西暦2071年。
地球は、あらゆるものを捕喰する細胞“オラクル細胞”から形成される異形の怪物“荒神”によって荒廃し、彼らの“食べ残し”である人類は滅亡の危機に瀕していた。
そんな時、生化学企業“フェンリル”によって生体武器“神機”が開発され、人類は滅亡の危機を一時的ではあるが脱することができた。
そして、神機を扱うには、神機に適合できる人間でないと扱えないことから、神機に適合し、荒神から人類を守る存在を人々はこう呼んだ。
“ゴッドイーター”と。
フェンリル極東支部~支部長室~
極東支部支部長“ヨハネス・フォン・シックザール”は支部長室で仕事をしていると、通信が入る。
「私だ」
『支部長、照合中のデータベースから新型神機使いの適合候補者が見つかりました』
「そうか……名前は何という?」
『久住リョウマです』
「………さっそく適合試験を受けてもらうとしよう」
久住リョウマSIDE
『長く待たせてすまない。さて……ようこそ、人類最後の砦、フェンリルへ』
スピーカーから威厳のある声が聞こえてくる。
今俺は、所々傷がついた広い部屋にいる。
その中央には赤く、大きな機械がある。あの中に神機が入っているのだろう。
「今から対アラガミ討伐部隊、ゴッドイーターとしての適性試験を開始する。少しリラックスしたまえ。その方が良い結果が出やすい。心の準備ができたら中央のケースの前に立ってくれ」
深呼吸を一つし、俺はケースの前に立つ。
そこには俺の武器となる神機が収められている。
見た目は黒い刀の様な神機で、後は装甲が付いてる。
俺は手を伸ばし、神機を掴む。
すると、赤い機械の上部が左手を挟み込んだ。
「グ………アアァァアアアアァァ!!」
体の中に何かが侵入してくる感覚と激痛が俺を襲う。
暫くして、機械が上にあがり痛みも消え、左手には赤い腕輪がつけられていた。
腕に力を入れ、神機を持ち上げると、簡単に持ち上げることができた。
まるで自分の体の一部のように。
黒い触手のようなものが神機から出て、腕輪に繋がった。それと同時に身体中から力が沸いてくる。
『おめでとう。適合試験は合格だ。これで、君はゴットイーターとなった』
先ほどの声がスピーカーから聞こえる。
『君がその神機に選ばれたのは運命とでも言おう』
運命?
どう言うことだ?
『この後はメディカルチェックが予定されている。それまで向こうの部屋で待っていてくれたまえ。尚、気分が悪い等の症状がある場合はすぐに申し出るように。何か質問は?』
「では、一つだけ」
俺は神機を見ながら、尋ねる。
「この神機の名前は何ですか?」
『黒刀・鬼灯。それがその神機の名だ』