織斑一夏は武者である。 序章   作:抹殺完了

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第24話 抑止力の力

「シャルルマーニュ十二勇士アストルフォ?」

 

「アレだナツ、中世フランスの武勲詩に登場する騎士。シャルルマーニュのパラディンであり、イングランド王オットーの息子でローランやルノー・ド・モルトーバンとは従兄弟同士の仲…簡単に言えば英雄だな」

 

成る程…つまりは英雄なんですか……英雄?

 

「一夏さん…英雄と言うのは強者特有の雰囲気を纏っている筈です……正直に言えばアストルフォさんが英雄と言うのはにわかに信じ難いです」

 

間違い無く英雄に入るであろうお師匠様やその他の武者達に比べ、目の前にいるアストルフォさんは何というか……こう雰囲気等から町娘の方があっている様な気がします…

 

「うは〜酷いな〜まぁボク自身『オリジナル』のボクじゃないから仕方ないかも〜」

 

そう苦笑するアストルフォさんですが…本物?

 

「あー……此れはこの束さんが説明するよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私達はこの束さんのお化け屋敷にあるソファに腰を掛け、束さんの話を聞く事にしました。

 

 

「さて…皆座ったし、函館名物 幸せピエロのハンバーガーもあるし本題でも話すね〜、先ず一つ何で束さんが所謂平行世界のいっくん達…そして平行世界の束さんが造った文字通りのオンリーワンないっちゃんの機体『叢雲』ネロ・クラディウスの事を知っているかと言うと、まぁ…『見てたのさ』ずっとね…あんまりよく分かってない顔をしているね、でもしょうがないよ此れは束さんしか分からないからね〜…まぁそういう訳だよ」

 

「全然分からん」

 

「何言ってんのよ?」

 

「あは〜やっぱり皆理解してないらしいよ束?」

 

束さんの説明を聞いては見ましたが全く分かりませんでした、其れは一夏さんや鈴ちゃんも首を傾げる。

 

当然私も理解が出来ませんでした、流石は束さんです

 

こうなって当然とばかりの表情をしながらアストルフォさんは笑う

 

「まぁこうなるよね〜、束さんは天災だからね!でも…そんな大天災の束でも此れから起こる出来事には束さん…いいや、この世界だけじゃあ手の施しようがないのさ…だから…だからこそのFateシリーズ(運命の機体)!だからこそのいっちゃん達武者!だからこその君達別世界の住人達がいるのさ!」

 

「FateシリーズはISが発表した事で起きる女尊男卑に対する抑止力の為に開発した機体だったのさ…だけど皆が知ってると思うけど、女尊男卑は蔓延しちゃった…その原因こそ此れからこの世界に来る『最悪の敵』に備えての事だったのさ」

 

「最悪の敵?」

 

「そうだよ、Fateシリーズは知らずの内に対女尊男卑から対最悪の敵に性能等が変わっていったのさ…まぁその為に必然的に女尊男卑は邪魔になるのさ、だから近々起きるよ」

 

「起きる?何が……まさか」

 

察したのだろう違う世界の織斑一夏(わたし)が冷や汗を流しながら最悪の事態を口にしようとする…いや私や織斑一夏さんだけでは無いこの場にいる全員が察してしまった。

 

「そうだよ女と男の戦争が起きるんだよ!」

 

どうやら…私の知らない内に束さんは随分と変わってしまったらしい、この発言をしながら笑うだなんて、まるで狂人ではないですか。


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