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過ごしやすくなってきた…(´▽`*)
それではどうぞ!
場所はリアス達が滞在していたホテル。
「…」
現在、ホテルでは三大勢力の人員が集結し、対テロリストの捜査本部が設置されており、カッシュもアドバイザーとして身を寄せていた。
「……おや? アザゼル殿」
そこへ、治療中だったアザゼルがやってきた。
「まだ治療の途中ではありませんか。安静にしていた方がよろしいのでは?」
指摘の通り、アザゼルは、失った左腕以外の傷はおおよそ癒えているものの、未だ、負傷の影響は感じられる様相であった。
「そうも言ってられなくなってな」
とうのアザゼルは鬼気迫る表情であった。
「悪いニュースが入った。それも、2つもだ」
「……お聞きしても?」
アザゼルの表情を見て、カッシュも表情を改める。
「まず1つ、
「…」
ヴァーリが連れ出した
「それに伴い、ヴァーリ及びヴァーリチームは、オーフィスを騙してクーデターを企てた裏切者と言う扱いになり、今ではお尋ね者となったらしい」
「なんともはや…」
強者を求めてテロリスト入りをしたヴァ―リがそのテロリストから追われると言う、皮肉な結果となり、カッシュも嘆息する。
「2つ目だ。冥府から、グリムリッパー共が出動したらしい、それも、かなりの数が」
「…」
「しかも、それを率いているのが、プルートだって話だ」
「プルート殿…、最上級死神の一角であり、かのハーデス様が最も重宝する右腕的な立場のお方ですね」
冥府には最上級死神は他にもいるが、その中でも、最もハーデスと思想が近く、ハーデスからもっとも信頼を得ている死神である。
「行き先はやはり…」
「ああ、リアス達がいるあの空間だ」
カッシュの思考を読んだアザゼルが頷く。
「やはりですか。…しかし、ハーデス様の懐刀であるプルート殿は、滅多な事では動かさないはず。問題は、何の為にあの方を動かしたか、ですが…」
「目的の1つは、現二天龍…昴とヴァーリの始末だろう。ハーデスからすれば、今のあの2人は目障りだろうからな」
「私も同意見です。ですが、その為だけに、ハーデス様がプルート殿を動かすとは思えません」
「ああ。恐らくだが、二天龍の始末の他に、何か別の重要な任務があるはず。何なら、二天龍の始末はそのついでの可能性すらある」
冥府内において、ハーデスの次の実力者の位置づけである最上級死神。その立場故、動かすにはそれ相応の理由が必要であり、二天龍の始末以外に何かある考える2人。
「…1つ、気にかかった事があるのですが」
「あん?」
顎に手を当てるカッシュ。
「曹操殿がオーフィス殿を奪還したとの報せなのですが…」
「それがどうした? 確実な筋からの報告だ。まず、間違いはないはずだ」
「そこに疑いはありません。気になるのは、曹操殿は、どのようにしてオーフィス殿を奪還したのでしょう?」
「? それは、サマエルを使って奪還したんだろう。オーフィス奪還から間髪入れずに死神共が動き出した事から、もはやほぼ確定と言ってもいいはずだ」
何処か引っ掛かりを覚えるカッシュ。
「オーフィス殿は、自身の目的を達成する為の条件として、
「だろうな」
「そのオーフィス殿をかの白龍皇が連れ出し、昴君と引き合わせた。間違いありませんね?」
「ああ」
「率直に、今のオーフィス殿を連れ帰った所で、
「…っ! 言われてみりゃ、仮に、サマエルで極限まで弱らせたとして、少なくとも、昴の家に来たオーフィスの様子を見る限り、素直に従うとは思えねえな」
カッシュの疑問に、アザゼルも同意するかのように引っ掛かりを覚えた。
「サマエルを使って…、出来るとは思えねえが、オーフィスを始末し、さも奪還したかのように装った……いや、これはないな」
オーフィスは
