ハイスクールD×D~転生せし守り手~   作:bridge

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投稿します!

大変お待たせ致しました…(^-^;)

久しぶりの投稿です。

それではどうぞ!



Life.96~競演、変動する戦況~

 

 

 

日は既に落ち、辺りは夜闇に包まれていた。

 

場所は都内の高層高級ホテル。間もなくここで、北欧の主神、オーディン様と日本の神々との会談が開催される。

 

俺達は、その会談を阻止すべく現れるロキを迎え撃つべく、ホテルの屋上にて待機している。

 

現在、屋上にいるのは、グレモリー眷属と匙を除くシトリー眷属。アザゼル先生に代わってバラキエルさんとロスヴァイセ、後はティアマット。ヴァーリ達は少し離れた場所にて待機している。

 

俺は屋上の手すりに体重を預け、夜風に当たりながらその時を待っている。そして…。

 

「………来たか」

 

微かに、空間が歪む気配を感じた。

 

 

――バチィ…バチィ!!!

 

 

そのすぐ後に、空間に穴が開き、そこから悪神、ロキと、神をも貫く牙を持つ狼、フェンリルが現れた。

 

「小細工なしに正面から来るとはな」

 

ある程度策を弄してくることも想定していたが、それは杞憂に終わった。真正面から来てくれるならこちらも願ったり叶ったりだ。

 

『目標を確認。これより、作戦を遂行する』

 

耳に付けていた小型の通信機からバラキエルさんからの指示が届く。同時に、ホテル一帯を包むように魔方陣が展開された。これは、ソーナ会長と、その眷属達による、ロキとフェンリルを用意しておいた戦場へと転移させる為の魔法陣だ。

 

ロキは魔方陣が現れた瞬間、軽くリアクションをしたが、すぐに不敵な笑みを浮かべる。

 

ロキと俺達は、魔方陣の光に包まれ、転移していった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・

・・・・・・・

・・・・

 

 

光が収まると、岩肌だらけの古い採掘場に俺達は立っていた。

 

…ここまでは当初の予定通り。本題は……ここからだな。

 

俺は、正面に立つロキを見据えた。

 

「正面から正々堂々とは、恐れ入るわ」

 

正面に立つロキに、部長が皮肉気に言い放つ。

 

「策を弄する必要性がないからな。貴様らごときの妨害など、疾く退けるのみだ」

 

当のロキは両腕を組みながら威風堂々と返す。

 

「会談はもう始まっているわ。時間かけ過ぎれば会談は終わってしまうかもしれないわね」

 

部長が揺さぶりをかける。ロキに少しでも焦りを生ませ、戦いを有利にする為に。

 

「フッ、もはや会談の有無などどうでもいいことだ。オーディンにはここで退場してもらうのだからな」

 

事も無げにオーディン様の粛清を宣言するロキ。

 

「やはり、貴殿の考えは危険だ」

 

「危険? 各神話に協力を要請したお前達程ではない。そもそも、お前達三大勢力が手を取り合った事がそもそもの元凶であろう?」

 

バラキエルさんの言葉にもロキは意にも返さない。もはや、話し合いは不毛だろう。

 

各々が臨戦態勢を取っていく。

 

『Welsh(ウェルシュ) Dragon(ドラゴン) Balance(バランス) Breaker(ブレイカー)!!!!!! 』

 

俺は禁手化し、ライトアーマーを纏った。

 

『Vanishing(バニシング) Dragon(ドラゴン) Balance(バランス) Breaker(ブレイカー)!!!!!!』

 

続いてヴァーリも禁手化をし、プレートアーマーに身を包んだ。

 

「よもや、あの二天龍と同時に相対する事になるとはな! 口元が綻ぶのが抑えられん!」

 

俺とヴァーリも前にして、ロキの表情は歓喜に包まれていた。

 

 

――ビュッ!!!

 

 

禁手化するのと同時にヴァーリは飛び出していった。

 

 

――ドン!!!

 

 

それと同時に俺も仕掛ける。

 

ロキが両腕を広げると、ロキの辺り一帯から多数の魔方陣が出現する。その魔方陣から光の魔術が帯のように無数に発射される。

 

俺は時折足場を創って高速で方向転換しながら光の魔術をかわしながら急旋回。

 

「ちっ」

 

だが、俺が方向転換すると、光は俺を追跡するかのように後を追ってくる。

 

…追尾式か。面倒だな。

 

ヴァーリはさらにスピードを上げ、その光をかわしながらロキに近づいていく。俺のスピードではあれは難しいな。

 

 

――スッ…。

 

 

俺は真下に、急降下する。当然、光も俺を追尾する為、同様に急降下する。

 

降下と同時に両手に双剣の二天を発現し、光目掛けて赤龍砲を発射。光を消し飛ばす。地面スレスレで態勢を整え、そのまま飛行。

 

「行け!」

 

 

――ゴォォォッ!!!

