比企谷八幡とその周辺 作:無題
※第一話と第二話を統合しました。
6月
梅雨に入り雨が多くなる今日この頃。湿気が多いせいでアホ毛が変な方向に向いてなかなかキマらない季節である。後ろに向くとアイスラッカーみたいになるんだよ。普段は妖怪アンテナみたいなくせに。
今日の奉仕部にはいつもの三人に生徒会長となっており女子三人はキャピキャピと女子特有の空間を醸し出しながら会話を盛り上げてる。
いや、キャピキャピしているのは由比ヶ浜と一色か。
雪ノ下はは時々会話に頷きながら紅茶を飲んでいる。
あれは聞き役に徹してるな。
てか、俺の分の紅茶は?もしかしてハブられてる!
ふと頭の中で『おめーの席ねぇから!』と由比ヶ浜が言ってきたが俺の手にはマッカンがあるのを思いだし気を使わせたのがわかった。
良かった。認知してくれてたんだ。ボッチに逆戻りしたかと思ったぜ。
俺は自動販売機で買ったMaXコーヒー350mlを片手に本を読む。
相変わらず西尾維新の西尾節に感心し、いったいこの人は一年で何冊本を出すのだろうか。大川隆法といい勝負じゃね?と下らない事を考えながらキマらないアホ毛を気にする。
俺にもアホ毛に骨があればわざわざセットしなくていいのに思いながらページをめくっていると窓の外の雨の音がどんどん激しくなっていく事に気づく。雨が窓に打ちつける音がうるさい。
そういえば今日は折り畳み傘しか持ってきてない事に気付き、『あーやべーどうすっかなー。小町の傘に入れて貰おうか。』と考えていると一色と雪ノ下が
「雨酷いですね。」「ある程度止むまで待っておきましょうか。」
と会話するのが耳に入る。
確かに今帰るより雨が少しでも落ち込むまで待っていた方が得策だなと考えていたら奉仕部のドアが三回叩かれた。
雪ノ下が「どうぞ。」と言うと奉仕部のドアが開かれ、白衣のポケットに手を突っ込んだ平塚先生が「失礼する。」といって奉仕部に表れた。
雪ノ下が先生に「今日はどうなされました?」と質問し、その質問に平塚先生は「何、今日は比企谷に用があるだけだ。」と返しタバコを取り出した。
相変わらずのセブンスターと思っていたらiQOS(アイコス)だった。確かに煙は出ないけどそれもタバコですよ。と心の中でつっこむ。禁煙マナーは守りましょうよ。
あれ、そういえば俺、何かしたっけと思考しながら内心ビクビクしていると先生は俺にお客さんが来ているので今から連れてくると言われた。
ん、俺の知っている人ですか?と聞くとなんでも久し振りの再会で驚かしてやりたいと言うことで教えて貰えてもらえなかった。
え、誰だ?俺の知人?八千代さん、いや遊星、それともジャンか、いやそれはないかとブツブツ呟きながら一人思考する。
そうしてるいると由比ヶ浜が「えー、ヒッキーにお客さん‼ってか知人?」と驚かれる。
失礼な。仲間兼師匠達はいるんだぞ。と返すと三人から
「「「え、どういうこと?」」」
と案の定聞き返された。
説明がめんどくさいのでそのまんまの意味だ。と曖昧に返事をするとまた屁理屈と思われたのか強がりと思われたのか冷やかな目で溜息を吐かれた。げせぬ。
そうしているとお客さんを連れに来た先生が三回ノックする。そして平塚先生が「連れてきたぞ。」と言いながら扉を開けた。
ガラガラと音をたてながら引き戸を開けた先には
ワッハハハハ!と高笑いをしながら頭に手を当て
「久しいな。八幡よ。」
と言う一見不審者か変人にしか見えない大蔵家当主秘書、大蔵衣遠がそこに立っていた。
ーーー衣遠さん。何で学校に来たんですか!それにみんな衣遠さん節に引いてますよ‼
「久しいな。八幡よ。」
「確かに久し振りですがわざわざ学校まで来て何かご用ですか?」
「何、あのボッチだったお前がこの4年間でどう変わったのか見に来ただけだ。」
「わざわざそんな事で学校に来ますかね。」
「それとは別に用件があるさ。だが今は久し振りの再会だ。話に花を咲かそうじゃないか。」
そう言って衣遠さんは誰も座っていない空きイスの1つに腰掛け、足を組みリラックスモードに入る。
俺との会話を聞いていた先生は「ニシシシシ」とイタズラ大成功の顔をしており、女子3人は何がなんだかわからないのかポカンとしていた。
3人の中で雪ノ下が真っ先に再起動し紅茶を入れ始める。
「しかし目はさらに酷くなっているじゃないか。まるでゾンビみたいだぞ。」
「いいんですよ。目が腐っていても見えてる物は変わらないんですから。」
「ほう…」
え、なにニヤニヤしてんですか。後ろの由比ヶ浜と一色が怯えてますよ。
そうしていると雪ノ下が紅茶を衣遠さんに差し出し
「お二人の会話中に失礼致しますがどちら様でしょうか?後、比企谷君とはどのようなご関係でしょうか?」
と聞いてきた。
す、スゲーよく質問できたな。あの人の回りは衣遠さんの覇道の理が流出し、世界を書き換えているのに。(神座脳)
そういえば『Dies irae』のアニメ化決定だってな。やったぜ。
その質問に衣遠さんは
「大変失礼した。確かにいきなり現れてはお三方に説明もなしとは大蔵家にあるまじき失態だ。詫びさせてもらう。」
と返したのだが雪ノ下がまた固まってしまった。
あれ、どうかしたのか?衣遠さんが何か失言したのかと思っていると雪ノ下が再起動し、俺の方へ来たかと思う
