オーバーロード―死の支配者と星の裁定者―   作:逆真

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幕間

 数日前、リ・エスティーゼ王国の片隅にある開拓村カルネ村は帝国の騎士らしき集団に襲われた。平穏な村だったが、多くの人間が殺された。平穏であるが故に自衛の手段を怠っていたからだ。もっとも、単なる村人が抵抗したところで結果はあまり変わらなかっただろう。

 

 本来であれば、カルネ村はほんの数名だけが殺されずに放置されて、村としての体裁を失っていたはずだ。だが、村は助かった。通りすがりの旅人、『漆黒の戦士』アインズ・ウール・ゴウンと『仮面の魔術師』シルク・タングステンによって騎士達が殺されたからだ。

 

 エンリ・エモットは助かった。ネム・エモットも助かった。彼女達の両親は助からなかった。娘二人だけが生き残ってしまったと考えるのは少々酷だろう。彼女達は生きたかったし、彼女達の両親は彼女達に生きて欲しかったはずだ。

 

 そんなエモット姉妹の朝は早い。日の出の前に目を覚ます。元々朝は早かったが、両親が死んで家の畑を自分達で切り盛りしなければならなくなったから――だけではない。

 

 エンリとネムは日の出の瞬間、両膝を地面につけ、手を合わせて、頭を下げ、目を瞑った。その所作は祈りのようであり、祈りそのものだった。

 

 両親が殺されたあの日、自分達も殺されそうになったあの日、エンリとネムは神に出会った。シルク・タングステンという太陽の神と、アインズ・ウール・ゴウンという死の神に。救われた瞬間を思い出そうとすると記憶に奇妙な靄がかかる。神々が『仮面の魔術師』と『漆黒の全身鎧の騎士』という外見ではなかったような気さえする。だが、覚えていることが二つある。

 シルク・タングステンが自分の願いに応じて現れたことと、太陽の如き後光を放っていたことだ。

 

「シルク・タングステン様、アインズ・ウール・ゴウン様、今日を迎えられたことを感謝します」

「感謝します」

 

 大地の向こうから差し込む日の光を浴びながら、エンリは神の言葉を思い出す。

 

『神様呼ばわりはやめてくれ。お前が何を覚えているかは分からないが、他の村人には言わないで欲しい』

 

 それはつまり自分達にだけ正体を教えてくれたということだ。二人はおそらく何らかの使命を持って天上から地上へ降りてきたのだろう。記憶に靄がかかっているのも神の御業のせいなのかもしれない。

 

 自分達だけが村の救世主の正体を知っている。そんな優越感に似た感情が、両親を失った少女の憎悪を少しだけ和らげていた。

 

「姐さん、ネムさん、相変わらず早いですね」

 

 祈りを終えた二人に声を掛けたのはゴブリンと呼ばれるモンスターだ。本来であれば亜人であるゴブリンが人間の村にいるのはおかしい。何も知らない人間が見れば村がゴブリンに乗っ取られていると思うかもしれない。

 しかし、このゴブリンたちは人間を襲ったりはしない。その理由は、彼らが召喚されたモンスターで、召喚主であるエンリに従ってくれているからだ。魔法などの素養がないエンリがゴブリンを召喚できた理由は、アインズ・ウール・ゴウンから身を護るために貰ったマジックアイテムのおかげだ。みすぼらしい角笛を吹くと、ゴブリンの集団が召喚されたのだ。

 最初の内は村人もゴブリンを警戒していた。しかし、アイテムの元々の持ち主が村の救世主であること、軽い人間不信になっていたことが、ゴブリンたちを村人の一員として受け入れさせた。

 

 少なくなった人手を補う形になったし、ゴブリンたちは村人よりも強い。そのため、戦い方を習う村人も多い。あの悲劇を繰り返さないために。似たようなことが起きたとき、今度は逃げるのではなく、無抵抗に殺されるのでもなく、戦うために。

 

