全部アークソと新マスタールールが悪いんだよ! おかげでやる気が減るわボケナスぅ!
あ、今回はデッキマスタールールでデュエルしてますがそんなに意識しなくても結構です。 フィールで処理を理解してください。
大会1日目、今日は本線に進むデュエリストを決める予選。 デュエリスト達はそれぞれに割り振られた場所にて予選開始の合図を待っている。
「……にしてもオレはYの2で遊月はXの3……何で分けられているのかさっぱりだな……」
遊日は自身のデュエルディスクに送信された画像を見る。 そこにはイラストに『Yの2』と書かれたカードが映し出されている。 2があるのならば1や3もあるのか? そう考えていたが遊日が待機しているのは、例えるならロッカーのような細く縦長いハコのような部屋だ。 当然周りに誰もいるはずがない。
「……暇だ」
ため息を零しながら力を抜く。 ここに来てからおおよそ5分とちょっと、いい加減何か動きがあって欲しいと思っていた矢先であった。
『お待たせいたしました!!』
「ーーどわぁ!? 何だなんだ!?」
突然司会である篠原ひなこの声が聞こえて驚く。 ひなこの声はスカウターにいつの間にか映っていたひなこの映像からだった。
『それではこれより予選の説明、すなわち『デュエル迷宮』のルールを説明します!』
「デュエル迷宮……それが予選なのか……」
『今から総勢50名のデュエリストの皆さんにはソリッドビジョンで作られた迷宮をクリアしてもらいます!』
「迷宮……迷宮兄弟みたいな感じなのか……?」
『迷宮を抜けるにはいくつかの『デュエルの間』のルールに従ってデュエルに勝利しなければいけません!』
どうやらひなこの説明だと少なくとも2戦以上はデュエルを行わなければならないようす。 それにルールも気になるところ。 だがそんな思考も次のひなこの発言で吹き飛ぶ。
『本線に進めるのは16名! 迷宮を突破した人から早い者勝ちとなります!』
「なにぃ!? んなら17番目にゴールしても本線には出れねえってわけかぁ!!」
『因みに、途中のデュエルの間で敗北したデュエリストの方はゴールから遠くの方で再スタートとなります。 要するにやり直しってことですね!』
デュエルに敗北=敗退というわけではなく、16位以内にゴール出来なかったら予選敗退となるようだ。 つまり一度の敗北はまだ取り返しがつくが、もし終盤にて敗北してしまえば取り戻すのは非常に厳しい。 意外と早くゴールするのは難しいのかもしれない。
『それではデュエリストの皆さま……入場!』
「入場って……うお!?」
突然目の前の壁が倒れ光が溢れる。 外の光に慣れるころには目の前に広がる『迷宮』の存在を理解する。
「待機していた部屋そのものが迷宮の入り口だったのか……!」
『さぁて、それではデュエル迷宮……』
「……っと、とにもかくにも楽しむか!」
遊日は肩を回し気持ちを入れる。 何にせよデュエルが出来る、それだけハッキリとしていればそれで十分なのだ。 デュエリストという生き物は。
『スタートです!!』
今、宴の一つ目が始まった。
『デッキマスタールール』
「デッキマスター……ってあれか。 乃亜編の……」
遊日が最初に入ったデュエルの間にはそのルールがデカデカと書いてあった。
『デッキマスター』とはアニメデュエルモンスターズの決闘都市編の途中で挟まれたアニメオリジナルの話である。 主人公遊戯達がバーチャル世界でBIG5と乃亜と呼ばれる少年との激しい激闘を繰り広げた際の特殊ルールが『デッキマスター』である。(現在乃亜編再放送中! 詳しくは公式サイトをチェックだぁ!!)
