生徒会の雑務   作:炎の妖精

2 / 6
よく考えたら、この話は投稿したほうが良いんじゃないかと思ったので連投。
話のキリはよくないけど、3分割にしてわけないと1話で文字数が2万とか余裕で超えそうなので断念。
この話から急激に原作設定あぼーん注意なのら


お仕事しないで駄弁る生徒会2

「おっくれましたー!」

 

「す、すいません……」

 

どうしたらもっと効率良く女の子の好感度を上げることができるのか……俺が岡○先輩にご教授願おうとCLAN○ADの攻略本を読み返していると、戸がガラガラと開き対象的な態度で女子が二人入ってきた。

先に前を歩く元気娘ツインテール少女が椎名深夏。俺と同じ副会長でクラス委員長。同じクラスメイト。つまり、俺、深夏、優は同じクラスだ。そして美少女!!

運動神経も良く、スタイルも抜群に良い!様々な美少女を観察していた俺にはわかる。あいつは…………

 

 

脱 い だ ら も っ と す ご い!!!

 

 

……おっと、いかん。想像しただけで鼻血が……ティッシュ、ティッシュ。

そんでもって。男女誰からも好かれる爽やかな性格が人気に拍車をかけ……人気はうなぎ登りである。

勉強もかなり出来、文武両道な完璧美少女に見えるが実は彼女若干百合気質気味なうえに、例外はあるが男嫌いする気質がある。

特に俺みたいなちゃらちゃらしてる(多少自覚あり)ようなのにはキツイ。同じ副会長って立場も手伝って、俺とは良く敵対する傾向にもある。正統派のツンデレなのである。

現状ツンしかないが…………これも例外を除いて。

そして、その背後から薄い色彩のストレートヘアを揺らしペコペコと俺達に頭を下げつつ、俺と視線が合うと焦って外してしまう、なんとも愛らしくて守って上げたくなる少女が椎名真冬。

ここでの役職は会計だが、役職名はここではあまり意味をなさない。

名前からわかるとおり、深夏の妹。でもってこれまた超がつくほどの美少女。

姉の深夏に全部元気を吸い取られて生まれてきたような儚げな女の子で、その上男性が苦手という……一部男子の琴線に触れまくる子なのだ。…………にっくきことに、これまた例外が存在するが!!

 

 

まぁ、容姿に関しては正直話さなくてもいいと思ったが……形式上……ね。詳しくは俺が書いた一存を読んでくれ!

おっと、こんなことを言ってたらステマとか言われちまうな。

ん?なんで視点が優から俺に代わってるのかだって?そいつは簡単。あのバカ()ジャンプに集中しすぎて、周りが気にならなくなってるからだ。

あいつ、ああ見えて結構な読書家なんだよな。授業前の休憩時間とかLHR前の空いてる時間とか隙あらば本を読んでるからな。特にジャンルとかも拘ってるわけでもなく、文庫本だろうが、ラノベだろうが、漫画だろうが、参考書だろうが本ならなんでも読むらしい。

たまに生徒会が終わってから、図書室に寄ることもあるみたいで、中学の時は図書委員だったとか。本人曰く、委員会の時でも好き勝手に本読めるからなった……といった理由でなっただとか。

俺からしたら、この美少女ハーレムに紛れ込む異分子で知弦さん筆頭に椎名姉妹たちを惑わすにっくき!存在なのだが……こいつ、ぶっきらぼうに見えて面倒見が良いうえに気が回る。他の人が嫌がりそうなことそれとなく自分がやったり、細かいことにも気付くし……あいつとはまだ短い付き合いだが尊敬するべき部分が多数あったりする。

悔しいが、あいつを見習うべき所は遠慮なく習得し、盗める技術はどんどん盗んでかないと!俺は絶対!美少女ハーレム王になる!!!

 

 

 

「そうそう、深夏と真冬ちゃんは初めての時はあんなに面白かったのにみたいなことって、なんかあるか?」

 

椎名姉妹が席に付くのを確認し、俺は会長が言い出した話を二人に振ってみる。

近くに美少女二人が座ったというのに、優のやつは相変わらずジャンプにお熱でいやがる。

おい!真冬ちゃんが気になって顔を覗き込んでるんじゃねぇか!控えめに覗きこんでる真冬ちゃんギガかわゆす!!気付けよこのやろー!!

