ハイスクールD×D~転生せし守り手~   作:bridge

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投稿します!

投稿が1ヶ月を空いてしまい、申し訳ありません…(^-^;)

それではどうぞ!



Life.92~赤の限界、神を喰らう牙~

 

 

 

リアスside

 

 

「覚悟しろ、ロキ、フェンリル。俺の逆鱗に触れた報いを受けさせてやる」

 

膨大な量の赤いオーラを発した昴が静かにロキとフェンリルに告げた。

 

「…ほう、暴力的なまでの赤いオーラ、白龍皇を退けたという噂を聞いていたが、それも頷ける」

 

そんな昴を見て感心をするロキ。

 

「1度は姿を消した赤き龍。それがどれ程の者が試してみようか」

 

パチンとロキが指を鳴らす。

 

『オォォォォォォォォン!!!』

 

それと同時にフェンリルが動く。

 

「やかましい!!!」

 

 

――バキィッ!!!

 

 

同じく動いた昴がフェンリルの頬を殴り飛ばした。殴り飛ばされたフェンリルは猛スピードで吹っ飛んでいった。

 

「おらぁっ!」

 

そのフェンリルをすぐさま追いかけ、追い越し、足を振り抜き、さらに上空へと蹴り上げた。

 

 

――ゴッ!!!

 

 

「死ねっ!」

 

村雨を発現させ、その切っ先をフェンリルに向け…。

 

 

――ドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォン…!!!

 

 

赤龍砲を連射した。直撃と同時に轟音が上がった。

 

「ぐっ!」

 

直撃の衝撃は大きく、思わず両腕で自分の顔を覆った。

 

すごい…、あれならいくらフェンリルでも…。

 

その時、大きな波動を感じ取った。その方向を向くと、ロキが右手に光を集め、それを昴に向けていた。

 

「昴! 後ろよ!」

 

私は昴に注意を促した。すると、昴の姿がフッと消えた。

 

「えっ?」

 

姿を見失い、辺りを見渡し、昴を探す。ロキも私と同様、昴の姿を見失ったようだった。

 

「むっ? 何処へ姿を消した」

 

ロキがそう呟くと、昴が姿を現す。ロキのすぐ目の前に。

 

 

――バキッ!!!

 

 

「がっ!」

 

昴はロキのすぐ傍に姿を現すと、爆煙に包まれたフェンリルに視線を向けたまま裏拳でロキを顔を殴り飛ばした。ロキは大きく後方に飛ばされた。

 

『オォォォォォォォォォォォォンッ!!!』

 

爆煙からフェンリルが怒りの咆哮を上げながら飛び出し、昴目掛けて飛びかかった。

 

「…」

 

鋭い爪を立てて昴に襲い掛かる。けれど、昴はその爪を紙一重でかわし、空いた顎に拳を撃ち込んだ。

 

『ゴフッ!』

 

再び殴り飛ばされたフェンリルの尻尾を掴み、ジャイアントスイングの容量でグルグルと回し、遠くへと投擲した。

 

「ええい! 小癪な!」

 

態勢を立て直したロキが遠方から遠距離攻撃を仕掛けてきた。

 

「ちっ、まずいな、全員、備えろ!」

 

アザゼルから指示を出した。

 

辺り一帯を埋め尽くす程の光の粒子。威力もかなり有しているので直撃はまずいわね。私は目の前に防御魔方陣を張った。他の者達も、同じく防御魔方陣を展開したり、光の粒子を避けたり、または武器で弾いたりしてやり過ごしている。

 

昴は、光の粒子の弾幕の隙間を縫うように突き進み、時折武器を展開して弾き飛ばし、最後は…。

 

 

――ゴォォォォォォォォッ!!!

 

 

赤龍砲を放って光の粒子ごと消し飛ばしながらロキへ飛び込んでいった。

 

「ちぃっ!」

 

 

――バチィィィッ!!!