「何々……反対側のデュエリストとデュエルせよ! ……かぁ。 まだ来てないみたいだな」
遊日のいる方は赤く『迷』と書かれている。 そして反対側は『宮』と青く書かれている。 単純な赤対青、立たされている立場を簡単に把握出来るよう配慮されている。
「ん〜……早く進みたいのに相手がこなきゃ始まらねぇぞ……こりゃ運が悪かったなぁ……」
早く進みたい、少しの苛立ちを視線に乗せながら『宮』の方を見ていると弾けんばかり元気で誰かがやってきた。
「ん〜! ようやく部屋だZE☆!!」
「うおっ!? ビックリした!」
「Oh! もうすでにお相手がいたのZE☆!」
「……ZE? 何だこの女……?」
やってきたのは元気なブランド美女。 その見た目は少々青少年には刺激が強い際どい格好に強調された豊満なバスト。 露出する肌の量はもはや水着とそう大差ない。 ラフを通り越して痴女である。
「もしかして貴方がワタシの相手だZE☆?」
「ああ。 ……にしても何だその下手な2次創作で生まれた魔理沙みたいな口調は……」
「ワタシは偉大なUSAからやってきた『マリッサ・アイアンスター』だZE☆! この語尾は格好いいから使っているんだZE☆!」
「えぇ……別に無理して使う必要ないだろ……それに目がシイタケな人をリアルで初めてみたぞ……どうなってんだありゃ」
マリッサの強烈なキャラクターに普段テンションが高い方の遊日も困惑してしまう。 だがようやく訪れたデュエリストに遊日の期待は高まる。
「……んで、すんだろ? デュエルをさ!!」
「もちのローンだZE☆! 『デッキマスター』のルールはもうすでに確認済みだZE☆!」
「なら始めるか! 行くぞマリッサ・アイアンスター! 俺は新時 遊日! よろしくな!」
「よろしくだZE☆ ユーヒ!」
『デュエル!!』
ここで『デッキマスター』に関するルールをまとめよう。
①『デッキマスター』はメイン・エクストラデッキから1枚を選択する。
②デッキから『デッキマスター』を選択した場合はデッキ39枚から開始する。
③『デッキマスター』には必ず固有の特殊能力が備わっており、発動と効果は無効化されずモンスターによってスペルスピードも異なる。
④『デッキマスター』が墓地に送られた場合、プレイヤーの残りライフに関わらずデュエルに敗北する。
⑤『デッキマスター』をアドバンス・融合・シンクロ・エクシーズの素材またはモンスターを特殊召喚するカード効果でフィールドを離れた場合(無効になった場合は即敗北)、そのモンスターにデッキマスター権限が移動する。(デッキマスター能力は有さない)
⑥『デッキマスター』は⑤やカードの効果以外では変更されない。
⑦『デッキマスター』は自分のターンのみ通常召喚とは別に好きなタイミングでフィールドに特殊召喚できる。 エクストラデッキのモンスターの場合は素材を必要としない。
⑧フィールドに呼び出した『デッキマスター』はカードの効果以外では元の位置に戻せない。
とまあ大体はこのくらいである。 この『デッキマスター』が墓地に送られた場合に敗北するルールだが、『ブラック・フレア・ナイト』が破壊されても敗北にならなかったり、『デッキマスター』を素材とした《F・G・D》が破壊されても敗北にならなかったりと色々アレなので、きっと『デッキマスター』を変更、ないしは一時的に代わりになる効果があったに違いない。(希望的観測) でなければ今から始まるデュエルが大変なことになる。
「俺は《L・HERO ブレイブソード》を『デッキマスター』に」
「ワタシは《
お互いにメインのデッキから選出。 その能力は未知数だが、恐らくは信頼出来るモンスターないしはサポートがメインのモンスターを選択するのがセオリー。 だが二人が選んだ2体はどうみても……
「ロボット……? つーかえらいゴテゴテのデザインだな……」
「HERO? もしかしてHEROなのZE☆? カッコいいんだZE☆!」
エースモンスターにしか見えない。 お互い手の内を隠す気は0のように見える。
「よし、始めるか!」
「オッケーだZE☆」
『デュエル!』
始まるデュエル、先攻を取るのは遊日。
「『銀河星機』……ロボットには疎いんだがやる事は変わらねえ。
《L・HERO ビギナーズソーサレス》を召喚!」
《L・HERO ビギナーズソーサレス》 ☆4 ATK/900
「Oh! キュートなモンスターだZE☆」
「まだだ、マジックカードを発動。 《同盟戦線》!
