東方争無録:序   作:撃っち

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主人公の力が蒼穹のファフナーじゃないか!?
はい…ベースはファフナーです。
すいません。

これが紅霧異変最終回です。

次章は閑話休題之壱「日常は過ごされし絆の一幕」
です。
こんな日常が見たいなどありましたら感想やメッセージで受け付けます。


第19話「救いと限界」

 

 

 

 

助けて

 

 

 

 

 

 

誰か助けてよ―――――

 

 

 

 

 

 

 

嫌われたくない―――――

 

 

 

 

 

 

好きで壊してるんじゃないもん――――――――

 

 

 

 

 

誰か―――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

助けて

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Place:紅魔館屋根

 

"エリザベート"SIDE

 

 

 

エリザベート「あれが…お父様の言っていたツルギの絶対的な力の象徴…『虚無之鎧』」

 

 

私がお父様から聞いた話によれば、あの虚無之鎧の力でお父様の使い魔の30億が持って行かれたという……。

 

ヴァルバトーゼ『圧倒的だったぞ?流石の我でもあれには堪えたものだ』

 

父様が"堪えた"なんて言葉を使うなんて信じられない。戦闘に関しては尚更だ

 

エリザベート「すごい力……でも霊力・魔力・妖力・神力の全てに当てはまらない力なんて――――」

 

そう、あの虚無之鎧から発されている力はかなり強大だ。お父様の妖力も確かに強い。それも別次元だ。

だが、あれはまた違う。強大だけど…何も感じない?

こう…なんて言えばいいのだろう。

そこにいるはずなんだけど掴めないというか…そもそもいないっていうか

わからない…あの虚無之鎧とやらは……一体何を体現しているの?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

"フラン"SIDE

 

 

ツルギ『転送、レイピア!』

 

でっかくなったツルギは手元から結晶みたいなのが広がってそこから武器をとりだす。

なんだろう?不思議な形だけど、剣?剣ならこっちも――

 

フラン「禁忌『レーヴァテイン』!!」

 

私の炎の剣『レーヴァテイン』をでっかくなったゼインに斬り落とす。

 

ツルギ『ワームセイバー!!』

 

レイピアの手元から、さっき避けた黒いボーリング玉みたいなのが広がって

 

剣みたいなのが開いて、そこからとてつもなく長い黒いレーザーブレードみたいなのが形になる。

 

 

私の切り落としたレーヴァテインをツルギが防ぐ。

最初は鍔迫り合いみたいな感じだったのだが…

 

 

 

 

 

フラン「あ、あれ?」

 

 

急にレーヴァテインの炎がどんどん少なくなって形がなくなってしまう。

 

フラン「ど、どうして!?」

 

ツルギ『ワームは触れた対象や空間を消滅させる力だからな。それでお前の剣の力が消滅しただけ…だ!』

 

フラン「きゃあああああああああああああ!!!」

 

 

 

ゼインの放った巨大なパンチを避けることができなかった私はとてつもない距離に吹き飛んでしまう。

 

 

フラン「痛い…痛い……イタイヨォ」

 

 

味わったことがない感覚。それでも言葉は出せる。これがどんな感覚というのかは本能で理解できた。

 

 

 

フラン「どうして、どうしてこんなことするの!痛いよぅ!ただフランはアソビタイダケナノニ!!禁弾『スターボウブレイク』!!!!」

 

 

私はとにかくゼインに弾幕を打ちまくった。ありったけ…私の魔力を使って弾幕を放ち続ける。

 

 

 

ツルギ『そうだフラン、それが痛みだ!その痛みをもっと感じろ!!』

 

 

ゼインは片方ずつの手に黒い球体を広げ、そこから大量の弾幕が打ち出される。

でも私の弾幕のほうが魔力は高い。だから――――!?

