ハイスクールD×D~目覚めし運命の奴隷~   作:半生

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OP Diggy-MO-爆走夢歌


act.5 悪魔と堕天使

「さて、兵藤君……いえ、これからは仲間になるから……イッセーと呼ばせてもらうわ。さて、イッセー。明日、あなたが匿っている“堕天使”の子……オカルト研の部室に連れてこれる?」

 

自己紹介が終わってからすぐに、リアス先輩がそう言ってきた。

 

「……何をするつもりなんだ?リアス先輩……いや、俺もオカルト研のメンバーになるんだ。リアス“部長”……といった方が言いか?」

 

「ええ、そうね。……その“堕天使”の子は、罠でなければだけど……あなたに何かが起こるからそこに呼んだ。と言う事は、その子に聞けばその子の現状とあなたが襲われた理由。両方ともすっきりと分かるわ」

 

なるほど、理に適っている。そうすれば、今の俺のこともはっきりする。夕麻さんの友人たちを助けることも、情報があれば多少容易になる。

 

「分かった、明日ここに来てもらえるよう言ってみよう」

 

 

**************************

 

 

「……というわけなんだが」

 

養父の家の地下。夕麻さんを匿っている場所に俺は来ている。うちの養父は見た目結構いかついからこんな状態なのを見つかったら絶対に捕まる。

 

さて、俺がここに来た理由はただ一つ。リアス部長にあってもらうためだ。

彼女は堕天使だ。そして、リアス部長は悪魔。俺も悪魔になったが、堕天使と悪魔の仲はかなり悪いらしい。もしかしたら、会うことすら拒否することもあるかもしれない。だから、俺は彼女に一度話してみることにしたのだ。

 

「……どうして?」

 

俺が言い終わると、夕麻さんはそう聞いて来た。俺は、話をする前に入れたコーヒーを軽く啜る。

 

「どうして、あなたはそこまでしてくれるの?私とあなたは……赤の他人なのに……」

 

「……昨日言っただろ。俺は、『覚悟』したことを投げ出したくないだけだ」

 

「でも……そのせいであなたはッ!!あなたは、人では……人ではなくなってしまったッ!!」

 

夕麻さんが目に涙を浮かべながら俺にそう言ってきた。

 

「……俺は、夕麻さん。君たちを助ける為に、どんなことでもすると決めたんだ」

 

そう言いながら、夕麻さんの横に座る。

 

「どんなことでもする『覚悟』を持ってやったんだ。夕麻さんが気に病むことじゃないさ」

 

「でもッ!!」

 

気にしないでくれといったが、夕麻さんはそれでも言ってきた。

仕方ない、そう思いながら俺は夕麻さんの頭に手をのせて言う。

 

「それに……たとえ、人種だとか存在が変わったとしてもだ……そいつの存在は変わらないさ。俺は、人間だろうが悪魔だろうが……関係ない。俺は、俺だ。俺の信念の元に、夕麻さん、君たちを助ける為に動いただけだ」

 

俺は、夕麻さんをそのまま頭を撫でる。

 

「……だから、俺は悪魔になろうと関係なかった。しいて言うなら“助ける”為、俺はリアス部長と契約をしたんだから」

 

「……でも」

 

夕麻さんは、涙を浮かべた目のままこちらをしたから見るようにする。

 

「あー、もーそれ以上はもういいだろ?俺はあんたを助ける。夕麻さんは俺に助けられる。それで、プラスマイナスゼロだ。泣くな、かわいい顔が台無しだ」

 

「グスッ……うん……」

 

それから、数分ほどたって夕麻さんはリアス部長のところに行くことを許諾してくれた。

 

**************************

 

次の日。学校は休みだが、俺は夕麻さんを連れて風紀委員室にいた。

 

「“明日悠斗を使いに出す”……か」

 

……いや、使いを出されなくともそもそも風紀委員の仕事として校舎の見回りするからオカルト研の部室の場所は知っているんだが。

ほら、夕麻さんが緊張してる。なんで、こんな回りくどい方法をとったんだろうか。あれか、前世のボスか。とんでもなく邪悪な行いだが、自分で娘を始末するために護衛着けて連れてこさせたのと同じなのか。あいつの考えがそもそも面倒くさいし、ほぼその為だけに連れてこさせるのも面倒なことだ。

