明けましてライフです。
今年一年の幸先占いのためのおみくじ代わりに新年初狩りを行いたいと思います。
そういう訳でやって参りました大平原!!
いやー見渡す限りの大(ズズーン……)草原ですね!残念なが(ズズーン…)ら空も向こうの景色も全く見え(ズズーン)ませんがイメ(ズズーン!)ージで補えるので無問題!
さぁ見てください、感じて(ズドーン!!)ください!!
この暖かな日差し!(注・イメージ、実際は完全に遮られて影しか見えない)
この青草の香り!(注・イメージ、実際はむせるような獣臭しかない)
この柔らかな風!(注・イメージ、実際は凄まじい吸引力の変わらないただ一つの生物)
この巨大な象!(注・イメージではない)
「…………なぁ、ライフよ」
「何です?」
「あれは……何だ?」
「象ですよ?見ての通り」
その返答にしばらくプルプルと身を震わせたエヴァンジェリンは大きく息を吸い込み―――――
「どこの世界に見上げることもできん上に鼻が二本在って足が四本以上ある山よりでっかい象がいる!!!」
「そりゃ勿論私の世界に」
「ケケケ、スゲェナアレ!」
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その生物を一言で表すなら、『山そのもの』。
その名は古代からの進撃者、『リーガルマンモス』。
一歩ごとに地震のごとき揺れが周りを襲い、血走ったその目は少しでも多くの獲物を求める。
この場合の獲物とはつまり、
『BAOOOOOOOOOOOOooooooooooooOOOOOOooooooooo!!!!』
その巨大な巨体から見ればゴミのような二人。
だがリーガルマンモスは空腹だった。
余りにも、空腹だった。
いきなりつれてこられたこの世界にはその体を維持できるような獲物は存在していなかった。
量もカロリーも完全に不足していた。
ゆえにリーガルマンモスは喰らう、その進行上の全てを。
森も湖も山も街も城も全て吸い込み、喰らい、残骸を吐き出す。
だが足りない、圧倒的に足りない。
このままでは自ずと餓死してしまうだろう。
だがそれまでに、一体どれだけの物が者がモノが喰われ、消えるだろう。
少なくともリーガルマンモスの後ろには何も残っていない。
荒れ地だけだ。
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「で、あれをどうしろと?」
「狩りますよ」
「無理だ!!」
「エ~ヴァ~ちゃ~ん、言ったでしょう?『有り得ないことは有り得ない』って」
「有り得ないことはなくても無理なことはある!!というか貴様!なぜそんな風に平気で立っていられる!?」
今現在私たちは絶賛吸い込まれ中。
エヴァちゃんは私の足にがっしりとしがみつき、それでも体は浮いています。
チャチャゼロくんはそのエヴァちゃんの足にしがみついています。
そしてエヴァちゃんの質問の答えはもちろん、
「根性」
「いい加減貴様は物理の法則と仲良くしろ!!」
「はっはっは、仕方ないですねぇ、では……」
「……え?」
浮遊感、次いで加速感。
そう、ライフは踏ん張るのをやめ―――――
「あほかああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
「あっはっはっはっはっは!!」
吸~い~込~ま~れ~る~!!