Fate/ZERO-NINE【休載中】   作:縞瑪瑙

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 お久しぶりです。ついに第三章が本格始動です。
 あらかじめ注意しておきますが、今後は原作とは違う方向へとシフトし、
キャラの状況や性格、行動などが大幅に変わる可能性が高いです。というか、変わっています。
こんなのFate/Zeroじゃねえよ、と感想欄へと書かれてもどうしようもありませんので
あしからず。むしろどんと来いという方は、このまま読み進めて結構です。
 またこの話は冒頭にはあまり気分良く読めない部分があります、苦手な方は飛ばしてください。
 ではどうぞ、お楽しみください。


Fate/ZERO-NINE 3-1

 夢の中の世界。再びそこへと落ちていくウェイバーは、たった一人で暗闇の中で

視界のみの状態となっていた。体が認識できない状態で地面から一定の高さで

視線が落ち着いた。どうやら自分の何時もの視線の高さにあっているらしい。

 

 「?」

 

 確か自分は魔力回復のために、また霊地に戻って昼寝をしていたはずだ。しかしながら

周囲の光景はどこかの家屋の中だった。お世辞にも管理が行き届いてるとはいいがたい。

それなりに電化製品や家具などはあるが、荒んだ空気が漂っているのは明白だ。マッケンジー

夫妻の家に居候するウェイバーは不快感を禁じ得ない。

 と、耳には誰かが扉を開けて入ってくる足音が聞こえてくる。足音が短いリズムを刻むこと

から、足音の主が小さい子供だとわかる。そして入ってきた少女はどことなく、ウェイバーに

は見覚えがあった。

 

 「ライダー…」

 

そこには肌色に近い体表の、つまり“電子の殻”を体表に移植する前の、幼いころのライダー

の姿があった。着ているのは、小等学校の制服なのだろう。彼女の体にぴったりと合った

それは、かわいらしさを十分に醸し出していた。たとえ、そういう対象(・・・・・・)として見なくとも

頬を緩ませてしまいそうなものだ。

 しかし、部屋の反対側にいた人間にとっては、少なくとも違ったらしい。ぐるりと回った

ウェイバーの視界には、ひげ面の男性の姿が映った。ひげが生えているがどことなく柔和な顔が

印象に残る。しかしそれ以上に、その男性の手のほうが目を引く。

 指が欠けているのだ。右手には三本、左手に至っては一本しかなかった。

 末梢神経症だ、と頭の片隅で知識がささやく。健全な労働者であったが症状が悪化して

指を切断する羽目になったのだと。その武骨な手は、多くの仕事をこなしてきたのだろう。

 だが、今は違った。その手が不自然な動きで幼いライダーの服にかかった瞬間、何をしようと

しているかが予想された。

 ありえない。しかし、現実は---ライダーの過去は、ウェイバーの予想通りになっていた。

 そこからは思わずウェイバーは目をふさいだ。しかし耳には声や音が届く。意を決して

目と耳を使って、それを見る。抵抗する音とそれを抑えようとする音。そしてベットのスプリング

がきしみ、何かが乗る音。

 

 『やめて』

 

聞こえてきたのは、幼いライダーの声。助けたい。目の前で、瞼を開いたその先で行われている

恐ろしいことを止めたい激情がウェイバーの中に生じる。しかし一方でその光景を目にし続ける

ことにためらいの感情も起きる。

 視線の先では幼いライダーがとあることをしようとしていた。心を占拠する罪悪感と、

妙なほど冷え切った意識。それらが選択させたのは意識を飛ばす(・・・・・・)ことだった。

 感じるな、意識するな、声を出すな、暴れたくなる感情を抑えろ、別の何かへと意識を飛ばせ。

唇を血が出るほどかみしめ、部屋を半眼になって見る。心は肉体的な感覚を外へと追いやり

始め、そして徐々に体が順応し始めた。

 そしてどれほど時間が流れただろうか。父親である男の体がふいに弛緩して離れていく。

ライダーは無意識に体の感覚を操ることを維持し続けた。反応しそうになる体を抑えるためだった。

そうして、体はその異能を身に刻み込んでいった。常人ではない、その力を。

 

