東方争無録:序   作:撃っち

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(切実にシップが欲しいので)初投稿です。


第13話「魔帝の伝説」

Place:紅魔館 主の部屋

 

"レミリア"SIDE

 

ヴァルバトーゼ卿が幻想郷に来て数週間となる。

早くも彼は、私が見た"運命"に辿り着いたらしい。

私のメイドの咲夜が入れてくれ紅茶を飲みながら

今日という日に祝福する。

 

咲夜「レミリアお嬢様、ヴァルバトーゼ様が行きたい所があるとおっしゃって出て行かれましたが…」

 

レミリア「別に構わないわ。卿を縛れるわけないわ。言葉通りの意味で」

 

咲夜「それはどういうことなのでしょうか?」

 

レミリア「一度あの人の伝説を聞いておいたほうが良さそうね…。魔帝の伝説を」

 

魔帝ヴァルバトーゼ。吸血と暴虐の限りを尽くした最高齢最強と謳われた吸血鬼。

彼を知らない吸血鬼は恐らくいない。我ら吸血鬼にとっては伝説であり畏怖するべきものである。

そして全ての吸血鬼の目指す目標といっても過言ではない。

 

実は私もカリスマを学ぶ際にヴァルバトーゼ卿を見てきた。あの方は本当に素晴らしい。私もいつしかあれほどの吸血鬼になってみたいものだ。

さて、語るとしよう―――――

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆

 

 

魔帝ヴァルバトーゼ。

彼は高貴な家系に生まれてきた。

生まれながらにして多才を発揮し、神童とも呼ばれていた。

 

 

 

 

といっても、今に至るまでは相当大変だっただろう。

ヴァルバトーゼは現在では吸血鬼の持つ弱点を全て克服しているが…昔からというわけではない。

 

 

 

 

ヴァルバトーゼはどうやって伝説と言われるほどの実力を得たか。

 

 

 

 

片っ端から()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

その当時、ヴァルバトーゼは同族殺しと呼ばれるほどに吸血鬼を喰らってきたのだ。

妖怪や吸血鬼を喰らえば喰らうほどその力を高めていき、上位更に上位へと目標を喰らっていき

いつしかその強さは最強を超えるものとなった。

 

 

 

 

悪魔とは力を誇示するものだという考えからその力を際限なく高めていった結果が

"魔帝ヴァルバトーゼ"だったのだ。

 

 

 

 

彼は神童と呼ばれている時からカリスマの魅力を発揮していたため、使い魔や従者などは自然と増えていった。

吸血鬼の使い魔は蝙蝠とされているが、ヴァルバトーゼの使い魔の蝙蝠は数兆匹を超えるものだった。

 

 

 

 

実は魔帝ヴァルバトーゼの昔からの強さを所以するものはここにある。

使い魔の蝙蝠が大量にいるからなんなんだ?

と思うやつはたくさんいるだろう。

 

 

 

 

しかし、それがヴァルバトーゼの能力を知れば顔色が変わるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヴァルバトーゼの能力は『自身の身体を使い魔によって再構築する程度の能力』である。

前述のとおり、彼の使役してた使い魔は吸血鬼の例に漏れず蝙蝠だ。

つまり、彼の身体は全て蝙蝠で形成されており

その蝙蝠は使い魔の中の数百匹程度だ。

 

 

 

 

蝙蝠の量で妖力が変わるが、彼が本気を出すとしても基本数万匹だ。

それに加え、分身を構築することもできるので

誰かが話しているヴァルバトーゼは一匹の蝙蝠だけに過ぎないというのはもはやヴァルバトーゼにとって当たり前のようなものだ。

 

 

 

 

ちなみに再構築だけではなく分解も行えるので、逃走も非常に容易である。

この能力によってヴァルバトーゼは自分より上位のものとも戦えたのである。

吸血鬼は非常に高い再生能力を持つがために不死と言われることがあるがヴァルバトーゼの場合は使い魔がいなくならない限り絶対に死ぬことはない。

もはや生命の枠を外れた存在なのだ。

あと、自分の身体はどんな形にもできるため若い身体を構成している。

 

 

 

 

今の魔帝ヴァルバトーゼの強さは一匹で構成されているとしても、レミリアですら勝ち目がないだろう。

能力関係なしにヴァルバトーゼは純粋な強さを持ち、それこそ悪魔は力を誇示するというものであった。

 

 

 

 

彼の持つ武器『カズィクル・ベイ』も純粋な妖力の塊みたいなものだ。

しかもそれはヴァルバトーゼの妖力が底を尽きないかぎりいくらでも召喚できる。

このカズィクル・ベイは内蔵された妖力より下の力は全て貫ける。

彼の純粋なほどに高い妖力を超えるものなんて、なかなかない。

 