 

「なんだよ、藪から棒に」

 

俺の隣に座った深夏が不審そうに見てくる。

真冬ちゃんと違い、特に優を気にしてなさそうに見える深夏だが……俺にはわかる、否わかってしまった。

深夏……いつもよりそわそわしていることに!!

くそぅ!興味なさそうにして、実はめちゃくちゃ気になってしかたがない!!なんていうツンデレのテンプレ!!

けどその対象が俺じゃない……い、いや!まだ諦めるのは早い。実は俺に抱きつくたくて、抱きつきたくて、しょうがないけどこの場では人の目があるから恥ずかしくてできない……うおおおおおおお!イイ!超イイゾ!!なにかがタギッてきたああああああああああああああ!!!!

 

「……なんか変なこと考えてやがんな」

 

おおっと。深夏の視線がより一層不審そうに見ているジャマイカ。

 

「変な事じゃないさっ☆ただ深夏のことを考えてただけさっ☆」

 

「なんだまた会長がまた変な事でも言い始めたりしたのか?」

 

……俺の渾身の美少女撃墜スマイルはスルーされてしまった。

うぅむ……『美少女を我が手の物に!48の秘訣!』のこれで女の子もイチコロ☆必殺スマイルのとこを読んだはずなんだけどなぁ……何がダメだったんだろ?

 

「む!またとはなによ!その言い方じゃ、いつも私の格言がスベってるみたいじゃない」

 

「会長。過去の偉人から丸パクリしたものをあたかも自分で作った様に言うのはどうかと」

 

「………………世間がつまらなくなったんじゃなくて、自分がつまらくなったと思うのよ!」

 

図星を付かれた会長は最初の発言とは微妙に変えて、生徒会室に大きく響き渡るように言い放った。

深夏はそれだけで、俺が言った事をだいたい理解できたみたいでなるほどなぁと納得していた。

真冬ちゃんも理解したみたいで、うーんと考えこみ始め思い当たることがあったのか一番最初に口を開いて返してきた。

 

「ま、真冬はお化粧……コスメですかね」

 

「化粧?」

 

「はい。子供の頃は母親がしているのを見て、すごくしたくてしたくて仕方なかったんです。それで中学生の頃、初めて自分のコスメを買った時は嬉しくてたまらなかったんですけど……良く考えると真冬、あんまり自分を着飾るのって好きじゃなかったみたいで……結局、あんなにはしゃいでたのに最低限のことしかしなくなったといいますか……」

 

「あぁ、なるほどね。真冬ちゃんらしいなぁ。でも大丈夫だよ!真冬ちゃんは化粧なんてしなくても十分かわいいから!むしろ、真冬ちゃんの本来の美貌を隠してしまう化粧なんて、無いほうがいい!!」

 

「あ、ありがとうございます……」

 

「こら鍵!あたしの前で妹口説こうとすんな!」

 

真冬ちゃんが俺の言葉で頬を染めて縮こまっていると、そこに深夏が突っかかってきた。

いつものことだ。俺は嘆息し、隣の席の深夏の肩に手を置く。

 

「まあまあ、嫉妬すんな深夏よ。……お前もちゃんと魅力的さ!」

 

「いやいや、嫉妬じゃねーから」

 

「深夏にも、結婚すれば真冬ちゃんが義妹になるという大きな魅力が……」

 

「しかもあたしの魅力じゃねぇ!」

 

深夏はすごく怒っていた。恥ずかしいからって、手を払いのけなくてもいいんだぞ☆

この、や、き、も、ち、さ、ん。

 

「(ゾワワワッ)ひぃい!?と、鳥肌がっ!?」

 

「おぉ!?遂に以心伝心までっ!ゴールインは近い!」

 

「身の危険を感じるだけなのになんで喜んでんだよ!?怖いよもう!思い込みが激しすぎて怖すぎるよ!!」

 

「思い込み……?ふふふ、仕方ない。そういうことにしておいてあげるよ。て、れ、やさ~ん」

 

「………………おらぁ!」

 

「たわらばっ!!」

 

な、ナイスアッパー……少し言葉を選び間違えてしまったのか、怒りの臨界点がデレ要素よりも勝ってしまったようだった……天井に激突してから、床に落た俺は顎と背中の痛みに耐えつつ席に戻ろうとする。

 

「……あ、あの。お兄ちゃん。お兄ちゃんは初めての時はあんなに面白かったってことは何かあったりする?」

 

 

 

 

お  に  い  ちゃ  ん!

