魔法世界グルメ紀行   作:キノコ飼育委員

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第一話・Theテンプレ

真っ白な空間。

 

 

THEテンプレな空間。

 

そこに浮かぶソイツがつぶやく。

 

「テンプレ」

 

『テンプレテンプレ』

それに目の前の老人が返す。

 

「テンプレ~」

 

『テンプレ、テンプーレテンプーレ』

 

「テンプレ?テンプレテンプレ?」

 

『テンプーレテ・ンプーレ』

 

「……テンプレぇ」

 

『テ・ン・プ・レ?』

カラカラと笑う老人と苦笑するソイツ。

 

 

「……そろそろ本題に入りませんか?」

『じゃな』

「で、結局私は間違いで死んでしまい、あなたはそれに対する詫びとして転生させてやる、と?」

『そうそうお主がドロップキックで助けた子は本来骨折ですんだのじゃよ、よくあるじゃろ?』

 

「……2トントラックに轢かれて?」

 

『あの子は柔道の天才児だったのじゃ。片腕が折れても受け身くらい余裕じゃ』

 

「……ですかぁ…」

 

『まぁ、気を落としなさんな。過去より未来を見つめるんじゃよ。さ、どこか行きたい世界はあるかね?』

 

「あー、では『トリコ』の世界でニトロになりたいです。あ、あとできれば転生ではなく憑依でお願いします」

 

『あー、まだ産まれ方わかっとらんからのぅ。で、チートは何がエエかの?』

 

「じゃあ、四天王全員の技使いたいです」

 

『もちろんちぃとぼでぃじゃな?』

 

「お願いします。……楽しそうですね」

 

『いやいやこういうことはいくつになっても楽しいもんじゃわい。カッカッカッカッカッ!!』

 

「……ヒマなんですか?」

 

『ヒマじゃよ?』

 

おヒマらしい。

 

『いやはや神って結構ヒマなんじゃよ』

 

「……こっちの世界結構物騒ですよ?いいんですか?」

 

『いいんじゃよ、それも含めて愛しい子らじゃ。それに、神とは常に平等。さっくり言えば善も悪も無いのじゃ』

 

「ふむ、なるほど」

『で、他にはなんかあるかのう!!』

 

ずいぶん若々しくなってきましたね神よ。つやつやし始めてるじゃないですか。

 

「え~じゃあ、人間の姿になれる能力と全言語話せるようになりたいです」

 

『Xっぽい変身と魔法っぽい変身とどっちがええかの?』

「じゃあ魔法で」

 

『む、いっそこのステータスでハリーポッターの世界はどうじゃ?』

 

「だったらそっちよりもネギまがいいですね」

 

『原作ぶれいくとかするんかいの?』

 

「大筋は壊しませんよ。そうですね、魔法の撃ち合いを見物してパンチラを激写して悪役と主人公を引っ掻き回し、エヴァちゃんをからかうのです」

 

『お主、結構おぅぷんな性格じゃな』

 

「いえそれほどでも」

 

『……写真は焼きましてくれんかの?』

 

「もちろん。ですがどうやって送るので?」

 

『宛名に神と書いて投函するだけじゃ。切手は50円のやつじゃ』

……祈りを捧げなくても50円で届くとはね…。

『ふむふむ結構出来てきたのぅ……おぉ!!忘れておった!気と魔力チートと感か法と、そういえば楓ちゃんがおったの、いっそ真庭忍法全部入れようかのぉカッカッカッ!!』

 

「あ、せっかくニトロなんだから魔法とかも食べられるようにしてください」

 

『よしきた他には!!』

 

 

ノリノリですね神……ホントに若返ってませんか?

 

「そうですねぇ、時とか止めて(のぞきをやり)たいですね」

 

『……その()の中を実行しないと誓うならのぅ』

 

チッ。こんな時だけ心を読むとは、なんて卑劣な!

「……(葛藤中)……誓います」

『破ったら……わかるの?』

「もちろん」

 

『ならいいが……』

 

どうやらパンチラはセーフで覗きはアウトらしい。

ま、こちらもまだ地獄行きは嫌ですしね。

「さて、このくらいでいいでしょう」

『じゃな、かなり魔改造されたニトロになったの』

 

「では私はそろそろ転生したいです」

 

『ん、じゃ逝ってらっしゃい』

……シィーーン…

「あれ?何も起きないじゃないですか?」

 

『おぉ、踵を三回鳴らすのじゃ!』

 

「……ツッコミませんよ」

 

『つれないのぅ』

 

全く。

では、コンコンコン。

足下から光が溢れる。

「生ってきます」

光に包まれ、視界が真っ白に染まり

またのぉ、とか言う声が聞こえたような―――――――

 

 

 

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