自分フィールドのレベル4以下の『L・HERO』と同じ種族の『L・HERO』をデッキから守備表示で特殊召喚する」
「デッキから!? インチキ効果も大概にしろだZE☆!」
マリッサの言う通り、デッキから特殊召喚するカード程チートな事はない。《ヒーロー・アライブ》というカードの凶悪さはデュエリストである皆様方ならご存知のはず。
「いいだろ別に。 俺はデッキから《L・HERO ピュアヒーラー》を特殊召喚。 あとこのターンはこれ以上の特殊召喚を行えなくなる」
《L・HERO ピュアヒーラー》 ☆4 DEF/1700
初手は魔法使い族で固める遊日。 どうやら魔法使いコンボを狙っているようだ。
「魔法カードの発動により『ビギナーズソーサレス』の効果発動。 表側で存在する時一度だけ破壊されなくなる」
「破壊耐性付与……」
「そして『ピュアヒーラー』はダメージが発生した時、その数値の半分を回復できる」
「むぅ……回復する手段まであるのZE☆? 意外と堅実なのZE☆」
これで一撃必殺のようなカードじゃない限り遊日のライフは尽きない。 まぁ高速展開されたり、ブラックホールのようなカードを使われると辛いのだが。
「俺はカードを2枚セットしてターン終了だ」
遊日:LP4000 手札1枚 伏せ2枚
「さぁて……次はワタシのターンだZE☆」
TURN2 マリッサ:LP4000 手札5枚
「ドロー!」
「(『銀河星機』……あのデッキマスターの見た目からある程度は予測できるが……)」
マリッサがデッキマスターに指定した《銀河星機 スーパー・レイジング・スター》はまさにガンダムのような元祖人型ロボットを基盤にエッジの効いたデザインをしている。
「よぉし、ワタシは《銀河星機 ソニック・スター》を手札から特殊召喚だZE☆!」
《銀河星機 ソニック・スター》 ☆6 ATK/2400
「い、いきなり特殊召喚!?」
「『ソニック・スター』は最速の機体、自分フィールドにモンスターが存在しない時、手札から特殊召喚が出来るのZE☆!」
「なる……!」
一瞬でフィールドに出現したロボットはまさに風と共にやって来た如く凄まじい衝撃と風を引き連れてきた。 まさにソニック。
「さらに《銀河星機 キュービック・スター》を召喚だZE☆」
《銀河星機 キュービック・スター》 ☆1 ATK/500
四角い箱状の物体が召喚される。 面の中心には目玉のようなレンズが取り付けられており、遊日を捉えている。
「『キュービック・スター』の効果発動! このカード以外の『銀河星機』モンスターを選択し、自身をリリースすることで同じレベルの『銀河星機』をデッキから特殊召喚するZE☆!」
「あ! てめー人にはインチキ言っといで自分はいいのかよ!」
「よそは他所、だZE〜☆」
「この……!」
「というわけでデッキから《銀河星機 ゴリアス・スター》を特殊召喚! だZE☆」
《銀河星機 ゴリアス・スター》 ☆6 ATK/2600
今度は地面を割り、その中から登場する。 その見た目は岩のように硬く頑強なフォルムをしている。
「上級が一気に二体……やるなマリッサ」
「おっと、これだけじゃないZE☆!」
「なに?」
マリッサはイタズラっぽく笑い、手札から新たなカードを発動させる。
「マジックカード、《ギャラクティカ・セットライン》を発動だZE☆! ワタシのフィールドに『銀河星機』が2体以上いて同じレベル同士の時、同じレベルの『銀河星機』をまたまたデッキから特殊召喚するZE☆!」
「え、それズルくない?」
「No〜No〜ズルくないズルくないZE☆」
確かに遊日の場合は特殊召喚行為を封じられてるのに対しマリッサは特になし。 まぁマリッサの場合はレベルが揃っている事が条件なのでやり辛い方である。 遊日は同じ種族にするだけなのでそこで差別化がされているのだろう。
「ワタシはデッキから《銀河星機 ブレイン・スター》を特殊召喚だZE☆!」
《銀河星機 ブレイン・スター》 ☆6 ATK/2200
3体目の機体は複数のオプションを搭載した緑色のロボット。 知的な印象を与えてくる。
「『ソニック』、『ゴリアス』、『ブレイン』……これが銀河を守る『ギャラクティカ・トライ』だZE☆!」
「お、おう……俺はそういうのには疎いんだよなぁ……」
「なんと! ユーヒにはこの素晴らしさが分からないのZE☆!?」
「いやカッコいい事ぐらいしか分からねぇな……」
「それだけ分かれば十分だZE☆!」
弾けんばかりにその興奮を身体で表現するマリッサ。 その度に揺れる揺れる、たゆんたゆん……よりはたぷんたぷんという感じである。
「さらに永続マジック、《ギャラクティカ・トライ・アセンブリー》を発動だZE☆! このカードが存在する限り、ワタシの『ギャラクティカ』モンスターは効果で破壊されず、効果の対象にならないんだZE☆!」
「戦闘もしくは対象を取らないバウンスとかで何とかしないといけないわけか……」
破壊耐性に対象耐性は現遊戯王において珍しいことではない。 が、それでも脅威的であることには変わらない。 そう、ここまでなら普通のカードだ。
「さらにこのカードが存在する限り、『ギャラクティカ』モンスター達は毎ターン一度だけ戦闘破壊を防ぐ事が出来るんだZE☆!」
「……うそん」
「ま、その代わり『ギャラクティカ』モンスターが存在しなくなればゲームから除外されるし? ワタシは新たなモンスターの召喚、特殊召喚、反転召喚、セットも行えないのZE☆」