 

「……ま、まだなの?」

 

夕麻さんの緊張が最高潮だ。この感じはあれだな、会社だとかの面接前だ。

どんな面接をするのかわからない。どんな質問されるのかもわからない。そもそも、面接官がどんな人間かもわからない。そんな、感じだな。

 

そうこうしていると、ドアが叩かれる。

 

「失礼しても大丈夫かい?」

 

やっと来たか……。

 

「ああ、入ってきても大丈夫だ」

 

俺がそう言うと、風紀委員室のドアが開けられた。

開けられたドアの先には、制服姿の木場の姿があった。

 

「やあ、兵藤くん。で、そちらが堕天使の?」

 

「ああ、そうなるな。“天野夕麻”さんだ」

 

「ほ、ほほほ、本日はよろしくおなががガガガがg」

 

いかん、夕麻さんの緊張がとんでもないことになっている。

 

「す、少し落ち着こうか。別に、そんな緊張することでもないよ?」

 

木場がそう言うと、夕麻さんはこっちにも聞こえるくらいに息を整え始めた。

 

「じ、実は悪魔と話すのはこれが初めてで」

 

「ハハッ、まあ悪魔ってだけで他はみんな普通だから大丈夫だよ。よし、それじゃあついてきて」

 

そうだ、一つ聞いておこう。

 

「木場、そう言えば一つ聞きたい」

 

「何だい兵藤君?」

 

「……なぜリアスはわざわざお前を使いに出したんだ?俺なら、普通に場所も知っているのになぜなんだ?」

 

すると、木場は少し呆れた顔をしてこう言った。

 

「演出ッ!……僕が聞いた時はそう言ってたよ」

 

………俺の中での(あいつらから伝えられた)、二大お姉さまの片側のイメージが完全に崩壊していってるんだが。

 

 

 

数分後、俺たちはオカルト研の扉の前にいた。

 

木場がドアを開けるとその先には……テンプレートのようなオカルト研が広がっていた。

 

そこかしこにおいてある、何か怪しい物品。本棚には、魔術所のような本が多量においてある。そして極め付けには、床に描かれた“魔法陣”。

 

生徒会長に、風紀委員の仕事としてここの部室は見回らなくてもいいといわれていたのは……おそらく悪魔関係だったと想定してもだ……。

多分、俺が入ったら速攻で検閲をかけるからだったのではないかという想定もあったんじゃないかと思ってきた。

 

ほら、夕麻さんが若干引いてる。

俺の頭も告げている。これはないと。

 

中を見ると、白髪の少女がいた。

塔城さんだな、あれは。

あっちもこっちに気付いたようで挨拶してくる

 

「……どうもです、先輩」

 

そんな彼女の手には……羊羹があった。いや、そもそも机の上にも羊羹が3,4本ほど置かれている。流石は、うちの養父命名“スイーツキラークイーン”。その名前は伊達じゃないということか。

俺はそう思いながら、持って来ていたケーキを机の上に置く。

 

「こっちからもどうもだ、塔城さん。これ、こないだの礼だ」

 

……というか、養父に無理矢理持たされたんだがな。あの人、ただのサラリーマンみたいなオーラ出してるくせにそう言うところだけは察しがいい。

 

「あらあら、一体何の礼なのでしょう?」

 

「……それは、企業秘密ってやつですよ、姫島先輩」

 

俺が、塔城さんにいった瞬間に部屋の裏のほうから姫島先輩が紅茶を持って現れた。

 

「あら?私は、“朱乃先輩”とは呼ばないのですわね?」

 

「……あの時は、リアス部長に対して“交渉者”として話しかけていたから名前に先輩で呼んでいただけです」

 

リアス部長呼びに関しては……正直、ノリの部分もあるのだがな。

 

「そうなの?それは少し残念かもですわね」

 

姫島先輩はそういいながら夕麻さんのほうに目を向ける。

 

「……それで、こちらが?」

 

「ああ、夕麻さんだ」

 

「よ、よよよよ、よろしくおねがいしますッ!!」

 

(さっきより緊張がほぐれてきている。でも、まだ固いな。あれじゃあ、他のところの奴に相対するとき嘗められる。もっと堂々と……)

