「ん、おお、アナゴにヤムチャ、無事に帰ってこれたか。安心したぞ。」
アナゴはアブサロムの気の元にヤムチャと共に瞬間移動をし、なんとか事なきを得た。
しかし、アナゴは地面に膝を付きなにかを呟いている。
「ついに私は犯罪者になってしまった。私自身はなにもしていないがぁ、公務執行妨害をしたヤムチャの仲間の仲間ということでアウトなんだろうなぁ。」
「大丈夫かアナゴ。俺が行かなきゃ危なかったな。まあそんなに嬉し泣きするなよな。」
ヤムチャはアナゴが感謝して嬉し泣きをしているのだろうと、勘違いしたようであったがそれがアナゴの怒りに火をつけることとなる。
「確かに、助けに来てくれたことはぁ嬉しかったがぁ、一緒に逃げればよかったのになんであんなことになったんだぁ。」
「あんなこと?」
ヤムチャの頭の中にはスモーカーと戦ったことはたいしたことではないと認識しているらしい。まあヤムチャのいた世界では戦いは日常茶飯事なのでしょうがないといえばしょうがないんだが、
「海軍に喧嘩うったことだよぉ、ヤムチャの仲間の私もあれでは犯罪者になったはずだぁ。」
「なんだ、そんなことか。」
「そんなことだとぉ。私は今まで清く正しく生きてきたんだ。確かに賭け麻雀はしていたが、前科がつくようなことはしていないのに、出張先で犯罪者になるなんてぇ。」
アナゴは堰をきったようにヤムチャに詰め寄り文句を言っている。
「話を聞いていると海軍に喧嘩をうったみたいだが、モリア様の部下だから大丈夫だとおもうぞ。」
最初はなにを言い争っているか分からなかったために黙って聞いていたアブサロムだったが、話を聞いているうちにどういうことがあったのか、アナゴはなにに憤っているのか分かったので、アナゴの悩みを解決し、ヤムチャを助けるためにこのように発言した。
「え、そうなのか?」
「ああ、大丈夫だ。安心していいぞ。」
「そうかぁ。」アナゴはやっと落ち着きを取り戻した。
「ふぅ、アナゴも落ち着いたみたいだし、よかったよかった。」
『お前が原因だろ!!』
ヤムチャはやはりなぜアナゴが怒っていたのかわかっていなかったようだ。
「アナゴは瞬間移動のこつは掴めたようだし、あとは精度を高めれば、俺たちの望みもかないそうだ。あと1週間ぐらい練習すればいけるようになるだろう、がんばろうぜ。じゃあ今日は解散だ。」
ということで解散となった。
「あと1週間か、1週間後には残り5日か、私はどうなるんだろうなぁ。」
アナゴの呟きはとても弱々しいものであり、誰にも聞かれることはなかった。
アナゴにとっていろいろなことがありすぎ、体力的にも精神的にも満身創痍であったが、帰った先ではペローナの仕事が恐ろしいほどの量が待っていたのであった。本当に御愁傷様である。
――――
ところ変わって麦わらの一味のサウザンドサニー号
「なあピッコロ、どうやって宙に浮いてたんだ。」
「ああ、あれは舞空術といい空を飛ぶ技だ。」
「おおーすっげえ。俺にも教えてくれ。」
「ああ、時間があるときにな。」
ピッコロとルフィーはもう打ち解けていたが、他の仲間たちは遠巻きに見ていた。
ただピッコロに1人マリモ頭の剣豪、ゾロが近づいてきた。
「お前はかなり強そうだが、強さを試させて欲しいんだが。」
「ああ、いいぞ。」
麦わらの一味のなかでも戦闘狂であるゾロがピッコロをただ者ではないと見抜いて力試しをしたいと望みピッコロは断ろうとも思ったが、この世界の戦士の力を見極めるのにちょうどよい機会だと思い受けてたつことにした。
「ちょっと待て、お前達が戦ったら、サニー号が大変なことになるぞ。」
長鼻の男ウソップがそういうとそれもそうだなとゾロが頷き戦いには至らなかった。しかし、麦わらの一味は海軍や世界政府にまで喧嘩をうっているので、力を見たいというのはゾロ以外のメンバーも思っていた。
ピッコロは聡明であり、仲間たちの考えも読み取ったためにどうしようかと考えていたが、ピッコロはその時ちょうどよい大きさの気を感じとった。
「俺の力を見せてやる。そこで見ていろ。」
とだけ言うとピッコロは船から飛び出し宙を舞う。
しばらくたつと、海から巨大な蛇がピッコロをひと飲みにしようと襲いかかる。
「ふん止まって見えるぞ。」
ピッコロは最小限の動きでそれを避けると蛇の尻尾を掴み、上空に投げあげる。
「死ね。」
ピッコロの口から強烈な閃光が辺りを照らした時には上空からバラバラに砕け散った蛇の肉片が雨のように降っていた。
ピッコロはかなり力を抑えたつもりであったが、ルフィー達が茫然としていたためやり過ぎたと後悔していた。
しかしそれで恐れを抱く麦わらの一味ではなかった。
「すっげぇー。どうやったんだピッコロ。」
「ますます戦いたくなったぜ。」
「今日の料理は蛇料理だな。」
ということで、戦闘の化け物三人組には認められたようであった。
ただし、他のメンバーには警戒心を深められる結果となった。