ROCK-ON!   作:ローリング・ビートル

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Numb

「なぁんだ。あずにゃんを助けただけだったんだね~」

「あはは……疑ってごめんなさい」

「いや、わかってくれたならいい」

 

 危うくどえらい目にあうところだった。

 幸い梓が一生懸命誤解を解いてくれたおかげで、何とか事なきを得た。

 あの二人、あのテンションになったら、めっちゃ怖いからな。

 

「あ~もうっ!あと少しはやく来てれば面白いの観れたのに~!」

「お前が課題忘れるからだろ」

「だって澪が写させてくれないからじゃん」

「宿題は自分でやらなきゃ意味ないだろ」

「みんな~お茶の準備できたわよ~」

「…………」

 

 こうしていつもの空気になる。よかった……平和が一番。

 すると、梓が袖をちょいちょいとつまんできた。

 何事かと思ったら、彼女はちょこんと背伸びをして小声で告げてきた。

 

「さっきはありがとうございます」

「あ、ああ……」

 

 この子が何故周りからやたら愛されているかがわかった気がする。

 

 *******

 

 美味しい紅茶を堪能してからセッションを始めると、何故かは未だにわからないが、放課後ティータイムの演奏はより素晴らしいものに感じる。

 今日は憂は近くで個人練習をしていた。あのソロライブから、色々と目覚めたらしい。

 新曲のセッションが終わると、それぞれのパートについて話し合っていた。

 

「ようやくまとまってきたな」

「昨日も遅くまで話し合ったもの」

「じゃあ、タイトルつけなきゃ!澪ちゃん、どうぞ!」

「ええっ!?ま、まだいいだろ!」

「それよりもギターソロですよ。唯先輩、暴れすぎです。音は外してないけど……」

 

 どうやら声をかけるのは、もう少し後のほうが良さそうだ。

 その様子を微笑ましい気持ちで見ていると、憂がじぃ~っとこちらを見ているのに気づいた。

 

「どうした?」

「え?あ、その……よかったら、私達もしませんか?」

「…………」

 

 ほんの一瞬だが、変な想像をしてしまった俺を誰が責められるだろう。

 もちろん何の意味かはわかってる。

 

「じゃあ、演奏してみたい曲ある?」

「やったぁ!」

 

 めちゃくちゃいい笑顔で立ち上がる憂を見て、ついこちらも笑ってしまう。

 そりゃあ、あんな演奏見せられたら体も疼くよな。

 結局、帰る頃にはすっかり陽が傾き、さわ子さんから叱られる羽目となった。

 

 *******

 

 その日の夜……。

 

「憂~、今日は江崎さんと何の曲演奏してたの~?」

「ふふっ、ヒ・ミ・ツ♪でも、あと少ししたら、お姉ちゃん達にも聴いてもらいたいな」

「そっかぁ。……ねえ、憂~」

「んー?」

「あ、やっぱり何でもないや」

 

 

 

 

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