東方交換日記   作:Des

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こんにちは!

まだメインにしている小説はあるのに、思いついたから取りあえず投稿する流れになった初めての日記形式を取り組んだものです。

投稿も気まぐれになりますので、ご了承ください。

では、どうぞ!



エピローグ:すべてはこの会合から

「おじさんは何してるの~?」

 

 5月になり、少しずつ暑くなっていく中で1つの公園で1つの出会いが始まった。公園では休日なのか子供連れの家族が多く見られる。

 

「おじさんは酷いな~。これでも自分的に若い方なんだよ?だ~か~ら、お兄さんって読んでね?」

 

「うん、分かった!」

 

 色んな人の声が聞こえる中で、ベンチに腰かけていた青年に小学生低学年ぐらいの少年が話しかけていた。青年は長い白髪を後ろで束ね、帽子を含め全身黒ずくめの恰好をしており、顔は帽子で見えにくく年齢は分からない。一目で見れば通報モノである。しかし、公園にいる人達はまるで()()()()()()()()ように行動している。

 そんな怪しい青年に話しかけている少年は黒髪短髪、半袖に半ズボンと何処にでもいる少年のようだ。そして、その少年は明らかに異質な空気を漂わせる青年に臆せず話しかけている。その異様な光景さえ、人々には見えていないようだ。

 

「少年、名前は何なの?」

 

(ハシタ)八朔(ハッサク) (ハシタ)!」

 

 半少年は「はぁ~い!」と右手を挙げて元気よく答えた。

 

「おお~、今どき珍しい名前だね。八朔は8月のことで、半は濃色と薄色の中間の紫色のことだね。」

 

「おお!すごい!なんでわかるの!?」

 

 どうやら青年があてた少年の名前の意味は合っていたようで半少年は嬉しそうに驚いている。

 

「僕ぐらいになると、その物体に込められた名前の意味でさえ分かるようになるのだよ!」

 

「すごい!すご~い!」

 

 いや、すごくない。こんな事を言う大人はいない。怪しい大人である。良い子は付いて行ったり、何か貰ったりしたら駄目だよ?

 

「お兄さんは、超能力者なの?」

 

「いや違うよ~?僕はね・・・・神様・・そうだね、神様だよ。これが君たちからして一番的確かな?」

 

 青年が自分の事を神と呼ぶと同時に2人に周囲の空気が現実から切り離されたような違和感を感じる。通常の人間なら気味が悪くなり、恐怖する者、気絶する者が出てくるだろう。なのに、そんな存在の目の前にいる少年は。

 

「おお、神様!?初めて会った!」

 

「・・・・・・。」

 

 臆するどころか、嬉しそうにしている。これには神と思しき存在でさえ面食らっていた。

 

「ははははは~!(ハシタ)少年は面白いね!どうして信じちゃったの?」

 

「え?嘘なの?」

 

「いやいや、嘘じゃないよ。正真正銘、本物の神様だよ。まあ、世間で言われている神とは次元が違うかもしれないかもね♪」

 

 ニコニコと目を細めて笑っており、胡散臭さが増している気がするのは気のせいではないだろう。

 

「それで、どうして君は僕が神様って信じるの?」

 

「だってこの間、河童にあったもん!」

 

「・・・河童?」

 

「うん!」

 

「それって頭にお皿がのっていて、緑色の?」

 

「うん!」

 

「・・・・・ちょっと僕の目を見てくれる?」

 

「いいよ!」

 

「「・・・・・・。」」

 

 数秒の間、2人は黙って見詰め合っていた。お巡りさん、こちらです。ショタコンがいます。

 

「なるほど。本当のようだね。」

 

「ん?ん?なにしたの?」

 

「君の目で見た()()()()のさ。河童を見たのは、家族で旅行にいった時の川でだね?」

 

「すごい!当たってる!」

 

「・・・・・。」

 

 神はしばらく難しそうな顔をして沈黙していた。それもそうだ、まだ10歳にもなっていない子供がこんな事をいうなど()()()()()()。普通の人間なら誰であれ気味悪がって近づかないだろう。でも、神はそんな子供の傍にいる。

 

「他にも()()に会ったことなるの?」

 

「うん!え~とね、吸血鬼のお爺さんでしょ。狼になれるお姉さんでしょ。宇宙人でしょ。異世界人でしょ~。あとね、あとね・・・。」

 

 小さい指を1つずつ折って数を数えていく。その内容は人外のオンパレードだ。この子供のイタズラと思える話さえ、自称神様は信じているようだ。

 

「あっははははははははっ!君はすごいね!本当にすごい!僕といった存在を見つけ話しかけてきただけじゃなくて、そんなモノたちとも会っていたのかい!これは面白い!だから、地上に降りるのは止められない!君の様な存在がたまにいるんだよ!」

 

「ボクも面白いよ!皆とても優しくて、不思議で、カッコいいんだよ!」

 

「素晴らしい!今日というこの日を僕は忘れないだろう!その昔、この世界の住人達は自分が住みやすい世界を作り、そこに移り行った。そんな存在にこんな何もない世界で会えるなんて、あっちから干渉するか、こっちから迷わないといけない。それで今も無事にいる君はすごい!」

