織斑一夏は武者である。 序章   作:抹殺完了

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久々に3000文字言った気がする

やっぱり……今回は色々なキャラが出てきます


第16話 贋作

突如として専用機 シュヴァルツェア・レーゲンがラウラ・ボーデヴィッヒを取り込み、黒い織斑千冬、そして暮桜となり周りは騒然としながら避難をしている傍、来賓席の一角にいる三人の人間だけは避難をしていなかった……いや、そもそもする気がないのだろう……然も其の内の一人は全身装甲のIS……否 劔冑だ、織斑一夏が所有する骨喰藤四郎の様な真打みたいな業物では無く、規格化され大量生産された劔冑で所謂『数打』と呼ばれる物を装甲していた。

 

そして…この数打の名は『九四式竜騎兵甲』

 

武者の世界 その日本と酷似した国『大和』を事実上支配している『六波羅幕府』その陸軍が採用している劔冑の一領である。

 

その九四式竜騎兵甲を装甲している人物が小柄な金髪の髪の少女と大柄の奇抜な髪の男性に語りかける。

 

「『今川雷蝶様』『足利茶々丸様』避難した方が宜しいかと」

 

「って言ってもさ…避難する程の事じゃねーだろ、これ」

 

「同感ね」

 

「しかし…」

 

二人の言葉に数打の武者はたじろく、二人はこう言うがやはり危険な事には変わりはない、何時来賓の方に敵騎が来るか分かったものではない…其れは二人も分かっている筈なのだが…

 

「あっ此れお代わり……其れと今のあては『地球皇帝』だぞ」

 

「はっ…申し訳ありません閣下」

 

在ろう事か地球皇帝と名乗った小柄な少女…名を『足利茶々丸』はこの非常事態にも関わらず、優雅…とは言えないダラけた格好で椅子に座りながら飲み物を飲んでいた。

 

数打の武者は言われた通り、飲み物のお代わりを持ってくる…武者が給仕をするという奇妙な図だが、武者は言われた通りに飲み物を持ってくる。

 

「もしも…」

 

地球皇帝……足利茶々丸の隣に居る、長身の男 今川雷蝶が口を開く

 

「あの醜い者が此方に来たなら貴方がアレを如何にかしなさい、麿と茶々丸は此処を動く気は無いわよ。」

 

「はっ!」

 

そう今川雷蝶が言うと武者は手に握る機関砲に力を入れ、気を引き締めながら二人の背後に立つ。

 

「其れにしても」

 

「どうした雷蝶」

 

「随分対処が遅いわね」

 

周りを見渡すがアリーナ内には黒い織斑千冬と鳳鈴音、シャルロット・デュノア、セシリア・オルコットが居るばかりで学園側の鎮圧部隊は未だ到着して居ない……厳密に言えば鎮圧部隊の中核に位置するIS三機で成る教師部隊は黒千冬を見るや怖じ気付いてしまい逃げてしまったのだ。

 

「まっしゃーないでしょ、此処の世界はあてらが居た元の世界より平和だから仕方ないだろ」

 

「そうね……麿達が居た世界が異常なだけで此れが普通なのかしらね」

 

「さーねー」

 

 

其れと同時にアリーナの防護壁が破壊され、ベガルタの近接装甲強化型のバラム数十機が現れ黒千冬を囲む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

汚された

 

其れが黒い千冬お姉ちゃんを見た時に最初に感じた感想が此れでした。

 

 

剣術……いや、武術とは元来から師から技を受け継ぐものでもある…現に私はお師匠様から柳生新陰流を伝授して貰いました。

 

なら何故……こうも私の手が怒りで震えているのか

 

赦せないのだ…アレをあの千冬お姉ちゃんの姿を真似る贋作が

 

千冬お姉ちゃんの技を真似るのなら未だ良い、強者の技を真似るのは現在から過去に遡っても当たり前のことだ。

 

だけどアレは……あの黒い贋作は、自身の大切な人ごと真似るのは…其れは

 

 

 

 

 

「一夏‼︎」

 

千冬お姉ちゃんの怒声にハッと意識を戻す

 

「すみません…千冬お姉ちゃん、状況を」

 

「織斑先生だ一夏警備員、状況はアリーナに私の偽物がラウラ・ボーデヴィッヒを取り込み現れた…鎮圧部隊は今バラム数十機が突入、IS部隊は戦意喪失し逃亡。その穴埋めで現在更識楯無、布仏本音、布仏虚がアリーナに急行中だ、アリーナ内に居る鳳鈴音、シャルロット・デュノアにも協力を依頼している……セシリア・オルコットは既に気絶していて協力を依頼出来る状態ではなかった。」

 

「……成る程、諒解しました…避難は」

 

「既に完了している」

 

成る程…其れは都合が良い、管制室から出ようとドアノブに手を伸ばす

 