 

思春期真っ最中の男子学生なら、5人に4人は妄想するだろう妹キャラ。

ひとつ屋根の下で年頃の美少女の妹と生活……朝は妹に甘ったるいボイスで起こしてもらい、一緒に学園へ登校。

学校が終わっても、帰る道は同じで四六時中妹と一緒……そんな夢の様な生活。

一人っ子の男子ならなおさら妹を欲しがってもおかしくないはず。

しかも、今お兄ちゃん発言したのは真冬ちゃんだぞ?美少女だぞ?薄幸の美少女と言われてもおかしくない真冬ちゃんだぞ?……妹にしたい碧陽学園美少女ランキングでぶっちぎりのトップだった真冬ちゃんが……!!

俺じゃない男に!!!血のつながりなんてないのに!!!!ますますギャルゲーの主人公っぽくて憎らしいんじゃあああああ!!!

全国の妹好きの男どもよ!!!叫べ!!!今この場にいる俺じゃない男に向けて!!!!!!妬みと憎しみを最大限に込めて……叫べ!!!その叫びが俺に力を与えてくれる!!

みんな!!!オラに力をわけてくれえええええええええええええええええええええ!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

「……あのさー、杉崎。毎度真冬ちゃんが四季のことをお兄ちゃんって呼ぶ度に変なリアクションしたりしないでくれる?」

 

「どぁぁ゛ぁ゛ってぇええええ!!!お兄ちゃんっ娘ですよ!?真冬ちゃんにお兄ちゃん呼ばわりされるとか幸せすぎんだろ!!!憎いんだよコンチクショー!!!!!!!」

 

「な、泣くこたぁないだろ……」

 

隣の深夏がドン引きしてる。心なしか、さっきよりもイスの距離が遠くなってるような気もしなくはない。会長もさっきまで宿題に集中してた知弦さんも手を止めて、俺を冷めた目で見ていた。

くそぅ!真冬ちゃんに、袖を小さく摘まれやがって!真冬ちゃん!そんな美少女に興味薄な男じゃなくて、俺にしてもいいんだよ!?俺はいつでもWelcomeなんだからネー!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……あ、あの。お兄ちゃん。お兄ちゃんは初めての時はあんなに面白かったってことは何かあったりする?」

 

ん……?誰かに右腕を引っ張られた感触がしたので、顔を上げて横を見てみると引っ張ってきた主は真冬だった。

いつのまに来てたんだ?真冬がいるってことは……やっぱり。深夏も来ていたか。

いや、それよりなんで杉崎の奴は号泣してるんだ?情緒不安定なやつだなぁ……

真冬の発言からして、最初の会長先輩の言葉についてだろうな。取り敢えず、読者の皆様に椎名姉妹との関係性を

軽く話しておくか。

 

 

 

 

俺と椎名姉妹とは幼馴染。

 

 

 

 

 

 

「そうだな……俺の場合は―――――」

 

「「ってちょっとまったー!!」」

 

「……こんな近くで大声出すなよ」

 

「出したくもなるわ!!軽すぎだろ!!前回のあらすじ並に簡単すぎるぞ!!」

 

「そうだよっ!最後に以上ってついてもおかしくないくらいだし!」

 

「いや、まだ1話目だっつーのに説明ばっかだし、さっきもお前らについては杉崎が解説してくれたし別にいいだろ」

 

「ぜんっぜん良くないっての!いくら議事録として書いているとはいえ、メタ発言はやめろ!」

 

「それに杉崎先輩が話してくれたのは原作の私達についてでしょっ!タグにも付いてる通り、原作崩壊の部分におもいっきり触れてるんだから、ここはもうちょっと掘り下げようよ!!」

 

