東方争無録:序   作:撃っち

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飯テロかなにか?って思うような文章を書きたいと思った。

そんな私は初投稿です。


第22話「今宵の月は何を思わせるか」

Place:紅魔館正門

 

"ツルギ"SIDE

 

どうしても手伝いたいと咲夜に懇願する。

そしたらこう言われた。

 

咲夜『ではツルギ様。美鈴を呼んで頂けないですか?多分()()()()()()()()と思うので』

 

 

と言われて来てみれば―――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

美鈴「スピー…」

 

 

 

まさか本当に寝ているとは思わなかった。

ここに来た時もそうだが、なんでこいつは立って寝れるんだよ…。

武術に対しての心意気は理解できてもこればっかしはわけわからん。

 

 

ツルギ「おーい美鈴?」

 

美鈴「ハッ―――――――ツルギさん?」

 

ツルギ「そうだよ。やっと起きたか…」

 

美鈴「いやーすいません。門番ってすごく暇なんですよ。この前来たのが初めてなんですから!」

 

 

いやお前…その寝てたせいであの二人組に侵入されちまったんじゃないのかよ。

 

ツルギ「とりあえず、咲夜が呼んでたぞって――――ん?あれって…」

 

 

門の近くに小さいながらも咲き誇っている花壇があった。

 

美鈴「あぁ、あれは私が育ててるんですよ。すんごく暇なのでやってみようかなと」

 

ツルギ「いいな。俺もあっちの世界で花を育ててたぞ?」

 

美鈴「そうなんですか?嬉しい共通点ですね!」

 

ツルギ「あぁ、これはオレンジ色のマリーゴールドか。花言葉は予言だったな」

 

美鈴「花言葉も知ってるんですか?女の子みたいですね」

 

ツルギ「それさっきパチュリーに言われたよ」

 

美鈴「私花言葉わかんなくて適当に育てやすい花を育てて見てるんですよね」

 

オレンジ色のマリーゴールドは"予言"という珍しい花言葉だが、全体的な花言葉になると少し不吉なものがある。

"嫉妬・絶望・悲嘆"だ。まぁ好きで育ててるんだからこれは言わなくていいだろう。

そんなんで花を決めちゃ花に失礼だからな。

 

ツルギ「ん?サルビアもあるのか」

 

美鈴「それもご存知なんですね。驚きました。それなら私も花言葉知ってますよ!"尊敬・家族愛・良い家庭"ですよね」

 

ツルギ「サルビアなら知ってるのか。なんでこれだけ?」

 

美鈴「まぁ……それは紅魔館がいい方向に行ってくれますようにって植えてたんです。そしたらツルギさんが来たので植えて正解でしたね」

 

美鈴はそう言って屈託のない笑顔を花に向ける。

まるで感謝するように――――――

 

美鈴「あれ?どうかしました?」

 

ツルギ「いや、美鈴は優しい子なんだなって思っただけだ」

 

そう言って俺が美鈴をなでると顔を真っ赤にしてしまう。

サルビアみたいな赤さだ。

 

美鈴「ふぇ!?///ほ、褒めたって何も出ませんよ!咲夜さんが呼んでたんですよね!!ほら、早く行きましょう!!」

 

 

ツルギ「あぁおい!美鈴」

 

 

美鈴は先に紅魔館の中に早足で入ってしまった。

 

ツルギ「……お前たちも愛されてるんだな。このまま紅魔館を幸せにしてやってくれよな」

 

そう花に願いを言って、俺も紅魔館へと入っていった―――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「ふふっ―――――紫も素敵な子を連れてきたわね――――」

 

 

 

 

一つの見えない影に気づくことはなく――――――

 

 

 

 

 

 

???「あの子になら……"守護者"の権利をあげてもいいのかもしれないわね――――――」

 

 

 

 

そうして見えない姿は宵闇へと消えていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれから数時間後………

 

 

 

 

 

Place:紅魔館ホール

 

 

紅魔館の皆と俺で全員ホールに集まった。

 

 

 

 

 

レミリア「では、我が紅魔館を救った恩人ツルギへの感謝と我ら紅魔館の今後の幸福を願って――――――乾杯っっ!!!!」

 

 

「「「「「「乾杯!!!」」」」」」

 

 

 

たくさんの食事が並べられており、全部美味そうに見える。中には中華料理も混ざっているのは驚きだった。

 

 