「一夏…何処へ行く」

 

背後から声が千冬お姉ちゃんの声が聞こえる

 

「あの贋作を斬りに行きます」

 

「鎮圧部隊が制圧しに行く」

 

「私が行った方が早いです、其れに鎮圧部隊が負ける可能性も有ります」

 

流石に有り得ないが……有り得ない話でも無い、相手は贋作とはいえ千冬お姉ちゃんだ

 

「……死ぬなよ」

 

「諒解…藤四郎」

 

管制室に備えてロッカーから黒い機械仕掛けの蟷螂がロッカーを破壊し現れる、珍妙な光景だが今は無視しておく。

 

『応』

 

そして私は紡ぐ、契約の口上を

 

「骨を斬り幾多

骨を斬り苦痛

斬り真似さえ骨を断ち切る

苦痛苦痛の骨斬り此処に推参」

 

藤四郎の装甲が弾け、その一つ一つが私に嵌り…藤四郎と私が一つとなり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「止まれ‼︎」

 

道中…アリーナに通ずる狭い通路に其れは居た

 

武者だ…然し真打では無い、真打にしては余りにも無骨…そして規格化された様な劔冑だ。

 

「数打…」

 

ポツリとその武者を見て呟く、数打とは真打劔冑の様に鍛冶師の魂を心鉄(しんがね)とし完成する逸品とは異なり大量かつ安定した性能の劔冑がこの数打だ…私自身、景明さんと行動している時に一度は見た事があった。

この数打の頭部には前立てが付けられており、この数打は指揮官なのだろう。

 

「貴様が織斑一夏だな?」

 

数打の武者が金打声越しに聞いてくる

 

「そうですが…其れが何か」

 

「地球皇帝閣下からの命で貴様に手を貸す」

 

「地球皇帝…?」

 

何なんだろうこの何処から突っ込めばいいのやら分からない名前は…

 

色々と突っ込もうとした時、背後から何かが聞こえた

 

音だ…凄まじい轟音を立て……まるで武者の推進機関『合当理(がったり)』の様だが、この様な閉鎖空間では飛べるはずがない。

 

なら……答えは一つしかない、ISだ

 

「なら、此処に来るISを鎮圧して下さい…決して殺さずに」

 

「心得た」

 

そう言い数打の武者は太刀を抜き、ISが来る方向を見つめる。

 

 

 

 

 

 

 

アリーナ

 

程なく私はアリーナに着き、太刀を抜く

 

その音に気が付いたのか贋作が此方に向き、太刀にしては長い刀を構えた

 

「一夏‼︎」

 

近くから鈴ちゃんの声が聞こえる…矢張り心配の様だ、先の一騎打ちを見た筈だが…矢張り心配のようだ。

 

「私は大丈夫です」

 

「でもっ!」

 

「私は大丈夫ですから」

 

「っ……死んだら怒るからね!」

 

「分かってますよ鈴ちゃん」

 

二度死んだ身だ…また鈴ちゃんや千冬お姉ちゃんを悲しませる積りはない、其れ以前に三度も死んでたまるか。

 

 

 

 

 

もっとも美しいISそして…武器は何か?

 

この問いに誰もが答えた

 

やはり、暮桜と雪片だろうと

 

暮桜は甘い桜色をした第二世代型のISであり、世界を取った名機でもある

 

そして…他の各国が機能性に特化して無骨な機体が多数を占めていたが暮桜だけは、機能性と美しさを両立させた唯一の機体だった。

 

其れは今も変わっておらずその地位は未だ健在であった。

 

そして…その暮桜の唯一の武装 雪片

 

この武装は何と刀鍛冶が造ったのだ、玉鋼とIS製の近接武器に使用する鋼を使用した、此れは玉鋼だけではISの装甲を斬りつければ…たちまち刀は折れてしまうのでこう云う素材を使用しているのだ。

 

そうして…三年の時を経て完成したものがこの刀 雪片だ

 

 

 

 

 

(やはり…)

 

一閃

 

斜めの斬り下ろしを後ろに下がり、かわす…硬直

 

(……動きや剣筋は千冬お姉ちゃんですが)

 

硬直している、贋作に一閃

 

ドサリと贋作はラウラ・ボーデヴィッヒを吐き出す

 

「……名を言っておきます柳生新陰流 織斑一夏、劔冑の銘は骨喰藤四郎です」

 

こうして、贋作……後に知ったのですが贋作はVTシステムと言うのですが…この事件は終わりを告げました。

 

然し…この事件から私は様々な事件と直面する事になったのです、然も案外早く其れは来ました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「貴女の言った通りね」

 

「だろ?」

 

「其れで何時接触するのよ」

 

「此れを使うのさ」

 

ペラリと一枚の紙を見せる

 

其れは『IS学園への転入届け』だった

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