 

 

村雨を構えた昴がロキに頭上から振り下ろした。右の掌を突き出してそこから魔力を展開し、その一撃を防いだ。

 

「……ぐぅっ!」

 

昴は防がれるのもお構いなしに村雨を力一杯振り抜き、ロキの胸に浅く一太刀入れた。

 

「終わりだ」

 

バランスを崩したロキに昴が追い打ちをかけようとさらに距離を詰めようとする。

 

「っ!?」

 

その瞬間、昴が何かに気付き、1歩後ろへと下がった。それと同時に昴とロキの間にフェンリルが飛び込んだ。

 

「ちっ」

 

トドメを刺す絶好のチャンスを潰された昴は思わず舌打ちをした。

 

そこから先も、昴を相手にロキとフェンリルが襲い掛かった。昴はその猛攻を凌ぎ、圧倒していく。

 

「すごい…、あのロキとフェンリルを同時に相手にして……これなら…」

 

このまま行けば勝てるかもしれない。私はこの時そう考えていた…。

 

「馬鹿野郎。あんな限界を遥かに超えた力をいつまでも維持出来るわけがないだろ。見ろ」

 

アザゼルが険しい表情で昴を指差した。

 

「ハァ…ハァ…!」

 

昴は額から滝のような汗を流しており、息も絶え絶えであった。

 

「っ!? あの昴があんなに疲弊して…!」

 

あのタンニーンと何日も戦い続けられる程の体力を持つ昴が息を切らしている。

 

「当然だ。一気に限界まで倍化をし、その状態で戦い続けていたんだ。むしろ、ここまでもっただけでも大したもんだよ」

 

「…っ」

 

「10秒毎に倍化を重ねることが出来るブーステッドギア。禁手となれば一気に限界まで倍化出来る。だが反面、体力の消耗が限りなく著しい。過去の赤と白の戦いも、赤龍帝側のガス欠で敗北したケースも多々あった。故に、良いことばかりではない。そのことは、昴も分かっていたはずだ。ったく、冷静なあいつがどうしてあそこまで…」

 

昴は私にフェンリルが襲い掛かろうとした瞬間あんな風になってしまった。けれど、過去にも私の眷属達が似たようなことになったこともあったし、いったいどうして……いえ、それを考えるのは後よ。

 

「今すぐ昴の援護に向かうわ。裕斗、ゼノヴィアは昴をロキとフェンリルから引き離してちょうだい。私と朱乃でどうにか隙を作るからそれを見逃さないで」

 

「分かりました」

 

「任せろ!」

 

とりあえず指示は出した。待っていて昴。今、あなたを助けるから…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

            ※ ※ ※

 

 

昴side

 

 

「ハァ…ハァ…!」

 

フェンリルが部長に飛びかかった瞬間、頭に血が上り、気が付けばがむしゃらとなってロキとフェンリルと戦っていたが、無理が祟ってスタミナの大半を消耗してしまった。これ以上、猛攻を凌ぎきれない。

 

「我らを同時に相手にしてここまで戦えたことは名誉に値する。さすがは赤龍帝だ。だが、それも限界のようだな」

 

「ハァ…ハァ……ちっ!」

 

思わず舌打ちが漏れる。徐々に力やスピードが落ちてきたせいで手が少しずつ出せなくなった。今では猛攻をかわすので精一杯だ。

 

「なぶるのは趣味ではないし、他にやることもあるのでな。早々にトドメを刺させてもらおうか。…ゆけい!」

 

ロキの指示でフェンリルが俺へと襲い掛かる。

 

「こんの…!」

 

身を反らしてロキの爪を何とかやり過ごす。軽く軽鎧に触れ、鎧が欠けたが、身体には触れなかった。

 

「ほらほら、フェンリルにばかり気を取られていて良いのかな?」

 

その時、ロキが膨大な力をその手に集めていることに気付く。

 

「させないわ!」

 

部長がロキ目掛けて滅びの魔力を、朱乃さんが雷光をロキ目掛けて放った。

 

「温いな」

 

ロキはその滅びと雷光を動作もなく魔方陣を作り、防いだ。

 

「昴君!」

 

「スバル!」

 

裕斗とゼノヴィアが俺に猛スピードで接近する。

 

『オォォン!』

 

 

――パキィン!!!