 

そう思った瞬間、ゼインの弾幕が私の弾幕全てを対消滅させてしまった。

 

 

フラン「どうして……ナンデナンデナンデ!!?」

 

 

同じように私は様々なスペルカードを駆使してでもゼインに当てようとする。

しかし、私の弾幕が届くことはない。全部全部全部全部全部全部全部全部

 

 

 

 

 

アイツの弾幕に消されてしまった。

 

 

フラン「なんで……そうだ!いつもみたいに壊せば―――」

 

 

そう言って手元に"目"を持ってこようとする。

私の『ありとあらゆるものを破壊する程度の能力』の原理は

全ての物質に存在するある"目"っていうものが存在して、そこに力を加えればなんでも破壊できちゃう。

いつものように私は手を開き…目を……目を

 

 

フラン「あれ?なんで?目が…ない???」

 

困惑してしまう。なんで?目がないなんて…どういうことなの?

 

 

 

ツルギ『なんで破壊できないか…教えてやろうか?』

 

フラン「!?」

 

 

心が透かされて見られているようだった。

 

鎧の頭部分の眼光がとても恐ろしくなってしまう。

 

 

 

 

 

ツルギ『この虚無之鎧はな、"無"を体現しているんだ。フランがどうやって破壊を行っているのかはわからんが………

 

 

 

 

 

 

 

()()()()()()を破壊することなんてできるわけないだろう?』

 

 

 

フラン「っっ!?」

 

 

 

ツルギ『なぁ、フラン聞いていいか?』

 

 

その言葉にびっくりしてしまう。私が壊せないなんてことあるはずがない。

なぜ壊せないのか理解できないのが怖かった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ツルギ『壊すって…どういう行為だと思う?』

 

フラン「壊す…?」

 

ツルギ『そうだ。お前にとって壊すってなんなんだ?』

 

フラン「わかんない。わかんないよぅ。だって、遊ぼうと思ったらみんな壊れていっちゃうんだもん」

 

 

ツルギ『ふぅむ。なら殺すと壊すってなんだと思う?』

 

()()()()

 

 

殺すっていうのは人を壊すことで…。

 

壊すっていうのは物を壊すこと……

 

 

フラン「人と物の違いじゃないの?」

 

 

ツルギ『そうだな。じゃあフラン。お前は何人の人を()()()()()?』

 

 

フラン「えっ――――」

 

 

 

 

思考が停止(フリーズ)した。そう言われたとき…頭の中が真っ白になった気がして――――

 

 

 

私と遊ぼうとした従者は合計25人。

 

私は遊ぼうと思って従者ヲ…………

 

25人―――――

 

 

 

コワシタ――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

コワシチャッタ?――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

殺した?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フラン「あっ……」

 

 

 

私は残酷な真実にたどり着いてしまった。いや考えないようにしていただけかもしれない…。

 

 

 

 

 

フラン「なんで……私の能力は()()もので………()()()()なんかじゃ――――」

 

 

 

 

 

 

ツルギ『フラン、人っていうのは()()()()()()()()。それは俺らの世界だけじゃない、どこでも言う…殺しだ』

 

 

 

 

フラン「えっ………」

 

 

 

ツルギ『人を殺したらどうなるかぐらい……わかるだろ?』

 

 

 

 

 

フラン「えっと動かなくなる?」

 

 

 

 

ツルギ『そうだ、じゃあそうなった人の人生はどうなる?お前が殺してきた人たちには家族もいただろうに』

 

 

 

いやだ……考えたくないっ!

これ以上――――考えたら………自分の中で何かが壊れてしまいそうで…

 

 

 

ツルギ『お前は人の生という奪っちゃいけないものを奪ったんだ。生っていうのは終わったらそこで終わりなんだフラン。人を殺したらそこまでだ。ものを壊せば修理はできるけど、命はそれまでなんだよ』

 

 

 

フラン「いやっ……私は知らなかったもん!そんな!!そんな!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ツルギ(最低な奴だな。俺は……命を奪ってきた兵器が言えたことじゃない。俺は…命を奪うために作られた。だからこの手でたくさんの生を奪った。でも……この子は違う。自身の能力を制御できていないだけで…俺のように壊すために生まれてきたわけじゃないんだ。だからフランには知ってもらわなければならないことがある。人生を奪うことの罪深さを。壊すことがどれだけの悲劇を生み出すか。その連鎖は……ここで無に還さなきゃならない!こんなことしたら…嫌われるだろうな……怖いけど…俺にしかできないことだ!)

