われた忠告を考える。

 

悪魔の寿命は長い。数千年は優に生きる事が出来、1万年以上、生きている者すらいる。対して、人間の寿命は、長めに見積もっても、120年程。年齢的な事を考えると、能動的に活動出来る期間はさらに短い。

 

「…」

 

前世ではやるべき事をやり遂げ、後に続く者へ繋ぎもしっかりと行った事もあり、比較的後悔なくその生涯を終える事が出来た。しかし、この世界に転生し、悪魔に転生し、三大勢力、さらに他の神話や、テロリスト等が現れ、やる事、やれる事が増えた。

 

「(確かに、そうなのかもしれない。1度や2度の失敗をやり直すだけの時間は今の俺には充分にある。だけど…)」

 

それでも、いつあるか分からない次があるからと持てる手札、切れる手札を残してその次を待つ選択肢を考えられなかった。

 

『泣かせるなよ』

 

「…っ」

 

この言葉が、昴の胸を締め付けた。

 

『昴!』

 

試合中、悲痛な表情で昴を呼ぶリアスの顔を思い出す昴。

 

「(もう、あんな顔をさせたくないな…)」

 

恐らく、陣地に残したアーシアも同様に泣いていた事は容易に想像が出来る。2度と、彼女達を泣かせる訳にはいかない。

 

「強く、なるしかないか…」

 

昴は、そう呟いたのだった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・

・・・・・・・

・・・・

 

 

「失礼するよ」

 

アザゼルが部屋を後にしてから20分程が経った頃、サーゼクスが病室へとやってきた。

 

「サーゼクス様」

 

昴が起き上がろうとすると、サーゼクスはスッと手を前に翳し、制した。

 

「そのままで構わないよ。君も疲れているし、何より、身体の事もあるから、手短に要件を伝えさせてもらうよ」

 

そう促され、昴は無礼ながらもベッドに横たわりながらサーゼクスの言葉に耳を傾けた。

 

「要件は2つ。その内の1つは、…その様子だと、既に伝わっているみたいだから、私からは止めておくとしよう」

 

恐らく、先程、アザゼルが言った事と同様の事なのだろうと察し、胸中で昴は苦笑する。

 

「2つ目だが、こっちが本命な話だ。君に、昇格の話があるのだよ」

 

「昇格? それはつまり…」

 

「ああ。もちろん、君だけではなく、木場君と朱乃君も同様にだ。君達は、三大勢力の会談のテロから始まり、旧魔王派のテロに、ロキの叛乱に、京都での1件。そして、今日の試合での活躍で、正式に決定が為された。おめでとう。これは異例な決定だよ。昨今では稀な事だ」

 

「…光栄です」

 

そう返事をする昴。裏を返せば、そんな異例な決定が為される程、今の三大勢力を始め、他の神話体系を含め、騒動が起きている事を意味している為、手放しには喜べなかった。

 

「実を言うと、昴君。私は君にはさらに特例として、上級悪魔に飛び級で昇格させる事を提案したんだよ」

 

「…えっ!?」

 

この言葉に昴は声を上げて驚いた。悪魔に転生して半年あまり。平時であれば、こんな短期間で中級悪魔に昇格するだけでも異例な事例。それを一気に上級悪魔に昇格となれば、悪魔の歴史を振り返っても1例でもあるかないか、そんなレベルの話である。

 

「過去に例がない話ではあるが、私は順当な事だと思っている。先の一件に加え、あのコカビエルと対等に戦い、彼の計画を阻止した事で三大勢力の結束のきっかけを作った。さらには、ロキの一件では実質、君がロキを降したと言っても過言ではないし、京都では、八坂姫の娘を窮地から救い、協力態勢の足掛かりを作り、更に、君の指揮の下で、英雄派を退け、八坂姫を救い出す事が出来た。君の実力と能力はもはや、下級どころか、中級の枠にすら収まりきらない。私はそう考えている」

 

