希望を失った提督と艦娘   作:大石蔵良 ショタ 提督

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第16話 金剛だけのもの

自室

 

提督「こうして、何もせずに安静に部屋でいると、気が滅入ってしまいますね…」

 

コンコンッ

 

金剛「テートク…」

 

提督「あ、金剛さんですか、どうぞ」

 

ガチャ

 

金剛「あの…どうして、私を庇ってくれたのデスカ?」

 

提督「さぁ、わかりません。ただいくら傷が治っても、罪もない女性を傷つけるのは嫌でした」

 

金剛「優しいですね、テートクは」ニコッ

 

優しい?僕が?こんなに無表情で、自然とした戯れない僕が?でも、悪い気はしない…むしろ…うれしい?…のかな

 

提督「僕は、当然のことをしたまでですから。それに僕の身体一つで人一人守れるなら命だって惜しみませんよ」

 

金剛「NO!そんなこと言っちゃダメデース!テートクだって人間ネ!命を大事にするデース…」

 

提督「それを言ってしまうと、あの時自分ごと切れと言った金剛さんにも重なりますよ?」

 

金剛「あ…」

 

提督「やれやれ、それで?用件はそれだけですか?」

 

金剛が少し驚いた顔をした。

 

金剛「え、いや寂しいかな思って…お見舞いに来たんデスガ…」アレ?嬉しくないのカナ?

 

提督「お見舞い…」

 

その時、いきなり視界がぼやけて、なにかポタポタと手の上に落ちてきた。

 

提督「あ…れ?」

 

金剛「わ、what!?What wrong!?IDid I anything for you!?」

 

提督「ぷっ!あははっ!金剛さん…!慌てると英語になってますよ!」

 

金剛「あ!sorry!え、えと!和訳するとデスネ!」

 

提督「グスッ。えへへっ♪わかりますよ。なに!?どうしたの!?私あなたになにかしましたか!?でしょ?」

 

金剛「わ、わかってたんデスカ…って…笑った!?」

 

提督「ふぇ?あ、たしかに」ニコッ

 

金剛「なんだか…頭がついていかないネ…」

 

提督「あなたといると楽しいですね、動物と話してる気分です♪」

 

金剛「え!?それはなんだか傷付きマース!で、でも笑ってくれたから良しとするデース!」

 

提督「あの、横に座ってくれませんか?立ち話もあれですし」

 

金剛「OKネ!失礼シマース♪」ポフッ

 

日に当たるせいか金剛の髪はいつもに増して茶色がかり、ツヤが出ていた。

 

提督「さて、なにを話しましょうか」

 

金剛「さっきの続きだけど、私を動物に例えるならなんデスカ?」

 

なぜワクワクした顔をしているのだろう…

 

提督「犬…ですね」

 

金剛「え!?それってどういう意味デスカ!?」

 

提督「んー…犬みたいに人懐こいし、悪いことをしたかなっていう時は、ほんとにしょげた顔をしていますから」

 

金剛「ようは犬のようにcuteということデスネ!」

 

提督「そういうことになるのかな♪」

 

金剛「bow wow!」

 

提督「え!?」

 

金剛「犬の真似をしてみたのデス」カァァッ

 

提督「可愛い…」ナデナデ

 

金剛「!?く、クゥーン…」スリスリ

 

ほんとに犬みたい…

 

提督「ふふっ♪今日から金剛さんは犬ですね」

 

金剛「ふぇ!?それはこまりマース!」アワアワ

 

提督「冗談です♪」

 

金剛「ムー…」

 

提督「金剛さん」

 

金剛「ハイ?」

 

提督「ありがとうございます」

 

金剛「急にどうしたんデスカ?」

 

提督「また人前で笑えることができたので、感謝です。まぁ、今のところ金剛さんの前でしか笑えませんが」ニコッ

 

金剛「それはそれで嬉しいデース!テートクの笑顔を独り占めできるネ!」グッ!

 

提督「な…!?こまったワンちゃんです♪」ポフッポフッ

 

金剛「テートク〜!」ギュッ

 

 

 

 

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