翌日
午前7時
提督「お待たせしました」
加賀「いえ、さすがです。時間きっちりとは」
提督「申し訳ありません、書類の整理をしていたもので」
加賀「!?休暇なのにですか?」
提督「休暇だからこそ、後の人が楽に仕事を進められるようにしておく、当然のことですよ」
加賀「ほんとに、上に立つ人間としてどうかとは思いますが、個人的には嫌いではありませんよ」
提督「あ、ありがとうございます」
加賀「では行きましょうか」
柄にも合わず加賀の方から右手を差し出してきた。
カップルのようにそっと手をつなぐ。
加賀の私服姿はかなりオシャレだった。
普段とは違い、白のシャツに青を基調としたカーディガンを羽織り、茶色のスカートと黒のタイツ、少し低めのヒール、首には水色のマフラーを巻いていた。
提督「普段とはちがって、なかなかにオシャレですね」
加賀「そうでしょうか…?すこし露出が多いかと思ったのですが、赤城さんがそのくらいがちょうどいいと言っていたので」
心なしか加賀の頬が赤くなった気がした。
加賀「提督も少し子供かと思えば、大人らしい、かっこいい服装ですね。少し、気分が高揚します」
提督「そうですか?スーツにも近いように思うのですが」
それもそのはず、黒のズボンに、チェーン。そして深いワインレッドのブーツ、上には銀色のネクタイをした黒のカッター。あえて第一ボタンを外してネクタイを緩めておく。コートは黒の足まであるロングコートを着ていた。
加賀「しかし、デートだというのに、物騒な物を持っていますね?その胸元のふくらみは…」
提督「護身用です。あまり使いたくはないのですが…」
加賀「それだけ私の事を思ってのことでしょう?ありがとうございます」
提督「いえ、当然のことですから」
軽く会話をしながら最初に来たのは動物園だった。と言ってもただの動物園ではなく、触れ合い体験がかなり多い一風変わった動物園だった。
提督「動物園…いいですね」
加賀「喜んで頂けたようでよかったです。早速中に入りましょうか」
提督「では、入園料は払っておきますね」
加賀「な!?よ、よろしいのですか?」
提督「はい、溜めてばかりだったので。それにここは男が出すところでしょう」
加賀「し、しかし!」
提督「好意は受け取るものですよ?」
制止する加賀を無視して料金を払っておく。
中に入ると早速ペンギンの大群がお出迎えしてくれた。
提督「可愛い!」
加賀「!?」ほんとに笑ってる…
提督「ん?どうかしましたか?」
加賀「い、いえ、」真顔にやはり戻りますか…ここは?
それから、羊、馬、ウサギ、ハムスター、山猫等を見て回った。
しかし結局、会話の最中に提督が笑うことはなく、午前が過ぎていった。
しかし、提督の動物に好かれる凄さを見せたのはライオンのところだった。
係員「ライオンともふれあえますよ!」
提督「はい!是非!」
加賀「き、きけんです!」
止める加賀をおいて1人ライオンの檻に入る。
ガルルル…
提督「大丈夫、なにもしないよ♪」
ガゥゥ…
そっと寄り添っていく。
提督「よしよし、怖くない、怖くない」ナデナデ
??
ゴロゴロ…
スリスリ
加賀「なっ!?」
加賀の背中に雷が落ちる。
提督「可愛いなぁ」
係員「す、すごい…」
ということがあった。