「…」

 

「だが、さすがにこれにはアジュカやファルビウムに反対されたよ。今はまだ(・・・・)、その時ではない、とね」

 

「当然の反応かと…」

 

苦笑する昴。

 

上級悪魔となれば、権力が一気に増える事となる。悪魔に転生して半年程度の転生悪魔においそれと特例を認める訳がない。…と、昴は考えた。実際は、評価自体は妥当であれど、自身の妹の眷属にそんな特例をすれば、悪魔の上層部、特に、バアル家を始めとする純血至上主義の悪魔からもう反対が為されるのは必至であり、昴に対する風当たりが強くなるのは容易に想像出来、余計な火の粉が昴に降りかからないよう、他の魔王が気遣ったと言うのが真相である。

 

「さて、余談はここまでとして、近い内に君達には詳細が通知されるはずだ。是非、受けて欲しい」

 

「…分かりました。不肖、御剣昴。昇格の話、謹んで拝領致します」

 

そう答え、頭を下げると、サーゼクスはニコリと笑みを浮かべ…。

 

「それは何よりだ。…話は以上だ。身体が怪我と疲労で大変な中、すまなかったね。それでは、失礼させてもらうよ。ゆっくり身体を休めてくれ」

 

「お気遣い、ありがとうございました」

 

昴がそう言うと、サーゼクスはその場を後にしていった。

 

「昇格か…」

 

再びベッドに身体を付け、視線を天井に向けながらしみじみと呟く昴。

 

積極的に昇格を目指していた訳ではないが、此度の試合の前にレイヴェルの母親との顔合わせでの件もあり、頭の片隅で意識はしていたのだが…。

 

「こうも話がトントン拍子だと、アザゼル先生の忠告を果たして守れるかな…」

 

自嘲気味に呟き、昴は目を瞑ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・

・・・・・・・

・・・・

 

 

「…フッ」

 

サーゼクスから昇格の話がされている病室の外で、サイラオーグが1人、笑みを浮かべていた。

 

激闘の末、敗北したサイラオーグだったが、悔しさ以上に晴れやかな気持ちであった。意識を取り戻し、暇を持て余したサイラオーグは病室から抜け出し、昴の下へと向かった所、偶然、昴の昇格の話が耳に入り、自分の事のように喜んでいた。

 

「(いつかまたリベンジを、そう考えていたが、もしかすると、リアスではなく、御剣昴が率いた眷属を相手になるかもしれんな)」

 

そう考えると、それはそれでワクワクを抑えられないサイラオーグだった。

 

「おや? サイラオーグ。君もここに来ていたか」

 

病室から出たサーゼクスとサイラオーグが鉢合わせをする。

 

「…申し訳ありません。盗み聞きをするつもりはなかったのですが…」

 

「いやいや、構わないよ。隠すような事ではないからね」

 

頭を下げるサイラオーグをサーゼクスは手で制する。

 

「此度の試合、君も素晴らしかった。もはや、プロの上位ランカーと比べても遜色ない程だったよ」

 

「光栄です」

 

サーゼクスがサイラオーグを労う。

 

「昴君に会いに来たのだろう?」

 

「ええ、ですが、また次の機会とします。見た所、重症のようなので」

 

「そうか。…ならば、君も病室に戻って安静にすると良い。昴君程ではなくとも、君の怪我も軽くはないのだから。それに…」

 

「?」

 

「すぐに病室に向かう事を勧めるよ。君の元にも、大事な来訪者が待っているだろうからね」

 

そう言って、サーゼクスはその場を後にしていった。

 

「?」

 

サーゼクスの残した言葉の真意が理解出来なかったサイラオーグだったが、言われるがまま、自身に宛がわれた病室へと戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・

・・・・・・・

・・・・

 

 

「やっと戻りましたか」

 

「っ!?」

 

病室に戻ったサイラオーグ。そこで声を掛けられた人物を見て、サイラオーグは目を見開いた。

 