 

 

「くっ!」

 

「ぐわっ!」

 

フェンリルが襲い掛かり、2人を弾き飛ばす。幸い、それぞれの得物で防いだ為、負傷はしていないようだ。

 

「では、改めて、これで終わりだ」

 

ロキは力を集中した光を俺に向け、容赦なく撃ち放った。

 

「くそっ!」

 

 

――バチィィィッ!!!

 

 

フェンリルの爪をかわすことに神経を集中し過ぎてこれをかわす余力はない。俺は覚悟を決めてロキの放った砲撃を両手で受け止めた。

 

「ぐっ…ぐくっ…!」

 

砲撃を受け止めるも、その一撃のあまりの威力に受け止めるだけで手一杯になる。

 

なんて威力だ! だが、一瞬だけでも倍化させれば弾き返せる。残る体力を何とか振り絞って…。

 

「ほう…、そこまで疲弊して尚受け止めるか。見事だ。……ならば、もう1つどうだ?」

 

「っ!?」

 

その時俺は気付いた。今、俺が受け止めたものと同質量の一撃を再び俺に向けていることを…。

 

「んだと…!」

 

俺は思わず目を見開いた。ロキは躊躇いもなくもう1つ俺に向けて放った。

 

「くっ…そぉぉぉーーーっ!!!」

 

 

――ドゴォォォォォォォン!!!

 

 

俺は威力が増した砲撃を受けきることが出来ず、砲撃が直撃し、そのまま吹き飛ばされてしまった。

 

「昴ぅぅぅーーーっ!!!」

 

吹き飛ばされる彼方、俺の耳に部長の絶叫が届いた。それにより、遠のきかけた意識が戻った。

 

部長を……皆を…守らないと…!

 

俺は目を開けると、魔力で足場を創り、それをブレーキ変わりにして減速した。

 

「ドライグ、鎧の修復を」

 

『分かった』

 

ドライグの返事と共に欠損した軽鎧が修復した。

 

『行くのか?』

 

「ああ。このままじゃ皆が危ない」

 

『あんな無茶な力の使い方をしたせいでお前はもう限界に近い。それは理解しているな?』

 

「もちろんだ。…頭も随分冷えた。もう大丈夫だ」

 

『分かっているなら良い』

 

それだけ言ってドライグは口を噤んだ。

 

…よし、みんな、すぐに行くぞ!

 

俺は背中のブーストを吹かし、再び戦場に飛び込んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

            ※ ※ ※

 

 

リアスside

 

 

昴はロキの放った波動を受け止めきれず、吹き飛ばされてしまった。

 

「スバルさん!」

 

そんな昴を見てアーシアが慌てて追いかけようとする。

 

「アーシア、ダメよ!」

 

私はアーシアを制止した。

 

「どうしてですか!? スバルさんが、スバルさんが…!」

 

「見なさい」

 

私はとある一角を指差した。

 

『グルルルルルルル!』

 

そこには、フェンリルが冷たい双眸を光らせ、今にも食らい付こうとこちらを見つめている。

 

「迂闊に動けばフェンリルの餌食よ。大丈夫。昴はこのくらいでは死なない。あなたはこっちの生命線。感情のまま動いてはダメよ」

 

私はアーシアを落ち着かせる為に言葉をかける。本当は私自身もすぐにでも昴の下に駆けつけ、癒してあげたい。でも、私がそれをしてしまったらみんなに指示が出せない。私は半ば自分にも言い聞かせた。

 

「さて、今度こそ取らせてもらうとしよう」

 

ロキが手を一薙ぎすると、フェンリルが私目掛けて襲い掛かる。

 

「やらせっかよ! バラキエル!」

 

「うむ!」

 

アザゼルが光の槍を、バラキエルは雷光をフェンリルに向けて放った。

 

「無駄だ無駄だ! 堕天使の幹部2人でも、我が子フェンリルは止められぬよ」

 

フェンリルは光の槍や雷光を受けてもお構いなしに突進を続ける。

 

「ちぃっ!」

 

足止めが出来なかったアザゼルとバラキエルがフェンリルを追いかけようとするが…。

 

「おっと、我が子の狩りを邪魔をするのは無粋というもの。お前達は我が相手となろう」

 

その2人の進路を塞ぐようにロキが立ち塞がった。

 

「くそっ! オーディンを連れて逃げろ! お前らに手に負える相手じゃねぇ!」

 

アザゼルが必死に逃げるように訴える。

 

フェンリルは私達の手に負える相手ではないかもしれない。けれど! 逃げる訳には行かない! 護衛の任を…和平の締結を失敗させる訳にはいかないし、何より、ここで逃げては命を懸けて戦った昴に申し訳が立たないわ。

 

私の後ろにアーシアが、その前に朱乃とイリナとロスヴァイセ、その前を裕斗とゼノヴィア、小猫が迫るフェンリルに備えている。

 

昴がいなければフェンリルを止めることは困難。そして、フェンリルは私を狙っている。なら…!