 『君はいつ頃、そのラッキーな男にバージンを与えたんだい?』

 

 悪意があるともないともいえる、とある警官の言葉。ウェイバーの意識にも届く声だ。ライダー

がいた店が警察に摘発されたとき、そんなことを聞かれた。毛布にくるまった自分には

どこか遠くからの声に聞こえた。

 

 『ラッキーな男、そんなふうに考えるって知らなかった』

 

ライダーが父親に襲われたという文脈があまりつながらない。別な時にライダーが言った言葉

だろう、それが編集されたビデオのようにウェイバーには認識された。

 そうして、それが終わりを告げたのは意外にも早かった。三度目の後だった。ライダーが

シャワー室から出た後に聞こえたのは、人間とは思えない罵声と悲鳴と、銃声だ。ライダーが

部屋へと戻ってみると、そこには血まみれとなって絶命した男性と銃を構えて興奮している

青年だった。青年は兄だ、という認識がわいた。無感覚の世界の向こうで起きている出来事を、

兄が父親を殺したことをライダーはぼんやりとみていた。兄は狂った犬のように喚き散らし

激しい呪詛を死んだ父親に向かって投げつけていた。

 

 『全部駄目だった、味方は誰もいない(ノーバディ・ノーウェア)だ。すべて失敗だ』

 

最後に会った兄は、そう自分に言った。お前のせいだと、言われた気がした。金を稼ぎ、

家族を養うためにあらゆることを、それこそ銃の運び屋などに手を出した兄は、父を殺した

ことを含めて長いこと刑務所に入り続けることになった。もう、家族はいない。母親は

もうすでに亡くなっていた。自分が戻る場所は、ない。

 そして、転々とした施設での生活も、陰湿を極めた。施設の運営者や管理者がそういった

子供たち----男の子であれ女の子であれ、自身の欲望の対象として利用した(・・・・)のは

一度や二度ですむものではない。例え、同じ部屋にいる人間が襲われていても黙って目を閉じ、

自分が襲われないことを祈るしかない。

 やがてライダーは、未成年娼婦として生活を始める。親切なカウンセラーがライダーに言う。

心を閉ざしてはいけない、感情を表に出しなさい、と。だが、アンダーグラウンドの世界は

それとは別の要求をした。人形のようになってされるがままになるライダーを求める声が

多くなったのだ。十二歳で身に着けた感覚を飛ばす能力が、皮肉にも自分を救った。

 そうして、転機が訪れた。自分が勤めていた店が、警察の摘発でつぶれたときだ。留置場に

いた自分に声をかけてきた人間がいた。かなり着飾っているのが逆光の中でわかる。

 

 『ルーン・バロット。君が失った物を俺がすべて与え直そう』

 

そう囁いたのは皇帝緑(エンペラーズ・グリーン)の瞳をした、ショー賭博師(ギャンブラー)だった。

 

 

 

 

 

 

   ●

 

 

 

 「また夢か…」

 

 夕方となり、急速に沈み始めた太陽に目を細めつつも、ウェイバーはしんみりとつぶやく。

体感操作のスキルは、マスターである以上知ってはいた。しかし、知ってはいてもどうやって

得たかまでは考えたこともなかった。未来の英霊である以上調べられないことも理由だが、

自分はあまりにもライダーについて知らないのではと、ウェイバーはつい考え込んでしまう。

 考えたくもない、しかし、見なければならないライダーの過去。

 

 「失った物か…」

 

皇帝緑の瞳をした男が言ったのは、どういうことかまではよくわからない。だが、ライダーが

失った物はあまりにも大きいことは明白だ。それでも、彼女は委任事件担当捜査官として

活動を続けたのだろう。

 “緊急特例法案”に身をゆだねたのは、ある意味危険なことだ。社会的に有用であることを

証明し続けなければ、生存を許されないという法案。便利な宝具だとは思っていたが、同時に

マスターである自分すらも束縛するものと知り、一気に熱が冷めた。

 どうしてライダーがそれを選択したかは、経緯を知らないウェイバーには推測するしかない。

だが、それを解くヒントはあった。

 