咲夜「私が洋食で美鈴が中華を作りました。ツルギ様は中華料理がお好きとヴァルバトーゼ様から伺っていたものですから」

 

ツルギ「あいつ俺のことよく知ってるな……まぁあいつの蝙蝠の情報網は伊達じゃないってことか」

 

美鈴「私は中国の生まれですから中華はお手のもんですよ!」

 

ツルギ「そうか、じゃあいただきます!!」

 

 

そう言って俺はまず咲夜が作ってくれた洋食関係のモノに手を出してみる。ステーキとかあっちの世界じゃ食えたもんじゃない。

ステーキを口に入れると柔らかい肉と噛めば噛むほどに溢れ出る肉汁が更に食欲を増させてくれる。

 

 

ツルギ「!??!?!うまい!!めっちゃうまいよ咲夜!!!」

 

咲夜「お褒めに預かり光栄ですわ」

 

美鈴「むっ…ツルギさん!私の作った青椒肉絲もどうぞ!!」

 

ツルギ「これが噂の青椒肉絲か!食ったことなかったんだよな!」

 

緑と黄色が目に映る青椒肉絲を一気にかきこむ。ピーマンの苦味がまた肉の旨さを増してくれる。

 

 

ツルギ「んー!!美味いよ美鈴!これはご飯が進むというものだ」

 

 

中華料理はご飯と合うということでご飯も炊いてくれたらしい。

今日はなんて素晴らしいのだろう。

これほど美味しい料理を食ったのは久しぶりだ。

 

 

咲夜「ツルギ様、こちらも美味しいですよ」

 

美鈴「ツルギさんこっちもこっちも!」

 

 

咲夜と美鈴に挟まれて俺はひたすら勧められた料理を食べる。

こんな美人二人に囲まれているこの状況。いつもの俺なら動揺するだろうが

今の俺は花より団子状態だ。いや、使ったこともないことわざというものだが恐らく合っているだろう。それぐらい超うまい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ツルギ「ふぅ、食べた食べた!」

 

パチュリー「うっぷ。まさかあの量を全部食べれるなんて…どんな胃をしているのかしら?」

 

咲夜と美鈴は気合が出すぎて作りすぎてしまったらしいが、俺にとってはまだまだ行けるレベルだ。

無理しなくていいとは言われたが今から10人分出されてもペロリと行ける自信があった。

 

 

 

ツルギ「いや、でも本当に美味しかったよ!ありがとう咲夜、美鈴」

 

咲夜「こんなに笑顔でしかも全部食べていただけのでしたらメイド冥利に尽きますわ」

 

美鈴「作ったこっちは嬉しいもんですね!」

 

 

 

 

 

 

それから食事が終わり、夜もいい時間なので俺も客室へ戻ったが…色々あって眠れそうにもない。

 

 

 

 

散歩でもするか…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Place:紅魔館テラス

 

"フラン"SIDE

 

 

さっき寝てしまったので眠気は全くなかったので、涼んでいる。

 

お姉様も今頃はお酒をたくさんのんだから寝ちゃっているだろう。

 

 

お兄様が起きて遊んでくれてみんなとわいわいできて楽しかった。

これまでにない充実した時間を過ごした。これからもそんな時間を過ごせるのだと思うとお兄様には感謝しきれない。

 

ツルギ『壊すって…どういう行為だと思う?』

 

あの時お兄様に問われたことを思い出す。

 

 

 

ヴァルバトーゼ『ツルギはな…人間を殺すために生まれた()()なんだ』

 

 

 

兵器……兵器っていうのはものを壊したり人を殺したりするものだって聞いた…。

おじさまがお兄様が寝ている時に教えてくれたお兄様のこと…。

本当なのかな?だとしたら――――――

 

 

 

 

ツルギ「フラン?」

 

フラン「!」

 

不意に後ろからお兄様の声が聞こえてびっくりしてしまった。

 

ツルギ「フランも眠れないのか?」

 

フラン「うん、ついさっき寝てたから…お兄様も?」

 

ツルギ「まぁ…色々と考え事があってな―――」

 

 

お兄様もテラスまで来て一緒に月を見ながら沈黙する。

聞きたい……もしかしたら私に言った言葉の全部

 

 

 

 

お兄様が自分に対して思ってることじゃないかって――――

 

 

 

ツルギ「なにか聞きたげな表情だな」

 

フラン「えっ?私…そんな顔してる?」

 

