着任式の翌日
ドッグの大改装が終わり、出撃に次ぐ出撃の毎日だった。
提督「ふぁぁあ…」
あまりの眠気にあくびをする。
榛名「あ、司令、大丈夫ですか?」
提督「ん、んー…なんとか…」
目をこすりながら眠気を堪える。
その日の夜…
コンコンッ
加賀「一航戦加賀入ります」
ガチャ
提督「スゥ〜、スゥ〜」
そこには皆の前では小さくも頼り甲斐がある提督ではなく、まさに子供。よだれを少し垂らし、完全に体の力は脱力し、安心した様子で居眠りをしていた。
加賀「…」提督といえどやはり子供ですね…
そっと提督のそばに寄ってみる。
が、起きる気配はない。
加賀「本当によく眠ってるわね…たしかにこんな連日の出撃では休む暇もありませんでしたしね…。それに毎晩こんなにたくさんの書類を遅くまで、本当によく頑張ってるわね」
そっと提督の制帽に手を置き優しく我が子を撫でるようにゆっくりと撫でてていた。
しかし、返ってそれが提督を起こす結果となった。
提督「ん、んにゅぅ…ふぇ?かがひゃん?」
加賀「申し訳ありません。起こしてしまいましたか?」
慌てて懐から懐中時計を取り出し、時間を確認する。
提督「1時間もねてしまっていましたか…急いで書類を終わらせないと!…ワッ!?」
立ち上がった途端に体に力が入らず、まっすぐに床とキスをする形で落下していった。
加賀「提督!」
バサっという音と共に暖かい、柔らかい、心地よい香りに受け止められた。
提督「す、すみません…」カァァッ
加賀「いえ。お疲れになられている証拠です。こちらへ」
そう言うと加賀は提督の手を引き、執務室の隣の部屋。提督の自室に連れ込みベッドに寝かせた。
提督「え?」
そう、一点だけ不思議なことに加賀がわざわざ靴を脱ぎそっとベッドに登り膝枕をしていた。
加賀「ここはゆずれません」
提督「で、でもしごと…」
問答無用で頭を優しく撫でられ、眠気を誘うよに無表情に近いのに、少し微笑んでるような顔で見つめていた。
加賀「大丈夫ですよ。明日は休日ですから、明日でも大丈夫です」
提督「し、ご…と。スゥ〜、スゥ〜」
加賀「ようやく眠っていただけましたね」ナデナデ
ある程度提督が寝込むとそっと枕に変え、提督と向き合うように加賀も添い寝していた。
加賀「こうも寝顔がかわいくては気分が高揚します…」
少し頬を赤らめていた。
翌朝ーーー
提督「ん、んんー」
加賀「おはようございます。提督」
目を少しこすり視界がはっきりしてくる。
そこに映ったのはあと数ミリで唇が重なり合うような距離にあった加賀の顔だった。
提督「ひゃあっ!」
ドサッとベッドから落下する。
加賀「大丈夫ですか?」
素っ気ないような言葉だが、心配そうな目でこちらを見つめてくる。
提督「あ、はい。昨日はありがとうございました」
加賀「いえ。時には体を休めるのも大事です」
提督「ですがなぜ加賀さんまで僕の布団に?」
加賀「私も眠くなったので御一緒させていただきました」
提督「そ、そうですか…」
こうして少し破天荒で騒がしい提督の朝を迎えた