一度の破壊を防ぐ事が出来る効果程面倒な事はない。 その代わりのデメリットは大きいものも……ここまででマリッサは『ソニック・スター』の特殊召喚以外
「さぁて、バトルフェイズだZE☆」
「くるか……!」
「まずは『ソニック・スター』でキュートな『ピュアヒーラー』をアタック!」
残像が残るほどの高速移動で『ピュア・ヒーラー』に接近し破壊する。
「くっ……!」
「ここで『ソニック・スター』の効果だZE☆!」
「戦闘破壊がトリガーか……」
「『ソニック・スター』はお調子者、モンスターを戦闘で破壊すれば当然ノリノリになるのZE☆! 続けざまに連続でアタックできる!」
「連続攻撃!?」
「『ソニック・スター』でもう片方のキュートなガールにアタック!」
「だけど『ビギナーズソーサレス』は一度だけ破壊されない!」
「だけど切れ味は受ける! だZE☆!」
『ビギナーズソーサレス』の周りに展開されているバリアが代わりに攻撃を受け止める。 だがその衝撃は遊日までしっかりと届いてしまう。
遊日:LP4000→2700
「うぐぐ……っ」
「次は『ゴリアス・スター』の攻撃だZE☆」
巨岩のような拳が『ビギナーズソーサレス』に迫る。 そのサイズに『ビギナーズソーサレス』は涙目になりながら遊日に助けを求める。
「……あー、すまん」
「〜〜!?」
小さな魔導師見習いはそのまま『ゴリアス・スター』の拳に潰されてしまった。
遊日:LP2700→1200
「っ!」
「これでユーヒのフィールドはガラ空きだZE☆!」
「……ここまでのダメージは想定外だな……」
一気にモンスターを破壊され、ライフも失った遊日は意外と余裕を見せていた。 まだ遊日には2枚の伏せがあるからか、それとも手札誘発があるのか、はたまたデッキマスター能力が何らかの鍵を握っているのか。 その答えは最後の攻撃に詰まっている。
「これでフィニッシュ! 『ブレイン・スター』でダイレクトアタック!」
「……ニッ! トラップ発動!」
「ここでトラップ!?」
「《
「おっと、『ブレイン・スター』の効果発動だZE☆! バトルフェイズ中に発動されたマジック・トラップを1回無効にできるのZE☆!」
『ブレイン・スター』の使役するオプション達が遊日のトラップを破壊しようとレーザーを発射する。 だがそれが届く事はなかった。 何故なら破壊された2体の小さな魔法使い達が霊体となって防いでいたのだ。
「What!?」
「このカードを発動するターンに『L・HERO』が2体以上破壊されていた場合、このカードの発動及び効果は無効にならない!」
「し、しまったのZE☆!」
「そしてダイレクトアタックを無効にした後、墓地から2体まで『L・HERO』を除外し、そのカードに記されているそのモンスターよりもレベルが2つ上の『L・HERO』をデッキから呼び出す!」
「Levelup!?」
墓地から除外できるのは当然『ピュアヒーラー』と『ビギナーズソーサレス』。 この2体が今敗北を得て進化する。
「デッキから来い! 『リリィマハリシ』! 『ミラージュソーサレス』!」
《L・HERO リリィマハリシ》 ☆6 ATK/2200
《L・HERO ミラージュソーサレス》 ☆6 ATK/2200
デッキから現れる進化した魔法使い達。 当然進化前の効果で特殊召喚されていないので強力な効果を発動することは出来ないが、それでもこの盤面では頼もしい。
「すごーいのZE☆! あんなに小さかったガール達が大きく成長してるのZE☆!」(荒ぶる胸)
『…………』(悔しげ)
「……何か、どうした? そんなに恨めしそうにマリッサの胸見て……あっ……(察し)」
マリッサ>>>>>リリィマハリシ=ミラージュソーサレス
「……まぁ向こうは生粋の金髪ブランド美女だし、多少はね?」
成長しても叶わぬ点があったことに、現実は残酷と知りながらもデュエル中なのであまりフォローは入れないようにしようと遊日は思った。
「んー……でもこれでワタシはもう攻撃できないのZE☆ このままターンエンドだZE☆」
マリッサ:LP4000 手札2枚
マリッサのフィールドには二回攻撃が可能な『ソニック・スター』、バトルフェイズ中の魔法・罠を無効にできる『ブレイン・スター』、そして未だ未知数な『ゴリアス・スター』にデッキマスターである『スーパー・レイジング・スター』。 そして複数の耐性を付与している永続魔法と、盤石なモノとなっている。 そんな布陣を前に遊日のターンが始まる。
TURN3 遊日:LP1200 手札1枚 伏せ1枚
「俺のターン、ドロー!」
『…………』
「お、おいおいお前ら。 もうちょっとやる気を出してくれよ」
成長してもなお叶わぬそのサイズにちょっぴりダウナーな2体の魔法使い達。 怒りを通り越して虚しくなっている様子。
『…………』
「え? やる気はあるって? 本当かよ……」
ちなみに2体の名誉の為に言っておくが決して小さいわけではない。 ただただマリッサの方が規模が違うだけである。 ……多分。
「あーほら、お前らはまだ進化体があるし。 きっと胸ももっと大っきくなる……と思うぞ俺は」
『っ!!』(期待の目)
「た、多分ね、タブンネ……いやほんとソリッドビジョン次第だからね……」
『〜〜♪』
何とか機嫌をとる。 確かに『
「……よ、よし、そろそろ行くぜ!」
「バッチこいなのZE☆!」
デュエル再開なのである。
「俺は《融合》を発動!」
「やっぱり『HERO』は融合が切り札なのZE☆!」
「俺はフィールドの『ミラージュソーサレス』と『リリィマハリシ』で融合!
