気絶していた意識がゆっくりと浮上する。
ぼんやり目を開く。
「ここは……?」
妙に明るい空間。
生暖かく湿った空気。
グロテスクな肉の壁床天井。
「いやほんとに何処だここ!?」
「オ!起キタカゴ主人」
「チャチャゼロ……ここは何処だ?」
「アノバカデカイ象ノ中ダ」
「消化待ち……?」
「イヤ?ライフノ野郎曰ク違ウラシイゼ。詳シクハワカンネェケドヨ」
ここで意識がはっきり覚醒。
で、何故自分が気を失ったか思い出す。
~気絶前の記憶~
「そうそうエヴァちゃぁああん!!」
「何だぁあ!!」
「原作じゃ鼻から吸い込まれて入る描写がありませんのでぇえ!!」
「何の話だぁあ!!」
「寝てて下さい」
瞬間、体が引っ張られ迫るライフの頭、次いで自分の前頭部に衝撃、ブラックアウト―――――
~回想終了~
ぴくぴくとこめかみを震わせ憤怒のオーラを立ち上らせるエヴァ。
「あ、あんのクソガラスがぁああ!!チャチャゼロ!ヤツはどっちへ行った!?」
「アッチダゼ」
「ラァイフゥウ!!今日という今日は絶対に許さんぞおおぉぉ……」
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「ヤレヤレ、元気ナゴ主人ダゼ」
テテテ、と走っていったエヴァを追い、曲がりくねった道を行くチャチャゼロ。
「ゴ主人、アンマリ先ニ行クト…………」
少し行くと広いところに出て―――
「……ドッチニ行ッタ?」
道が四つ、目の前にあった
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その頃の私!!
世にも意外で奇想天外な奇策によりあの鼻を切り抜けた私です!!
「イィィヤッフィイイイイイイィィ!!!!ここはお菓子の家ですか、いや天国(ヘヴン)ですか!?」
本能赴くままに、通路を破壊するように食らいついて!!
ずらりと並んだ歯で肉の壁を削岩機のように削ぎ落とします!!
「ハッハァーーー!!最高の気分だぜこの量この味このグルメ!!よし決めました!一週間くらい立て籠りましょう!」
途中襲い掛かりそうな巨大ミミズは威嚇ひとつで気絶させました。
え?そんな暴れて吐き出されないかって?
とっくに毒ノッキングは済ましてありますよ!
故に心置きなく食い進めます!!
何はともあれ先ずは宝石肉!!
気になることもあるのでちょっと急いで!
現在私は肉の壁をドリルよろしく突貫中!
ソナーで体内地図を把握、目で電磁波の強い方角と鼻で一番いい香りのする方向を決め、運命崩しにも頼りつつ真っ直ぐに体内を貫通していきます!!
通路に出たら反対側の通路にまた飛び掛かってひたすらガブガブガツガツガブガブガツガツガブガブガツガツガブガブガツガツズボッ!ドズッ!ガブガブガツガツガブガブガツガツガブガブガツガツガブガブガツガツガブガブガツガツズボッ!ドズッ!ガブガブガツガツガブガブガツガツガブガブガブガブガリッ!!!!?
「ガッ!?クァアァアアアアアア!!!?」
いったああぁぁぁ!!!!!???痛い!?凄く痛い!!さながら飯喰ってる時に思いきり箸を噛んでしまい更に歯に食い込んだかのような痛みがああぁぁ!!何です一体!?
べっと吐き出したもの、骨か何かかと思いきや?
繊毛のような真っ黒な毛並み、無機質な目、中心に線の入った、カラスに酷似した顔、口はなく、鼻もなく、まばたきすらしない。
そして流れ出す、
機械の声。
「驚イタナ……コンナ時ニコンナモノト出逢ウトハ」
肉の壁を掘り進んで飛び出した通路にいたのは、
漆黒のGTロボでした。
「前回ハトリコ、今回ハニトロ、カ……フム、言葉ガ通ジルトハ思エンガ一応言ッテオコウ。私ノ邪魔ヲシナケレバ殺シハ「クアァアアアァアアアァアア!!!!」……ヤハリ来ルカ」
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~その頃のエヴァ~
「何だ貴様は?ライフの奴の親戚か?」
かなり広々とした空間。
体内の癖に何故か木まで生えている、そんな奇妙な場所で私はソレと対峙していた。
ギロリと睨み付ける視線の先にはライフによく似た、しかしどこか違う何かがいた。
「ライフ?誰ダソイツ?イヤソレヨリ金髪ロリータ可愛イジャネーカ!目!目ェ抉リテェナ!!」
ライフのような刺青(ただし横線が二本のみ)を持つそいつは、非常に気持ちの悪い、不愉快になることこの上ない視線をこちらに向けてくる。
「ほぉ……貴様、私とやる気か…………面白い、奴を殺る予行演習だ。修行の成果、先ずは貴様で試し切りさせてもらおう」
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一方そのころチャチャゼロは、
「ハッ!!」
肉の通路を高速で移動していたが急に立ち止まり
「ナゼカワカンネエガ・・・カブラレタ気ガスル」
一人戦慄していた。