 

私は1人、その場を離れる。すると、想像通り、フェンリルは進路を変え、私を追いかけてきた。

 

『部長!?』

 

私の突然の行動に眷属のみんなは目を見開いて驚く。

 

「私が引き付けるわ! あなた達は背後からフェンリルを討ちなさい!」

 

これが私が考えられる精一杯の策。フェンリルが私を狙うなら私が囮になればいい。私の滅びの魔力なら決定打にはならないまでも、僅かに動きを止められる。その隙に回避行動を取ればやり過ごせるわ。

 

「…っ!」

 

想像以上にフェンリルの動きが速い! けれど、何とか踏ん張らないと。私まで討たれてしまったらお終いだわ。だから、アザゼルとバラキエルがロキを突破するか、眷属のみんながフェンリルにダメージを与えるまでは私が引き付けて…!

 

「リアス!」

 

「部長!」

 

朱乃が雷光を撃ち、裕斗が聖魔剣で斬りつけるも、フェンリルは止まらない。

 

「ぐっ!」

 

 

――ボォン!!!

 

 

至近距離でフェンリルに滅びの力をぶつけ、僅かに怯んだ隙に移動してフェンリルをやり過ごす。けれど、完全にかわし切ることが出来ず、軽くスカートを爪で切り裂かれてしまった。

 

速すぎるわ! このままではいずれ…!

 

「リアスさん、来ます! 後ろです!」

 

ロスヴァイセが私に警告する。私は咄嗟に振り返り、迫るフェンリルに滅びの魔力を放つ。

 

「えっ?」

 

けれど、その滅びの魔力が直撃する直前、フェンリルが目の前から消え失せた。

 

しまった、見失ったわ!

 

私は再び滅びの魔力をその手に集中させながらフェンリルの姿を探す。

 

「……上!?」

 

真上に気配を感じ、見上げるが、既にそこにフェンリルはいなかった。

 

「リアスーーーっ! 正面だ!」

 

アザゼルの絶叫に近い声で正面に視線を向ける。そこには…。

 

「っ!」

 

そこには、その大きな口を開け、咆哮を上げながら私を食らおうとするフェンリルが目の前にいた。

 

しまった、もう回避は間に合わない!

 

私の身体は硬直したかのように動かず、その場で為すがままとなった。私はもう助からない。半ば覚悟を決め、歯を食い縛った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――グシャッ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フェンリルの顎が閉じられ、その牙が襲い掛かる。

 

「…………………えっ?」

 

フェンリルの牙で貫かれたはずなのに私の身体は痛みを感じていない。むしろ、私の身体は何かに突き飛ばされていた。

 

私の目の前には突き出された腕が。その腕の先を追っていくと…。

 

「間に………あっ……た……」

 

そこには、フェンリルに上半身を食らい付かれていた昴の姿があった。

 

私は自分の視界に移っているその事実を理解出来なかった。

 

「ごふっ!」

 

昴が吐血をした。それもおびただしい程の量の吐血を。それをきっかけに、私は目の前で起こった事実を理解した。

 

「い、嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!」

 

私の悲鳴が、辺り一帯に響き渡った……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続く

 

 





手短ですみません。

出来れば今年中にもう1話くらい投稿出来ればと思うのですが、自身のもう1つの方が後数話でひと段落出来るので、それまではもう1つの方に集中します。楽しみにしてくれている方申し訳ありませんm(__)m

ハイスクールD×D、第4期が決定し、テンションが上がっています。来年も楽しみが多くて喜ばしい思いです。

感想、アドバイスお待ちしております。

それではまた!
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