 

「ええ~、そうかな~。」

 

 半少年は照れ臭そうに笑っている。一目で見るには年相応の子供である。

 

「そのことは大人に言っているのかな?」

 

「ううん。初めに会った魔女さんが『これは知っている人にしか話しちゃ駄目。さもないと君はこの世界から居られなくなる。』だって。」

 

「君はそれを守っているんだ。」

 

「うん。ボクは()()()()が好き!お父さん、お母さん、お姉ちゃん、みーちゃん、えっちゃん、みんな、みーんな好き!だから、このことは()()()()()()()()()にしか言っていないよ!」

 

「そうだね。君がこの()()()()()世界が好きなら、それが正解だよ。」

 

 神様は半少年を愛おしそうに見ている。まるで自分にはない何かを持っている、眩しい存在を見るように。

 

「・・・うん?半少年、持っているそれは何だい?」

 

 神様は半少年が持っていた物に気づき、質問してくる。

 

「ノート!お母さんが、えーと、チョコボ?を書くのに使うって買ったの!でも1つ余ったから貰った!」

 

 半少年はそういって持っていたB5サイズのどこにでも売っていそうなノートを両手で掲げる。ちなみに、半少年の母が言っていたのは帳簿である。

 

「なんに使うか決めているのかい?」

 

「まだ!公園まで行けば、何か思いつくかなってきた!」

 

「そうなんだ~・・・。ねえ、よければそのノート、僕に貸してくれない?面白い事できるよ?」

 

「いいよ!」

 

 はい、と半少年は何の躊躇もなく神に自分のノートを渡した。神は受け取ったノートに力を込めるように念じながら、表紙を指で何を書いているか分からないようになぞっていた。1、2分ぐらいたったくらいにノートを半少年に見せる。

 

「これで、このノートは交換日記ノートになったよ。」

 

「交換日記?日記なの?」

 

「そうそう。交換日記っていうのはね、君と他の人と間で日記を付け合うんだよ。分かる?」

 

「え~と、ボクが日記書いて、その次に他の人に書いてもらうのを何回かするの?」

 

「そうだよ、分かっているね。」

 

 神は半少年の理解力に驚きながらも、交換日記についての説明を続ける。

 

「ちなみにね、ただの交換日記じゃないんだよ。なんとね、他の世界に繋がっているんだよ!」

 

「他の世界?」

 

「あれ?そのことは分かっていなかったんだ。」

 

 どうやら半少年は人外の存在に会っていながら、それをどのような意味を持つかはまだ分かっていないようだ。

 

「君がこのカオスで面白いと思っている世界とは違って、大雑把にいえば違う星の人と日記を付け合うってことだよ。」

 

「おお!違う星の人、宇宙人!?」

 

 まだ小学生低学年だけあって、星という単語に反応を見せる半少年に神は苦笑していた。

 

「そう、しかもね、君が今まで会ってきた人たちがたっくさんいる()()()世界だよ。面白いだろ?」

 

「うん!面白そう!」

 

 目を輝かせている半少年は早く日記を付けたいようでウズウズしている。しかし、半初年は何かを思いついたように神様に話しかける。

 

「でも、自分で書いた日記をお母さんやお父さん、お姉ちゃんに見られたらどうしよう・・・。魔女さんにばれたらダメって言われているのに。」

 

 目に見えて落ち込んでいる。

 

「なら、その日記にルールを付けようか?」

 

「ルール?あの道をわたる時に右見て、左見て、右見るやつ?」

 

「少し違う気もするけど、例えばこの日記は()()()()()()()()()()()()にしか見えないとかね。どうかな?」

 

「そうか~!それなら安心だよ!」

 

 半少年は嬉しそうにばんざいをした。その手ごたえに神様も嬉しそうだ。

 

「あ、それならもっとルールを作れないかな?」

 

「お?どんなのだい?」

 

「ボクね、日記つけるのは好きだけど毎日できないから、日記をつけるのは日記の思い付きにするとかどう?」

 

「・・・・・。」

 

 半少年の申し出に神様は口を開けて唖然としていた。しかし、数秒後に大きな声で笑い出した。

 

「いいね!いいよ半君!日記の気まぐれでする交換日記!なんて面白そうだろう!」

 

「そうでしょう!」

 

「ああ、いいね!もっと付けたい、思いつくルールを言ってごらん。2人で決めようじゃないか!」

 

 そこから自称神様と半少年の奇妙な日記帳のルール作りが始まった。そして、出来たルールは以下の様になった。

 

 

・この日記帳はこの持ち主と相手しか見えない。(半少年案)

 ※ただし、過去に日記を書いた者には見えるから安心して!(神様補足)

 

・この日記帳が現れるのはこの日記帳次第である。(半少年案)

 

・書かれた内容は文字が違えど、頭に直接イメージとして読み込むことが可能だから安心!(神様案)

 

・1日の出来事を1ページ以上2ページ以内とする。(半少年案)