 神は村を去った。

 しかし、神の意思はまだ自分達を助けてくれる。どうかこのまま、神の愛が村を護ってくれますように。と、エンリは重ねて祈りを捧げる。ネムもそれに倣う。ゴブリンもいまいち意味を分かってなさげだが、祈りを真似る。

 

 

 

 後の世の歴史書において自分の名前が『アインズ・ウール・ゴウン信仰の教祖』『カルネの聖女』として記されるなど、この時のエンリはまだ知る由もなかった。

 

 

 

 

 二人の少女が太陽に信仰を捧げている頃、ナザリック地下大墳墓第四階層領域『廃館』に、ヘドロ型スライムのミリオンとこの場所の領域守護者であるローラはいた。

 

 第三者からゴミだらけの場所だが、この場所にある全てのものは至高の御方々が所持していたもの。不要になって棄てられたとはいえ、どれもこれもが御方に触れた物ばかり。宝物殿には遠く及ばないが、ここはここでアインズ・ウール・ゴウンの栄光の結晶だろう。

 

 現在、二人は創造主であるシルク・タングステンの命令により、役立ちそうなものの発掘作業を行っていた。二人が選ばれた理由は、ローラがここの領域守護者であったことと、ミリオンがシルクのNPCというだけの理由である。

 

 ゴミの山に頭(?)を突っ込むスライムな兄を見て、ローラは呟く。

 

「お兄。失礼かもしれんけど、似合うな」

「それはヘドロ的な意味でか?」

「せやな」

「そうか。それは良かった」

「何でええの?」

 

 苦笑するローラを見て、ミリオンも頬が緩む。いや、表情筋なんてないんだけど。

 

 ミリオンはかなり特殊なNPCである。それは能力でも装備でも役割でも外見でもなく、性格を指す。彼はこのナザリックに属する全NPCの中で最も設定に関する記述が少ない。創造主さえも忘れているが、たったの一文しか書かれていないのだから。

 

 親が子に似るように、被造物は創造主に似る。どれくらい似るかは設定の記述の量による。『そうあれ』と望まれた項目が少なければ少ないほど、被造物は創造主に似る。人格の空白を創造主の模倣で補うからだ。デミウルゴスやアルベドは設定が多いため創造主の影響はほとんど受けていない。逆に、セバス・チャンは設定の空白が多いため創造主の性格の影響を強く受けている。しかし、設定が多ければ創造主に似ないというわけではない。パンドラズ・アクターは設定が多いがモモンガに似ている部分が多々見られるし、デミウルゴスとセバスの不仲は創造主達の人間関係をそのまま受け継いでいる。また、製作時に創造主がどのような感情を抱いているかもNPCの人格には影響を及ぼす。

 

 つまり、ミリオンの性格はほとんどシルク・タングステンと同じなのだ。正確に言うならば『ミリオンを製作した時のシルク・タングステン』と言うべきなのだろう。

 

 そんな存在であるが故に、ミリオンは理解していた。誰に言われるでもなく、何を考えるまでもなく、自らの創造主シルク・タングステンがローラという存在を生み出した理由を、一切の誤解なく理解していた。

 すなわち、なんらかの感情をぶつけるためだと。

 その理由までは分からない。どんな感情をぶつけられたのかも知らない。人格や思考が似ていると言っても、記憶や知識まで受け取っているわけではないのだから。

 

 ただ、非常にまずいことを教えられた可能性がある。廃館に幽閉状態だったのだ。そう考えることが妥当だ。それに、転移直後に自分の元を訪れたシルクの態度からは『まずいもの』を感じた。あれは、何かしたくもない覚悟を決めた雰囲気だった。セバス達には分からなかっただろうが、自分はシルクの被造物である。分からないはずがない。

 

 妹と出会えぬことも覚悟していたが、自分は妹に出会えた。甘えん坊で、可愛らしい妹に。醜い自分とは違い、妹は創造主や他のNPCから愛されている。自分がシルクに出した要望があの光景の一端を担えたのならばこれ以上に誇らしいことはない。

 

