加賀「赤城さん」
いつもながら食堂で火山のような量のご飯を食べる赤城と加賀が会話をしていた。
赤城「ふぁい?」
リスのように膨れた頬で答える。
加賀「提督の笑顔がみたいです」
赤城「モグモグ…ごくっ。あら、あなたにしては珍しいことを言うわね?どうして?」
加賀「私も人には言えませんが、それでも笑ったりはしているつもりです。しかし指揮官が笑ってくれないのはいささか心に響きます」
赤城「ふふっ♪あなたらしいわね。でも、なかなか難しいことね」
加賀「なにか良い方法はないでしょうか」
赤城「そうね、確か自然といるときなどは笑っているのでしょう?」
加賀「はい、本人が言っておりました」
赤城「なら、1日提督とゆっくり自然と触れ合って過ごすというのはどうですか?」
加賀「…なるほど」
赤城「まぁ、デートのようなものね」ニコッ
加賀「で…!」カァァ!
赤城「でも…加賀さんの次は私ですよ?」クスッ
加賀「わかりました。すこし、声をかけてみます」
赤城「頑張ってね」
そう言うと一足先に食事を済ませ、加賀は執務室に向かった。
鳳翔「加賀さん、変わりましたね」
ふと鳳翔が声をかける。
赤城「そうですね、あの子、最初は子供は苦手ですなんて言っていたのに」クスッ
鳳翔「前の提督になんて声すらかけていませんでしたからね」
赤城「全くです。あ、おかわり」
鳳翔「はい」
執務室では
コンコンッ
提督「ん?どうぞ」
加賀「失礼します」
ガチャ
提督「珍しいですね。加賀さんから来られるなんて」
加賀「いえ」
この日に限って秘書艦は比叡。
比叡「ひぇぇぇ」恐ろしい!
そう、比叡が恐れるのも無理はなかった。片方は一航戦のエリート、片方は軍のエリート天才児、そして互いに無表情に近いため、なにやらキューバ危機のように緊迫した空気を醸し出していた。
加賀「提督の休暇の日程を伺いに参りました」
提督「?休暇なら明日と明後日ですが?」
加賀の脳に雷が5発は落ちた。
加賀「では明日と明後日の日程を私と赤城さんに譲って頂けませんか?」
提督「それは、休暇を代わって欲しいということですか?」
加賀「そうではなく、休暇の時間を私たちのために使って欲しいということです」
提督とてまだ子供なので全く意図がわからない。
見かねた比叡が小声で伝える。
比叡「よ、ようするにデートのお誘いですよ」
提督「な、なるほど」
加賀「?」
提督「わかりました。では待ち合わせなどの時間は後ほどお伝えください」
加賀「ありがとうございます」
バタンッ
提督「ふぅ、いきなりですね」
比叡「指令も鈍いですね」
提督「生まれてこの方デートの誘いなど受けたこともなくて」
比叡「えぇ!?」
提督「意外、ですか?」
比叡「は、はい」
提督「あいにくこの性格なので」
比叡「は、はぁ」