もしエルシィが勾留ビンを使えなかったら   作:天星

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今回の反省点

「う~ん、本当にこれで良かったのかなぁ」

「何か問題でもあるのか?」

 

 最後に店の掃除をしながらスミレと話す。

 

「確かにこのラーメン、一応似てるけどヒドい出来だよ? お父さんも言ってたけどさ」

「重要なのは味の良し悪しじゃなくて、お前が父親に強く主張する事だったからな。

 お前たちは遠回りし過ぎだ。この仲良し家族め」

「う、確かにお父さんが私の事をあれだけ想ってくれたってのはビックリしたけどさ……」

「お互いに相手の幸せを考えてるはずなのに、現実(リアル)じゃすれ違い続ける。全く面倒な話さ」

「そこまで言わなくても良いじゃん」

 

 ゲームの世界ならプレイヤーは神視点で眺めるから分かりやすいんだがな。

 やっぱり現実(リアル)はクソゲーだ。

 

「よっし、お掃除終わり!

 見ててね桂馬。ここから私の快進撃が始まるんだから!!

 あっ、そうだ。桂馬も私と一緒に……」

「僕も応援するよ。お客さんとしてね」

「えっ……あ、うん……そう、だね」

 

 このクソゲーの理想的な結末は二人三脚エンドではない。

 ま、スミレなら一人でも……いや、親父さんと一緒にやっていけるさ。

 

「あのっ、桂馬っ!!」

 

 店に背を向けた僕をスミレが引き止めようと呼びかける。

 僕が振り向いた時にはスミレの顔がすぐ近くにあった。

 そして僕達は、

 

 キスをした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  ……翌日……

 

「はぁ、今回の攻略はキツかった。消化器にダイレクトなダメージが入ったぞ」

「お疲れさまです、神様!」

「お疲れさま、桂馬くん」

 

 だが、これで甘味地獄とはオサラバだ! ようやく普通のメシが食え……いや、もう点滴でいいな!

 

「それじゃ、反省会だね」

「いつの間にか恒例になってるな。異論は無いが」

「それじゃあ……って言っても、今回はかなり順調に進んでたよね。味見以外は」

「……ああ、味見以外は……いや、もう一つあったぞ」

 

 そう、普段は今更過ぎて目立たないが、今回はほぼそれしか無かったのでかなり目立つ反省点が。

 

「エルシィ、お前だ」

「……ほへ?」

「お前、最初にスミレの店に入る時に透明化忘れたろ。アレが無ければ情報が万全な状態で立ち向かえたというのに!」

「あ~、ありましたねそんな事」

「何を呑気な事を言ってるんだ! って言うか今からでも調べてこい!!」

「えっ、今からですか!? 今更ですか!?」

「桂馬くん、流石に今からやっても意味が無いんじゃない?」

「いーや、重要な情報だね。知っておかないと気になる!」

「うぅぅぅぅ……それじゃあ行ってきます」

 

 そう言ってエルシィはとぼとぼと家を出た。

 

「桂馬くん……エルシィさんを追い出したかったの?」

「? そういうわけじゃないが?」

「ってことは普通に本気で言ってただけか。桂馬くんらしいと言うか何と言うか……」

「それより、エルシィが帰ってくるまで暇だしゲームでもやるか?」

「あ、うん。今日こそ勝つよ!」

「フッ、望む所だ!」

 

 

 

  ……そして数十分後……

 

 

「うーん、やっぱり勝てない」

「僕は神だからな。まあ悲観する事はない。人間にしてはかなり強くなった」

「次こそ負けないんだから!」

「そのセリフ、今日だけで何回目だ?」

「……10回くらい?」

「多分そのくらいだな」

 

 そんなやりとりをしていたらエルシィが勢いよく駆け込んできた。

 

「ただいま戻りました! スミレさんの甘味ラーメン美味しかったですよ!!」

「お前また透明化せずに行ったのか!!」

「えええええっっ~~~~?」







「あっ、羽衣さんで取ったデータを載せときますね。
 『上本スミレ 5月19日生まれの17歳
  血液型はO型、
  身長159cm、体重は49kg』
 以上です!」

「ああ、一応データ採取はしたのか」



 というわけで、スミレ編はこれにて終了です。
 本文でも言ってるけど久しぶりに純粋に恋愛で攻略しました。一部自分なりに改変してみたりしましたが最初の方以外はほぼ原作通りでしたね。神のみらしさみたいなものがでていたなら幸いです。

 次回はまた2年生でしたよ。これだけの情報でかなり絞れるようになってきたような……
 いつになるかは分かりませんが次回もお楽しみに!
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