「ああ、わかったわかった。今文章にするから。すりゃいいんだろ」

 

議事録を執筆してる時に、この二人が割り込んできたせいで折角次に書こうとした文章がパーになってしまったじゃねーか。

んじゃ、次からTAKE2ってことで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺と椎名姉妹とは幼馴染。二人とは小学校からの付き合いで、小中高と今まで通う学校は同じで家は隣同士というわけではないが、同じマンションのお隣さん。ただの隣同士なら、付き合いがなかったかもしれないが俺の母親と向こうの母親が昔からの親友同士だったらしく、今現在もめっちゃ仲が良い。

ガキの頃は男とはいえ、まだ子供。母子家庭で母が仕事で帰ってくるのが夜中になることも割りとあったりしたので、椎名家のとこで寝泊まりしたこともあるし、逆も然り。椎名家の父と母は仲が良く、家族4人で旅行することも多ければ夫婦二人だけで旅行に行くこともたまにあったりして……深夏と真冬がこっちに泊まることもあったわけだ。

まー、そんなこんなでガキの頃は3人で遊ぶことが多く。外で遊ぶことが好きだった深夏を筆頭に本を片手に深夏との後ろを付いて行く俺と俺に手を引っ張られながら、深夏に置いてかれないようにトコトコと頑張ってついてくる真冬。日が暮れるまで公園なんかで遊んだりして、遅くまで2人を連れ回すんじゃない!って母さんにゲンコツくらったよなぁ……どちらかといえば、深夏が遊ぶに行こうぜって誘ってくるのがほとんどだったんだが……男が言い訳しないっ!なんて余計に拳をもらったのも今じゃ良い思い出か。

俺と深夏が中学に上がってからは3人毎日一緒ってわけじゃなくなったが、放課後家に帰ってからは2人が遊びに来たりして、真冬オススメのパーティーゲームをやったりしたっけなー。

ガキの頃から3人一緒にいる時間が長かったので、真冬は俺のことを兄のように慕ってくれ、深夏とは親友とも言える間柄になった。

うん、l語り始めたらキリがないからここまでにしとくか。こんくらい書いておけばあいつらも満足するだろう。

 

 

「そうだな……色々あるとは思うんだがパッとすぐ思いつくのは本だな」

 

「本っていうと、同じ本は2回以降読むと楽しみが薄れるみたいなか?」

 

深夏が俺の目の前に置いたジャンプを取って、左右に振る。

良いセン言ってる回答だがそれじゃあ、満点はやれないな。今ので7割ってとこだ。

 

「んー、ちょっと惜しいな。物によっては読み返すことで新しい視点が見えてきたりするだろ」

 

「そうえいば、真冬も久し振りに読んだ恋愛小説で真冬もこんな恋愛してみたいな……って初めて読んだ時はそう思ってたんだけど、いざ読み返してみるとこの主人公はないですって思っちゃったかな」

 

何気に辛口評価を下す真冬であった。どんな主人公か気になる……ダメ元で今度貸してくれと頼み込んでみるか。

 

「それは恐らく、精神面が初めて読んだ時よりも発達してるからかもな。昔は良く意味がわからなかったものも数年後には意味がわかるようになって、感動したり……なんてことも良くあることらしいしな」

 

これは本だけでなく、映画とか芸術関連等にも当てはまるだろうな。

ほら、ポケ○ンのミュ○ツーの逆襲とかだって大人になって見なおしてみると、目からハイドロポンプしましたとか言うじゃない。

……なんだろう。よくわからんが、この話題はあまりよろしくない気がする。書いてて泣きたくなってきた。

 

「で、もう正解言っちまうが俺が初めては良かったって思うことは……犯人やトリックをわかってる上での推理物だよ」

 

『あー』

 

全員思い当たる節があるようで、納得したように声をあげていた。

わかるだろ?ああいうのは

 

「たしかに、犯人はこいつってわかってるのに推測や考察を読んでもなぁ……」

 

「しかもそれが主人公とかの親しい人物が犯人だったら、余計にだな。推理物のドラマが再放送しているのを見てて、その友人が誰がこんな酷いことを……なんて言ったのを見てつい、お前だろ!って叫んじゃったな」