「テロリスト達にとって、オーフィス殿のように、テロリスト達を維持する為の存在は必要なはず。それも、これまでのオーフィス殿のように、自分達の都合の良い様に動いてくれる超常的な力を持った象徴が。少なくとも、純粋な力はともかくとして、曹操殿が軽々扱える存在など、恐らくいません。いないのであれば、
「っ!? そうか、曹操がサマエルを担ぎ出したのは、オーフィスを滅ぼす為じゃなくて、オーフィスから力を奪い去り、その奪い去った力で新たな力の象徴たるオーフィスを創り出す為だったのか!」
ここでアザゼルは1つの答えに辿り着いた。
「口八丁でオーフィスを宥めすかすのも限りがあった。ヴァ―リが連れ出した事でもはや限界だったのだろう。だから、オーフィスに変わる、テロリストの象徴を創り出そうと考えた。あのオーフィスから全ての力を奪い去るのはサマエルと言えど、不可能だろう。当然、残った力を持った元のオーフィスが残る。ハーデスの野郎は、その残ったオーフィスを確保する為に死神共をプルートに率いさせて……いや、そもそも、曹操にサマエルを貸し出したのも……クソがっ! 考えれば考える程辻褄が合う!」
点と点がアザゼルの中で全て繋がり、怒りを露にした。
「推測通りなら、如何に力を落としたとはいえ、オーフィスをハーデスの下に渡れば碌な事にはならねえ。一刻も早く、リアス達の下に救援を出さねえとな」
「私も同感です。…先程、昴君が使った方法はやはり…」
「ああ。さすがに、ゲオルクの奴も馬鹿ではなかった。昴が目印を残してくれたが、影も形もなかった。場所を変えたんだろうよ。これじゃ、あの広大な次元の狭間から見つけ出すのに、どれだけ時間がかかる分からねえ。仮に見つけ出したとしても、すんなり侵入出来るかも分からねえ」
既に、昴が使った侵入方法は対策されており、使えなかった。
「急がねえとな。プルートの野郎が動いたとなりゃ、普段の昴とヴァーリなら恐らく問題ないだろうが、もし、
アザゼルはその場から駆け出していった。
「…」
残されたカッシュ。カッシュはただただ、皆の無事を祈るのだった…。
※ ※ ※
場所は変わり、リアス達のいる、ホテルを模した空間。
「…」
部屋の洗面台にて、タオルを握りしめているレイヴェル。ホテルの内部に備え付けられている物に関しては、ある程度再現出来ているものの、機械類は動かず、水は出ない。冷蔵庫の中は空など、再現出来ないものがある。レイヴェルは、部屋にあったタオルを取り出し、洗面台にて、魔力で水を創り出し、タオルを濡らしている。
「…っ」
涙が溢れそうになるのを必死に堪えるレイヴェル。レイヴェルは責任を感じていた。レイヴェルを庇う為、昴はサマエルの呪いをその身に受け、光を失った。もちろん、レイヴェルが悪い訳ではなく、たまたま、曹操の転移させた対象にレイヴェルが選ばれてしまっただけで、レイヴェルの責任ではないのだが、自責の念を感じずにはいられなかった。
「…スバルさま」
ルフェイが解呪の術をかけたものの、呪いがあまりに強力過ぎる為、解呪には至らず、未だ、目は見えないまま。呪いが解けるには、まだまだ時間を要する。
「…っ!」
レイヴェルは瞳に溜まった涙を拭い、表情を引き締め直す。今、辛いのは昴であり、自分が今、出来るのは、昴の為に必死に快方し、サポートする事。レイヴェルは、タオルを絞り、水気をある程度払うと、昴の下へ向かう。
「スバル様、濡らしたタオルを用意しましたわ。これで――っ!? スバル様!?」
昴の眠るにベッドへと向かうと、先程まで横になっていたはずの昴の姿はなかった。
・・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・
「…」
壁に手を当てながら歩みを進める昴。
「不便極まりねえな」
思わず独り言を漏らす昴。相変わらず、昴の光は戻らず、何も見えていないが、気配と、事前に目を通していたホテルの見取り図の記憶を頼りに歩いていた。
「……っと、ここだな」
目的の場所に辿り着いた昴は、ドアノブに手をかけ、部屋へと入室した。
・・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・