 「ウフコックが言っていたことか…」

 

自己証明の意思。死ぬことを知り、しかし矛盾のない人生(サニーサイドアップ)を送り、充実した生を

楽しむために、あえて危険へと飛び込んでいく。社会に対して自分自身をぶつけていく姿。

自惚れだと思いつつも、ウェイバーはふと考えてしまう。

 

…ライダーは僕との相性で呼ばれたのかな…

 

 過去や体験を聞いた限りでは、自分のやってきたことなど足元にも及ばない。だが、いつ届く

かは分からなくとも、共通するところがあるのもまた事実だった。魔術の世界という強大な

世界に対して、自分自身の価値を証明し勝ち取ろうとする姿勢は、自分でいうのもなんだが

自分と似ている。そこだけは、レプリカと聖遺物を間違えたどこかの誰かに感謝すべきだろう。

 この出会いすらも、自分が偶々令呪を宿し、イスカンダルを召喚しようとして失敗し、

代わりに少女を呼び出したことで生まれたものだ。偶然に過ぎない、だが、その偶然が

今を作っている。

 立ちあがって、荷物を片づけてマッケンジー宅へと戻る用意をする。おそらくだが今夜もまた

何らかの動きはあるだろうとウェイバーは読んでいた。セイバーとランサーの間もそうだが、

アーチャー陣営や教会から追い出されたアサシン陣営も、これからは積極的に戦闘へと参加し

てくることは明らかで、そうなれば乱戦は必至だろう。

 

 「うまく立ち回らないと…」

 

 ウフコックとの話し合いについては、ライダーにはしゃべっていない。また、ウフコックにも

頼んでライダーには秘密にした。意味は、無い。ただ、あの感情がライダーに伝わることで

困るのではないかと思ったのだ。だが、そうでなくとも少なくとも自分はライダーのために

何かすることがあるはずだと、ウェイバーの頭は模索していた。

 

 

 

 

   ●

 

 

 深閑とした廃墟の一角、厳重な電子ロックで隠された一室には、巨大なカプセルがある。

 それは、ウェイバーが夢の中で見た、ライダーが入っていたカプセルとほぼ同じような

仕組みや形状のもので、今はその中に一人の男性が入っている。白く染まった髪と、死人のよう

に白い肌、半分ほどが壊死した様な顔、やせ細った四肢などどう見ても死にかけの人間にしか

見えないその人物は間桐 雁夜だった。彼は端的に言って培養液に使っているような状況だ。

 やがて、カプセル付属の機械が音を立てる。高い電子音声は部屋に響き、開くカプセルに対する

注意を周囲へと呼びかける。内部に満たされていた液体がゆっくりと抜かれていき、やがて空に

なると、電子音は静かになった。

 

 「…」

 

 目を閉じたままの雁夜は目を閉じたままだ。

 最低限の体の部位を隠す患者用の下着を着た状態で、やがて乾燥機の稼働によって液体は

蒸発してなくなっていく。

 ガラン、と音がする。

 それは、部屋に入ってきたドクターが重たい金属の扉を開けた音であり、持ち込んできた

巨大な機材によるものだった。キャスター付きの台に載せられたそれを運んできたドクターは

やや疲れた息を吐きつつ、かけている電子眼鏡を操作した。

 

 「そろそろ目を覚ますころかな?」

 

 倉庫街での戦闘から、すでに三日がたっていた。蟲の除去や体組織の機能保全などを

行って、このカプセルへと入れた。

 以後は適度に様子を見つつも、治療を続けていき、“質疑応答”を行った。

 だが、その結果は好ましいとはいいがたいものだった。

 

 「バーサーカーはおとなしくしてるけど、ここで暴れられても困るし…さてどうしたものかな」

 

 間桐雁夜が果たして緊急特例法案に理解を示すかは、ひたすらに未知数だった。質疑応答を

雁夜の意識に対して行ったことで、なぜ半人前の魔術師である彼が聖杯戦争に参加したかは

すぐに分かった。

 間桐桜という少女の幸福。そして未だに恋焦がれる女性と間桐桜の姉の幸福。

 一見すれば、緊急特例法案の条件に合致している。

 だが、不確定な事情が多く、いまだに雁夜には“禁じられた科学技術”を積極的に使っては

いない状況だ。感情に任せて技術を使えば、その報復を受けるのは自分たちなのだから、

慎重にならざるを得ない。

 薬剤を注射しながら、ドクターはため息をついた。

 

