死んだ。
担架で運ばれながら、男は顔を下げ、自分の体を見やる。
体は血だらけで腕と足があらぬ方向に向いていた。
「哀、もう少しだ。死ぬなよ!」
横に目を移すと父親が必死の形相で俺に叫んでいた。
「......あゴホ、ケホ!」
ありがとう。
そう言おうとするが、途中で噎せてしまい、続きを言う事ができなかった。
それでも、何とか父に感謝を告げるために口を開く。
これが最後だから。
「あ、りゴホ......がとう.....」
「哀!」
自分を呼ぶ父の声を最後に男は静かに目を閉じた。
☆☆☆☆☆☆
「って、感じが君の最後ですね。」
軽薄そうな声が聞こえ、モニターが音もなく、消えると代わりに白い修道服のような装束の男が現れた。
「いいご家族ですねー。いや、これが普通か。」
「今の映像は......いや、どうなってるんだ?俺は死んだ筈。それにあんたは誰だ?」
哀は困惑した。
そんな哀を修道服の男は見ながらうんうんと頷く。
「もっともな質問だね。
面倒なので、ついでに大事な事も端的に話すよ?
一つ、君は死んだ。
2つ、私は神。
3つ、あなたは転生します。」
「......なるほど。」
哀は困惑しつつもこれが何かを理解した。
「よく小説とかである話を自分が体験するとはな......」
「まぁ、君が考えている事で概ね正解だよ。
それで話を続けると、君は転生特典として各アニメや漫画から三種類から3つずつ能力を得る事ができる。」
修道服の男、神はそう言うと手を叩く。
すると空間から白色のリクライニングチェアーが現れ、神はゆっくり腰を下ろし、寝そべる。
「時間は大いにある。
ゆっくりと君の選択を待つよ。」
☆☆☆☆☆☆☆
「決まった。」
「んー、そうか。」
神は起き上がって、軽く伸びをすると先程と同じように手を叩き、リクライニングチェアーを消し、こちらに笑顔を向けた。
「それで?」
「ジョジョのスタンド能力、キラークイーン、ザ・ワールド、クレイジーダイヤモンドとブリーチの斬魄刀、千本桜、神槍、流刃若火とワンピース、スナスナの実、トリトリの実(モデルファルコン)、マネマネの実の能力でお願いします。」
「へぇ、それを選んだ理由は?」
「好みです。」
哀が答えると神は小さく笑う。
「大抵はできる限り強いものを選ぶものだけど、悪くないよ。
せっかくの二度目の人生だ、異世界で好きな能力で楽しむといい。」
神が手を叩く。
意識が遠退き始める。
何とか倒れないようにしている哀に神は近付くとトン....と肩を押した。
重力に従い、体が下に落ちていく。
「そのまま安心して身を任せるといい。
次に目を覚ませば、君の生が新たに始まる。
幸運を祈ってるよ。」
哀はその言葉を最後に意識を失った。