翌朝ーーー
あれから泣いたまま眠ってしまい、鳳翔によって自室のベッドに運ばれ、自室で目覚めていた。
提督「ん、んーー!」
窓から射す光は暖かく、心地よいものだった。
提督「今日も良い朝だな…ん?何か、良い匂い…」
瑞鳳「あ、あの!」
声のする方を見ると、ベッドの真横に立ち、こちらを眺める少女が目に入った。
提督「瑞鳳さん!?いつの間に!」
瑞鳳「ついさっきです…」独り言聞いてたとか言えない!
提督「そ、そうでしたか…。で、なにかご用でも?」
瑞鳳「えと、あの!こ、これ!目覚めにどうぞ!」
差し出されたのは出汁のいい香りのする卵焼きだった。
提督「これ、僕に?」
瑞鳳「はい!どうぞ!」
提督「ありがとうございます!では!さっそく!」
一口口に入れるとほのやかな柔らかい香りが口の中を包み込んだ。
提督「ふわぁ…美味しい…」
瑞鳳「提督、その、ありがとうございました」
提督「ふぁい?にゃにがでひゅか?」
瑞鳳「提督のおかげで今の私たちがあると思うし、提督がここに来て、私たちに正面から向き合ってくださったからこそ、私たちがこうして元気でいられるから、その、お礼がしたくて」
提督「お礼なんていい、と言いたいところですが、ここまでされてはそうも言えませんね♪素直に、ありがとうございます」ニコッ
瑞鳳「はい!」ニコッ
その笑顔はここに来て初めての本物の笑顔だった。
それから数分で平らげ、瑞鳳に礼を言って着替えを済ませ、身支度をしてから食堂へと向かおうとした時だった。
コンコンッ
暁「失礼するわよ!」
ガチャ
提督「ん?暁さんそれに、他の皆さんまで」
響「これから朝食かい?」
提督「え?ええ、まあ」
雷「なら私たちが作ってきたから食べてよ!」
提督「え!?な、なんでいきなり!?」
電「遠慮せずに食べてください!なのです!」
暁達に言われるがままに執務机のところに連れて行かれ、座らさせられる。
そして、机の上には、鳳翔と同じくらいと言えるほどに綺麗な朝食が置かれた。
提督の大好物の鮭の塩焼き、豆腐とネギの味噌汁、たくあん、ご飯大盛り、ほうじ茶、納豆だった。
提督「こ、こんなに…」
チラッと手を見ると、たくさんの絆創膏が見えた。
さすがに遠慮もできず、言葉に甘えて食べることにした。
提督「ではいただきます!」
一同「…!こくり…」
……
提督「ん!美味しいです!」
暁「良かった!その鮭わたしが焼いたのよ!」
提督「焼き加減もちょうど良いです!」
響「そのご飯は私が炊いてみたんだ。少し硬かっただろうか?」
提督「いえ!僕はこのくらいの硬めが好きなので!」
雷「そのたくあんは私が鳳翔さんと作ったんだよ!」
提督「初めてですか?」
雷「そ、そうだけど、口に合わなかった?」
提督「とんでもない!とても美味しくて!とても初めてとは思えないですね!」
電「その味噌汁は私が作ってみたのです!少しお味噌が多かったかもしれないのです…」
提督「僕は味噌が強い方が好きなので」ニコッ
それからご飯も持ってきてくれていたようで、2杯ほどおかわりをして、朝食を済ませた。
暁「あのね司令官」
提督「?」
響「率直に言うよ、ありがとう」
提督「皆さんも、もしかして?」
雷「お礼だよ!」
提督「そんな皆さん気を使わなくても…」アワアワ
電「電達がしたいからしたのです!どうか受けとってほしいのです!」
提督「…では!ありがとうございました!差し支えなければまた作って頂けますか?結構クセになっちゃう味でした」ニコッ
一同「もちろん!」