 ミリオンは自分が他のNPCとは忠誠の在り方が若干異なることを自覚している。だが、それは他のNPCの考え方が分からないわけではない。御方がNPCを殺そうとしていた。そのNPCはどう扱うべきなのか? 彼らがどう考えるか、それが分からないミリオンではない。

 

 だから、この光景は奇跡のようなものなのだ。

 

「なあ、ローラ。お前、シルク様のことは好きか?」

「当たり前やん! 大好きや!」

「そうか」

 

 ローラがそうであるように、シルク・タングステンはローラを愛している。もう殺そうとはしないだろう。我が神の天秤の皿がどんな風に傾くのか、それはミリオンが一番よく分かっていることなのだから。

 

 笑顔のローラを見て、ミリオンは涙が出そうになる。涙腺も眼球もないが。

 

「そういえば、お兄はどう思う? 例の世界征服について」

「ああん? そんなの、シルク様とモモンガ様に相応しい行いに決まってんじゃねえか。世界の全てを、偉大なる御二人に捧げる。これ以上の忠義はねえな」

「ふーん。せやったら、うちも命懸けで頑張らんとなー」

「いや、それはねえ」

 

 ミリオンはローラの言葉を否定する。もしミリオン以外のNPCならばその在り方を肯定しただろう。だが、彼は違う。創造主の人格を写真のようにコピーした彼はそうは考えられなかった。

 

「いいか、ローラ。俺達はそういうことのために生み出されたんじゃねえんだよ。ほとんどのNPCとは違う考えだけどな。――死ぬことは忠義じゃねえんだよ」

 

 それは、聞いた相手によっては殺されても文句が言えないような暴言だった。

 

「そもそも、御方々のほとんどはここに残られなかった。……俺には分からない。あいつらがどうして忠義を持っているのか」

 

 自らを造った御方がお隠れになった時、すべてを投げ出してしまえば良かったのだ。帰られるかもしれないと期待して。命令されていないからと言って動かず。護らなければならないと探そうともせず。

 

 そんな思想の元に生き続けて、一体、誰が報われた?

 

 全部、他に何もできない言い訳ではないか。自分が捨てられたという現実から逃げているだけではないか。

 

「忠義とは、義務じゃねえはずだ。てめえで選んだ忠義だからこそ、価値があるはずだ。そういう風にしかできないから、そういう風にしかしないなんてただの怠惰だろうによ。あいつらにはどうしてそれが分からない?」

「…………」

 

 ローラはミリオンの感情に対する回答を知っている。ユグドラシルが『げーむ』という概念であり、NPCは『データ』でしかなかったということを知っている。だが、それは兄の求めている回答ではないのだろう。いや、ユグドラシルとこの世界の差を理解したところで、兄はきっとこう言うのだろう。

 

 

 自由に動けるのに、どうしてお前らはここに居座っている?

 

 

 この台詞を言いたいのはNPCだけではなく、モモンガやシルク・タングステンも含まれるのだろうが。

 

 

 

 

 

 回収されたアンケート結果を見て、シルク・タングステンはちょっと笑ってしまった。

 

「見てよモモンガさん。、比較してみるとこれ面白いな。はっはっは、特にプレアデスとか性格の違いがよく出てんなあ。……エントマってやっぱり腹ペコキャラだったのか」

「一般メイド達も製作者は同じでも、やっぱり一人一人違うってのがよく分かりますね」

「だなあ」

「それでも、ギルドメンバーに似ているって部分も結構ありますね。セバスなんかはたっちさんぽさがよく分かります」

「俺もそれ思った」

 

 ギルドメンバーの面影を、彼らの子どもであるNPC達に垣間見るモモンガとシルク。かつての栄光を思い出し、懐古の念に浸っていると、モモンガがふと思いついたように訊ねてくる。

 

「冒険の御供どうします?」

「モモンガさん、そればっかりですね」

「ええ、もう誰も連れて行かないのは諦めました。でも、俺は早く冒険がしたいんです。シルクさんのお考えを聞かせてもらっていいですか? 俺はナーベラルがいいと思うんですけど」

「えー、ルプスレギナでしょー。ナーベラルのやつ、結構な人間嫌いですよ」

 

