あれから一週間が経ったある日
「ん?」
いつも通り楯無に教室の近くまで連れてもらい別れた後、教室に入ろうとすると一夏と鈴の姿を発見するが鈴の方は一夏を認識すると逃げるように教室に入って行く
「まだ、仲直りしてねえのか。あいつら」
そう感想を漏らし風助も教室に入っていくと机に突っ伏してうなだれる鈴がいた
「よお、鈴。まだ喧嘩してんのか」
「うっさい……」
いつものような溌剌がさなりを潜めた声で返事をし、風助は軽く息を吐く
「しょうがねえから次の休み時間に一夏のところに行くぞ」
「ちょっと、なに言ってんのよ!こういうのは心の準備ができてからじゃないと……」
「んなもん待っていたらいつまでも仲直りなんかできねえぞ。友情ってのは頑丈だけど脆いんだぞ」
風助の矛盾した喩えに首を傾げる
「一遍固まったら丈夫でちょっとやそっとじゃ壊れねえけどな、罅が入れば時間が経つほどぼろぼろになって修復不可能になるんだ。そんな思いおめえにも味わってほしくねえぞ」
「私にもってどういう……」
と聞き出そうとした瞬間チャイムがなってしまい聞き出すことはできなくなった
「ここに一夏がいるんだな」
通りすがりの生徒に一夏の行方を訪ねながら歩くこと数分、一夏がいるであろう部屋のドアの前に立っていた
「おい、鈴!いつまでのうじうじしてねえでさっさと行くぞ」
ここに辿り着くまで必死に抵抗していたが風助の力の前では無意味であった
「よお!邪魔するぞ」
「ん?」
「む?」
「あら?」
部屋に入ると一夏の他に箒とセシリアが一夏を挟むように立っていた
「一夏、少しは反省した?」
先程までうじうじとしていたのとは逆にふんぞり返った態度で一夏に話しかける
「反省って何が?」
「約束忘れてすまないとか怒らせてごめんとか無いわけ」
「いや、約束ならちゃんと覚えていただろう」
「約束の意味が違うのよ!この鈍感!唐変木!」
言い争う二人に箒とセシリアは不機嫌な表情になり風助は微笑ましく思ってた
(そういや、春麗と蘭芳もこんな風に喧嘩しょっちゅうしていたけど最終的に仲直りしていたな……)
と中国にいた友人二人を思い出していた
だが一夏の次の言葉で事態は一遍した
さすがにそこまで言われて頭にきたのか一夏も反撃するかのようにある言葉を口にした
「なんだと!この貧乳!」
その言葉に鈴の表情が一瞬だが変わり、その表情を見た風助はあの晩の記憶が鮮明に蘇った
鈴が走り去ったあの晩も今と同じ傷ついた表情を浮かべていた
それを理解した時、風助は一夏の顔面に拳を叩きつけた
「ぐっ!」
低い唸り声を上げながら床に叩きつけられた一夏の尻目に箒とセシリアは風助に怒りの表情を見せ、一夏も上半身を起こすと烈火の如く怒った
「風助!いきなり何しやがる!」
「なんだ?まだ恥さらし足りねえのか」
鈴は固まって動けなかった
彼が人を殴るところなど一度も見たことが無かった、それだけでも驚きなのに今まで見たことが無い怒りの表情で一夏を見ていたからだ
「なんの話だ!」
「俺はおめえほど鈴とは付き合い長くねえけどよ、でもな、でもよ、鈴が傷ついたことくらいはっきりと分かるぞ!女を傷つけるのは男にとって最大の恥さらしなことだぞ!」
そう声を荒げながら一夏に言う風助は更に続ける
「もう一つ聞くけどよ、鈴はおめえの大切な何かを傷つけたんか?」
「え?」
「大切なもんを守るため以外で人を傷つけたんならな、おめえは人間のクズだぞ!」
「なんだと、貴様!」
一夏をクズ呼ばわりした風助につかみかかろうとした瞬間、騒ぎに気付いた教師の一人が部屋に入ってきた
「なんの騒ぎだ!」
「俺が一夏のことムカついてぶん殴っただけだぞ」
教師は部屋を見渡し、風助の証言に偽りがないと信じ風助を連れて行ってしまった
鈴は違うと叫んだがなぜか声が響かず、教師を引き止める事が出来ず一連の騒ぎが学園中に伝わってしまった
本当ならもう少し書こうと思ったんですが力尽きました
すんません
木金あたりに更新するので許してください
(*ノω・*)テヘ