東方蓮魔境   作:我が名はヤマト

4 / 13
四話 闇

ルーミアへの襲撃

十数人で襲撃を仕掛ける計画

襲撃隊は皆、紫に認められるだけの実力を持つ者だ

私は怪我をしているが、皆は万端のようだし何より今まだ昼だ

太陽の元ではルーミアは力を落とす

それなのにーー

 

「その程度では何も守れないと言ったはずだが?」

 

この控え目に言って最強の妖怪は太陽の元、無傷で立っていた

現在意識があるのは私だけだ

私達の一斉攻撃を簡単にいなし、簡単な当て身で大半が気絶

残りも闇に飲まれて今は気絶している

その間、私の目には当て身を入れる時だけの一瞬しかルーミアの姿を捉えることが出来なかった

そして私はルーミアの作り出した闇に足を取られている

「くそ・・・昼間は力が衰えるんじゃなかったのかよ・・・?」

だがルーミアは平然と答える

「ああ、衰えているとも」

衰えてこれだけの強さだと?

ふざけているのだろうか

私はここで殺されるかもしれないが、聞きたい事がある

「てめぇ、霊夢に何をしたんだ」

「分からなかったか?」

コイツはどういうつもりだろう

私は動けない状態なのだが、攻撃はしてこない

「・・・私を殺すつもりなのか?」

恐る恐る聞くが

「お前を殺す理由は無い。私は私の計画を進める」

そしてルーミアは私に背中を見せ、立ち去ろうとする

「まて!一つ聞かせろ」

「・・・なんだ?」

これだけはハッキリさせなければ

「メリーを何処へやった?」

ルーミアは振り返らずに私の問に答える

 

「そんな奴は知らないな」

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

その後は気絶した奴ら全員を起こし、帰路につく

元から怪我をしていた私以外は目立った怪我人は出なかった

箒で空を飛んでいると

「魔理沙さん、魔理沙さん。どーも!文々。新聞でーす!」

質の悪い天狗が私の箒のスピードに並ぶ

「・・・なんだ射命丸、のぞき見していたのか?」

見てたのなら助けて欲しかったのだが、コイツは悪びれもせず

「そりゃあもちろんのぞき見もしますよ!こんな面白いこと」

「そうかい」

私はそれについて軽く受け流すが、射命丸が来た本当の理由は別にあるのは分かっていた

「で、なにか分かったのか?」

私は射命丸にルーミアについて調べるよう依頼していたのだ

「はい。魔理沙さんに言われた通りルーミアさんについて調べてみたらですね、色々面白い事が分かりましたよ」

「ほう?」

なにやら結構な情報量の様なので、一旦地上に降りる

「まず、ルーミアさんがこの幻想郷に来たの自体が強い力を持つ賢者クラスの妖怪にしては、かなり最近だったようです」

「どのくらいだ?」

「約150年前程だと」

それは最近に含まれるのか?

まぁ、妖怪の寿命はとんでもなく長いのもいるからそんなもんなのか

「それで?」

「ルーミアさんは幻想入りした後に力を封印された様です」

「ほうほう。・・・で、それの何が面白いんだ?」

ここまではただの歴史だけだ

「ここからですよ。ルーミアさんは自ら『こんな力など、要らない』と言っていたそうです」

それじゃまさか・・・

「じゃあ力が封印されたのって言うのは・・・」

 

「はい。自らの力で自らの力を封印したそうです」

 

なんだそれ・・・?

意味分からん

「じゃあ、前にルーミアが『力を封印された復讐』だと言っていたのは嘘ってことに・・・?」

「封印によって記憶障害が出ているのかも知れませんが、そう見るのが妥当でしょうね」

一体アイツの目的はなんなんだ・・・

「それに、ルーミアさんの動きは妙だと思いません?」

「・・・ああ、それなら私も思っていた。・・・アイツは私達を殺そうとしない」

私はさっき完全に闇に足を取られていた

それに他の連中も気絶していたし、何より殺すなら最初の一撃で殺せただろう

「そう、それです。・・・まだ全容は分かりませんが、私が調べられるのはここらが限界ですねぇ」

「そうか・・・ありがとな射命丸。にしても、どっからそんな情報仕入れてきたんだ?」

「本当に大変でしたよ。古参連中の居場所を回って、一人一人に聞いて回ったり・・・」

「そ、そうか。お前も大変なんだな・・・」

今度酒でも奢ってやろう

「ですが!その努力の先にある真実を見つけた時!私は最高の気分になるんですよ!」

・・・

話が長くなりそうだしとっとと帰ろう・・・

 

その後は結局、長々と聞かされた武勇伝や努力話に時間を食われ、神社につく頃には辺りがすっかり暗くなった時だったーー

 

はぁ・・・疲れたぜ・・・

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

時刻は大体7時頃

魔理沙さんが遅い

何か良くないことが・・・

メリーの事も魔理沙さんの事も心配になり、何度も外に出ようとするが魔理沙さんの言葉を思い出し、留まる

そんなのを何回も繰り返していたが、その後直ぐに魔理沙さんが帰ってきた

包帯が元々巻かれていたところ以外に目立った傷がある訳でもないが、何故か凄く疲れた顔をして

「ただいま・・・」

何があったのかは聞かないでおこう・・・

だがそれよりも気になるところがある

「おかえり魔理沙さん、メリーは・・・」

・・・メリーが居ない

「すまん、見つけられなかった・・・」

「そうなんだ・・・じゃあルーミアって人のところには居なかったの?」

「ああ、ルーミアが嘘をついているかもしれないが、アイツは知らんと言った」

そっか・・・

メリーは一体どこに行ってしまったんだろう・・・

森の中に?それともやっぱりルーミアって人に?

それとも・・・

ダメだ、考えれば考えるほど嫌な方に考えが行く

すると、魔理沙さんが真剣な顔で

「なぁ、蓮子。もし親友が自分の事を忘れていたら、お前はどう思う?」

なんだろうその質問は

自分が忘れられていたら?

そんなのーー

 

「どうも思わないよ。また一緒に居てあげて、一から思い出を作ればいいだけでしょ?」

 

私の言葉に、魔理沙さんは

「そっか・・・やっぱお前は普通じゃないな」

「?」

何故か楽しそうに、そして少しだけ悲しそうに笑ったーー

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。