来い、魔術と秘術を操る賢人! 《L・HERO エレメントワイズレス》!」
《L・HERO エレメントワイズレス》 ☆6 ATK/2400
初となる魔法使い同士の融合体。 その姿は白と黒が合わさったローブを身につけその手には水晶のような球体がはめ込まれた杖を持っている。 二つの眼は赤と緑のオッドアイとなっており、小さな文字のような模様が見える。 そして胸はデカイ。(最重要項目)
「『エレメントワイズレス』の効果発動! 融合召喚成功時、相手フィールドの魔法・罠の効果を全て無効にし、墓地に送る!」
「墓地に直接送る!?」
『エレメントワイズレス』が空中で謎の文字を描き、それを杖で叩く。 するとマリッサのフィールドにあった永続魔法が音もなく消えていく。 内側から分解されるかの如く。
「んでもでも、そのモンスターのパワーは……」
「さらに『エレメントワイズレス』の効果を発動!」
「うぇ!?」
「1ターンに一度、墓地から魔法カードを2枚除外し、デッキから『融合』カードを手札に加える事ができる」
「ゆ、融合をサーチしても肝心のモンスターがいないなら……!」
「……この時トラップカード1枚を一緒に除外する事でサーチするカードを魔法全般に変更できる!」
「なにゃ!? インチキ! インチキだZE☆!」
「知りません〜俺は《伝説の光臨》を加えま〜す」
……そら、同じ条件で発動できる《黒魔術の継承》というカードがあるが、あれは『ブラック・マジシャン』か『ブラック・マジシャン・ガール』の名前が入っている魔法のみであった。 それに比べて罠を一緒に除外するだけで何でもサーチ出来るのだ。 インチキ言われても仕方なし。
「そして加えた《伝説の光臨》を発動! デッキからレベル5以上の『L・HERO』1体を手札に加える。 俺は《L・HERO スーパーモンク》を加える」
「上級モンスターをサーチ……?」
「そして伏せてあるトラップ、《精霊の手招き》を発動。 フィールドにレベル6以上の魔法使い『L・HERO』が存在する時に手札からレベル6以上の『L・HERO』を特殊召喚できる!」
「連続サモンか!」
「俺はさっき加えた『スーパーモンク』を特殊召喚!」
《L・HERO スーパーモンク》 ☆6 ATK/2300
さらなる上級『L・HERO』を呼び出す。 だがその効果は使えない。
「さぁバトルだ! まずは『スーパーモンク』で『ブレイン・スター』を攻撃!」
「うっ……僅かに100負けているのZE☆」
マリッサ:LP4000→3900
『スーパーモンク』の拳が『ブレイン・スター』に突き刺さり破壊する。 まずは一体。
「次に『エレメントワイズレス』で『ソニック・スター』に攻撃!」
「うっ……相打ち狙い!?」
2体のモンスターの衝突、発生する爆発で両者共に吹き飛ばされる。 だが破壊されたのは『ソニック・スター』
「相打ち? ところがギッチョン! 『エレメントワイズレス』は墓地の魔法カードを除外することで破壊を防げる!」
「う〜……」
「そしてメイン2にデッキマスター能力発動だ!」
「ここでデッキマスター能力!?」
ここでヴェールを脱ぐデッキマスター能力。 一体『ブレイブソード』の効果はどの様な効果なのだろうか?
