一夏は目の前にいる青年を見た、その青年は首にスカーフを巻いていた、血のような模様が目立つスカーフを
「あなたは?」
「彼女が僕を呼んだんだ、君を助けるために」
「助ける?」
「君は今、ナスカの力に飲み込まれている、このままだとナスカメモリを破壊しても君は死ぬ」
「俺はみんなを守るて決めたんだ!守れるなら死んだていい!」
「今の君は誰も守れてない、その上傷つけてる、今の君は只の怪物だ、今の君が死んでも怪物が死んだとしか思われない、それでもいいのか?」
「俺が怪物…」
一夏は青年から今の自分は怪物だと言われショックを受ける
「でも、まだ戻れる、君を助けたい人がいる、君のお姉さんが」
「千冬姉が…」
「そうだ、たった一人の家族をこんな形で失いたくないからな、僕は妹を残して死んでしまったからね、だから家族が失うのはこれ以上見たくない」
「なら、どうすればいいんだよ…メモリを壊しても、俺は死ぬんだろ…」
一夏は泣きながら聞いてきた
「大丈夫だ、僕と彼女の力で何とかする」
「どうやって?」
「僕と彼女、白式の力で君を助ける、後、仮面ライダーの力で」
「仮面ライダーて?」
「君のもう一人のお姉さんが変身してる姿の事だ、僕と白式の力でナスカの本能を抑え、そして彼女の技でメモリを破壊する、君の事は僕たちにまかせてくれ、五体満足で生きるようにする、信じてくれ」
青年は笑顔で言ってきた
「信じていいのか?」
「当たり前だ、僕は君を死なせたくない、ましてやそんな物で絶対に死なせたくない」
「なら、信じるよ」
「こっちに来てくれ、君の中に入るから」
一夏は青年に近付き、青年は一夏の手を握った
「あの、あなたの名前を聞いてもいいですか?」
一夏は青年に名前を聞いた
「僕の名は園咲霧彦」
「ありがとうございます、霧彦さん…」
一夏の意識はそこで遠のいた
「一夏、止めてくれ!」
現実世界ではISに乗った千冬が必死にナスカドーパントを抑えていた
「これでは狙いが定まらない」
スカルはスカルマグナムを構えるも、ナスカドーパントが激しく動いてるため、撃てなかった
「一体どうすればいいんだ…」
スカルは迷っていた、また殺さなくてはいけないのかと、すると突然ナスカドーパントの動きが収まった
「何だ?」
スカルが困惑してると、ナスカドーパントがスカルに話しかけてきた
「仮面ライダー!僕と彼女たちで彼を抑える、だから君はメモリを撃つんだ!」
「誰だ!」
スカルはナスカドーパントの声が一夏じゃない別の誰かだということにまた困惑してしまった
「今はそんなのはどうでもいい!彼を助けたいんだろ!早くするんだ!」
「だがメモリはどこに?」
「メモリはここだ!」
するとナスカドーパントの腹部が光り、そこからナスカメモリが見えた
「ここを狙うんだ!早く!」
「誰だか知らないが感謝する」
スカルはメモリをスカルマグナムに挿し込んだ
「スカル マキシマムドライブ!」
スカルはスカルマグナムを構えた
「1発で仕留める」
スカルは腹部に狙いを定めた、するとスカルの手に2つの手が置かれた
「鳴海さん!シュラウドさん!」
手を置いたのは荘吉とシュラウドだった
「俺たちも力を貸すぜ」
「いくわよ」
「はい!」
スカルはスカルパニッシャーを放ち、ナスカドーパントの腹部に命中させた、そしてナスカドーパントは爆発した
「一夏!」
「教官!」
そこにこの世界の箒たちが来た
「一夏さんは!?」
「あそこだ」
スカルは爆発した所を見る、そして爆風が収まると、そこには一夏と千冬が倒れており、そして二人の前にはナスカドーパントが二人を守るように立っていた
「一夏!!」
「教官!」
箒たちはすぐに一夏と千冬の元に行った
「見えてないのか」
スカル以外にはナスカドーパントは見えてなかった、ナスカドーパントはそこから離れ、歩き始めた
「待て」
スカルはナスカドーパントを呼び止め、ナスカドーパントは何も言わずに振り向き、変身を解いた
「お前は?」
そのナスカは霧彦だった、霧彦は笑顔で話してきた
「二人は無事だ、命に問題はない、メモリも排出された」
スカルが一夏を見るとナスカメモリが地面に落ちており、メモリは砕けた
「誰だか知らないがありがとうな」