 

 

俺の周囲に南海覇王、青竜偃月刀、七星餓狼、銀閃を発現し、両手の二天を合わせて赤龍砲を6発を同時斉射した。

 

「それほどの砲撃を6発同時。見事だ。だが…」

 

 

――バチィィィッ!!!

 

 

「我には通じん」

 

俺の赤龍砲はロキが新たに発現した防御魔方陣によって阻まれる。

 

「ならば、これならどうかな?」

 

ヴァーリが手元から普段とは異なる術式を展開し始めた。

 

…あれは……ロスヴァイセが先の戦いで使っていた術式に似ている。そうか、北欧の魔術か!

 

その瞬間、おびただしい程の質量の魔術がロキに斉射…直撃した。

 

「やったか? ……なんて言うのは野暮か」

 

「そのようだ」

 

俺の皮肉に、ヴァーリが頷く。

 

ヴァーリの魔術が命中したことによる爆煙が晴れると、そこには、ローブはいくらか破れているが、無傷のロキの姿があった。

 

「…」

 

ロキの周囲一帯はヴァーリの魔術で跡形もなく吹き飛び、足元の穴に至っては底が見えない程だ。

 

…ヴァーリの奴、また強くなってるな。そして、あれを食らって無傷のロキ。…やれやれ。

 

「仕切り直しだな」

 

「ああ。初めからこの程度で倒せるとは思っていない。ダメージが通るまで何度でも仕掛ける」

 

そう言って、ヴァーリは再びロキに仕掛けていく。俺はヴァーリの後方にポジション取りをする。

 

「ヴァーリ。何があっても真っすぐ突き進め」

 

「いいだろう」

 

ヴァーリは前を向いたまま返事をし、さらに加速…俺の言葉通りに突っ込んでいった。

 

「何の小細工もなしに特攻だと? 血迷ったか!」

 

ロキが先ほどの光をヴァーリ目掛けて大量斉射した。

 

…さて、ああ言った手前だ。無傷でヴァーリをロキに届けないとな。

 

俺は武器をさらに2つ。鈴音と靖王伝家を追加で発現させ…。

 

 

――ゴォォォッ!!!

 

 

今度は赤龍砲を8連斉射をした。斉射された赤龍砲はヴァーリ目掛けて飛来する光を次々と撃ち落としていく。

 

「良い仕事ぶりだ」

 

珍しくヴァーリから賛辞の言葉が出る。

 

「どうも。こいつはおまけだ」

 

俺は二天の片割れから赤い砲撃をヴァーリに発射。砲撃はヴァーリの背中に直撃する。その瞬間…。

 

『Transfer(トランスファー)!!』

 

「っ!?」

 

ヴァーリが赤い光に包まれると、力が増大する。

 

これは、ブーステッド・ギア・ギフト(赤龍帝からの贈り物)。増加させて力を他者へ譲渡するブーステッド・ギアに備えられた能力。俺はこれを赤い砲撃に乗せて発射した。

 

「白龍皇がよもや、赤龍帝の力を使うとは、皮肉なものだ。…だが、せっかく貰ったものだ。使わせてもらう」

 

拳を握ったヴァーリがロキに拳を振るう。

 

 

――バチィィッ!!!

 

 

ロキはすかさず防御魔方陣で防ぐ。ヴァーリの拳は止められた…かのように見えたが…。

 

「っ!」

 

拳が少しずつ魔方陣を押し込んでいく。その事実に、ロキは目を見開く。

 

「白龍皇に赤龍帝の力が加わるとこれ程までになるか!」

 

「これ程? この程度のはずがないだろう!」

 

ヴァーリがさらに拳を押し込み、手首が魔方陣の中まで押し込まれると、ここで握っていた拳を開いた。開いた手から術式が現れる。

 

「こっちが本命だ」

 

 

――バァァァァァァァッ!!!

