いつもの平凡な鎮守府。
いつものように執務に没頭し、書類に釘付けになっていた。
そんな時加賀が部屋を訪ねてきた。
提督「あれ?どうしたんですか?」
加賀「いえ、すこし様子を見にきました」
いつものように少し明るい笑顔で返してくるが様子がおかしかった。
なぜか艤装である弓を持ち腕には飛行甲板が付いていた。
提督「そ、そうですか。何故艤装を?」
加賀「それはですね…」
突然加賀の顔が真顔に変わり、弓を構える。
提督「!?」
もう遅かった。
気付いて席から避ける間も無く矢が放たれ、提督の急所を確実に撃ち抜いた。
ドスッという鈍い音と共に傷口が熱を持ち、そっと触れると手が真っ赤に染まり、白い制服が赤く滲み、矢をつたって赤い液体が床に滴る。
口からは血生臭い匂いと共にありえない量の血を吐いた。
加賀「申し訳ありませんね♪お世話になりました」
提督「うっ!ゲボッ!カハッ!…!か、が、さん?どうして?」
加賀「あなたにはうんざりなんです。そうやって子供だからって甘えてばかり。そんなとき…ある提督にあいましてね…あなたを殺せば部下に迎えてくださると仰ってくださったのです。さよならです、提督」
朦朧とする意識の中加賀が部屋を後にするのを眺めていた。
目の前が霞んでくる。
ああ、もう終わり…
走馬灯が蘇ってくる。
今までの記憶全てが…
そんなとき、声がした。
吹雪「司令官!?なにがあったんですか!?司令官!」
提督「ゲホッ!ふ、き…さん。か…が…!」
そのままなにも伝えられずに意識は絶えた。
吹雪「司令官?司令官!」
金剛「なんの騒ぎデスカ?…って!テートク!?」
吹雪「金剛さん!司令官が!!」
金剛「ブッキー!早く医務室にgoネ!」
吹雪「はい!」
ドタドタと医務室に駆け込み、軍医も慌てて手術の準備を整え、緊急手術を行った。
数日後…
提督は発見が早かったこともあり、かなり危険な状態ではあったが、なんとか一命をとりとめていた。
集中治療室には今もなお、提督の心音を刻む音が鳴り響いていた。
同時に片時も離れることをせず、金剛は提督の手をずっと握っていた。
そんなことも知らず、提督は夢を見ていた。
加賀がいつものように提督に話しかけてくる、だが必ず最後には殺される、目覚めることもなく、ただ自分が殺される、そんな夢をずっと見ていた。
集中治療室にはその提督の悲痛と恐怖の声が響き、金剛がその度に心配の表情、早く目覚めてほしい、苦しんでいる目の前の提督になにもしてあげられない、悔しさ、悲しみの声が響き、涙がこぼれる音がしていた。