スランプというか、単純に時間が取れないだけなのか全体的に制作が遅れている今日この頃。
とりあえず後編、どうぞ!
ハンマーを上段に構え、スラスターを点火させ接近し振り落とす。
眼帯へと手をかけていたラウラは、眼帯から手を離しワイヤーブレードを近くの壁へと2本刺し体を引っ張りあげるように回避する。
空中でワイヤーブレードを外し、落下しながらレーザーブレードで斬りかかってくる。
ハンマーを握っていた両手の内、片方を離しビームトンファーで対応し鍔迫り合う。
そしてもう片方の手でハンマーを回転させスラスター部を地面側へと動かす。
点火し、脚も使ってテコのように跳ね上げる。
横からの一撃を防ぎながら、距離を離す。
(やっぱりハンマーを警戒してるな)
当たれば大ダメージ、停めることも出来ない。さらには遠距離武装も破壊されてるんじゃあ当然か。
「――行くぞ」
突然ラウラが動きを止め、眼帯へと手を掛けた。
取り除かれた眼帯の下には綺麗な金色の瞳が―――
ズキリッ
「がぁっ!?」
突然の頭痛。ほんの一瞬だったけど、今のは…?
「くっ、なんだ、これは!」
よく見るとラウラも様子がおかしい。
片眼を抑えてフラついている。
お互いが動けずにいた状況を壊したのは横から飛来した一撃だった。
「今のうちにトドメを!」
瑠璃が放ったバズーカはラウラへと命中し、彼女を煙に包んだ。
確かに今がチャンスだ。
「はぁぁぁぁぁ!」
スラスターを全開。滑るように接近し、消えてきた煙の中、その中心部にいるラウラの前へとたどり着く。
そして、下から上へとアッパーのように振り上げる。
直撃を受けラウラは宙に浮いた。
私は、負けるのか…
(負けるのさ)
教官の前で…
(そう、教官の前で)
教官の弟でもない男に
(そう、あなたが弱いから)
(失望されちゃうかもね、教官に)
…嫌だ!勝つんだ、あの頃に戻らないために。
(どうするの?いや、どうしたいの?)
力だ。力が欲しい。
比類なき最強の力が!
(いいよ、あげるよ)
『varukiri-tracesystem setup』
(比類なき
結人くんの一撃が綺麗に入った。
良くやった!って、ガッツポーズしたいが来賓の前なので我慢する。
(ん?)
アナハイムの護衛が副社長と二言ほど交わして部屋を出て行った。
「織斑先生、ちょっと行ってきます」
「…気をつけろ」
後を追うために静かに部屋を出た。
彼女は、少しして見つかった。
人気のない廊下の隅の壁に寄りかかり何か話している。
(無線?何を)
そっと覗いていると、ゾクリと何かを感じた。
顔面目掛けて飛んできたナイフを避け、廊下へと転がり出る。
「盗み聞きとは感心できませんね、ロシア代表」
「あら、ごめんなさい。そんなつもりは無かったのだけれど」
「まぁ、いいでしょう。それでご用件は?」
改めて近くで見ると、私より年下、結人くん達くらいかしら。
「いえ、許可なく校内を歩かれるのは困るから注意に」
「それは失礼しました。すぐ戻ります」
「お話はもういいの?」
「えぇ、大したことない業務連絡ですから 」
そう言ってもとの部屋へと戻ろうと横を通り過ぎる彼女へと私はあることを告げた。
「 」
「…!!」
返答は、突きつけられた銃だった。
「もう少し周りに気をつけたほうがいいわ。読唇術が使える相手にはバレバレよ」
「迂闊でした。どうやら今日の私は調子が悪いようです」
「そう。なら今日1日ここで大人しく過ごしてればいいわ」
ISを即座に部分展開。それに気付いて放たれた銃弾をギリギリの所で防ぎ槍で銃を弾き落とす。
「事情聴取付きの個室でね」
彼女は、後ろへと飛び退くことで一閃した槍を回避する。
「お気遣いありがとうございます。ですが、私には」
片腕を部分展開し、灰色の装甲を纏う。
その手には一本のビームサーベル。
「まだ仕事がありますので」
誰にも知られぬ場所で、1つの戦いが始まった。
地面へと落ちたラウラはピクリとも動かない。
やりすぎたかなぁ、なんて心配していたが見た感じ怪我はなさそうだ。
ひとまず何故か1箇所から動かない瑠璃の元へと行こうと背を向けた。
「グ、がァァぁァァaァァぁぁァァa」
直後、背後から聞こえた叫び声と膨大なエネルギー反応を感知した警報に驚き後ろを振り向く。
ラウラの体を黒い泥のようなモノが包み込んでいた。
そしてそれは複雑に動きながら1つの形を取った。
それは、一振の刀を持っていた。
それは、今よりも少し古いタイプのISだった。
それは、誰もが見たことのあるであろう姿だった。
「暮桜……?」
初代ブリュンヒルデ、織斑千冬。
彼女がモンドグロッソでその称号を手に入れた時の愛機。
二世代型IS 暮桜だった。
暮桜、否黒いISは瑠璃へと突っ込んで行った。
「瑠璃!そっちに……」
動こうとしない、いや動けないのか?
なんで…!?
(あぁ、もう嫌になるわ)
こちらへと向かってくる黒いISを見ながら考える。
(箒さんに近接戦で挑んだのが間違いかしら。
機体は警告を鳴らしているが、動かせないのだから避けようもない。
絶対防御があるし死ぬことはないでしょう。
だからこそ、あえて一撃を受ける。
攻撃後に出来る一瞬の隙、そこにかける。
こちらへと向かってくる白い機体へと目を向ける。
(任せたわ)
目の前まで来た黒い機体が剣を振りかぶり横一閃に叩きつける。
「…!?」
身体は吹き飛ばされ、地面に倒れ込む。
同時に機体が解除された。
おかしい。何が起きた。
あんな一撃で機体が解ける訳が無い。
それに痛みこそないが、片目を覆うのは出血。
視界に入る腕、丁度斬られた側からも血が流れている。
(防御を抜いた?そんなの零落白夜くらいしか…ううん。違う。あの感じは)
黒い機体が迫る。
ほんの一瞬のことが長く感じる。
(まさか、そういうこと?だとすると、バックには……!)
振り下ろされる刃を視界に収めつつ、思考は進む。
そして、その一撃は
ズガンッ、という音と共に機体ごと消えた。
新たに視界を埋め尽くすのは白と赤。
2本のツノ。
「瑠璃、大丈夫か!?」
信頼できる協力者の声が聞こえたと同時に私の意識は途切れた。
お知らせとして、受験が終わる来年の3月まで投稿速度がかなり落ちる恐れがあります。
けど、終わらせずに勝手に消えることはないのでこれからもよろしくお願い致します。