「…くっ…!」
室内にて、苦痛に顔を歪ませながらベッドに横になっているヴァーリ。ルフェイによって解呪の術は施されたものの、昴同様、解呪に至らず、未だ、その身は激痛に支配されている。
「よう。具合はどうだ? っと、調子は、良くねえみたいだな」
「お前か、情けない姿を――っ!? おまえ…」
見舞いに来た昴に返事をしようとしたヴァーリだったが、昴の姿を見て声を失う。
「こっちも、身体中痛ぇは重ぇわ、吐き気はするわで最悪だよ。…まぁ、こうやって動き回れる分、お前よりは幾分かはマシみたいだがな」
「フッ、マシか。相変わらず、お前の感覚はズレてるな」
苦笑するヴァーリ。
「それにしても、お節介が過ぎたな」
「何の事だ?」
「惚けんな。オーフィスの事だ」
昴は追及を続ける。
「オーフィスを俺達の下に送り出したのは、曹操を始めとした、オーフィスを狙う輩を誘き出す狙いもあったんだろうが、本当の所は、オーフィスの事を思っての判断だったんじゃないんか?」
「…どうだかな」
尋ねるが、ヴァーリは惚けるような回答をした。
「ハハッ、そう言う所は、アザゼル先生にそっくりだな。…ま、分からんでもない。俺がお前の立場でも、同じ事をしただろうからな」
「…フン」
笑みを浮かべる昴。ヴァ―リはただ、鼻を鳴らした。
「…」
「…」
一言二言言葉を交わした後、沈黙が支配する。
「…お互い、無様な姿を晒しちまったな」
先に沈黙を破ったのは昴。
「…ああ」
ヴァーリはただ一言、返事をした。
「二天龍だとか、もてはやされて、結局、ただの人間に2人揃って負けた。…情けねえ限りだ」
「…ああ」
昴は天を仰ぎ、ヴァーリは俯きながら呟く。
「…だが、このまま終わるつもりはない。必ず奴に…曹操に、この借りは返す。必ずだ」
顔を上げたヴァーリが決意に満ちた表情で宣言する。
「…フッ、心が折れてないで何よりだ」
「心が折れる? 愚問だな」
皮肉交じりに笑う昴に、ヴァーリも同様に笑みを浮かべた。
「となりゃ、是が非でも、ここから脱出しねえとな」
「ああ」
共に誓い合う2人。同時に、昴は扉の方へ視線を向けると…。
「失礼致しますわ。…って、やっぱりこちらにお出ででしたのね!」
ノックと同時に部屋の扉が開かれると、レイヴェルが入室してきた。
「スバル様! 安静にしていませんと、お身体に障りますわ!」
無断で部屋から抜け出した昴を諫めるレイヴェル。
「心配し過ぎだって。俺はヴァーリ程重症じゃないんだから」
悲痛な面持ちのレイヴェルに、昴は親指でヴァーリを指しながら苦笑する。
「すぐに部屋に戻って身体を休めて下さいな! …もし、スバル様に、何かあったら…っ!」
これまで堪えていたものがレイヴェルの瞳から溢れそうになる。
「…ありがとな、心配してくれて。それと、レイヴェルが責任を感じる必要はないからな」
頭を撫でながらレイヴェルを慰めた。
「っと、君も来たのか」
顔を扉の方に向ける昴。釣られてヴァーリとレイヴェルが視線を向けると、そこにはオーフィスが立っていた。
「…随分とオーラが弱まったな。抑えている訳じゃないんだろ?」
「うむ。今の我、全盛期の二天龍より、二回り強い程度」
『なるほど、随分と弱体化したものだ』
オーフィスの返事に、アルビオンが嘆息した。
「弱まって尚、それほどの力か。確かに、かつてのオーフィスからすればかなりの弱くなったと言えるが、残りカスと呼称するには大袈裟過ぎる力だ」
ここを立ち去る直前の曹操の言葉を思い出したヴァーリは顎に手を当てながら何やら思案する。すると昴は、オーフィスのもっと深い部分を探ろうと意識を集中させる。
「心なしか、少し前よりオーラが増大してるような気がするが…」
「別空間に逃がした我の力を回収した」
そう言い、オーフィスは指先に黒い蛇を出現させた。
「サマエルに力を取られる間、我、力を蛇に変えて別空間に逃がした。それを今、回収してきた」
