2日後…
雪菜は自分で歩けるまでに回復した。
そして予測通り提督に早速会いに向かった。
雪菜「ここに…いるんだよね」
ガチャ
雪菜「おにい、ちゃん?」
提督「ん?ああ、なにか用でも?」
相変わらず冷たい声で返す。
雪菜「えと…その…お話したくて…」
狼が狙った獲物を噛み殺すような目で雪菜を睨みつけ、縄張りに侵入した動物を狩るような鋭い殺意を飛ばす。
提督「忙しいんだが」
ジリジリと引き下がりながらも雪菜もまた抵抗していた。
雪菜「じゃ、じゃあせめて側にいさせて?」
提督「はぁ、好きにしてください」
隣に立って書類を眺める雪菜のことなど視界に入れずただ黙々と作業を続ける。
雪菜「あのね…おにいちゃん」
恐る恐る声をかけてみる。
提督「ん?」
雪菜「雪菜ね…おにいちゃんに会いたくてここに来たんだ…」
提督「どうして僕がここにいると?」
雪菜「いろんな人に聞いて回ったんだ、それでたまたま軍人さんに会って…ここにいるって」
提督「パパとママは止めなかったの?」
雪菜「止められたけど…雪菜、黙って出てきた…」
提督「僕と会うためだけに?」
黙って頷く。
提督「会うことになんの意味があるんですか?」
雪菜「またお兄ちゃんと仲良くしたい!ママが言ってたもん!雪菜のこといつも気にかけてたって!」
提督「…。知らないですね。そんなこと」
雪菜「うそだもん!絶対覚えてるもん!」
提督「くっ…!」バンッ!
思いっきり机を叩く。
雪菜「ヒッ!?」
提督「うるさい!会いたいとかどうとか!そんなのどうだって良い!僕はお前が大っ嫌いなんだよ!今更お兄ちゃんとか言われてもわからないよ!大して仲も良くないのに!軽々しくお兄ちゃんとか呼ばないで!」
雪菜を掴んでそのまま部屋から放り出す。
雪菜「待って!お兄ちゃん!」
バタンッ
鳳翔「あら?雪菜ちゃん。どうしたんですか?」
たまたま廊下を通りかかった鳳翔が声をかける。
雪菜「ヒッ…ぐっ…グスンっ」
鳳翔「雪菜ちゃん!?どうしたの!?」
雪菜「お、お兄ちゃんが…!」
数分後
鳳翔「なるほど…そうだったんですか。大変でしたね、でも、大丈夫ですよ!きっと!」
雪菜「うっ…グスッ。ほんと?」
鳳翔「はい」ニコッ
執務室
提督「はぁ、はぁ…ったくもう!」
その時廊下から彼女の声がした。
金剛「テートク!」バタン!
提督「あ、金剛さん、どうしました?」
金剛「sisterと仲直りするのデース!」
提督「…嫌です」
金剛「事情は鳳翔から聞きマシタ。でも!絶対に雪菜は悪くないネ!」
提督「…!?」
金剛「いつもの冷静なテートクはどうしたネ!?そんな感情的になっちゃダメデース!」
提督「そ、そんなつもりは…!」
金剛「本当はもうとっくにわかってるんデショ?」
提督「それは…」
図星だった。
なにも言い返せない。
金剛「もっと素直になったって良いじゃないデスカ♪許してあげてクダサイ」ぺこり
滅多に頭を下げない金剛が頭を下げてきた。
提督「…わかりました。冷静に考えればわかることですね…善処します」
金剛「それでこそテートクネ!」グッ
提督「た、だ、し!ノックはしてください」
金剛「あ、ゴメンナサイ」