 「君が望む幸福と、周りが望む幸福は、意外と違うかもよ」

 

 

 

 

 

    ●

 

 

 

 セイバーの運転する車から降りたアイリスフィールは、そのまま城の中へと戻った。

その足取りは、倉庫街での戦闘が終わった後よりもはるかに頼りげないものだった。セイバーが

半ば支えるようにして城内のラウンジへとたどり着いたホムンクルスは、肩で息をしていた。

 

 「大丈夫ですか、アイリスフィール?」

 

 蒼白な顔をした彼女を気遣うセイバーに、アイリスフィールは力のない笑みを見せる。

 

 「大丈夫…昨日の負傷と令呪の移動ってやっぱり負担だったみたいね…」

 

右手にあるのは切嗣から移動させた令呪だ。あくまでもアイリスフィールが行くといったため、

また予てから令呪についても研究していたアインツベルンのアハト翁の意思もあり、

負傷から復帰したばかりのアイリスフィールがセイバーとともに赴いた。

 

 「…ふぅ…もう大丈夫よ。ありがとう」

 

やっと息が落ち着いたアイリスフィールは、そのまま体をソファーへと沈ませた。しばらくして

自分の騎士たるセイバーへと力なき笑みを向ける。

 

 「セイバー、これから令呪の移動をするから、この城の警備が薄くなるの。その間に

  ちょっと見回りお願いするわ」

 「はい…」

 

 去っていくセイバーと入れ替わるように、足音が聞こえてくる。それはもはや聞きなれた

リズムで、すぐに足音の主を察することができた。

 

 「アイリ!」

 

 切嗣だ。ああ、とアイリスフィールの中に暖かい感情が湧いてくる。それを大事にして、

夫へと笑みを浮かべた。ソファーに駆け寄ってくると膝をついて視線の高さを合わせる。

 

 「大丈夫かい!?」

 

大丈夫、と答えようとして、口は動かなかった。疲労が体の奥にまで浸みこんでいるうえに、

自分の中の聖杯にはキャスターの魂も注がれているのだから。負担は大きかった。

 それを察せないほど、切嗣は愚かではない。何しろ、アインツベルンへの婿入りをした時点で

こうなることはわかっていた。

 

 「すまない、アイリ…僕は……ッ!」

 

 魔術師殺しと謳われた人間は、今ここにはいなかった。ただ、一人の男が。妻を愛する夫の

姿がそこにはあった。涙はまだ流していない。流せば、アイリスフィールは悲しむだろうと

切嗣は知っていた。だが、瞳にこみ上げて来るものは止まらない。そんな夫の頬にアイリス

フィールの手がそっと添えられる。

 

 「いいのよ…貴方は聖杯に願い、夢が達成される。そして誰も泣かない世界になる…

  犠牲はもう生まれなくなるのよ」

 

しばらく、身を震わせていた切嗣はゆっくりとアイリスフィールの手を下ろす。

ありがとう、と礼を述べると一瞬で頭を切り替えて、アイリスフィールに尋ねる。

 

 「僕も見ていたけど…ケイネス・アーチボルトはまだ生きているんだね?」

 「たぶんね…貴方の礼装を受けているなら無事とは思えないけど、少なくともランサーは

  無事だったから生きてはいるわね。令呪は婚約者の人が貰って行ったわ」

 「そうか…ライダー陣営は?」

 「…ごめんなさい、マスターが姿を宝具でごまかしていたからどんな人かは

  わからなかったわ」

 

 やはり、と口の中で切嗣はつぶやく。おそらくはライダーのマスターが持つ概念武装か

何かだろう。もしくは、ライダーが持つ宝具かもしれない。

 ライダー。

 考えるだけで、眉間にしわを寄せてしまうサーヴァントだ。間違いなく自分との相性は

最悪の部類。現代戦に特化し、しかも狙撃が通用せず、マスターの拠点も不明。

ありえる手段としては真っ向からセイバーをぶつけてしまうことだが、

 