 

そこまで考えて、自分の人間観察の癖が出てきていたことに少し辟易する。

そんな俺を尻目に、姫島先輩が夕麻さんに対していい始める。

 

「……緊張してるのね?それじゃあ、ゆっ~くり息を吸って」

 

「すぅ~~」

 

ふむ、緊張をほぐすのに息を吸わせるのはいい方法だな。

 

「さぁ、もっと吸って」

 

「す、すぅ~~」

 

「まだ吸って」

 

「す…ぅ~」

 

「まだまだ」

 

「す……」

 

「もう少し」

 

「……ブハッ!!なにやらせるんですか!!」

 

いや、俺からも言いたい。何をやらせてるんだあんたは。

俺たちがそう思いながら目を向けると、姫島先輩は少し微笑みながら言う。

 

「あら、でも緊張は解れてますわ?それだけ私にいえれば大丈夫ですわね」

 

姫島先輩は、そういうと少し奥に行ってしまった。

 

「………何故か……負けた気がする……」

 

「……羊羹、食べます?」

 

「……うん」

 

夕麻さんは、塔城さんから貰った羊羹を食べ始めた。

 

「……そういえば、俺達をここに来させるようにした本人はどこにいるんだ?」

 

そう思い、部屋の中を探してみるとシャワーの音が聞こえてきた。

……おい、少し待て。なんでこの部室、シャワーまで完備してあるんだ。

 

「……なあ、木場。教えてくれ。俺はこの部屋を、一般の生徒のように驚けばいいのか。風紀委員としてしょっ引こうとすればいいのか。それとも、悪魔の眷属として動じなければいいのか……」

 

「あ、あははははは……」

 

木場にそう問いかけてみたが、木場は笑うだけ……。

はぁ、何なんだまったく。

 

「朱乃、タオルを」

 

「はい、そう言うと思ってあらかじめ」

 

「気が利くわね、ありがとう」

 

姫島先輩がタオルを持って、シャワーカーテンから出てきた手にそれを渡す。

しばらくたって、着換えを中で済ましたのだろう。シャワーカーテンを開けて、中からリアス部長が出てきた。

 

「さて、私の名前は“リアス・グレモリー”。あなたが、“天野夕麻”さん?」

 

部長がそう言うと、夕麻さんは真剣な顔つきになった。

 

「……正確には、その名前は偽名です。本当の名前は“レイナーレ”と言います」

 

ッ!……偽名だったのか。それは気づかなかった。

ジョルノも日本人だとは言っていたが、日本人としての名前は明かさなかった。

……恐らくは、そう言うことなのだろう。

 

「そう……さて、それじゃあレイナーレさん?……聞かせてもらうわ。“あなたが襲われた理由”を」

 

「……ええ、話させていただきますリアスさん。“私が彼に手紙を出した理由”も」

 

 

 

***************************

 

 

 

「………という、経緯になります」

 

「………そう、ありがとう」

 

数十分後、夕麻さん……いや、レイナーレさんの話が終わった。

俺の“能力”……スタンドのことは伏せてもらってだが。

正直、まだリアス部長達のことを完全に信じているわけではない。だからこそ、“スタンド”のことは隠させてもらった。

スタンドの能力に対する対処を知られてしまえば、スタンド使いは劣勢に立たされることが多いからだ。信用できていない人間……いや、悪魔か。悪魔に明かすわけにはいけなかったのだ。

 

だが、それを置いておいても俺にとって考えなければいけないものがある。

 

神器(セイクリッド・ギア)……いったいどういう物なんだ?」

 

「……神器は、特定の人間に宿る規格外の力。歴史上の人物の多くは、神器の力で歴史に名を遺した」

 

……なるほど…な。スタンドとは違う、全く別の能力というわけか。

スタンド使いにも、そのような人間が存在した。

前世で確か……漫画家だったか?岸部露伴もスタンド使いだったのではと言われていたりするのだ。

……だが……だ。

 

「それが俺に、宿っているというのか?」

 

俺は半信半疑の状態でそう聞いた。

実際のところ、本当に宿っているのか。そこが問題だった。

 

「そうね……イッセー。少し腕を前に掲げるようにして挙げてくれないかしら」

 