 

 

 

 

 

 

 

ツルギ『人の生を奪ってきたフランだ。なら―――――()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

フラン「!?いやっ…イヤアアアアアアアアアアア」

 

 

 

 

 

黒い巨体のゼインが近づいてくる。

 

嫌だ!死にたくない!!死にたくない!!!まだ何もしていない!!!

 

勉強も!!

 

料理も!!!

 

お姉さまと外に行く約束も!!!

 

 

私はまだ何も出来ていない!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうか――――私はこうやって色んな人の命を奪ってきちゃったんだ。

いま理解った。私は―――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

"ツルギ"SIDE

 

 

こんなこと…外来人だからできることかもな。

 

最低の気分だ。今俺を見ている八雲一家から嫌われてもおかしくない。

 

 

俺は幻想郷で居場所を失うのかもしれない。

 

 

でも、汚れ仕事は俺の仕事だ。

 

俺は鎧の巨体を近づける。

 

 

 

フラン「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

謝るから…何でもするから…だから…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私を嫌ったりしないで―――――」

 

 

 

 

 

これで、この子の狂気は大丈夫だろう。

 

 

 

 

そうすると目の前に二人の人影が現れる。

 

 

 

 

 

フラン「咲夜?美鈴?」

 

 

美鈴「妹様には手を出させませんよ!」

 

 

咲夜「私が絶対にお守りします」

 

 

ツルギ(ふっ…鎧解除)

 

 

 

そういって俺の黒の巨体は黒い結晶が全体を覆い、俺の元の姿を晒す。

 

 

 

フラン「血だらけ…私がやったの?」

 

ツルギ「そうだぞ、けっこう痛かったんだからなー」

 

フラン「ごめんなさい!ごめん――――」

 

ツルギ「それよりもフラン?お前にはいるじゃないか…こうやって命を張ってでもお前を守ろうと…心配してくれる()()がさ」

 

 

 

フラン「あっ―――――」

 

 

フランの涙腺が崩壊し、咲夜と美鈴に駆け寄る。

 

 

フラン「ごめんなさい!咲夜!美鈴!ごめんなさいぃ……ひぐっ」

 

咲夜「いいんですよ…妹様」

 

美鈴「私たちが…いつでもお側にいますから!」

 

 

女の子はこういう場面に弱いらしく、二人共フランほど号泣していなかったが、涙を浮かべていた。

さて、邪魔者はとっとと去るかね。

 

ツルギ(っていうかいつの間にか霧が晴れてたな…あの二人が解決したのか?)

 

そう思いながら帰ろうとすると――――

 

 

フラン「ゼイン!」

 

フランが俺の体に突進して抱きついてきた。

 

 

フラン「ごめんね…ゼイン!私…私…」

 

ツルギ「あぁ、ごめんな怖がらせて…もとから殺す気なんてない。ただお前が殺すことや壊すことの恐ろしさをわかってくれればそれでいいんだよ」

 

俺もフランを抱き寄せて頭を撫でてやる。こんな小さい子を撫でたのはツヴォルフ以来だろうか……。

 

フラン「うん…。もうしないよ絶対……もうこんなことしたくないよ………」

 

 

ツルギ「それでいいんだ。それで――――」

 

まずい…出血しすぎたか。頭がくらくらしてきた。

 

 

 

 

 

バァン!!

 

 

 

レミリア「フラン!!!」

 

ぼーっとしていたら、紅魔館のドアが凄い音で開かれる。

俺が抱き寄せていたフランはフランに似た顔立ちの少女の方へと向かった。

 

フラン「レミリアお姉様!!」

 

フランは俺にしたようにあの少女に突進して抱きしめる。

 

フラン「ごめんなさいお姉さまっ…ごめんなさい…嫌わないで…お姉さま…」

 

レミリア「私こそごめんな。傍にいてやれなくてっ……ごめんな」

 

そのまま二人は号泣してしまう。

 

ツルギ(このために頑張ったのなら…力を使った甲斐があったな―――)

