やはり折本かおりは選択肢を間違えない   作:卯猫

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どうも卯猫です!いやーびっくりしましたよ・・・
家に帰ったらUA2500超え、お気に入り70超え。・・・・なにごと!?
それに加えて、感想・評価をくださった方ありがとうございました!

これを糧に頑張ろうとしたら二話が書きあがっちゃいましたw少し短いですが一応くぎり回となっています。
次回から展開も分量も増やしていこうと思います。

二話のタイトルですが彼が結構この物語にかかわってきます。なのでここらへんで印象付けようって根端ですな。


二話「葉山」

「あー笑った笑った」

 

 こんなに笑ったにはいつ以来だろうか。きっと過去遡っても今日を越える日はないだろう。

 

「そりゃ、よかった。それじゃ俺は帰るからそこをどいてくれ」

「え?」

「いや、だから雰囲気悪くした俺に仕返しに来たんだろ?告白の嫌がらせをしにな。

 結果的にだ、お前は気が済むまで笑った。俺はこれで今日のことをお前への貸しにしなくて済む。ギブ&テイクってやつだ。」

 

「…それはちょっとひどいんじゃないかな。」

 

 思わず俯いてしまう。そっか…比企谷ならそういう解釈になっちゃうよね。

 比企谷の知っている私はそういうやつだ。お調子者で常に自分勝手に振る舞う。

 

 …本心を気づいてもらえないのって結構悲しいもんだね比企谷。

 

「そこだよ比企谷。お前はいつだって自分を下に見る。」

 

 座っていた葉山君が立ち上がってこちらに向かってくる。

 てか私、葉山君がいるのすっかり忘れてた…告白を聞かれていたかと思うと少し恥ずかしいかな。

 

「何が言いたい葉山。」

「君は自分が傷ついても他人を守る。今だって折本さんのために理由をつくって逃げたわけだ。君は自分だけを肯定して他人は全て否定するのか?そこにいる折本さんも、そして彼女たちも」

「黙れ葉山。」

 

 え、どゆこと…私のため?

 さっきから葉山君の言っていることが理解できない。なんなのだろうさっきから漂う葉山君の焦燥感は。まるで比企谷の全てを悟っているような・・・

 …彼女達とは先ほどの二人だろう。やっぱり比企谷となんかあるんだあの二人。比企谷がムキになるほど彼女たちは大切な存在らしい。今気づいたけどライバルってことかな。謎の美人さんもそんなこと言ってたなぁ・・・・・あはは、勝てる気がしない。

 

「黙らないさ。まるで自分を見ているようだからね。今君は俺の立場にあるわけだ。いつも涼しげな顔をして勉強もできて運動もできるみんなの葉山と同じだ。」

「何言ってるか分からねなぁ…俺がお前だ?ふざけんな俺は俺でしかねぇ。」

「なら答えを出せよ、比企谷。君が君ならば俺のように逃げたりしないでくれ。」

 

 葉山君はそういうと微笑んだ。私が昼間見ていた葉山君の微笑みとは全く違う。これが本当の彼の顔なんだろう。

 

「…」

 

 一方、比企谷は葉山を睨み続けている。

 あのー…告白したの私なんだけどな…これが放置ってやつか。さっきから悲しい感情ばっかだけど、今日はいろんな経験ができるなぁ私。

 

「無言か・・・折本さんの告白が本気だということがわからない君じゃないだろう。」

 

え、比企谷私の告白気付いてたのにはぐらかしたの!?

 

「ところで折本さん」

「は、はい!」

 

 いきなりこっちに話を振らないでくれるかな…心臓に悪い。

 

「折本さんはアイスは好きかな?」

「へ?アイス?まぁ結構好き…かな。」

 

 なぜ、このタイミングでアイス?

 

「それはよかった。すいません店員さん、チョコパフェとイチゴパフェ1つづつください。」

「え…「どういうつもりだ葉山。」

 

「なんだい比企谷。今日は語尾に『葉山』をつけるのが流行っているのかい?」

「ちゃかすんじゃねえよ。」

「おっとそんな怖い顔しないでくれよ。これは俺の罪滅ぼしだ。もちろん折本さんへのね。彼女の望むシチュエーションをプレゼントしてあげようと思ってさ。

 今日は本当にごめんね折本さん。でも俺にできることはしたつもりだ。あとは君と比企谷の二人で決めてくれ。」

 

 そう言い残すと伝票をもって会計に向かっていた。その後ろ姿は昼間一緒にいた葉山君。かっこいい葉山君。彼はいつもの日常に戻っていったように見えた。

 ごめん葉山君。私少し勘違いしてたかもしれない。葉山君って結構おもしろい人だったんだね。でも、やっぱり自分を正当化するために比企谷を使っているところは気に食わない。

 

 ・・・・・・って!私の望むシチュエーションって何!?この今の気まずい状況!?

 それともこれから、二人で仲良くパフェ食べろってこと!?

 いや確かに比企谷と二人になりたかったけども…成り行きなわけで。何を話そうかとか全く考えてないし。どうしよ・・・

 

「あの、お客様…」

 

 どうやらチョコパフェとイチゴパフェが来たらしい。なんという早さ。ここのカフェの店員ただものではない。

 ここはさりげなく比企谷を誘ってみようかな。まだ告白の返事ももらってないし…

 

「比企谷、パフェ来たけど…どうしよっか?」

 

 彼は一瞬私のほうに顔を向けたが、すぐにそっぽを向いてしまった。そして照れくさそうに頭を掻きながら

「・・・・・・はぁ、あいつの思惑に嵌るのはシャクだが甘いもんに罪はないからな。」

「ぷっ!何かっこつけちゃってんのウケるw」

「いや、ウケないから。」

 

 はぁあ…緊張してるなんて馬鹿みたい。今の私は比企谷と一緒に居たい。それだけじゃん。

 いつもの私らしく楽しく自分勝手にすればいいんだ。

 まだ顔は熱くて、手もいつもはどうしていたか分からなくなっているけど、気持ちは整理できた。

 

「ね、比企谷」

「なんだ?」

 

 本気の気持ちじゃなきゃ、またはぐらかされてしまう。私は楽しいことは好きだけどさっきのような悲しい気持ちになるのは苦手だ。

 だから今度は違う言葉で、逃げられない言葉で、比企谷に伝えよう。

 

「・・・・私ね、比企谷のこと好きみたい」

「お、おう・・・」

 

 席に着くと二人とも無言になってしまった。・・・言うタイミングミスったかなぁ私。でも真っ赤な顔になっている比企谷を見れば、そんなことはなかったと思える。

 可愛いとこあんじゃん比企谷。

 

 微笑んだ私の顔もきっと真っ赤になっていることだろう。

 ・・・はやく冷たいパフェでも食べていつもの私を取り戻さなきゃ。

 




読者の皆様には葉山隼人がどういう人物にとらえられたか気になります・・・

急いで書き上げたので誤字を多いと思われます・・・その時はこっそり感想なんかで教えてください。

一話の最後のほうなのですが少し修正しました。アドバイスをくださった方ありがとうございました!

評価・感想お待ちしております!誤字報告、アドバイスのほうもどうかよろしくお願いします!

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