「『ブレイブソード』の攻撃力を1000ポイント支払い、相手フィールドのカードを1枚破壊する!」
「は、破壊効果!?」
「もちろん対象は『ゴリアス・スター』!」
『ブレイブソード』の剣先から衝撃波が放たれる。 『ゴリアス・スター』目掛けて飛んでいくが、着弾のに『ゴリアス・スター』は破壊されてない。
「ご、『ゴリアス・スター』は1ターンに一度だけ破壊されない! のZE☆!」
「だったらもう一度だ! デッキマスター能力発動!」
「二度目は……防げない……のZE☆……」
二度目の衝撃波には抵抗出来ずに破壊される。 一気に効果を使った事で『ブレイブソード』の攻撃力は500になってしまったが、それでもフィールドを全滅出来たことは大きなアドバンテージだ。
「俺はカードを1枚伏せてターン終了だ」
遊日:LP1200 手札0枚 伏せ1枚
ライフの差はマリッサの方が有利。 だがフィールドの差では遊日の方が有利。 ここからどうするのか、マリッサの次の一手は……
TURN4 マリッサ:LP3900 手札2枚
「ワタシのターン……ここでデッキマスター能力発動だZE☆!」
「ドローする前に発動する能力!?」
出し惜しみなくデッキマスター能力を使用することだ。
「ドローフェイズに通常のドローをする代わりにデッキから《
「ロボじゃなしに……ヒーロー……?」
ここで『銀河星機』ではなく『銀河英雄』、まさかの人間タイプのモンスターをサーチした。 なぜこの場で加えたのか? それは間違いなくこの場において最も有効なカードだからである。
「加えた『フォース・オブ・ギャラクシー』を召喚だZE☆」
「人間……いやこれは
「That's right☆! 『フォース・オブ・ギャラクシー』の効果発動だZE☆! ライフを3000ポイント支払い、墓地から『ソニック・スター』、『ゴリアス・スター』、『ブレイン・スター』を効果を無効にして特殊召喚するのZE☆!」
再び集結する『ギャラクティカ・トライ』のロボット達。 だがその本領はここからである。
「そして特殊召喚されたモンスターは攻撃できない。 でもそんなの関係ないのZE☆! 『フォース・オブ・ギャラクシー』のさらなる効果発動!」
「ここからさらに何をする気だ……!?」
「自分フィールドの三種類の『銀河星機』とこのカードを除外し、《銀河星機 スーパー・レイジング・スター》か《銀河星機 スーパー・ジャスティス・スター》をデッキから呼び出すのZE☆!」
デッキマスターである『スーパー・レイジング・スター』は呼べない。 だから呼ばれるのは当然『ジャスティス』だ。
「銀河に満ちる悪を滅ぼす正義の星、今こそ三つの輝きを一つにして降臨せよ!
《銀河星機 スーパー・ジャスティス・スター》!!」
《銀河星機 スーパー・ジャスティス・スター》 ☆10 ATK/3200
三体の『銀河星機』が合体し、一つの巨大な機体となる。 上部は緑、腹部は赤、下部は青のカラーリングとなっている。 その姿は間違いなくガンダムに近い。
「合体ロボ……マジか!?」
「『スーパー・ジャスティス・スター』は銀河を守る正義の象徴! パイロットである『フォース、オブ・ギャラクシー』が『ギャラクティカ・トライ』の力を一つにすることで初めて生まれる奇跡の力なのZE☆!」
「ロボットモノには疎いが、こういう展開は燃えざるを得ない!」
「んふふ〜ユーヒも分かって来たのZE☆」
残りライフ1200という事実を忘れてるのではないのかと疑われてもおかしくないこの男。 だが日の本の男は機械に興奮せざるを得ないのである。
「さらにデッキマスターである『スーパー・レイジング・スター』をモンスターゾーンに!!」
「ここでデッキマスターまで!? 一気に決める気か!?」
《銀河星機 スーパー・レイジング・スター》 ☆10 ATK/3500
全身がまさに光と表現できる金色のカラーリング、まさに星そのもの。 圧倒的な威光がフィールドを支配する。
「『スーパー・レイジング・スター』は本来『スーパー・ジャスティス・スター』が破壊された時にライフが100になるように支払って初めて召喚できるモンスターなのZE☆」
「その重い召喚条件をデッキマスターで緩くしたわけか……」
「ふふん♪ 言っておくがこの2体はとんでもなく強いんだZE☆? 『スーパー・ジャスティス・スター』が存在する限り自分フィールドの『銀河星機』は相手カードの効果を受けなくなるし、『銀河星機』が破壊される時、代わりにフィールドか手札のカードを破壊できる効果もあるのZE☆」
「か、完全耐性に身代わり付きかよ!?」
「そして『スーパー・レイジング・スター』はこのカード以外のカード効果を受け付けず、しかもモンスターと戦闘を行う時、攻撃宣言時に相手モンスターの攻撃力分の数値を攻撃力に加えるのZE☆!」
「オネスト効果持ち……だと!?」
『スーパー・レイジング・スター』だけでもかなりの対策が必要となる上に『スーパー・ジャスティス・スター』が守りを完璧にしている。 例えダメステ時に攻撃力を上回っても破壊されることはまずない。 そして肝心のダメージ対策もマリッサはバッチリしてくる。
「永続マジック、『ギャラクティカ・シャインコート』を発動だZE☆! このカードがある限り、フィールドの『銀河星機』モンスターの戦闘で発生するダメージは0になるのZE☆!」
「だ、ダメージ0効果……!?」
ここまで固められるともはやどれだけの手を尽くせばいいのか分からなくなる。 圧倒的なマリッサのフィールドに思わず冷や汗が出る。
「バトルなのZE☆! まずは『スーパー・ジャスティス・スター』で『エレメントワイズレス』を攻撃!」
「っ!!」
「スゥゥゥパァァァァ……ジャスティスビィィィム!!」
「うおぉっ!?」
発射されるレーザービームが『エレメントワイズレス』に直撃し、爆発。 墓地には除外できるマジックはないため破壊される。
遊日:LP1200→400
ライフはもはや800ラインすら切った。 もはや絶対絶命。
「これでトドメだZE☆! 『スーパー・レイジング・スター』でダイレクトアタックなのZE☆!」
「くっ……トラップ発動!」
「ワタシの『銀河星機』には聞かないのZE☆!