 

 

 

 

つまりほとんどなんでも貫けるといっても過言ではないのだ。

 

 

 

 

絶対的に抗えない純粋な強さ。

 

 

生命の枠を超えた存在。

 

 

圧倒的カリスマによる周りからの崇拝。

 

 

それが魔帝ヴァルバトーゼという男である。

 

彼は幻想郷でも随一の実力者だろう。

 

恐らくこの世界で彼を超える存在が現れることはないと思うほどに…

魔帝ヴァルバトーゼは恐ろしい存在なのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レミリア「それがかの魔帝ヴァルバトーゼ卿よ?驚いた?」

 

咲夜「それほどの方だったのですね…恐れ入りました」

 

レミリア「そうでしょ!」

 

一瞬カリスマモードが崩れてしまったが、そんな伝説級の存在と知り合い…。しかも血が繋がっていないとは言え私の叔父なのだ。

このことは永久に語り継ぎたいほどに自慢なのだ。

 

咲夜「しかし、それほどの方を幻想郷に呼ぶとは…レミリアお嬢様はいったい何をお考えに?」

 

レミリア「別に?卿の運命を見たら卿にとって面白いことが起きるみたいでね。それで呼んでみたのよ。実際ヴァルバトーゼ卿の行動理念は人間好きと愉悦だからな」

 

しかし…それほどの実力を持ちながら、ヴァルバトーゼ卿を死に追いやるほどの力をもった人間がいるというのは本当なのだろう。

つまり蝙蝠の量がそれほどに減ってしまったということになる。まぁ別の方法でまた自然に増えるだろうが

 

そこまで蝙蝠を使役したということは本気も出したに違いあるまい。

 

単純に能力の相性差だというならわかるが、彼は自慢げにそのことを話していた。

それが意味するところ純粋な力勝負でもあったのだろう。

 

本当にそんな人間がいると思うと少し怖い。

しかもヴァルバトーゼ卿は"我にとっても私にとっても面白いことがおきる"という。

 

まさか…いや、そんなはずはない。

 

卿が言うそこまで面白いものはネタバレをせずに見てみたい。

 

さて…何が起こるやら――――

 

 

 

 

 

 

Place:紅魔館屋根

 

"ヴァルバトーゼ"SIDE

 

ヴァルバトーゼ「ほう、既に来ているのか」

 

ツルギと門番の美鈴が対峙している光景を見る。もちろんバレないように姿は蝙蝠にしている。

 

その光景を見ていると、一匹の蝙蝠が飛んでくる。こんなに可愛らしい蝙蝠はエリザベートのだろう。

 

ヴァルバトーゼ「わが娘よ。フランドールは元気だったか?」

 

エリザベート『えぇ元気よ父様。可愛すぎて私の弟子にしたいぐらいだわ!』

 

ヴァルバトーゼ「はっはっは!そうだろうそうだろう。フランは昔から可愛かったからなぁ。それより見てごらんエリザベート。私と死闘した人間が来ているぞ」

 

エリザベート『えぇ!?どこどこ!?』

 

 

 

エリザベートの視線の先には恐らく、私と戦った時と同じ姿をしたツルギが写っているだろう。

 

 

 

 

懐かしいものだ。服だけなら人里で見たが…仮面をつけているときの奴を見ているとあの時の死闘を思い出してたまらなくなる。

 

 

 

 

エリザベート『なんか…変な格好してる』

 

ヴァルバトーゼ「あれがツルギの戦闘服だ。顔の下はお前の好きそうな顔があるぞ」

 

エリザベート『ツルギ?ゼインって名前じゃなかったの?』

 

ヴァルバトーゼ「そうなんだが、多少話が変わった。ツルギという名前は人間として生きたい奴に"家族"からもらったものなのだろう」

 

エリザベート『ふーん。ツルギかぁ…。あーもう早く会って話をしてみたいわ!』

 

わが義娘が興奮している。

4年前に話を聞かせた時からずっと会いたがっていたからな。

 

ヴァルバトーゼ「まだ、フランの狂気を暴走させるまで時間がある。もう少しの辛抱だ」

 

エリザベート「はーい!でもフランと話すのも楽しいから退屈はしていないけどね」

 

そういってエリザベートの蝙蝠は去っていく。

 

 

 

 

そういえばさっき紅魔館に謎の二人組の少女が入っていったが…まぁ私には関係のないということだ。

 

 

 

 

 

さぁて、見せてもらおうか。我が認めし友よ。

 

 

 

 

 

お前の言う人間になりたいことへの執着を…。

 

 




はい。ヴァルバトーゼさんマジチートっていう話でした。

すいません!次こそ美鈴VSツルギです!次回予告詐欺をしてしまいましたが、少し練る時間を頂きたいです!
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