希望を失った提督と艦娘   作:大石蔵良 ショタ 提督

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第44話 女同士の約束

鎮守府に戻ると、遠征に派遣した艦娘たちと、鳳翔が待っていた。

 

吹雪「おかえりなさい!司令官!」

 

睦月「加賀さんお怪我は!?」

 

加賀「特にはありません」

 

翔鶴「提督もその血は!?」

 

提督「大丈夫、返り血です…」

 

長門「まて!返り血…ということは。まさかお前…」

 

提督「今は…何も言わないで、加賀さんの帰還を祝いましょう!」

 

鳳翔「そうですね」ニコッ

 

翔鶴「早速二航戦の方たちと瑞鶴たちに知らせてきますね」

 

吹雪「私もいってきます!」

 

皆が帰投を祝う中1人加賀の元に歩いて行き、鬼の形相で睨むものがいた。

 

金剛「加賀…」

 

加賀「…!金剛さん」

 

金剛「!」

 

バチーン!

 

勢いよく頬を打つ。

止めに入ろうとしたが鳳翔に止められる。

 

鳳翔「今は、提督でも入ってはいけません」

 

提督「し、しかし!」

 

鳳翔「大丈夫ですよ♪」

 

あの鳳翔がニコッと笑いながら言うのだから仕方ないと思いだまって見ていることにした。

 

加賀「…。いきなりですね」

 

金剛「当然ネ!テートクに対して謝罪はしたのデスカ?」

 

加賀「いえ、それどころではなかったので」

 

金剛「まさかとは思いマスガ、当たり前なんて思ってないヨネ?」

 

ギラリと睨みつける。

 

加賀「もちろんです。提督が来てくださったお陰で今もこの命があるのですから」

 

金剛「本心デスカ?」

 

加賀「嘘にしか聞こえないでしょうけど、態度で示していくつもりです」

 

金剛「わかったヨ。もう、こんなことしないでクダサイ。テートクも、ブッキーもみんな心配したんデス。約束してほしいネ」

 

加賀「この命にかけても約束します」

 

金剛「なら、許すしかないネ」

 

加賀「もう、いいの?あなたならもう1発くらいくるとおもってたのだけど」

 

金剛「そんなのテートクが見てる前ではできないデース♪それに今はpartyの準備ネ!」

 

そっと金剛が手を出す。

 

加賀「?」

 

金剛「仲直りデス」

 

加賀「クスッ、子供ですね」

 

言っていることはもはや悪口だが表情はどこか嬉しそうな顔をしていた。

そしてそっと2人の拳が重なり合い、ここに女同士の固い約束が成立した。

 

そして金剛はその場を後にし、パーティーの準備に向かった。

 

提督「加賀さん」

 

加賀「はい?」

 

提督「怒らずに聞いてほしいのですが…赤城さんがあなたの代わりにとずっと牢に入ってくださいました。お礼を言ってくるべきだと思います」

 

ポケットから鍵を取り出し加賀に渡す。

 

加賀「赤城さんが…」

 

ぶたれるかと思ったがそうでもなく、素早く鍵を取り、牢の方へ走って行った。

 

鳳翔「ふふっ♪お優しいですね」ニコッ

 

提督「急にどうしたんですか?」

 

鳳翔「いえ、それよりその服を着替えましょう。見てるだけで痛々しいですよ」

 

提督「あ、すいません。朝食は?」

 

鳳翔「お約束通りできてますよ♪」

 

提督「着替えたらすぐにいきますね」

 

そう言って執務室に戻り服を脱ぎ、きがえる。

食堂に向かうと一足先に加賀と赤城が来ていた。

2人とも何やら楽しそうに話しているので構わないことにした。

 

鳳翔「あの…」

 

申し訳なさそうに鳳翔が駆け寄ってくる。

 

提督「はい?」

 

鳳翔「提督のご飯…」

 

すぐに察しがついた。

 

提督「わかりました、またパーティーでいただきます♪」

 

鳳翔「ほんとに申し訳ありません」

 

ふと赤城たちの方を見ると沢山の艦娘が寄っていた。

加賀が謝罪を述べたり、赤城や加賀のことを心配していたのか泣きつくものまで出ていた。

 

後に加賀の帰投パーティーが開かれた。最初は気まずそうにしていたが最後には完全に溶け込んでいた。

提督は一足先にパーティー会場を後にし、大本営からの応対をしていた。結局大本営の一件は反乱分子の暗殺ということにし、全てが隠蔽され、送られてきた文章も抹消してくれと頭を下げ懇願された。

一部の海軍の者からは不正に対抗した勇気が讃えられ、さらに昇格が言い渡され、13歳で少将の座についた。

 

 

 

 

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