「礼などいい、僕も彼を助けたかったからな、君が感謝するのは僕じゃない、彼らだ」
霧彦が見た方を見ると荘吉とシュラウドがいた
「鳴海さん、シュラウドさんありがとうございます」
スカルは二人に礼を言うと、二人は光の粉になり空に消えた
「僕も行く、後はまかせた」
霧彦はそのまま歩きだし、砂のようになり消えた
「終わったみたいだな」
そこにエターナルが来た、エターナルは神崎の襟を掴んでいた
「そっちもか」
「メモリは砕けた、こいつはもうドーパントにはなれないよ」
「こっちもナスカのメモリは砕けた」
「クソ!私の研究の成果が!」
「うるせえ!」
エターナルは神崎にデコピンをし、神崎を気絶させた
「夏己!」
そこに弾たちが来た
「みんな!」
弾たちはエターナルの元に来た
「夏己、克己さんと連絡がとれたんだよ!」
「本当か!」
「うん!」
シャルから克己と連絡がとれたと聞き、喜ぶ夏己
「今、繋げるね」
シャルは通信を入れると映像が映り、克己が移った
「兄さん!」
「夏己か、ようやく繋がったか」
「でも、どうして?」
「お前が追ったドーパントの正体がわかってな、そいつの研究所を見つけたらそこに装置があったんだ」
「装置?」
「別の世界に行くための装置だ」
「じゃ、あの時のブラックホールは!」
「この装置を動かして出来たやつだ、どうやら場所を選んで出来るようだ」
「そうなんだ」
「お前らが戻れるように、こっちで動かす、場所はどうする?」
「IS学園の入口で頼む、俺たちは今パラレルワールドのISの世界にいるんだ」
「わかった、準備が出来たらまた連絡する」
「わかった」
夏己は通信を切った
その後、一夏と千冬は保健室で治療を受けた
「…ここは?」
「目が覚めたか」
「千冬姉…」
「私はこの世界の人間ではない、お前の姉は隣だ」
一夏が隣のベットを見ると、千冬が眠っていた
「俺は…」
「お前はメモリの力に飲み込まれて暴走した、お前の姉はお前を助けようと必死だった、お前に何度殴られてもお前を離そうとしなかった」
「俺が千冬姉を…」
「そうだ、お前は守りたい人を傷つけた、誰が何と言おうと現実だ」
「何でこんな事に…」
「今回はお前自身が原因なのかもな、大道に喧嘩を売った事でお前は既に負けてた、でもそれに気づかなかったお前自身に」
「1つ聞かせてくれ」
「何だ?」
「どうして、あの時俺が触れようとしたら、避けたんだ?」
「私はお前にメモリを渡したドーパントに呪いをかけられたんだ」
「呪い?」
「あぁ、これがその呪いだ」
千冬は裾を捲り、腕の中で動く蜘蛛を見せた
「何だよそれ?」
「こいつがある状態で私が一番愛する者に触れれば愛する者は死ぬ」
「なら、そいつを倒せばそれは消えるだろ?」
「残念だが、そのドーパントは倒され、メモリも破壊した、けどこれは消えない、これでわかっただろ、これが呪いだと」
「何でだよ…」
「私はあいつが名前を変えて生きてるとはいえ、愛している事に偽りはない、だから世界が違うとはいえ、お前も対象になってしまうかもしれない、だから触れさせなかったんだ」
「なら、ずっとその呪いを持ったまま生きてくの?」
「あぁ、私は死ぬまで地獄を見ると決めたからな、それに決心を鈍らせないためには良かったのかもな」
「…………」
一夏は何も言えなかった、そしてやっとわかった、これがこの人の覚悟なのだと
「千冬さん、そろそろ行きますよ」
そこに箒が来て、千冬を呼んだ
「お別れだな、それとそこで寝てる私に伝えておけ、私みたいになりたくなかったら、家族から逃げるな、苦しみを理解しろとな」
「わかった」
「じゃあな」
千冬は保健室から出た
IS学園、入口
「じゃ、兄さん、頼むよ」
「わかった」
克己の返事とともに夏己たちの目の前にブラックホールが現れた
「夏己!」
そこに箒が千冬を連れて来た
「よし、帰りますか」
「見送りは誰もいないわね」
楯無の言うとおり、見送りは誰もいなかった
「別にいいすよ、こいつを捕まえられたんですから」
弾は神崎を見ながら言った、神崎は手に手錠をかけられていた
「クソ、私の人生が」
「残りの人生はムショで過ごしな」
「じゃ、みんな行くぞ!」
夏己たちはブラックホールに入っていった