ネザーワールド   作:緑の悪魔

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前回は炎の魔法使い、テルマとの出会いで終わりました。
今回はその続き、街からのスタートです


召喚の世界

テルマから受け取った大金を手に街へと進むアリスとハル

テルマはその後ろを今にも倒れそうな表情で走っていた

 

アリス『そろそろ着くかしら?』

 

宿に泊まれることがそんなに嬉しいのか遠足前の子供のようにはしゃいでいる。

 

テルマ『そんなに急がなくても日暮れまで時間もありますしゆっくりしませんか?』

 

走るアリスとハルを呼び止めるように声を振り絞る…

が、聞こえるわけもなく直進し続けるふたりを見てため息混じりに足を動かす

 

数分走り続けてやっと街の入口が見えた。

 

ハル『見えた!』

 

元気に叫ぶハルの横でアリスも同じように叫ぶ。

その後から必死に着いてくるテルマの存在に気づいたハルがわれに帰って急いで近寄る

 

ハル『…!?大丈夫ですか??ごめんなさい久しぶりの宿で高ぶっちゃって…』

 

高速でお辞儀するハルを見て

 

テルマ『……いえいえ!全然…大丈夫です!』

 

息を荒くしたテルマが続ける

 

テルマ『ですが、…街についたら…休憩させて頂けると…』

 

アリス『情けないわねぇ…もう、それでも男なの?』

 

呆れた顔で言い放つアリスに対してあははと苦笑いするアリス

そのふたりのやり取りを母親のように見守るハル。

 

テルマ『着きましたね…』

 

アリスとハルは満面の笑みで、テルマは疲れきった顔で門を眺めた。

門に添えられた看板に気がついたハルは書かれていた文字を読み上げた

 

ハル『この街では召喚士が多数集まっております。召喚のコツを教えてもらうと今後の移動、荷物の持ち運びが楽になるでしょう。だって!』

 

アリス『妙に親切な看板ねぇ…、でも、召喚士かぁ、憧れるなぁ…』

 

テルマ『自分に合った魔物が召喚されるんでしたよね?最初に出た魔物が以外は召喚できないっていう』

 

感激しているふたりにテルマが問いかける

 

アリス『そうそう、私も詳しくないからなんとも言えないけどね、一応誰でも召喚士にはなれるらしいわ、召喚士を極めると2体召喚できるっていう噂も聞いたことあるような?気のせいかしら』

 

アリスとテルマがうろ覚えの記憶をさかのぼっている中、召喚士について知識のないハルは

 

ハル『よくわかんないことは置いといて、なにか食べない?お腹空いちゃって…』

 

よくよく考えるとご飯を食べていない。3人はまず、ご飯を食べることにした。

 

………

……………

 

アリス『美味しかったなぁ、あのステーキ…』

 

ハル『ホントだねぇ…』

 

テルマ『ですねぇ』

 

あまりの美味しさに3人が同じ決まりのない顔をして歩いていた。すると

 

街の人『召喚士になる人はいないかーい』

 

3人の顔が一瞬で元に戻る、

 

アリス『今ならいいやつ召喚できそうな気がする…』

 

ハル『そうだね!』

 

そんな会話をするふたりの横でガタガタ聞こえるほどに怖がっているテルマがいた

 

ハル『テルマさんどうしたんです?』

 

アリス『もしかして怖いとか?』

 

テルマは汗だくで話し始めた

 

テルマ『今思い出したんですが…過去に自分で召喚したモンスターに殺されるという事件があったのを見たことがありまして…』

 

アリスとハルも固まる

 

テルマ『もし自分も害悪なモンスターだったらどうしようかと…』

 

深刻な顔で話すテルマを見た通りすがりの街の人が

 

街の人『兄ちゃんそんなことでびびってんのかい?そりゃ過去にそんなこともあったらしいけど、この世界でも3人だけしかそんな悲劇に巻き込まれたやつなんていないさ』

 

軽く笑いながら話しかけてきた男の言葉でアリスが動き始めた

 

アリス『そ、そんなことあるわけないだろ?過去3人がだったら大丈夫!』

 

少しづつ顔色の戻るアリスたハル

テルマもそれを見て

 

テルマ『そうですよね!じ、じゃあ、召喚してみますか?』

 

テルマは先ほど買ってきた召喚具を二人に手渡す。

アリスは指輪型、ハルは耳飾り型、テルマはブレスレット型だったら

 

テルマ『使い方は…これですね』

 

一緒についていた説明書のような紙を広げる

 

アリス『人に教えてもらうと思ったんだけど…案外適当なのね…』

 

テルマ『まあ、そう言わずに』

 

安定の苦笑いをしつつ説明に戻る

 

テルマ『これらを身につけて言霊を使う。』

 

誰でもできそうですねとにこやかに言った後に少しだけ声を張って言った

 

テルマ『封印されし幻獣よ、その身を示せ…』

 

テルマは右手につけたブレスレットに魔力を集めた。

すると、それに反応するかのように輝き始めた

 

アリス&ハル『!?』

 

テルマは一瞬だけ光に包まれた。

光が消えるとテルマの肩にドラゴンのような小さなモンスターが乗っていた

 

テルマ『あれ、ほかの人みたいにかっこよくて強そうなモンスターが出ると思ったのに……』

 

アリス『ハズレ?』

 

ハル『ハズレなんてあるの!?』

 

3人が悩んでいるとまた、さっきの男がやってきて

 

街の人『さっきの兄ちゃんじゃないか、召喚したのか、どれどれ……』

 

男はモンスターに近づいて確認をしている

 

街の人『ほぅ、こりゃなかなか珍しい…進化するモンスターじゃないか!進化したらドラゴンにでもなりそうだな…良かったじゃないか』

 

テルマの背中を叩いて笑いながらどこかへ行った。

それを見たアリスとハルも召喚を始めた

 

アリス『お?』

 

アリスに召喚されたのはアリスの半分位の大きさの鳥だった

一方ハルは

 

ハル『きゃああ!!』

 

一瞬だけ自分たちの召喚獣を眺めていたふたりはハルに駆け寄る。

 

アリス『ハル!大丈夫!?』

 

静かではあるがテルマも魔法をうつ準備をしている。

 

ハル『っ…ごめん、大丈夫…、これってもしかして…』

 

ハルが指さす方向を見る。ハルの足元にはそこそこ大きな蛇がうねっていた。

 

テルマ『蛇を召喚したんですかね?』

 

アリス『それ以外ないかなぁ…?』

 

ハル『蛇怖いのにぃ!?』

 

泣きじゃくるハルと慰めるテルマ、蛇と見つめ合うアリス。謎の空気が3人を包む

 

アリス『明日は召喚獣を使って戦闘にでも行こうか、ハルにも慣れてもらわないと今後大変そうだし…』

 

テルマ『ですね…宿はもう、予約してあるんでそこで寝ましょうか』

 

まだぐずっているハルを連れて3人は宿へ向かい、それぞれの部屋でベッドを満喫していた。

 




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