 …そもそも何処にいるかも分からないのに戦うのは無理か…

 

神出鬼没でとらえどころがない。おそらく自分のステータスがわかっているから、真っ向

からの勝負を避け続けているし、そういった戦闘になったらランサー陣営に代行させるという

効率的な運営状況だ。ランサーとの一騎打ちになればセイバーも無視はできない、というか

望んでランサーと戦うだろう。その戦闘の間自分が無事である保証はない。正攻法に持ち込め

れば…とは思うが方法がない。

 思考へと没入を始めた切嗣に、アイリスフィールはくすくすと笑う。

 

 「切嗣、顔が怖いわよ」

 「あっ、すまない」

 

焦りが出たかと、切嗣は息を入れ直した。表情を改め、もう一つ聞いた。

 

 「…そういえばアイリ、昨日の夜君はライダーと接触したのかい?」

 「ええ…私はほとんど気を失っていたけど、すごくかわいい女の子だってわかったわ。

  あと…」

 

ちょっと迷って、アイリスフィールは付け加えた。

 

 「金色のネズミがいたわ」

 「……え?」

 「ネズミよ、ネズミ。二本足で立っていて、しゃべるのよ。すごくかわいいの」

 

 ぽかんとした切嗣の表情に思わず笑いがこぼれる。かなりシリアスだったのに顔面崩壊も

いいところの表情だ。言葉では表現しきれない衝動、いや笑動がアイリスフィールを襲った。

 

 「プッ……あはははは!切嗣!顔がすごいおかしいわよ!」

 「え…あ、その…え?」

 

 疲れていた表情から一転、アイリスフィールはかつてのように笑顔を見せた。しかし切嗣は

混乱するしかない。“目が点になる”とでもいえばいいのか、まさにそんな具合だ。

文字のみの描写が非常に悔やまれる。魔術師殺し(笑)だ。

 

 「え?」

 

切嗣は混乱し、ようやく笑いが収まったアイリスフィールは、息をつきつつ応える。

 

 「ライダーと一緒にいたのよ、金色のネズミがね。しゃべったりしていたから、相当高度な

  精霊とか神獣なのかもしれないわね」

 「…なんだって?そんな馬鹿な…僕の予想が外れたのか?」

 

 未来の英霊ではないかと考えていた切嗣にとってはかなりの混乱材料だった。第一、ネズミの

姿の神獣など、思い当たるようなものといえば日本の旧鼠、鉄鼠、あるいは火鼠くらいであり

それらはどう考えても過去のものだ。あのライダーは見た目としては西洋系であるし、

関連性があったとは思いにくい。手掛かりはあっても、それには意味がないことを痛感する

しかなかった。嘆息し、切嗣は立ち上がる。

 

 「…わかったありがとう、アイリ。あとはゆっくり休んでくれ」

 「ええ」

 

 頭を抱えつつも、切嗣は令呪を移動させるとすぐに調査に入った。少なくとも金色のネズミと

いう重要な手掛かりがあるのだから、これまでのライダーの戦闘と照らし合わせれば正体をつかむ

ことができるのではないかと期待していた。

 愛する妻が、負傷しながらも得た手がかりだ。なんとしても生かすと切嗣は誓った。

 

 

 

 

 




 ふう…頑張りました。
 原作でも指折りの暗いシーンを、この小説にも登場させました。書いている中で忌避感が
がこみ上げてきましたが何とか書きました。かなり重要なシーンでもありますので。
ウェイバー君は徐々に成長して、こういったことからも逃げません。
 オリジナルへと進んでいくことを、こちらでも改めて警告しておきます。これはあくまでも
二次創作であり、その特性や特徴を理解の上で楽しんでください。
 ところで、Fate/Zeroにはやっぱり愉悦が必要でしょうか?次の話、あの人がものすごく
変わってしまうのでかなり不安であります…批判とかが来そうですが、明日また更新します
のでお楽しみに。

五月十四日、誤字修正しました。
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