 

正義感が強いからな深夏は。ドラマを見ている時の拳を振るいたくてうずうずしてるのが想像できてしまう。

 

「一度、クラスメイトの馬鹿に読んでいた推理物の犯人をネタバレされた時がありましたけど……あの時は本気で殺意が湧きましたよ」

 

「ユー君からしたら、楽しみにしていた物が横から奪い去られたような感覚だったのかもね」

 

「私が四季の立場だったら絶対怒ってたわね、うん」

 

「ね、ネタバレは重罪ですよねっ」

 

俺の気持ちがわかってくれたのか、先輩組と真冬が同意してくれる。

その重罪を犯したクラスメイトだが、そいつは去年からのクラスメイトでなぜか微妙な超能力。略して微能力を使えるというバラエティー番組に向いてそうなやつなんだが……原作読んでる人たちにはわかるだろう。

悪友とも言える奴に仕出かされた俺はあいつが半径数メートル以内なら、テレパシー……人の心を読むこともできるのでそれを利用して、聞いてるだけで鬱になりそうな話を黙読してやった。ざまぁ。

真冬の要望どおりに一通り答えたので、ジャンプの続きを読もうと深夏から取り戻そうとしたが

 

「どうせもう読み終わったんだろ?あたしにも読ませてくれよ」

 

俺が返事をする前に読み始めやがった。たしかに一度全部読んだけどさ……なぜわかった。

手持ち無沙汰になってしまったので、まだ読み終わってないラノベ。バ○とテ○トと召○獣の9巻を読もうと鞄から取り出そうとしたが……

 

「お兄ちゃんっ、マ○カしましょう!マ○カ!」

 

3DSを両手で持って、こっちをキラキラした目で見てくる真冬がいた。どう足掻いても俺に本を読ませない気かこの姉妹は。

まぁ、正直暇さえ潰せりゃなんだってよかったので二つ返事で了承し、自分の3DSを取り出す。

こんな感じに真冬が生徒会でゲームしようぜ!なんて言ってくることが少なくないので鞄の中に携帯していることにしている。

最初は学校にゲームなんて持ち込まない!なんて、会長先輩の怒りの言葉を受け取ったのだがその言葉に、真冬は白い肌が目に見えて赤くなる程怒り、1時間弱ゲームについて会長先輩に語って以来……生徒会室では一日ゲームは一時間まで!というルールを守れるならゲームやってもいいよと会長先輩は妥協案を出したのだ。

真冬はそれに渋々ながらも了承してたが……そもそも、生徒会室に長時間いることはそうそうないんだがな。

 

 

 

各々が思い思いに過ごしていると……

 

「ううん、ハーレム万歳。いつ見てもいいねぇ、この光景。お邪魔虫が一人いるけど、頑張って生徒会に入って良かったなぁ」

 

ちらりとこっちを見てきやがったが、うんうんと満足そうにし一人悦に入ってるやつがいました。

おい、それってもしかしなくてもお邪魔虫って俺のことだよな?

 

「そういえば……キー君とユー君は優良枠で入ってきたんだっけ。ユー君はともかくとして、キー君の方はとてもそうは思えないのに……」

 

「そうだよなー。どっからどう見ても、ただの色ボケ男だってのに」

 

先輩の言葉に深夏が同意する。なにやら込み入った話になりそうなので、俺と真冬は一度ゲームを中断する。

にしても……入ってきた……ね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺の場合は入ってきたじゃなくて、入らされたの間違いだけどな……」

 

ボソっと吐き捨てるように俺は呟く。

これに反応したのは杉崎を除く女子4人。

会長先輩はあ~と気まずそうにし、先輩はふいっと顔を逸らす。深夏は頭に腕を組み口笛を吹き、真冬はあははと苦笑い。

 

「そ、そうだったかしら?私はユー君は自分の意志で入ったはずじゃ」

 

「ほほぅ?人を罠に嵌めるために、後輩を使った人がそれを言いますか」

 

「うっ……」

 

1人目撃沈。

 

「だ、だから悪かったって……何度も謝ってるだろ?」

 

「深夏よ。物事全てが謝って解決するなら、この世に争いは無くなってる」

 