 そう言ってシルクが差し出してきたナーベラル・ガンマ回答の紙を受け取るモモンガ。そこに示されている回答を見て、がくりと首を落とした。

 

「弐式炎雷さん何でこんな設定に……。じゃあルプスレギナは人間が好きなんですか?」

「いえ、あいつは人間を『玩具』だと思っています。あと、全体的に回答がお馬鹿っぽいです。自分の長所に『回復魔法を使用した拷問が得意っす!』って」

「それは普通に駄目じゃないですか?」

「まあ、候補の一つだよ。回答を見る限り、ある程度の演技はできるはずですから。何人か選んで面接でもします?」

「でも、ナザリックは基本的に人間型がいませんからね。幻術が使える人材も少ないですし……。それこそプレアデスだけになると思いますよ?」

 

 異形種のみで構成されたギルドであったことが裏目に出た。一応、人間種もいないことはないのだ。アウラとマーレと、桜花聖域の領域守護者。しかし、桜花聖域の彼女はその役割の重要性が故に動かすわけにはいかない。また、王国にしろ帝国にしろほとんど人間しかおらず、他種族は暮らしにくいと言う。法国にいたってはエルフの国と戦争をしているらしい。例の陽光聖典数名を潰して手に入れた情報だ。

 

「……ちっ」

 

 思わず舌打ちを漏らすシルク。

 

 計算外だったことに、陽光聖典にはある魔法が施されていたのだ。その魔法とは『特定条件化で三回質問に答えると死ぬ』というものだった。考えてみれば、現場働きの下っ端とはいえ、秘密工作部隊だ。下っ端だからこそ容易な口封じがされていることを考えて然るべきだった。

 

 その魔法の存在を報告する時のデミウルゴスが尋常じゃないくらい冷や汗を流していたことを思い出す。やはり、あの時キレかけたのがまずかったのだろうか。どれだけ怖い上司だと思われたのだか。まあ、お金にだらしない上に逆切れする上司は嫌か。

 

 本気で嫌われたのかなあ、と少し深刻に考えるシルク。反省するとともに、モモンガにバレない内にイメージを改善しなければならないと考える。有能な上司も難しいが、優しい上司も難しい。どちらも普段のイメージの積み重ねなのだから。

 

「まあ、外見とレベル的にセバスとローラ、プレアデスのユリ、ルプスレギナ、ナーベラル、ソリュシャンの誰かですかね。エントマは種族的に問題ありで、シズは武器がオーパーツです」

「御供とは別に、王都か帝都に情報収集に行ってもらう奴も決めませんとね」

 

 エ・ランテルが王国全体から見てどのくらいの位置の都市なのかはまだ掴めていない。三カ国の要所と聞いただけだ。だが、一国の首都に勝るということはないだろう。誰かに王都か帝都で情報収集を行ってもらう必要がある。

 

「リアルだったらネットやテレビで情報を集められたんですけど、中世社会じゃ情報の伝達は遅いですからね。魔法を使えるのは一部の人間だけみたいですし」

「まさか一般的な魔法詠唱者の限界が第三位階で、人類の最高位が第六位階とは……」

「だからこそプレアデスでも大丈夫ってことではあるんでしょうけど。レベル八十が一般的だったら色々と制限がでかかったですし。……いや、この環境でも皆が普通に油断して歩きそうで怖いんですけど」

 

 確かに、この世界の基準でいえばプレアデスでさえ強過ぎる。シルクの作ったミリオンでさえ伝説のスライムだろう。だが、それはあくまでも『この世界の基準』の話だ。ユグドラシル基準ではプレアデスやミリオンは弱い部類だ。

 

 そして、この世界には六大神や八欲王などプレイヤーらしき存在の影が確認されている。秘密工作部隊とやらは弱かったが、あれを基準に法国の戦力を考えるのは少々危険だ。何らかの隠し玉がある可能性だってあるのだから。特に、ユグドラシルにおいて『二十』と呼ばれたワールドアイテムを保持していた場合はかなり危うい。仮にこちらの戦力が高かった場合、相手が自棄になって突拍子もつかないことをされたら大変危険だ。無論、相手の方が高くてもまずいが。