「そう言えばあの時、力の一部がサマエルではなく、別の方向に流れていたな…」
先程の事を振り返る昴。
「(ヴァーリの言う通り、全盛期の二天龍がどれ程だったのかは知らないが、それだけ力が残っているなら充分とも言える。だが何より、あの曹操が気が付かなかった?)」
疑念が生まれた昴。
「何にせよ、さすがオーフィスだ」
考えても答えが出る訳もなく、一旦疑念を振り払った昴は、オーフィスの頭を撫でた。
「…」
オーフィスは特に嫌がる素振りは見せず、表情そのまま、受け入れた。
「…さて、俺はそろそろ行くぞ。今頃、リアスが作戦を立てている事だしな。ヴァ―リ、邪魔したな」
昴はヴァ―リに軽く手を振ると、部屋を後にしていく。
「お待ちくださいな! わたくしが先導致しますわ!」
すぐさま後を追ったレイヴェルが昴の手を握り、先導を努める。
「我、昴の後に付いて行く」
続けてオーフィスも部屋を後にしていった。
「…お節介か。どの口で言ってるのやら。…っ」
身体の痛みに耐えながら、ヴァーリはベッドに背を付け、横になったのだった。
・・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・
リアスの下へ向かう途中…。
――バタン!!!
数部屋先の扉が勢いよく開くと、そこから小猫が勢いよく飛び出し、そのまま何処かへ走っていった。
「小猫さん!」
そんな小猫を追いかけようとレイヴェルが1歩、足を踏み出した所で昴の存在を思い出し、思い止まる。
「小猫に付いて行ってあげてくれ」
迷っているレイヴェルの背中を押す昴。
「ですが…!」
「俺の事は心配するな。もう、この状態にも
真横に立つオーフィスに顔を向けると、オーフィスは表情そのまま、昴の右手をキュッと握った。
「…分かりました。それでは、くれぐれも、無理だけはしないで下さいね」
そう言い、レイヴェルは小猫を追いかけていった。
「さて…」
リアスの下へ向かうつもりだったが、その前に昴はもう一部屋、寄って行く事にしたのだった。
「入るぞ」
先程、開かれた部屋の扉を開け、昴は入室した。
・・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・
部屋に入ると、ベッドで黒歌が横になっていた。
「ありゃりゃ? ノックも無しにレディーの部屋に入るなんて、もし、私が着替え途中だったらどうするつもりにゃん?」
冗談交じりに軽口を叩く黒歌。
「生憎と、仮にそうでも今の俺には関係ない」
目元を指差す昴。
「…っ、ありゃー、せっかく私のナイスバディーを堪能出来るチャンスだったのに、残念にゃん♪」
瞬間、光を失った昴に動揺するも、すぐさまいつもの口調で茶化す黒歌。
「喧嘩でもしたか?」
親指で後ろを指しながら尋ねる昴。
「アハハ、ま、そんな所にゃん」
昴が部屋に入って来たタイミングからして、誤魔化しは効かないと判断した黒歌は苦笑する。
「全く、しょうがねえなぁ」
凡その事情を察した昴は嘆息した。
「身体の調子はどうだ?」
ベッドの傍の椅子に腰かけた昴が尋ねる。
「悪くないわ。…ただ、ちょっとお疲れかな」
「そうか」
「それと、ありがとな」
「? 何の事にゃ?」
「小猫を守ってくれた事と、俺の家に来てから、ずっと神経尖らせっぱなしだっただろ?」
「……気付いてたんだ」
「そりゃな」
何か果物でも…と、手を伸ばし、この空間にはない事に気付き、伸ばした手を引っ込める昴。
「…この際だから、聞いても良いか?」
「何を? もしかして、私のスリーサイズが気にな――」
「お前が、以前の主を殺した理由をだ」
「…っ」
言葉を遮りながら尋ねると、黒歌の表情が真剣なものとなる。
「お前のかつての主ってのを調べてみたら、向上心溢れる、力のある者なら出自関係なく眷属に引き入れる懐の深い悪魔――」
「…」
目に見えて不快感を示す黒歌。
「――てのは表向きで、実際は、目的の為なら手段を選ばない、引き入れた眷属に対しても、無茶な強化を強引に施したり、期待に添えなきゃ平気で捨て駒、または処分する、リアスとは対照的な