 ※絵も描いていいよ!付属のボールペンは色をイメージすることで色を変えることも出来るよ!(神様補足)

 

・30日の間が日記を交換できる期間である。1人15回。(半少年案)

 ※何も書かれない場合は1ページとばして書くこと!(神様補足)

 

・この日記帳は一応傷が付かないようにしているけど、故意に傷つければそこで交換日記は中止とする。もし傷つければ2度とこの日記帳を見ることは出来ない。(神様案)

 ※ただし、1回目は大目に見る。(半少年案)

 

・この日記帳は1回終われば内容は削除される。(半少年案)

 ※もし書かれた日記帳が欲しい場合は自分の最後の日記に『この日記帳が欲しいこと』を書くこと!そうすればあげるよ!(神様補足)

 

・もし、相手にあげたい物があれば自分の最後の日に日記帳に収まる物であれば交換が可能!(少年案)

 ※収まるって書いているけど、それは閉じた日記帳の大きさに収まる大きさだよ!高さは30cmまでならOK!日記帳の上に置いてね!(神様補足)

 

 

 以上が半少年と神様が話し合って決めた交換日記のルールである。ルール作りに白熱していたのか、日が暮れていることにも気がつかなったようで、半少年は慌てている。

 

「ど、どうしよう!早く帰らなきゃ!もうすぐ5時になっちゃう!」

 

「おっと、ちょっと待ってくれないか?」

 

 家に帰ろうとしている半少年を神様は呼び止めた。

 

「なに?」

 

「いやね、ちょっとお願いがあってね。」

 

「おねがい?」

 

「そう。この交換日記が1回終わるごとに僕にコピーをくれないかな?」

 

「コピー?」

 

「日記帳を写したもう1つのノートのことだよ。もちろん嫌なら断っても、」

「いいよ。」

 

「・・・・・・。」

 

 神様が言い終わる前に、半少年が返事をした。そのことにまたも面食らっている神様である。

 

「どうしてかな?」

 

「お兄さん、最初に会った時に寂しそうにしてたから!」

 

「・・・さびしい、か・・・。」

 

「うん!だからボクは話しかけたんだよ!妖怪の皆も何でか()()()()()()()()()()嬉しそうだったんだ!だから!」

 

 自分の心を見透かされたような感覚に神様は戸惑っていた。この感覚が初めてのように。

 

「あ!ならボクからもお願いがあるの!」

 

「・・・何だい?」

 

「ボク以外の人にもこの日記帳を付けれるようにして!そうすれば神様はもっと面白くなるでしょう!」

 

「・・・・・。」

 

 神様はまるで可愛い我が子を見るように半少年を見ている。その目が少し揺らいでいるように見えるのか気のせいだろうか・・・。

 

「まったく、この子は・・・。本当に人間、っていうより意思を持つ生命体は面白い。・・・・神としか表現がない僕をここまで見るか。」

 

 神様の声は若干、震えていた。

 

「ああ、その願い、聞きうけた。ほら、早くお家に帰りなさい。家族が待っているよ。」

 

「うん!またね!」

 

 神様の言葉に半少年は元気よく返事をして、振り向いて走り出した。その両腕に日記帳を抱えて。

 

「・・・・さてと。」

 

 半少年の姿が見えなくなるまで、神様は視線を外しなかった。

 

「あ~あ、せっかく面白い存在に会えたのに、もうお別れか。ま、これは仕様がない。僕たちとあの子達とじゃ、すむ世界、いや存在する次元さえ違う。この出会いは本当に奇跡だ。」

 

 誰に言い聞かせるでもないように、いやまるで自分に言い聞かせるように神様は話している。自分の胸に刻むように。

 

「ここにいないようで、ここにいる。それが僕たち、それが世界。星や宇宙とも違う意思の塊。どれだけ途方にくれた日を過ごしてきたか・・・。」

 

 ()()神様は天を仰ぎ、目を閉じている。地面に小さい丸いしみが出来ているようだが、夕暮れの神様の影ではっきりと見えない。

 

「楽しみしているよ半少年。君と()()()()()()()()()()との小さな出会いを。願わくば、その物語が果てしなく遠い未来の僕という存在を維持させてくれる1つのピースであるように、精々僕を楽しませてよ。」

 

 その言葉を言い終わると、そこには最初から何もなかったように公園にはひと1人いなくなっていた。この出会いが半少年が生涯、妻にでさえ明かさなかった秘密の始まりである。

 そして、この日の数日後に・・・。

 

「あら?こんなノート、私外から持ってきたかしら?」

 

 若紫色の寝巻を着た女性が例の日記帳を見つけ、半少年の最初の文通相手となる。そこから、様々な出会いがこの日記帳を通じて起こっていく。

 

 

 




お疲れ様でした。

とりあえず、ここから半の不思議な日記帳との冒険?が始まります。

最初の相手は分かる人が多いと思いますが、あえて名前を伏せますw

さあ、次回から本下記的に始まります。緊張しますね・・・。
感想、誤字脱字、質問は受け付けますので、よろしければどうぞ。

では、また次回!
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