「ぐっ……」

 

2人目瀕死。

 

「で、でもでも!最終的には四季が入るって決めたことだし……」

 

「そもそも、入らないって選択肢は俺になかったですけどね」

 

「はうっ!」

 

3人目……

 

「わ、私は男の人が杉崎先輩だけじゃなくてお兄ちゃんがいて安心したよっ」

 

「真冬ー嬉しい言葉をありがとな。けどさ、兄の事を思ってくれてるなら、あの時ちょっとはこっちの味方になっても良かったんじゃないかなーと思うんだけど」

 

「あぅぅ……」

 

全員撃沈。バタリと机に突っ伏す、学園の生徒たちが認める美少女たち。

なんとも異様な光景だ。

 

「お、俺の美少女たちがー!!」

 

さっきまで悦に入っていた表情から一変、力尽きた女子たちに嘆く杉崎。

深夏か会長先輩の体力が残ってたら、杉崎の発言にツッコミ入れてただろうが、しない辺り俺の口撃(誤字にあらず)が余程効いたとみた。

 

 

 

 

 

 

 

「……」

 

死屍累々と化してる生徒会室。俺はスッと目を閉じてここに入ることを強いられたあの時を思い出す。

……そう、アレは今年の人気投票が終わり、その日の放課後深夏に声をかけられ……

 

「な、なぁユウ。コレ今年の委員、部活の申請書なんだけど」

 

普段のようにハキハキと滑舌良く元気ボイスではなく、上ずり気味で挙動不振な深夏だったが、その時俺はベストセラーとなった作家の本を読むのに夢中でいて、特に気にしなかったんだ。

……ここで気付いていれば深夏の怪しさに警戒できたはずなのに。俺は早く続きが読みたくて対応が雑になっちまったんだよな。

 

「おー、サンキュー。後で書いとくから机に置いといてくれ」

 

「そ、それがさ。先生が今日中までに提出してくれって」

 

「今めっちゃ良いとこだから、幼馴染みのよしみってことで代わりに書いといてくれや」

 

「お前が自分で書かないと意味ないんだって!ほら、ここに名前と学年を記入して……」

 

学年が上がる度に部活、委員に入ってない生徒はこうやって書類を書いて、今年も帰宅部でいますってことを年1に更新しなきゃならない。

俺は本から目を逸らさずにいて、深夏が俺にシャーペンを握らせ記入要項のとこに導く。俺は何も疑いもせず、確認も怠ったのが仇となった。

いいか、読者の諸君。誓約書とか自分の名前を記入するモンには絶対確認を怠るなよ!自分の名前を書いたり、印を押すってことは責任とか全て自分が背負うってことなんだからなっ!

 

「これでよし!先生に提出しておくからな。それじゃ、また明日!」

 

「おー」

 

かっさらうように申請書を持って行き、疾風のような速さで去っていった深夏だったが依然として俺は読書しており……俺が生徒会に雑務として加入した事と、深夏たちに嵌められたことを知ったのは翌日であったとさ……

登校した時、校門前で担任が朝の挨拶活動をして生徒たちに挨拶しまくってる時に俺へ向けて

 

「生徒会を頼んだぞ!まともなお前が入ってくれたことで俺の肩の荷も下りた!これで生徒会をまるなg―――――げふんげふん!いや、なんでもないぞ!頑張れよ!!」

 

朝から暑苦しくバカでかい声でんなことをのたまったせいで、俺が生徒会メンバーに加わったという事実無根な情報は瞬く間に学園中に広まっていやがった。

最初は担任が妄想癖に囚われたのかと思い、腕の良い医者がいる病院を紹介してやった。が、逆に心配されたのは俺で……

 

「いやいや、なんで俺が生徒会に入ってることになってんスか。一度断ったじゃないですか」

 

「む?だが、昨日椎名が俺に生徒会役員記入要項の書類を持ってきてたぞ。記入すべき所は全て埋まっていたし、お前の名前も書いてあったし、昨日からお前は生徒会雑務ってことで一年就くことになってるからな」

 

「…………………………みなつぅ!!!」

 