 

 

至近距離でギフトに力が上乗せされた北欧の魔術が放たれた。その瞬間、ロキとヴァーリがいた場所に大きな光の柱が立ち上った。

 

『っ!?』

 

先ほど放ったものとは比べ物にならない魔術に、その場にいた者が思わず爆風を防ごうと両腕を顔を覆う。

 

「くっ!」

 

光の柱の頂上付近から表情を曇らせたロキが飛び出す。至近距離からの譲渡されたヴァーリの北欧魔術を受けた為、さすがに先ほどのように無傷とはいかず、所々火傷や負傷の煙が立ち上っていた。

 

「ちぃっ! 少々遊びが過ぎたか。二天龍が力を合わせるとここまでに…! ならばこちらも――っ!?」

 

その時、ロキが何かに気付き、顔を上に向け、村雨を構える俺の姿を捉えた。

 

「これで終わるとはハナから思っていない。追撃をかける」

 

俺は村雨に自身のオーラを流し込む。

 

「俺の剣技の1つ。飛龍…改め、天龍!」

 

 

――ゴォォォッ!!!

 

 

俺が村雨を振り下ろすと、村雨の刀身から赤い龍の姿に具現化した赤い龍が現れ、ロキ目掛けて向かっていく。

 

「ぐおっ!」

 

咄嗟に俺の天龍を受け止めるロキだが、その威力に徐々に地面へと押されていく。

 

 

――ドゴォォォォン!!!

 

 

そのままロキは地面に叩きつけられ、同時に大きな爆発が巻き起こった。

 

「ふぅ」

 

俺は一息吐くと、村雨を手元から消し、地面に着地した。

 

「大した威力だな」

 

俺の横に、ヴァーリがゆっくり着地した。

 

「お前ほどじゃないけどな。…ていうか、あの近距離であんな威力の魔術をぶち込んで、よく無事でいられたな」

 

よく見ると、ヴァーリに目立った外傷はない。唯一右手から煙が少し立ち上っているくらいだ。

 

「自らの魔術で自爆するほど愚かではない」

 

『器用な奴だ。魔術が着弾するギリギリで高速で真上に防御結界を張りながら上昇し、爆風と上昇気流を利用してやり過ごすとは』

 

ドライグから一連の解説がされる。

 

あの一瞬でそんな芸当を。さすがは最強の白龍皇と言ったところか。

 

「さて、今度のはどうだ? あれだけの威力のものを2つもぶち込んだんだ。堪えてくれなきゃ困るな」

 

「どうだかな。ただ、あの程度で倒せる程度の奴だったなら、俺はお前と共闘など提案したりはしない」

 

ヴァーリがそう言うのと同時に、俺達が空けた大穴からロキがゆっくり浮かび上がってきた。

 

「…」

 

その表情には先ほどまでの戦いを愉しんでいた時の表情はなく、真剣で刺すような視線を俺達に向けている。

 

「さすがにダメージは負っているが、致命傷には程遠いな」

 

衣服はもはや大半が消し飛び素肌を晒しており、そこから火傷や負傷、出血が垣間見られる。

 

「…だが、ヴァーリより俺の一撃の方がダメージが大きいのが気にかかるな」

 

正直、俺の天龍より、ヴァーリの譲渡された北欧魔術の近距離攻撃の方が威力があったはずだ。なのに、俺の一撃を食らった後の方が手傷が多い。

 

「北欧の魔術の中には、全身を魔術の類を弾く魔術で包むものがあった。それをロキを使っているのだろう」

 

「なるほど、どおりで」

 

俺の天龍はどちらかと言えば物理に近いからな。にしても、防御結界とその魔術の2枚構造ならば守りは固い。少なくとも、遠距離からの砲撃や魔術は分が悪い。ならば…。

 

「距離を詰めての物理攻撃の方が効率が良さそうだな」

 

俺の遠距離攻撃は赤龍砲のみ。倍化させて撃ってもダメージは望めない。そもそも、当たるかどうかすら怪しい。

 

「なら、今度は俺が仕掛ける。ヴァーリは援護を頼む」

 

物理が有効なら、俺が仕掛ける方が良い。俺は本来近距離のインファイトの方が得意とする武人だからな。ヴァーリは近中遠をそつなく行える万能型。近距離だけなら俺の方が強い。

 

「俺はお前と共闘するとは言ったが、足並みを揃えるつもりはない。俺は俺のやりたいようにやらせてもらう」

 

だが、ヴァーリは俺の提案を却下した。

 

ちっ、これだから戦闘狂は。まあいい、薄々予想はしていたことだからな。

 

俺はヴァーリからロキへと視線を移す。

 

