百夜茜は生き残る 作:さんの羊
久しぶりです。なんとかがんばります。
…あれから私の修行が始まった。だけど思っていたよりも予想以上にその修行はきつかった。
最初の内は基礎体力をつける事から始まり、体力だけでなく他にも魔法の基礎まで勉強をさせられている。
魔法なんて存在していたというとこから驚愕したが、渡された軍の魔法の教本は思った以上に難しかった。
「んじゃっ!今日はこのぐらいにしとこっか!」
そこで魔法の教師役についてくれたのが碧泉さんだった。
「えっと…ありがとうございます。毎回教えていただいて…」
「ん~?いやーまぁ月光ぽんに頼まれちゃあこっちも断れないしねーん」
「は、はぁ…」
金髪に染めた髪に短いスカート、泉さんはチャラチャラした見た目とは違って凄く頭がよかった。
「それに、頑張ってる子を見ると応援したくなっちゃうよねー♪」
「…泉さん…。」
「まぁーでも肝心な私はぜーんぜん魔法使えないけどねー!あは!頭だけよくてもどーにもならないこともあるよー。」
「…え?」
「ふつーの人間じゃあどうしようもできないってことかなー?あたしなんて他の生徒会役員に比べたらびっくりする位ふっつーのかわいい女の子だからねー!」
「…そうなんですか?」
「そーそー!茜っちは月光ぽんとあたしと他は軍の人位しかまだ会ったことないっしょ?月光ぽん意外にもすっごく強い生徒会役員がいるからね!」
「…そんなに凄い人たちなんですか…?」
「おーう!もうすっごいよー!!ってかみんな人間じゃないしねーん(笑)」
「そ、そうなんですか…!」
…人間じゃない。泉さんのその一言に私は凄く動揺した。月光さんが言った「神をも殺す事が出来る」というのは本当なのだろう。
それだけの力を持った人達がこの軍という組織には集まっている。
「そのうち会うことになるんじゃなーい?まぁ楽しみにしてなよー♪」
「楽しみに…?」
「うん♪すっごく面白い人たちだからねー!」
…おもしろい人…。泉さんはそんな人間ではない存在達をその一言だけで表すのか…。
「じゃあねー茜っち!」
泉さんはそのまま立ち上がると手を振って部屋から出ていってしまった。
思っていたよりも私の今の立場は恵まれている。
「…もっとがんばらなくちゃ…!」
私はもっと強くならなければいけない。そのためにはまず…この分厚い教本を読み込む事からはじめよう…。
そして、次の日。
私は軍から与えられた自分の部屋で教本を黙々と読んでいると、突然部屋の扉が開き誰かが入ってきた。
「ふーん…あなたが月光が拾ったっていう子供?」
白い肌に整った顔、ラベンダー色の長い髪、赤い…瞳に、少し口から覗く…尖った…歯!?
上から私を見下ろす彼女はまさしく…吸血鬼の少女であった。
…出来るだけもっと早くしたい。