昨日の自分の行動をよーく、思い返し、この時ようやく俺は深夏に陥れられたことに気付いた。

俺が昨日からベストセラー本に手を出していること。

一日で読んでやると宣言していたこと。

俺が本気で集中して読むと周りが気にならなくなること。

……深夏があんな計算尽くされた行動を思いついた上で実行するとは思えん。必ず誰かがバックにいるはず。

俺のことを知り尽くしていそうな人で、人を掌の上で躍らせることができる人物。

且つ、ベストセラーのことを話した人物となると……もう答えは決まってるようなもんだ。口に出すまでもないが……あえて俺は出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「せんぱぃいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!」

 

 

……そんなわけで、今朝登校する時深夏と真冬が今季生徒会メンバーの集まりが朝早くからあったため、先に登校していたことを知っていた俺は脇目もふらず生徒会室に全力疾走した。

俺はなんとか役員を辞退しようと抗議しにいったが、先輩は諦めなさいなととても素晴らしい笑顔で。

深夏は今日から頑張ろうぜと俺を嵌めた罪悪感に囚われつつ、気まずそうにしながらも俺が生徒会メンバーに加わってるのは決定事項みたいな。

会長先輩は四季なら大歓迎ね!これから私のために働き、私のために生きなさい!と、生徒会役員は一生を賭ける気持ちでやらなきゃならんのですかとツッコミを入れたくなるほど、ノリノリだった。

唯一俺の味方をしてくれそうな真冬は……俺が生徒会役員を拒まないと信じきってるような、俺と仕事できることを嬉しそうにしていた。

5VS1と圧倒的不利な状況。わかりやすくゲームで例えるなら、スラ○ム1匹VSダーク○レアム。自分の%は999で相手は7人且つ蓄積ダメージ0%。相手バトルチップ使い放題、自分バスター縛り。楽曲レベル29を初見オワタ式速度1プレイ……etc、etc。

早い話が絶望的。

なんとか、辞めれないか朝のHRが始まるまで粘ろうとしたが……良く良く冷静に考えてみたら、まったく歓迎されずにむしろ向こう側が辞めさせようとしてるわけでもなく、逆に好意的。

先輩曰く、ここの学園長までもが既に今季の生徒会メンバーを承認してるわけで……逃げ道はない。

ここで断って、嬉しそうなみんなの笑顔を曇らせるのもなんか見たくないと思ってしまった俺はお人好しなんだろうな。

罠にはめてしまうほど好意を持たれてるって考えればイイんだと俺は無理やり言い聞かせ……最終的に俺、四季優は生徒会雑務の職につきましたよと。

役員になることを告げた4人のあの時の表情は今でも覚えてる。……言ったら調子に乗るだろうから本人たちには言わないが、あの本当に嬉しそうな笑顔を見た時つい、見惚れてしまったというのは内緒だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ま……なんだかんだ言って、楽しくは過ごせてるし今じゃ生徒会に入ったことは後悔してないんですけどねー」

 

これは本心。俺が委員会やら部活に入ってなかったのはバイトを多くこなしたかったためであり、家計の助けに頑張ろうとしたのだが、母さんに俺がやりたいことを我慢してまでしなくてもいいと心配されちまったしなぁ。

そういう意味でも俺が生徒会に入ったことは良い傾向……だと母さんは喜んでいた。

……喜ぶのは良いんだが、生徒会に深夏と真冬がいるからって向こうの母親に朗報だと興奮気味で連絡するのはどうかと思ったが。

俺の言葉にさっきまで死んでいたメンバーが徐々に復活し、安堵を含めた笑顔を向けてきた。

ま……こうやって、基本駄弁るだけの生徒会だけどこのゆるい空気を過ごすのも悪くないんだよな……

 

 

 

 

 




椎名姉妹とは幼馴染。真冬からはお兄ちゃん呼ばわり。
しかも、椎名夫妻の仲は良好。離婚設定?これSSだから。知らんな。
次話で駄弁る生徒会を終わらせたい。でもまた長くなりそうなら分割せなきゃならないっぽい?
あ、忘れてた。椎名姉妹との過去話もそのうち書いて投下。作者が失踪しないで続いていたらの話ですが。それじゃねむいのでねますおやすみなさい
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。