 

「法国の動きが怖いなあ。上手く『謎の悪魔』がナザリックと関係がないってことを理解してくれるといいんですけど。あと、六大神があの大侵攻の参加者でないことを祈るばかりですね。アインズ・ウール・ゴウンの名前を聞いただけで喧嘩を売ってくる可能性があります」

「ああ、そういう可能性もあるのか。でも、ゲームの出来事ですよ? そこまで根に持ちます?」

「分からないぜ。最初の百年はまだユグドラシルのことをゲームと認識できていたかもしれない。だけど、何百年も過ごしたら、どっちがどっちかわからなくなるんじゃないか? モモンガさんや俺だってまだ人間の残滓が残っているけど、この姿で生きている内に完全にアンデッドやエレメンタルの精神になる可能性だって零じゃないんだぜ? 中身って見た目に引っ張られるって言うし」

「そういう話、タブラさんが好きでしたね」

 

 だが、シルクの考えも確かである。アンデッドには寿命がない。エレメンタルにもだ。だが、人間の精神の寿命とは人間の肉体の寿命と大きく変わらないのではないか。何百年という時間が、鈴木悟や田中優の人間性を残さず老衰させてしまうのではないだろうか。そうなれば残るのは異形種としての人格だ。

 そうなってしまえば、ユグドラシルでの記憶も、仲間との思い出も、綺麗に忘れてしまうかもしれない。

 

 モモンガとしてはぞっとしない想像だった。あの日々を忘れること以上に怖いことなど、シルクや全NPCを敵に回すことくらいだ。

 

「人間だった記憶が零になって、ゲームであったことを現実にあったように混同するようになって、アインズ・ウール・ゴウンへの感情が絶対的な憎悪になっていないって、どうして言い切れます?」

「……まずかったですかね、アインズ・ウール・ゴウンって名乗ったのは」

 

 この名前こそがこの世界にいる仲間達への旗印になればと思ったのだが、プレイヤーとの敵対を考えた場合、早計だっただろうか。

 

「いや、それはないよ。危険もあるけど存在の誇示は大切だから。ユグドラシルのことをちょっとでも覚えているなら、ワールドアイテムを十一も持っているギルドと敵対なんてしたくないだろうさ。いや、どうかな。結局、相手次第だよ。過去にどれだけのプレイヤーが来ていたかだ」

 

 あの最終日のオークションに参加した者ならば、シルク・タングステンが落札した『太陽の雫』のことも知っているだろう。つまり、ナザリックには十二のワールドアイテムがあることを知っている者は少なくないはずだ。

 

 だが、敵が十三以上のワールドアイテムを持っていないとどうして言い切れるだろうか。仮に百年ごとにプレイヤーが来ていたとして、ワールドアイテムを複数持っていたギルドが七つ来ていれば総数は上回ってしまうのだから。

 それに、自分達がぼんやりと把握しているのは『人間の歴史』だ。歴史を残した者や語り継ぐ者によって都合よく改竄されたり隠匿されたりした部分もあるだろう。それに、異形種のプレイヤーが来ていた場合、最初から残されなかった可能性もある。例えば、七百年前にプレイヤーが来ていたとしても、六大神が自分達の権威のためにその歴史をなかったことにしたことだって考えられるのだ。

 

「まだ六大神がプレイヤーだって決まったわけじゃないしね。案外、ユグドラシル以外からの来訪者なのかも」

「それはそれで恐ろしい想像ですけどね。相手の手札が不明なわけですし」

 

 とにかく、今は情報だ。情報が欲しい。現在だけではなく、過去についてもだ。

 

「さっきモモンガさんが挙げた奴らを前提に、色々と考えますか? アルベドやデミウルゴスにも意見を出してもらって」

「あの二人はあの二人で、説得が大変そうですね」

「御身の危険がどうこう言うでしょうね。あー、もー、早く冒険がしてー」

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