「…そこまで調べているなら、わざわざ聞く必要あるの?」
頭が回る昴なら、既に真相に辿り着いているのではと考えた黒歌。
「実際に何があったかは、当事者に聞かないと分からんからな。何せ、お前の一件は、力に溺れたお前が主を殺したって言う、記録しか残っていなかった。どうも、
「…」
「後は、お前のかつての主の、裏の顔を知った上で、お前が主を殺した事だけを問題視し、そいつの非道な行いに関しては無関心な所に、悪魔の上層部の傲慢さと闇を感じるが、…ま、今はどうでもいい、で、どうなんだ?」
「…そうね、答えを言うなら、赤龍帝ちんの考えているとおりよ」
昴から視線を逸らしながらそう答えた。
「やはりそうか。大方、小猫の中の猫魈の力を無理やり引き出そうとしたって所か」
小猫が備える、仙術の力は、強力な反面、暴走と隣り合わせであり、今でさえ、血の滲む鍛錬の末、ある程度、解放出来るようになった程度。かつての小猫であれば、どうなっていたかは、容易に想像が出来る。
「当時の、何の後ろ盾もないお前が、小猫を守り切れる訳がないから一緒に逃げる訳にもいかないし、傍でヴァーリを見ていたお前が、二天龍の片割れである俺が小猫の傍にいるって聞きゃ、そりゃいても立ってもいられないわな」
二天龍は、望む望まざる関係なく、力を引き寄せる性質を持っている。となれば、必然的に小猫も巻き込まれる事になる事も想像が出来てしまう。現に、あの時点でも、コカビエルが戦争を引き起こそうと暗躍し、その戦いに巻き込まれたのだから。
「君は本当にデリカシーがないにゃ。あまり、乙女の過去は詮索するものじゃないよ」
「お前が分かりやす過ぎるだけだ」
ジト目で抗議する黒歌を、昴が間髪入れず、ツッコミを入れる。
「……私は、間違ってたのかな? どうしてたら良かったのかな?」
「さあな。少なくとも、お前は不器用なりに、小猫を守ろうとした。結果として、小猫は心に傷を負っちまう結果にはなっちまったが、小猫は無事で、こうして、お前と再会出来た。その点に関しては、良かったんじゃないか?」
「…」
「これまで、良く頑張ったな、黒歌」
そう励まし、立ち上がった昴は黒歌の頭を撫でた。
「…っ、ホント、君って男は――」
「っと」
黒歌は昴の胸に飛び込み、顔を埋めた。
「ごめん。少しだけ、少しの時間だけで良いから…」
「構わねえよ。どうせ、目がこんなだからな。少なくとも、恥ずかしい所は見えないよ」
頭を撫で続ける昴。黒歌は、昴の胸の中で、鼻を啜る音を立てたのだった…。
・・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・
5分程、そうした後、黒歌は顔を放し、再びベッドに横になった。
「あんがとにゃ。何か、すっきりしたにゃ♪」
顔を赤らめながら礼を言う黒歌。
「どういたしまして。…ま、今はゆっくり休め。まず間違いなく、すぐに忙しくなるからな」
すくっと昴は立ち上がると、退室する為に部屋の扉へと向かう。
「また、後でな」
後ろ手で黒歌に手を振り、昴は部屋を後にした。
「我、再び昴の後に付いて行く」
続けてオーフィスも昴の後を追い、部屋を後にした。
「…」
静寂に包まれた部屋。
「…ホントに、ありがとね」
布団で顔を覆いながら、黒歌は改めて、昴に礼を言ったのだった。
・・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・
「さて…」
改めて、リアスの下に足を進める昴。
「忙しくなるな」
表情を改めた昴。昴は、外から感じる、大量の悪意を持つ気配を感じながら、足を進めるのだった……。
続く
会話ベースでほとんど話が進まんかった…(>_<)
気が付けば、1年も残り2ヶ月と半分を切りました。この章だけは、終わりにしたいかな…(;^ω^)
感想アドバイスお待ちしております。
それではまた!