「…過去最強の白龍皇に、それを倒した赤龍帝。こちらもそろそろ手札を切らないと危ういな。フェンリルは……ちっ」

 

ロキがフェンリルの方へ視線を向けると、苛立った表情で舌打ちをした。

 

「捕縛はすでに完了している」

 

「ふん。他愛もない」

 

バラキエルさんがそう口にし、ティアマットが腕を胸の前で組みながら言った。

 

「グレイプニルか。その対策はとうに施していたが、どうやら強化したようだな」

 

視線をフェンリルに絡まるグレイプニルを観察しながら分析していくロキ。

 

「このとおりフェンリルはもう身動きは取れない。このまま退くと言うなら、こちらも追撃をかけるつもりないわ」

 

部長がロキに向けて告げる。

 

「フハハハハハっ!!! その発言。よもや、もう勝ったつもりでいるのか? 実に滑稽で実に浅はか! ……実に不愉快だ」

 

ロキが右手を額に当て、高笑いしたかと思うと、こちらを今まで以上に睨みつけてきた。

 

「この程度は初めから想定している。危機でも何でもない。手札1つ容易に覆せよう」

 

そう言ってロキは両腕を広げた。すると、ロキの両サイドの空間が歪み始め、その歪みから何かが現れ始めた。

 

 

――オォォォォォォォォォォォォォォォン!!!

 

 

『っ!?』

 

歪みから、大きな咆哮が上がった。それと同時に灰色の毛並みをした巨大な二匹の狼が現れた。

 

「あれは……フェンリル!?」

 

思わず声に出してしまった。出てきたのはサイズこそフェンリルには僅かに劣るが、紛れもなくフェンリルだ。

 

「これはとある巨人族の女を狼に変え、フェンリルに交わらせて産み出した2匹、スコルとハティだ。半血故、スペックは親には劣るが、牙は健在だ。十二分に神を…そして貴殿らを貫いてくれることだろう」

 

新たに現れたフェンリルの子、2匹に俺達は身構える。

 

「もはや出し惜しみはせん。こいつらも出そう」

 

すると、ロキの足元の影が広がり、そこから5匹の巨大な蛇……いや、ドラゴンが現れた。

 

…あのドラゴン、サイズはかなり縮小しているが、ミドガルズオルムか!

 

「貴様、あの寝坊助まで量産していたのか!」

 

ティアマットが怒声のような声で叫んだ。

 

「これが我が用意した本日の座興だ。さて、満足していただけだかな?」

 

『っ!』

 

嘲笑を浮かべるロキに、ヴァーリを除く俺達の表情が険しくなる。

 

「さあ、第2ラウンドと行こうか」

 

ロキが指を鳴らすと、フェンリルの子、スコルとハティ。ミドガルズオルムの量産型が同時に俺達に襲い掛かった。

 

会談を妨害し、あまつさえ北欧の主神、オーディン様を亡き者にしようと企むロキ。俺達の戦いは、さらに激化していく…。

 

 

 

 

 

 

 

 

続く

 

 





技の紹介コーナー…。


――天龍…。


Life.20で紹介した飛龍と基本は同じ。今回は氣ではなく、赤龍帝のオーラを込め、龍の形にして相手に飛ばした。


さてさて、ここまで間隔が空いてしまった理由ですが、まず1つがこの二次の反響が少なかったので、もう1つの二次を優先したこと。もう1つは、このまま執筆を進めることに迷いが出たことです。この二次を書くにあたって決めたコンセプトは、オリ主は原作の一誠の立ち位置に据えることと、基本的に原作に忠実に話を進めることの2点です。このコンセプトを元に物語を進めてきましたが、最近、1度読み直して思ったのですが、原作とほとんど変わり映えがないと思い始めました。各章、原作と進む過程は違えど基本結末が同じなので、見方によっては一誠をオリ主に変えただけの二次になっている感が否めないと。一応、結構先までの大まかなストーリーは頭にあるので、行き詰ったということはないのですが、このまま執筆を進めることに疑問を覚えてしまいました。以上の事から、現在、この作品の大幅リメイクを検討しています。もう1つの二次もあるので、まだ検討中です。まだ大筋のストーリーと設定が練り込まれていないので、もしかしたらやらずにこのままこの二次を書き進めるかもしれません。場合によってはリメイクではなく、If的な感じにして両方するかもしれません。どうするかはゆっくり検討していきます。

…と、長々と申し訳ございません…m(__)m

感想、アドバイスお待ちしております。

それではまた!
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