行け、ギャラクティカレイジングビィィィム!!」
遊日の苦し紛れのトラップすら消し飛ばすほどの圧倒的光の奔流、その中では間違いなくライフは尽きるはず。
「ガッチャ! だZE☆!」
「……」
そう、尽きるはずであった。
遊日:LP400→400
「ーーっ!? ライフが減ってないのZE☆!?」
「……いやぁ割とバカに出来ねぇもんだな、架空デュエル三種の神器ってのもな」
「そ、それは《ガード・ブロック》!? ダメージを0にしてカードをドローするトラップなのZE☆!?」
架空デュエル三種の神器、それは都合よく手札を増やすためによく使われるカード達のことである。 昔は《貪欲な壺》、《一時休戦》、《ガード・ブロック》がそう呼ばれていた。 今では《強欲で貪欲な壺》や《命削りの宝札》など様々なドローが出たため人によって神器は異なる。
「《ガード・ブロック》は発生するダメージに対してのカード、よって発動できるのさ」
「ぐぬぬ……ワタシはカードをセットしてターンエンドだZE☆」
マリッサ:LP900 手札0枚 伏せ1枚
何とか防ぎきった遊日、だがフィールドの差は歴然。 完全耐性持ち2体にダメージを0に変える永続魔法、さらな伏せカードまで加わりとてつもなく厄介な状況となっている。 もちろん現在の遊戯王なら『壊獣』などで簡単に突破可能ではあるが、もちろん遊日のデッキにそんな都合の良いカードは入ってない。 だから引くしかないのだ。
TURN5 遊日:LP400 手札1枚
「俺のターン、ドロー!!」
逆転のカードを。
「……マリッサ、お前はスゲェ奴だよ」
「? 急にどうしたのZE☆?」
「一気にフィールドに上級モンスターを並べる展開力にコストに見合った重量モンスターをデッキマスタールールを利用して2体も並べてくる発想力。 あと何カップあるか知らねえけど爆弾みてえな胸もスゲェ」
「……嬉しいけど最後はセクハラなのZE☆……」
マリッサはとっさに胸を両手で隠し遊日をジト目で見る。 流石に自覚はしていたのか大きく慌てふためくことはないが、それでもほんのり恥ずかしく顔を赤らめている。 そんなマリッサの反応なんか興味なさそうに、遊日は宣言する。
「そんなお前に敬意を評して、『L・HERO』最高レベルであるレベル8の『HERO』でお前に勝つ!」
「……何だってなのZE☆?」
「まずはデッキマスターである『ブレイブソード』をメインフィールドに!」
《L・HERO ブレイブソード》 ☆6 ATK/500
遊日もまたデッキマスターをフィールドに呼び出す。 だがその攻撃力はデッキマスター効果で2000ポイントダウンしている。 そんなモンスターで何をするのか?
「そしてマジックカード、《ネクストジェネレーション》を発動!」
当然、進化するしかない。
「『ブレイブソード』をデッキに戻し、そのレベルより2つ上で同じ種族の『L・HERO』をデッキから特殊召喚する! この時デッキに戻したモンスターによる特殊召喚扱いにする!」
「レベル8のモンスター……!?」
「こい、勇気の剣は今神をもぶった斬る究極となる!
