Place:八雲家 ツルギの自室
"ツルギ"SIDE
『藍に貴方の話をするから部屋で待っていてちょうだい』
紫からそう言われて、俺は現在自室の"ベッド"と呼ばれるものに横たわっていた。
人間が寝床とするものの一種らしい。俺にとっての"ポッド"みたいなものだろう。
とてもふかふかな感触が伝わってくる。
なるほど、これは確かに寝やすいだろう。
にしても、あの藍という人が入れた紅茶は美味しかった。
紅茶はあまり馴染みがなかったものだから尚更だった。
剣蔵の入れたコーヒーはよく飲んでいたものだが…
ツルギ「もうあいつが入れたコーヒーが飲めないのか」
"インスタントコーヒー"と言われるものだったが、それでも口惜しいものがあった。
ツルギ「それにしても………」
また紫とこうして出会う形が来ようとは思わなかったな。
『おい、
あの時の出会いは…そう、まだ俺の感情が
『おい………おい
小鳥一匹すら救えなかったな――――
『おいっつてんだよ
ツルギ「!?」
昔のことを思い出していると声が聞こえてくる。
どこから、というのではなく
脳に伝わってくる感覚だ。
俺の声と同じだが、とてもじゃないが優しい音色ではないその声の主は…
ツルギ「なんだ…目覚めていたのか
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『まったく…何度呼ばれりゃ気が済むんだよ』
ツルギ「わるかったな、少し考え事をしていたんだよ」
俺は自分だけしかいない自室で、
『にしたって数年ぶりに目覚めたと思ったら、どうなってんだこりゃ』
ツルギ「大方の内容は"情報"でわかるだろ。俺"たち"は幻想郷という場所に連れてこられたんだ」
『そりゃ言われなくともわかる。
そう、俺のような兵器として生まれた人造人間にとって
人のように生きたいというのは理想…幻想だ。
ツルギ「確かに、夢物語かもな」
『幻想郷なんていう能天気な世界に俺らの居場所なんてあると思うのか?』
ツルギ「
『けっ、反吐が出るほど人間みてえな考え方だな。
でもよぉ、
ツルギ「………」
言われなくても分かっている。俺の能力『0と1を行使できる能力』というものは
"平和"な世界には不要どころでなく、悪影響なんてものじゃない。
それこそこいつのいう"災厄級"の能力だった。
『まぁお前は未だに使いこなせてない節があるし、そもそも
この能力の100%を発揮するなんてことは
お前じゃまずありえないだろうから問題は少ないだろうが』
そう、問題とするなら
『暴走なんてしちまったらこの幻想郷は確実に
ツルギ「…わかっている」
そう、俺たち人造人間の能力所有者は
寿命をエネルギーとして行使する。
俺は少し
その能力が暴走することが時たまにあるらしい。
そもそも能力の適合率から振り返るべきだろう。
能力を所有するのに成功するとは言っても
それはあくまで所有できただけで
使いこなしているかと言われればそれは違うのだ。
能力の適合率によってその能力の真価を引き出すことができるが
時たま、その適合率を超えた能力の行使をしてしまう個体が数多く存在する。
それが"
『可能性としては低いだろうが、お前にも暴走の確率は確かに存在している。俺の能力でそれは明らかだ』
ツルギ「
『あぁ、過去に例を見ないほどに高いぜ。
俺と
これは人造人間の中でも俺しか知らないが、あちらの世界の能力には
適合率を上回るとその意思に乗っ取られ、最終的には自滅するらしい。
それが"
俺が
そもそも意思を表面化する能力なんてものは基本的に存在しない。
だが、こいつは『0と1を行使できる能力』を使って自分の存在を0ではなく1として確立化させる。
それが意味するのは、能力者の適合率関係なく
中途半端な適合率じゃ、確実に暴走か死だ。まぁこの二つは大体同じ意味なんだが。
ツルギ「
それは俺でも分かっている。だが、部屋を出る前に紫に言われたことがひとつあった。
それは――――
紫『幻想郷は
ツルギ「俺が人間になりたいという幻想を、果たして本当に
この幻想郷が受け入れてくれるのか知りたいんだ
『…………』
沈黙が流れる。部屋に響く声は俺だけのもの………だが
ゼロ『はんっ………勝手にしろ』
もうひとりの俺が受け入れてくれる声は
なんとなく部屋に響いて
受け入れてくれる誰かがいるような感覚が身を包んだ。
ツルギ「ありがとう、ゼロ」
ゼロ『あっ、でも俺が暴れられる時はすぐ呼べよ。こんな世界じゃ体が鈍ってしょうがないだろうからな』
そう言ってゼロの声は途切れ、再び沈黙が訪れる。
恐らく眠ったんだろう。
暴れられるその時を待ち望みながら………
今回の話は最初、誰だコイツという違和感を感じたと思います。
キャラ紹介にある二つのコードネームというのは
「ゼロ」「アイン」
からくるものだったわけです。
にしても今回東方色がまったくない!ということなので
ツルギ「どーも」
紫「あら~」
このお二方にお話を伺いたいと思います。
ツルギ「いわゆる座談会というものか?」
まぁ、そういうことです。
ツルギ「東方色がないなら俺がでなくても…」
紫「あらダメよツルギ、貴方は主役なんだから」
ツルギ「東方のファンの方々には申し訳ないな本当に」
いや、それはほんと申し訳ない!早くシリアスを終わらせて日常を書きたいです!
紫「とりあえず本題に入りましょう」
はい、ということでお二方には好きな人がいらっしゃいますか?
ツルギ「好きの定義を聞きたい」
紫「それはあれよ、異性にとっての恋みたいなものよ」
ツルギ「色恋沙汰には縁がないんだぞ?いるわけないだろう」
紫「あら、私はいるわよ」
ツルギ「紫のような美人に好かれる男がいるとはな…もしかしてだが剣蔵か?」
紫「………」
ツルギ「な、なんだ紫。その殺気は!?おい弾幕を飛ばすな!やめろ!ヘルプミーゼロ!」
ゼロ『付き合ってらんないぜ』
そういうゼロさんに好きな人は?
ゼロ『いるわけねーだろボケ!』
ピチューン
ということで次回は藍とツルギが仲良くしていく話にしたいと思ってます。
あ、前半はシリアスムードだとは思いますが
ツルギ「にしてもこういう展開、他の作者様もやってるんだが…」
あっ…それはパクリスペクトということで―――
ピチューン