「……こう言う感じか?」

 

俺はそう言われて腕を前に挙げる。

 

「そう、そのまま“あなたにとって最も尊敬する強い存在”。それを思い浮かべてみて」

 

そう言われた瞬間、俺の頭に浮かんだのは―――

 

 

『金色の頭髪』

『特徴的な髪形』

『“覚悟”を帯びた目』

『天道虫のブローチ』

『命を与える(スタンド)

そして『黄金の魂』

 

 

―――ジョルノ・ジョバーナだった。

あいつを思い浮かべたその瞬間、掲げた左腕に変化が起こった。

 

左腕が突如として光だし、一つの形を創り出していった。

光が収まり、俺の腕には赤色をした篭手がつけられていた。

 

「それが、あなたの神器ね……見た目から察するに“竜の手(トゥワイス・クリティカル)”のようね。あなたの力を、倍にする……まあ、割とポピュラーなものね」

 

倍化か……使いどころによるが、使えるな。俺はそう思いながら、部室の窓から外を見る。

 

すでに、外は少しばかりか暗くなっていた。

時刻は……ふむ、もうこんな時間か。

 

「さて、そろそろ帰らないといけない時間なんだ。すまないな」

 

「……そうね、これ以上暗くなってしまったら“ドーナシーク”って言ったかしらその堕天使?…そいつが動き出しそうだものね。でも、それだったらここにいてもらう方が安全なのだけれども?」

 

「なに、あいつが今レイナーレさんがいるところは知らないさ。それに、匿ってもらっている人に何も言ってないからな。ここにレイナーレさんを置かせてもらうにしてもせめてそれを伝えてからと思ってな……」

 

あの養父は割と寂しがるだろうがな。

 

「……なるほど、そう言うことね。それじゃあ、レイナーレさんまた今度」

 

「あ、う、えーと……それでは、また」

 

「ええ……それとイッセー、貴方には明日から悪魔としての仕事をしてもらいたいの……大丈夫かしら?」

 

「明日か……大丈夫だ。それじゃあ、また明日」

 

「ええ、また明日」

 

「うん、兵藤君また明日」

 

「明日もケーキ持って来てください」

 

「うふふ……また明日ですわイッセー君」

 

俺とレイナーレさんは、オカルト研のメンバーとあいさつをしてから部屋から出ていった……。

 

ところで、悪魔としての仕事とは……いったい何なんだろうか。

俺は、訳のわからないことを要求されないだろうか不安になった。

 

 

 

*********side    リアス**********

 

「さて……彼女、何か隠していたわね」

 

彼ら二人が、完全にいなくなったのを確認して私はみんなに言った。

そうすると、祐斗が口を開き言う。

 

「……そうですね、ですが隠していたというよりは……」

 

「……隠すように言われていたといった感じでしょうか?」

 

「そうですわね。何か特別な“何か”……それを隠すように指示したのは……」

 

悠斗から続くように小猫と朱乃がそう言った。

 

「イッセー……」

 

私は、朱乃の言葉に続くようにそうつぶやいた。

 

「……やっぱり、少し警戒されているのでしょうか」

 

「……そうかも、しれないわね」

 

グレモリーにとって、眷属は“家族”そのものなのだ。その家族から、何かを“秘密”にされることは……信用されていないということに私は悲しい気持ちになった。

 

そして、同時にその隠している“何か”に少し興味がわいた。

なぜ、明かせないのか。なぜ、隠しているのか。なぜ……言ってくれないのか。

 

(イッセー……いったい“何を”……隠しているというの?)

 

私は、それを思いまた少し悲しい気持ちになった。

 

                                   to be continued→

 




ED YES-Roundabout

いかがだったでしょうか、第五話。
こんにちわ、「半径50㎝の生シイタケ」略して半生です。
さて、先週少しいろいろごたごたしていましてようやっと第五話が書けました。よかった、よかった。

さて、イケラティ(イケメンのブチャラティ)が書けて私は満足です。
あんなことされたら私は男ですが……惚れる自信と掘られる自信があります。
やっぱりブチャラティは、カッコいいです。

それでは、次回もお楽しみに
しーゆーあげいん、BYEBYE!!

感想、批判、誤字修正、ベネ!!―――お待ちしております。
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