魔物と契約した男   作:恐怖のライダー

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今回は少し早めに仕上がりました。さて今回は完遂にあたるエピソードですがこの男はまた波紋を呼びます。では本編をどうぞ


第八話 完遂

「それでは失礼しました」

と色々と報告することがあったクエストの報告を終え執行部の部屋を出ると、

「随分と長かったな、と言っても今回は仕方がないか」

報告を待っていたエレンに言われる。

「確かにな、非討伐対象である魔物の討伐、想定外の魔物の進化、それにモンスターの自然発生とそのモンスターを俺の元に置けるように説得するのにかなり時間がかかったぜ」

そう、今回の報告が長引いた一番の理由は今回発生したモンスターを俺の手元、要は俺の二匹目のモンスターにしようとするための説得だ。最初は科研に引き渡すつもりだったらしいが、俺個人が科研をそこまで信用していないが故に手元に置くように説得した。そして長い話し合いの結果、既にモンスターを使役し、さらにはそのモンスターが元はかなり危険な魔物であることが鍵となって話はついた。そんでもって件のそいつは、

「ギィギィ♪」

俺の肩に乗っている。えらく人懐っこいタイプのモンスターだな、魔物だったときが嘘みてぇだ。

その様子を見ていたエレンが微笑みながら、

「フフッ随分と懐かれてるな。名前は決めたのか?」

と聞いてきた。

「そういやまだだったな。ドラゴの時はドラゴンだったから呼びやすくしてドラゴだったからな、そうだな…スコーピオン、蠍……サリーでどうだ?」

とエレンに聞くと、

「サリーか、お前らしい名前の付け方だな」

と少し馬鹿にされたように言われた。気に入ったんだけどな…

「よし、お前は今日からサリーだ」

「ギィ♪ギギィ♪」

理解しているのか理解してないのか分からないがサリーは嬉しそうに見えた。そんな喜んでるサリーを見つめていると、

「そうだ黒塚、お前はこの後どうする?クエスト後はその日の授業は免除だからな」

とエレンが言ってきた。そういえば生徒会長がそんなこと言ってたな。

「そうだな…昨日も今日もバタバタしてたし、とりあえず昼飯食ってから学園を見て回るか」

「そうか、なら私が案内してやろう。ついでにランチも一緒にな」

エレンも乗り気なようだし、決まりだな。

 

~食堂~

ガヤガヤガヤ

ちょうど昼時なのもあってか学園生が多く、騒がしい。そんな中俺とエレンは料理の乗ったお盆を持って適当な席に座り、

「「いただきます」」

と食事の挨拶をし料理を食べ始める。

「どうだ、学園の生活には慣れそうか?」

「うーん…まだ色々と勝手が分からねぇがどうにかなるだろ」

「そうか、まあ分からないことがあったらいつでも聞いてくれ」

「そうさせてもらう」

と返したところで、俺はある事に気づいた。やたらと視線を感じるような気がする。さらに耳を澄ますと、喧騒に混じってこんな会話が聞こえてきた。

「な、なぁあれ昨日きた転校生じゃね?なんで鬼教官と一緒に飯なんか食ってんだ?」

「確かその転校生元軍人だって話だぜ。それに知らねぇのか?昨日タバコ吸ってた奴らをぶん投げて風紀委員に引き渡したって」

「マジかよ…」

おいおい、もうそんなに話が広まってんのかよ。

エレンにもその話が聞こえてたのか、

「気にするな、ここの生徒は噂好きだ。すぐに収まるさ」

とエレンが言った。だといいんだが…

 

〜数分後〜

「「ごちそうさま」」

食事を終えた俺達は片付けをし、食堂を後にする。

「さて黒塚、どこから見ていく?」

「そうだな、まずはコロシアムにでも行ってみるか」

最初は俺が気になっていたコロシアム。学園の敷地内にある対抗戦のときに使用される施設らしい。対抗戦とは、学園生同士が高め合うための言わば手合わせみたいなものだそうだ。

「分かった。じゃあ行くか」

とエレンに案内され俺はコロシアムへと向かった。

 

~その一方~

「エレンと新しい転校生!これは、面白い記事が書けそうだわ!」

と、物陰で興奮しているツインテールの少女に彼らは気づいていなかった。

 

 

~コロシアム~

「ほう、これがコロシアムか。これまた随分とデカいな…」

数分程で目的の場所についた俺はその大きさに感嘆の声を漏らしていた。校舎もデカけりゃ他の施設もデカいときた。さすが日本唯一の魔法使い育成機関といったところか。感心していると、

「観客席は上だ。丁度対抗戦をしている。せっかくだから見ていけ。」

と、エレンに言われ階段を登り観客席へと移動する。

そこは会場全体が見渡せ生徒同士の戦いがよく見える場所だった。振り替えると上にもさらに観客席があり、双眼鏡でもないと試合観戦が大変そうだ。会場に目を向けると5対5の試合が行われている。男子だけの試合だ。だが、やけに気になるのはなぜだ?と思ったが、理由はすぐに分かった。昨日の不良三人組がいたからだった。

「あいつら…もう解放されたのか」

「ん?どうかしたか?」

声に出てたらしくエレンが反応する。

「いや、昨日俺が風紀委員に引き渡した奴らがいたってだけだ」

「そうか、ならこの対戦は奴らの憂さ晴らしみたいなものか」

エレンが言う通り、不良組のパーティーが対戦相手のパーティーを一方的に攻撃している。恐らく、無理矢理対戦を挑まれたのだろう。気に食わねぇ。

そのまま試合終了まで見ていたが、胸糞が悪くなっただけだった。

階段を降りコロシアムを後にしようとすると、

「あ」

「あ」

対戦を終えた不良グループと遭遇した。最悪のタイミングだ。いや、最高のタイミングだ。

「なあ、弱い奴を相手にして楽しいか?」

と、切り出した。

「な、なんだよいきなり…」

「それも八百長みたいな試合でさ、本当は俺を倒してぇんじゃねぇか?」

さらに挑発するように続ける。

「俺に負けて、さらに風紀委員にも捕まって、その鬱憤を弱い奴で晴らす、男らしくないねぇ」

「テメェ!調子に乗んな!」

上手く行った。まんまと挑発に乗った男子生徒が殴りかかってくる。

ガシッ

それを難なく受け止めこう言い放った。

「そうやってすぐに怒って殴ってくる辺り何も学習してねぇみたいだな。そんなに俺を殴りてぇなら対抗戦で殴りゃ良いじゃねえか。そうすりゃ大っぴらに俺を殴れるだろ?」

「上等だ!やってやろうじゃねえか!」

「謝るなら今のうちだぜ!」

「後悔すんなよ!」

すると例の如く不良連中が食ってかかる。

「そんじゃ決まりだな。時間は放課後、いいな?」

そう言って俺はコロシアムを後にした。

 

 

 

「おい、黒塚いいのか?あんな奴ら放っておけばいいものを…」

コロシアムから出た後にエレンがそう言ってきた。

「いいんだよ。俺が気にくわない、それだけだ。さてと、そうなると学園巡りはやめだ。時間まで寝る。」

俺はそう言い、学園生寮まで戻るために歩き始めた。

 

 

続く

 

 

 

 

 

 

 

 

 




さて次回は対抗戦。一体どうなるのやら…お楽しみに
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