「……母…上…」

 

そこで待っていたのは、サイラオーグの母、ミスラ・バアルであった。

 

「今日の試合、見させてもらいましたよ」

 

薄い笑みを浮かべながらミスラが告げる。

 

「…っ」

 

何が起こっているか理解出来ないサイラオーグは何も言葉を発せずにいた。病室でこれまで目を覚ます事無く眠っていたミスラが何故ここにいるのか理解出来なかったからだ。

 

呆然とするサイラオーグ。そこへ、サイラオーグに仕える執事が説明を始める。

 

「実は、リアス様と昴様が訪れたあの日、昴様の決死の治療の後、ミスラ様は目を覚まされておられたのです」

 

「…なっ!?」

 

この事実に、サイラオーグは言葉を失う。目を覚ましたのなら何故、自分に教えてくれなかったのか…。

 

「彼を責めないであげて。私がそうするように頼んだのだから」

 

ミスラの口から説明がされる。

 

あの日、昴が針を打ち込んで少し後に、ミスラは目を覚ました。そこで、ミスラは執事の口から自身が病で眠り付いてから目を覚ますまでの話を聞き、サイラオーグがこれまでどれだけ死に物狂いで生きて来たかを知り、今現在、リアスとのレーティングゲームを目の前に控えている事を知り、サイラオーグの集中を乱さないよう、自身が目を覚ました事はサイラオーグに秘匿させたのだ。

 

「サイラオーグ」

 

名を呼び、ゆっくりサイラオーグの目の前に歩みを進めるミスラ。

 

「立派になりましたね」

 

そう言って、ミスラはサイラオーグを抱きしめた。

 

「…っ、俺は――」

 

試合に勝つ事が出来なかった。ミスラに自身の成長を見せる事が出来なかった。その為、サイラオーグはミスラの言葉を否定しようとした。

 

「サイラオーグ。あなたは私が望んだ…いえ、私が望んだ以上に立派になりました。あなたの母である事が誇らしく思う程に」

 

「…っ!」

 

この言葉に、サイラオーグは堪える事が出来ず、涙が溢れだした。ミスラのこの言葉は、サイラオーグが何より聞きたかった言葉であったからだ。

 

「誰が否定しようと、私は何度でも言います。あなたは立派な、私のかけがえのない息子だと」

 

「…っ、いや、まだまだです。次は必ず、母上に。ですが今は――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――ええ、帰りましょう。共にあの家に…。

 

 

――はい。…母上に、話したい事がたくさんあります。

 

 

――聞きましょう。だって、時間はたくさんあるのだから…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サイラオーグが何より望んだ、目を覚ました母、ミスラとの再会。サイラオーグは思い出の家に戻り、これまでの時間を取り戻すかのように2人での時間を過ごした…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…こうして、冥界全土で大注目の1戦である、リアスチーム対サイラオーグチームによる、レーティングゲームは終わったのだった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続く

 

 





久しぶりに1ヶ月以上空いてしまいました…(;^ω^)

理由は、シンプルにモチベーションの低下です…(>_<)

書こうとしている内容は頭にあったものの、指が動かず、今日まで投稿出来ませんでした。このような凡作は、投稿スピードが命な所があると言うのにorz

今回の話で第十章完結まで行きたかったのですが、文章量が膨大になる事が予想出来たので、次話に持ち越しです。マジで、十章も話数のボリューム凄いな…(;^ω^)

次回の投稿も、いつになるかは未定です。と言うのも、自分は重度の花粉症で、強めの薬を飲んでも一たび外に出ればそれだけでくしゃみ鼻水目の痒みで甚大なダメージを受け、執筆はおろか、何も出来なくなるからです…(>_<)

ですので、次の投稿はもしかしたら、4月の中頃になる…かもです…(;^ω^)

極力努力は致しますので、それまで心待ちにしていただければと思います…m(__ )m

感想アドバイスお待ちしております。

それではまた!
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