豊臣秀吉 「日本史上最も優れた天下人」   作:藤種沟

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夏休みが終わり早半月。

文化祭の準備が忙しく秋を感じます。

でも………暑い!!

九月のくせに生意気な!!


天下人への道
覇王信長、散る


〜羽柴軍の陣の外〜

 

「ふぁ〜あ、なんでこんな夜遅くに見張りなんかしなきゃならんのだ?」

 

「仕方ないだろ?今は戦の途中なんだからいつ敵が来るかもしれん。」

 

「でもこの戦、秀吉様の勝ちだろう。それに敵の城は水に沈んで我々を攻撃できない。」

 

「まあな………」

 

………ガサゴソ

 

「何者だ!」

 

「この野郎おとなしくしやがれ!」

 

 

 

 

 

〜羽柴軍の陣の中〜

 

「秀吉様。」

 

「どうした官兵衛。」

 

「私の配下の者が怪しい者を捕らえましてその者を調べましたところこのような密書が………。」

 

「密書………?」

 

俺は密書を何の気なしに開き、読んだ。

 

………

 

 

 

 

 

!!!!

 

 

 

 

 

 

「はわわわわわわ………」

 

「いかがなさいました秀吉様!」

 

「の、の、の………」

 

「………?」

 

俺は一旦唾を飲んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「の、信長様が………ほ、ほ、本能寺で………あ、あ、明智光秀に………う、討たれた………」

 

「何ですと!!」

 

黒田官兵衛も隣で騒ぎ始めたが俺にはその姿は見えなかった。

 

俺はこの密書を何度も何度も読み返した。

 

しかしどう読んでも信長様が京都の本能寺で明智光秀に討たれたことが書いてある。

 

しかもなんと信長様の息子で今、織田家の当主の信忠様まで明智光秀に討たれたと書いてある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

信長様が………農民の子であるこの俺を一介の武将に取り立ててくださった信長様が………日本を統一し平和な世をもたらしてくれるはずの信長様が………

 

 

 

 

もし仮に信長様だけが討たれたのなら信忠様を大将にして明智光秀を討てばいい。その逆も考えられる。

 

しかし今、織田家の棟梁が二人とも死んでしまった。

 

俺は織田家あっての羽柴秀吉である。

 

織田家が崩壊した後俺はどうすればいいのか。

 

俺は今まで数々の困難をくぐり抜けてきたが信長様が死ぬなんて考えたこともない。

 

今回ばかりは俺でもどうしようもない。

 

もう俺は何も考えられなかった。

 

頭も目の前も真っ白になり、気づいたら俺は泣き、騒いでいた。

 

「アァアアア、アァアアア!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どれくらい騒いだだろう。

 

頭も目の前も真っ白になった俺の肩をポンと叩く手があった。

 

「秀吉様、泣いている場合ではありませんぞ、今こそ謀反人明智光秀を討ち、信長様の恩に報いるべきです。」

 

官兵衛が静かに、そして強く俺に囁いた。

 

さらに官兵衛は続けた。

 

「そして信長様の目指していた天下統一を秀吉様の手で………」

 

「………何?」

 

「この官兵衛が秀吉様を天下人にして見せまする!」

 

………

 

天下人………

 

あの信長様でもなれなかった天下人。

 

俺は昔の夢を思い出した。

 

 

侍になってやる。

そしてあわよくば全ての侍の頂点に立ってやる。

 

 

俺には今、全ての侍の頂点に立てる絶好の機会が訪れているのかもしれない。

 

さらに俺は明智光秀に対する怒りも込み上げてきた。

 

信長様は恐ろしい暴君ではあったが侍に取り立ててくれた恩がある。

 

一番許せないのは、もうすぐ完成していたであろう平和な世をどんな理由であれ壊してしまったことである。

 

 

 

 

俺は深く息を吸い、また、はいた。

 

「官兵衛、毛利と講和を取り付けよ、毛利と講和が成立し次第畿内に引き返す。」

 

「と、おっしゃいますと?」

 

「決まっておろう、謀反人明智光秀を討ち、信長様の仇を取るんじゃ。」

 

「秀吉様………!!」

 

「他の者は急ぎ退却の準備をせい!」

 

「はっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜しばらくして〜

 

「秀吉様、毛利との講和、成立しました。」

 

「うむ、よくやった官兵衛!」

 

「いえいえ、戦いはこれからです。

早く引き返さねば明智光秀が畿内を制圧し取り返しのつかないことになります。」

 

「うむ………よ〜し、急ぎ退却だ!何も考えずに駆け抜けよ!!」

 

「おう!!」

 

「小一郎!」

 

「何じゃ、兄者。」

 

「高松城を沈めている水を堤を壊して抜け。川の下流を泥沼にするんじゃ。もし毛利が本能寺のことを知っても追撃しにくいようにな。」

 

「承知した。」

 

こう言い終わると俺はヒラリと馬に乗り、駆けた。

 

ひたすら駆け、駆けまくった。

 

 

 

〜二日後、姫路城〜

 

「兵馬を休ましたら明日出発だ。」

 

「おう、待ってくれ兄者。今俺の陣にある男がやってきて兄者に話したいことがあるそうだ。」

 

 

 

 

 

 

 

「おぬしか俺に話があると言ったのは。」

 

「はい。」

 

「話とは何じゃ?」

 

「は、何でも秀吉様は明日、城を出発なさるとか。」

「うむ、それがどうした?」

 

「もう一日兵馬を休めてください。明日は悪日(悪いことの起きる日。二度と帰れないと言われた)にあたります。」

 

「何、悪日か。」

 

「はい。」

 

「ふふふ、それが良いのだ。」

 

「???」

 

「俺は信長様の仇を取る為討ち死にする覚悟、二度とこの姫路城に帰ってくるつもりはない!!」

 

「!!!」

 

 

ちょっとカッコつけ過ぎたかな………。

 

 

俺はその後も駆け、総勢四万の軍を率い、約二百キロね道のりを七日で突破し、同僚の池田恒興、上司の丹羽長秀様、信長様の三男信孝様を味方につけ山城(今の京都府南部)の山崎というところで明智軍と戦った。

 

明智軍は一万ほどの軍勢しか集まらなかったらしく戦はあっという間に決着がついてしまった。

 

結果は当然羽柴軍の圧勝。

 

明智光秀は逃げる途中、農民に殺されたという。

 

「あっけなかったなぁ………。」

 

俺は少し拍子抜けてしまった。

 

本能寺で信長様が死んでからこの戦までたった十一日しかなかった。

 

「いや、天は俺に天下人になれと言っているのかもしれんなぁ………」

 

そう思うと改めて気を引き締めた。

 

長い道のりだろう。

 

しかし俺は天下統一の夢を遂げ、信長様の後を継ぐと心に決めたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

ここから秀吉の天下取りの戦が始まる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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