「魔理沙、お疲れ様。無事で何よりよ」
魔理沙さんと神社でルーミアとの経緯を聞いていると、紫さんが現れた
「おう、紫か」
「危険な事させて悪かったわね」
「いや、それは大丈夫なんだか成果が何もなくてな・・・」
「そう・・・」
紫さんは安堵と今後の不安が半分半分のようで、複雑な表情になる
「メリーの事は何かわかりました?」
私は紫さんに聞くが、
「ごめんなさい蓮子ちゃん、まだ手掛かりは見つかってないの・・・」
「そうですか・・・」
紫さんも魔理沙さんもメリーを探してくれている
私も出来ることなら何かしたいのだが・・・
ふと、私は魔理沙さんの方を見る
「どうした?」
「あ、いや・・・」
魔理沙さんが怒鳴った時の本気の顔を思い出す
なぜあそこまで怒鳴ったのだろうか・・・
「ところで蓮子」
「何?」
「メリーとはどういう経緯で一緒にいたんだ?」
メリーかぁ・・・
確か最初は・・・
「私は元々メリーの事は変わった人だな、としか思ってなかったんだけど」
「だけど?」
あー、話してて何となく思い出した
確か
「確か最初に『やっと見つけた』って言われたんだ」
「?そりゃあどういう意味なんだ?」
うーん、私に聞かれても・・・
「前に聞いたことはあるけど、結局誤魔化されちゃって」
「そうか・・・」
魔理沙さんは少し残念そうな顔をする
「・・・何にせよ、もう結構遅い時間だしそろそろ寝た方がいいわね」
夜空を見れば時間は12時ほど
紫さんは休むよう言う
「そうだな・・・私も疲れて眠いぜ」
魔理沙さんも同意し、私は借りている部屋に戻る
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その夜
私は喉が渇いたので、部屋を出る
時間は分からないが、そこまでの時間はたっていないだろう
廊下を歩いているとふと話し声が聞こえてきた
声からして紫さんと魔理沙さんだろう
何となく耳を傾けると
「なぁ、紫。本当にメリーについて心当たりは無いのか?」
メリーの話をしている
「無いわね」
「メリーは境界が見えるらしいし、それの中に入れるようだ。人間が境界に触れるなんて事出来るものなのか?」
・・・境界と言うのはそんなに凄いものなのか
「人間にだってイレギュラーは存在するわ。博麗の巫女だって人間ながら強い力を持つ。特に博麗霊夢と言う存在はね」
霊夢・・・
幻想郷に来て何度か聞いたその名
私は何故か霊夢と言う名を聞く度に頭が痛くなる
だけどそれはすぐに治まっていく
「霊夢か・・・なあ、紫。蓮子の事はどうすりゃいいんだ?」
「今はとにかく危険に晒さないことね。今のあの子じゃ、そのへんの雑魚妖怪にさえ簡単に殺されるかもしれない」
・・・?今の私?
どういう意味だろう・・・
「私もそろそろ帰るわね。蓮子ちゃんの事、よろしく頼んだわ」
「ああ・・・」
物音が聞こえ、おそらく紫さんが境界の中に消えたのだろう
私も水を飲みに向かう
魔理沙さんの呟きが去ろうとした私の耳に入るーー
「・・・霊夢、私はどうすればいいんだろうな・・・?」
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「・・・何の用だ、八雲紫」
「あらあら、随分と警戒されたものね」
「当たり前だろう」
「まぁそうね。用って言うのは、最終警告に来たのよ」
「警告だと?」
「今回の襲撃で貴方は誘拐犯として幻想郷全てを敵に回したわ」
「フッ、何を今更・・・それにしても『メリー』なんて名前、お前には似つかわしく無いな?」
「とある作家の旧名から取ったのよ」
「・・・そうか」
「もう貴方の味方はいない。最終警告よルーミア、諦めなさい」
「諦める訳ないだろう?」
「・・・何故貴方はあんな『害獣』共を守ろうとするの?大学では精神学なんてものを学んでみたけれど、私には全く理解出来なかったわ」
「・・・」
「それに、貴方は特に害獣共の汚れた所を見たはずでしょう?」
「ああ、そうだとも。だがその中にも美しく生きる奴もいる」
「・・・そう・・・貴方とは、どうあっても対立するしか無いのね」
「ああ。・・・八雲紫、お前の好きにはさせない」
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「ねぇ魔理沙さん、霊夢って人の事聞かせてよ」
「霊夢の事?・・・そうだなぁ」
私は朝起きて、昨夜の事を思い出し魔理沙さんに尋ねた
「まぁ、アイツは変わり者だよ」
「変わり者?」
「そう、変わり者。なんていうか人と考え方が違うし、いつだって冷静で、何よりも強い」
「・・・」
私はバカではない
自分で言うのもなんだけど、頭は回る方だと思う
「霊夢とまた、一緒に酒でも飲みてぇよ」
だから、昨夜に聞こえた会話と今の会話で大方の想像はつく
「・・・いつ頃から霊夢さんは姿を消したの?」
「二年前位だったかな」
二年前ーー
私の最初の記憶も二年前だ
「・・・そっか。魔理沙さんにとって、霊夢さんは大切な人なんだ・・・」
「ああ・・・だからこそ、霊夢を消したルーミアから話を聞かなければならない」
『消した』、と言う言葉
殺した、とか死んだ、とかでは無く、消えた、と言う
間違いない
私はーー