忍空のIS   作:オオオイ

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遅くなってすいません


忍空とは

教師を代表して千冬と真耶、現場に居合わせた一夏と箒と鈴音そして千冬達と共に目撃してしまったセシリアと治療を受け終わった風助

治療室は異様な空気に包まれていた

発生源は風助である

歳不相応に鍛え抜かれた肉体、これ程の肉体を造り上げるのにどれ程の鍛錬をしてきたのだろうか

鈴以外はその肉体に驚愕していた

(なんだ、桐山の身体は?)

千冬は風助の身体の異質さを直感で感じ取っていた

剣道をやっていたので鍛えられた男の肉体を見るのは慣れているはずだが風助から何か違和感を感じていた

(違和感は気になるがまずは、あれについて聞かねば)

千冬は自分にそう言い聞かせ、風助の顔を見つめる

「桐山、先程の竜巻はお前が起こしたもので間違いないか?」

「おう、子忍流忍空の一つ、空子旋って技だ」

「子忍流忍空?」

「そういえばさっきも忍空って言ってたけど忍空って何なの?」

「順に説明するぞ、忍空ってのは忍者の技とスピードと空手の力を合わせた武術だ」

鈴と千冬の問に風助は答えていく

「忍空の技も大きく別けて二つあって、全流派共通の忍技と各流派ごとに別れている空技。空子旋は空技になるな」

「忍空はいくつか流派に別れているのか」

「おう、全部で十二の流派に別れててそれぞれ十二支の名前がついてんだ」

「子忍流忍空は素早い動きと風の力を借りる流派で他の流派も自然の力を借りるのが殆どだぞ」

「けどそんなのどこで習ったんだ?」

「鈴と出会う大分前にお師さんに教えてもらったんだ」

風助は一夏の質問に答えて懐かしむ様に外の景色を見つめる

「俺が一番、尊敬している人で俺にいろんな事を教えてくれた人だぞ」

「へぇ、あんたがそこまで言う人がいるなんて始めて知ったわ」

鈴は心の底から驚いていた

彼は物事に優劣等滅多につけず人間関係ならば尚更であるがそんな彼が一番というからにはよほど素晴らしい人物なのだと分かる

「桐山、お前に忍空を伝授した師は現在どうしている?それにお前以外の忍空を使えるものの行方は知っているか?」

「とっくの昔に死んじまったぞ。それにこの世界にいる忍空使いは俺だけだぞ……」

千冬の質問に風助は寂しさを滲ませながら答える

「桐山、お前は誰かに忍空を伝授したりしてないのか?」

「してねぇぞ、これからも誰かに忍空を教える事は多分しねぇぞ」

「ですが、あれ程凄まじい武術を途絶えさせるなんて……」

風助は忍空を自分の代で終わらせようとし、セシリアはそれに疑問を浮かべる

「もし、俺の代で忍空が途絶えたんならそれはもうこの世に忍空なんてもんが不要になっただけだしなんの未練もねぇぞ」

「ふむ、とりあえずお前の言い分は分かった。では織斑、篠ノ之、オルコット、凰、この場で聞いた事は、口外禁止だ」

「はい、わかりました」

「それと篠ノ之と桐山は謹慎処分とする」

「はい…」

箒は了承し千冬と真耶は退室した

一夏達も退室しようとしたその時

「ちょっと待て!一夏あんたに伝えたい事があるの」

鈴が一夏を呼び止める

「なんだ、伝えたい事って?」

「試合が終わってから伝えるつもりだったけど今のうちに伝えとかないと私の気が収まらないから言うわね」

幼い頃の想いの全て吐き出し、明日へと歩むため鈴は決心する

「私、あんたの事を一人の男として好きだったわ。」

「へ?でも過去系?」

「うん、多分ヒーローに憧れる様な感覚だったんだと思うの。それに…」

風助を見つめる

まだ風助の隣に立てる様な人間じゃない。鈴はそう感じていた故にこう言う

「中国でいい男がいたのよ、あんた以上に純粋で真直ないい男がね」

「へぇ、そんな奴がいんなら俺も会ってみてぇぞ」

自分の事とは露にも思わない風助に鈴は苦笑いをする

(こりゃ、一夏以上の強敵かもね。まぁあの娘らには悪いけど譲る気はないからね)

中国で彼に想いを寄せる少女らに謝罪をのべつつ箒とセシリアに歩み寄り

「あんたらも頑張りなさいね」

そうつぶやき退室した

 

 

 

 

 

 

「更識いるな」

退室した千冬と真耶はしばらく歩いた後誰もいない廊下に向かって話しかける

「はいはい、あなたのすぐそばに更識楯無ちゃんです」

登場と書かれた扇子片手に千冬達の背後に現れた楯無

「桐山と忍空についての情報を私にも渡せ」

「何故です」

「桐山は嘘は言ってないが、何か隠している。不穏分子を放置する訳にはいかない」

「了解です」

歴史の表舞台に出た忍空がどうなるのかこの時誰にも分からなかった

だが歴史の流れを変える一石になったことには違いない




ちょっと長いかもね
ようやく一巻が終わりです
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