と
「何で大蔵家の人がこんな部活に来てるのよ!あと、比企谷君とはどのような関係なの!?」
と耳打ちしてきた。
そう言えば雪ノ下家も千葉を代表する家系だったなと思いながら
「さっき話した師匠兼仲間だよ。」
と返す。
その意味に?マークを出している雪ノ下に衣遠さんが「なに、八幡。お前は自分の事を話してないのか?」
と言ってきた。
俺は雪ノ下達にデザイナーや昔、海外で衣遠さん達に出会った事などを『自分は一般人にちょっと毛が生えているぐらいのなんちゃってデザイナーですよー』とオブラートに包んで説明したが「何が一般人か。」と衣遠さんに言われ隠された俺の過去を洗いざらしに説明された。キャー。やめてー。プライバシー侵害よー。
説明し終わると雪ノ下は俺をジト目し、由比ヶ浜は「へー。そーなんだー。」と何時ものあほっぷりを見せつけ、一色はキラキラと尊敬の目で俺たちを見ていた。
「まさかセンパイがあの幻のデザイナーなんてビックリです!名前が一緒だったのでまさかとは思ってたんですけど。サイン下さい‼」
え、一色、俺の事知ってるの?と聞くと
「アパレルに興味ある人には有名人ですよ。センパイとは思いませんでしたけど。」
と言い俺に両手を差し出す。なに、サインならこれがいいと思い、昨日の数学のテスト(8点)を渡す。テストには俺の名前が書いてあるのでこれで良いだろと「良いわけあるかー」とツッコまれる。その横で衣遠さんが寂しそうにしていた。一色お前。衣遠さんの所にも行ってやれよ。
「それで用件は何だったんですか?」
俺の大暴露回の後、衣遠さんに今日訪れた理由を再度尋ねた。すると衣遠さんは思い出しのか俺の方を向きこう言った。
「今年のフィリア・クリスマス・コレクションにお前も出て欲しいのだ。」
フィリア・クリスマス・コレクション。略してフィリコレ。衣遠さんが理事長代理を勤める『フィリア女学院日本校』で12月に開催される学内ファッションショーらしい。
え、学内ファッションショーに俺ですか?と質問するとどうやら桜小路ルナと言う人のグループとユルシュール=フルール=ジャンメール、長いからUFJと言う人のグループが二年連続で1位と2位を取っておりその二組と他のグループの差が結構離れているらしい。
なので俺と言う強敵を出すことによってさらに二組を成長させて欲しいと言うことだ。
「まあそれは建前で本当は桜小路の負けて悔しがる姿を見てみたいからだけどな。ハァハッハッハハ!」
なんじゃその理由…
「そのフェリコレに俺が出ていいんですか ?」
「なに、お前はゲスト枠だ。世界には同年代にも八幡みたいな奴もいるんだぞ。井の中の蛙になるなって事を知らしめたいのだ。」
なんか誉められているのに貶されているように聞こえるのは気のせいだろうか。
そして報酬は衣遠さんの手がかかった某有名私立大学もしくはベルギーでジャン達が通っていたアントワープ王立芸術アカデミーの推薦らしい。
返事は後日でいいぞ。と言い、奉仕部を去っていった衣遠さん。まさかの進学先決定の瞬間だった。
蛇足
「2000字に云っていない時にいつも始まるよなこのコーナー。」
※最初、この話は2つに別れていました。
「さすがに2000字は越えないとヤバイと思った作者が文字数稼ぎに書いていくらしいですよ。」
「本編よりこっちのネタの方が多いって聞いたんだがそれでいいのか作者は。」
「ダメでしょう。足りないなら続きを書けばいいのに。本末転倒ですね。」
「仕方ないさ、作者はバカなんだよ。」
「ト兄様ですかまったく。」
「いや、アンソニーさんは学歴高いだろう。作者は浪人生だからもうここで差がついてるぞ。」
「ダメじゃないですか‼」
「さて、今日は宣伝らしいな。」
「はい。今日は2016年7月29日発売のゆずソフト最新作『千恋*万花』です。わふー」
「作者はゆずソフトのまわしものだったのか…。」
「まわしものの人懐かしいですね。今は同人ゲームに力を注いでいるらしいですよ。」
「話が脱線しているぞ。それでどんなゲームなんだ?」
「まあ、よくある和風ファンタジーみたいですよ。いつも通りのこぶいち&むりりんコンビで安心しました。ただ…」
「なんかあったのか?」
「OPをみた感じバトル物っぽいですよね…。」
「ゆずソフト…バトル物…E×E…頭が…」
「大丈夫ですよ!E×Eから9年はたってるんですからパワーアップしてますってはい。」
「OPはKOTOKOか。いいじゃないか。」
「イントロいいですよね。三味線とギターが絶妙にマッチしています。」
「でもまあ。一作品おきなんだなフルアニメーションは。」
「OPだけで何百万もするらしいので仕方ありません。ってかアニメーションがあるだけ凄いですよ。私達は止め絵じゃないですか。」
「こう言う企業努力が実を結んでいるんだな。」
「さて、まだまだ語りたいことはたくさんあるんだが2000字越えたので今回はこれでさようならだ。」
「次回は上の兄の説明回になるそうです。なぜ衣遠お兄様が奉仕部に表れたのか…、乞うご期待‼」
蛇足や短編ネタばかり思い浮かぶ今日この頃。
ちなみに遊星とは定期的に連絡していますが女装していた事は知るよしもありません。桜小路の名も聞いたことあるなーぐらいで気が付いていません。