《L・HERO アルテマソード》!!」
《L・HERO アルテマソード》 ☆8 ATK/3000
ついに現れる最高位の『L・HERO』。 その見た目はまさに歴戦の戦士のような覇気と神々しさがある。
「あ、アルテマ……!?」
「『アルテマソード』のモンスター効果発動! このカードが『ブレイブソード』の効果で特殊召喚された場合、相手フィールド全ての表側表示のカードの効果を無効にして破壊する!」
「いいっ!?」
もちろん2体の『銀河星機』は破壊されない。 だが永続魔法である『シャインコート』は別だ、当然破壊される。
「これで後はその伏せだけだ! バトル!」
「……来るならこい! なのZE☆!」
今、最後の攻防が始まる。
「『アルテマソード』で『スーパー・レイジング・スター』に攻撃!」
「ふ、忘れたのかZE☆? 『スーパー・レイジング・スター』は相手モンスターと戦闘を行う攻撃宣言時、相手モンスターの攻撃力の数値を自身に加えるのZE☆!」
《スーパー・レイジング・スター》 ☆10 ATK/3500→6500
「んなことは承知の上さ! 速攻魔法発動!」
「速攻魔法!?」
「《飛龍乗雲の逸話》! このカードはバトルフェイズ中に相手モンスターの攻撃力が変化した時に発動できる! そのモンスターの攻撃力の数値を自分フィールドの『L・HERO』に加える!」
「なっ!? 6500分攻撃力がアップ!?」
《L・HERO アルテマソード》 ☆8 ATK/3000→9500
攻撃力を遥かに上回る数値になり、ライフダメージでの決着が可能となった。 だがマリッサは怯まずにリバースカードを発動させる。
「そうは行かないのZE☆! トラップカード、『ギャラクティカ・スペースウィンド』を発動だZE☆!」
「ここで発動させるだと!?」
「バトルフェイズ中に相手モンスターの攻撃力が変化した時、そのモンスターの攻撃力は元々の数値に戻る!」
「何だと!?」
《L・HERO アルテマソード》 ☆8 ATK/9500→3000
この状況でしっかりと攻撃力対策を用意しておいたマリッサ、盤石の状況で遊日のターンを凌ぐつもりであった。
「…………」
ほぼほぼ完璧な布陣、ただ惜しむらくは……
「……『アルテマソード』のさらなる効果を発動!」
「ッ!?」
とっておきの一つを披露して来た遊日の執念の方が上回ったところである。
「『アルテマソード』はダメージ計算時に相手フィールドの最も攻撃力が高いモンスターの攻撃力分の数値を得る!」
「そのモンスターにもオネスト効果が!?」
《L・HERO アルテマソード》 ☆8 ATK/3000→9500
再び究極の剣が上回った。
「終わりだぁぁぁぁ!!」
『スーパー・レイジング・ロボ』から放たれるレーザービームを受け止め、そのまま『アルテマソード』はビームを斬り裂きながら突進し、直前で大きく飛び上がり頭から両断する。
「うわああああああ!!!」
マリッサ:LP900→0
決着。 破壊とまではいかなかったものの、ライフを削りきったのは遊日。 次なる道に進むのは勝者だ。
「へへっ、楽しかったぜマリッサ!」
「うぅ……ワタシの『銀河星機』が負けたのZE☆〜……」
敗者であるマリッサはスタート地点からのやり直し、まだ序盤なのが救いか。 まだ挽回の余地は十分にある。 遊日は落ち込むマリッサを励ます。
「なぁに言ってんだ。 最終的には破壊出来なかったし、あんなので優劣なんて分かんねぇよ」
「ユーヒ……」
「まだ始まったばかりだろ? 早く這い上がってこいよ、またデュエルしてぇからさ」
「ユ、ユーヒ〜……!」
遊日の励ましに涙が溜まるマリッサ。 マリッサはその感動を表現するかのようにユーヒに抱きつく。
「ありがとうなのZE☆! ユーヒ☆!」
「だあああ抱きつくな! (爆乳に)溺れる! 溺れる!」
「ん〜! ワタシ、頑張るのZE☆ー!」
マリッサ・アイアンスター、3分ばかし抱きついていたので遊日は結局遅れをとることとなる。 まぁ別にいいんじゃね? くたばれクソが!(私怨)
『銀河星機』はガンダムとかスターウォーズとかトランスフォーマーをイメージしています。 基本ゴリゴリの力押しがメインのデッキだと思ってます。
マリッサは艦これのアイオワみたいなもんです。 可愛い。 エロい。
今回初登場のレベル8の『L・HERO』ですが、あれが最高です。 メインの話なだけですが。 レベル4以下から始まり8で打ち止めとなってます。
今回も誤字脱字等のミスがありましたら、コメントにてお教えください。