 

そういって貧血で倒れる寸前で後ろに倒れると誰かがいた。

 

それは…魔帝ヴァルバトーゼだった。

 

 

ヴァルバトーゼ「やったのだな。さすが我が友だ」

 

ツルギ「まさか…フランをけしかけたのはおまえか?」

 

ヴァルバトーゼ「そうとも言うが、見てみたかったのだ。お前が…本当の意味で救えるのかをな」

 

ツルギ「はっ……ほざき…やが…れ」

 

ヴァルバトーゼ「今は休め。後始末はこちらに任せろ」

 

そう言って俺の意識がシャットアウトする。ヴァルバトーゼに頭を撫でられた気がする。まるで父親が息子を褒めるときのように……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3日後

 

 

 

 

 

目が覚めると知らない天井だった。前にもこんなことがあったが、どう見ても別の天井だ。俺の部屋でないことは確かだ。

 

???「気がついたかしら?」

 

隣を見ると黒髪ロングで派手なドレスを来た女がいた。

 

ツルギ「あなたは?」

 

エリザベート「私はエリザベート・バートリー。敬語は結構よ。ツ・ル・ギ♥」

 

どうやら俺の名前を知っているらしいが…なんなんだ最後の呼び方は……

可愛い子だから余計にキュンとしてしまう。

 

エリザベート「体の方はどう?」

 

体を見ると包帯ばかりが巻かれていた。まぁ結構怪我が多かったし仕方ない処置だ。

 

ツルギ「問題ない。ところで、お前は何者だ?」

 

エリザベート「魔帝の義理の娘っていえばわかるかしら」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少し…少しだけ

コイツが何をいっているかわからなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ツルギ「は?」

 

エリザベート「だーかーら、ヴァルバトーゼの娘よ。義理のね」

 

ツルギ「あいつに娘がいたなんて…初耳だ」

 

あいつに教育されるとは……かわいそうこのうえない。

 

エリザベート「なんか失礼な顔してるわね。まぁいいわ。あなたが目を覚めたことを報告しにいかなくちゃね」

 

 

そういってエリザベートとかいう女は出て行く。にしてもすごいいい匂いだったな。こんなこと言ったら変態だと思われるかもしれないが…事実だから許せ。

 

俺は近くにあった鏡を見る。よほど手厚く看護されていたのか。包帯の類は真っ白だし、汗臭くもない。

 

 

 

 

ツルギ(まぁ…これで一件落着か。紫…見てたか?俺が異変を解決したわけじゃないが…()()()()。あの子を)

 

俺は自分がやれたことに対して嬉しかった。その余韻を味わって―――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

0101001010101010101001101001010101

010101010101010101011010101010010

 

 

 

 

 

 

 

ザズゥッ!!

 

 

 

 

ツルギ「ぐっっ…………!?!?!??!!!!」

 

 

ツルギ「あぅ……がっ…!??!?!!」

 

 

この世のものとは思えないほどの激痛が俺の頭を襲う。

なんだ――――この痛みは!?

 

 

あまりの痛さにその場で倒れてしまったのでドレッサーに手を置いて、体を持ち直し…鏡を見ると

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

左目が赤と銀を組み合わせたかのように発光している。

 

 

 

 

 

ツルギ「これは………」

 

 

 

俺は知っている。この現象を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正確には…()()が見てきた。

 

 

 

 

 

ゼロ『とうとう来たか…』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ツルギ「ゼロ!!…これは……うぐぁっ!!!やはりっ――――――――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゼロ『ああ。お前の考えてるとおり、生存限界が近づいていることを表す…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

死期(タイムリミット)の宣告だ』

 

 

 

 

 

 

第壱章「紅霧異変―虚無の力と破壊の力―」 完

 

 

 




やったああああああああああああああああああ!

やっと紅霧異変終わったあああああああああ!


こんな終わり方が許されると思っているのかぁ!
しかし、そんな時だからこそ、日常というのは味わうべきなのです。


ではみなさん次章でお会いしましょう!
それと見てくれている方全員に感謝を!!!
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