ツルギ「あぁ、大丈夫。お前のことを嫌ったりはしないからなんでも聞いてみろ」

 

フラン「うん……お兄様って兵器…なんだよね」

 

ツルギ「ヴァルバトーゼから聞いていたか」

 

フラン「うん」

 

ツルギ「その通り。俺は人間を壊すために生まれてきた化物さ」

 

フラン「私は無意識に…物や人を壊しちゃってたんだよね…」

 

ツルギ「……………」

 

フラン「お兄様は…嫌じゃなかった」

 

ツルギ「………どう、だろうな。5年前に俺の感情が八雲紫に境界をいじられて生まれたってことも知ってるか?」

 

フラン「……こくっ」

 

私は無言で頷く。この幻想郷を作った人が、ツルギの感情をいじってツルギは辛い思いをしてきたというこも聞いていた。

私が嫌だと思えたのはお兄様が狂気を取り除いくれたからだけど…お兄様は――――

 

ツルギ「嫌というより…怖かったのかもしれない」

 

フラン「怖い?」

 

ツルギ「感情が生まれた俺にとって初めて感じたものは恐怖だった。人を無機質に殺していた自分が怖かったんだ」

 

冷たい風がお兄様の長い髪を揺らす。まるで当時のお兄様の感情の揺れ幅みたいに。

 

 

ツルギ「命はたった一つのものだ…それがわかっていながらも、それを奪うのが俺の存在理由である限り…やめるだなんて許されなかった。嫌だと思うことさえも…な」

 

フラン「……………」

 

 

食事の時とはかけ離れるほどに悲しい顔をしていた。

 

ツルギ「俺が人間になりたいって思うのはな…()()()()()()が欲しかったんだと思う。他に生きる意味を見いだせなかった自分の…理由を見つけたかった。幻想郷に来ても……まだ俺は過去を捨てきれずにいるんだ。でも、俺にそんな権利はないんだよ」

 

フラン「…どういうこと?」

 

ツルギ「俺はこの手でたくさんの命を奪ってきた。千…万…それぐらいの命を奪った。そんな俺に…資格なんて―――――」

 

私はいつの間にか涙を流しお兄様に抱きついていた。

見ていられなかった。あれほどに悲しい顔を…。聞いていられなかった。自虐的な言葉を…。

 

ツルギ「フラン?」

 

フラン「そんなこと言わないでお兄様!私はお兄様が大好き!私は数百年を地下で過ごしてきた…寂しかった…誰とも会えず、真っ暗な部屋でいるのが怖かった!でも、お兄様のおかげで今こうしてみんなと楽しくいられるの!!だから…そんなに自分を責めないでお兄様……ぐすっ…」

 

お兄様はきっと自分が嫌いなんだ。

私とは違って意思を持って人を壊してきたお兄様は…そんな自分を責め続けている。

 

フラン「お兄様はこの紅魔館を…私を()()()()()()!!お兄様は殺す兵器なんかじゃないよ!もっと色んな人たちだって救えるよ!!だから自分を責めないでっっ――――」

 

ツルギ「………ありがとうフラン」

 

お兄様は私の頭を撫でながら、私と同じ目線にしゃがみこむ。

 

ツルギ「俺も自分のことは嫌いだ。それは多分これから変えられないと思う。でもね、人間は好きなんだ。俺の罪が人を救うことで赦されるわけではないけど……フランのように救えるひとがいるなら…これからも救ってみせるよ」

 

フラン「うん……お兄様」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

"ツルギ"SIDE

 

フランは自室に戻っていった。しまったな…つい素が出てしまったようだ。

自己嫌悪は基本人前じゃ出したくない俺の感情だ。

どうしようもないものだ。染み付いてしまっている。自分を責めるのを。

 

 

 

月に照らされながら思うのだ。あの月にこの手は届かないけど、数百年前の奴らはロケットで月に届いた。

なら、今の俺は人間には届けないけれど―――――

 

 

 

 

いつか、どんな形でも人間になれるかもしれない。

 

 

そう、思った。

 

 

 




紅魔館好感度表

レミリア⇒恩義がある、男として見所があると思い意識している
フラン⇒救ってくれて心底惚れてる
咲夜⇒初恋?
美鈴⇒意識はしちゃってる
パチュリー⇒大好きな恋愛小説の主人公と被ってしまい異性として意識
小悪魔⇒男として魅力を感じている

くそ…くそっ!(血涙)
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