元帥たちが帰ってから続けざまに連絡が入っていた。
吹雪「ほんと!?」
提督「みたいだね」
そう、注文していた新居が完成したとの知らせだった。
その日の執務を終え、荷物をまとめて新居へと歩みを進めた。
新居前ーーー
提督「お、おぉ…」
吹雪「お、大きいね」
流石は4階建てと言うところ。
見るからに豪邸を連想させていた。
恐る恐る玄関を開けると…
吹雪「わあ!すごい!私の理想通りになってる!翔君が設計した通りだね!」
提督「なんとかあんな設計図でいけたみたいだね」
吹雪「で、でもこんなに大っきいし、しかも家具もこんな高いのばかり…ごめんね。私、なにも出せてないよ〜…」
シュンと申し訳なさそうな顔をしている。
たしかに痛手だった。
妖精たちが作ってくれた家は提督の財布を木っ端微塵に破壊するレベルだった。
結婚式等の費用から差し引いて約六千と五百万をきっちり使いきってしまい、提督の通帳には今にいたる二カ月分の給料、合わせて九十万程度しか残っていなかった。
提督「気にしなくていいよ」ニコッ
吹雪「で、でも」
提督「ほら、そんなの気にしないで部屋を見て回ろうよ?」ニコッ
吹雪「え!?あ、ちょっと!」
制止する吹雪を無視して背中を押してやる。
一番気になる寝室には4人は寝れるであろうベッドが置かれていた。
個室には必要最低限のものしか置いておらず、必要なものは自分で揃えて、自分好みの部屋にできるようになっていた。
それから一階、二階、三階、四階、屋上を見て回った。
屋上からは山の上ということもあり、海や町が一望できた。
提督「ふぅ、一応階段が辛いときはその真ん中のエレベーターを使うといいよ」ニコッ
吹雪「エレベーターまで!?翔君張り切り過ぎだって!」
提督「そ、そうかな」
吹雪「私…なにもできてないのに。ずるいよ」
ウルウルと提督を見つめてくる。
提督「そんなことないよ。吹雪がそばにいてくれるだけで僕は幸せだから」ギュッ
吹雪「私も…私も料理とか頑張って、翔君の支えになってみせる!頑張るね!」
提督「それは良いけど、あまり手とか怪我しないようにね」ナデナデ
吹雪「あうっ…わかってるよ〜…」
その後お互いに個室に荷物を整理し、ひと段落してから一階に戻った。
提督「ふぅ、さてと、ゆっくりしよっか」
吹雪「あ、じゃあ久しぶりに♪」
座るや否や吹雪はソファーに座る提督の膝に頭を乗せてきた。
提督「?」
吹雪「膝枕…ダメ、かな?」
提督「ううん、ちょっと意外だった」クスッ
吹雪「だって落ち着くんだもん」カァァッ
提督「わかってるよ。吹雪…」
そっと名前を呼ばれそっと上を向くと幸せそうな顔をして見つめる提督の顔があった。
吹雪「ど、どうしたの?」
提督「やっぱり僕は幸せものだね。吹雪が奥さんで良かった」ニコッ
吹雪「ふぇ!?い、いきなりなにを…」カァァッ
聞いても提督は答えてくれなかったという。