希望を失った提督と艦娘   作:大石蔵良 ショタ 提督

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第15話 新たな仲間

 

山ほどのお礼を受け、なおさら頑張らねば!と張り切った結果、出撃に次ぐ出撃の毎日を送っていた。

そんなある日のこと。

 

提督は海に来ていた。

 

佐世保港付近の浜辺ーーー

 

クゥーッ、クゥーッと海鳥の鳴き声、ザァー…、ザァー…と全てを流してくれる波の音が響いていた。

 

提督「ん、んーー!気持ちい!」

 

ぐーっと背伸びをし、海を眺める。

すると突然後方から足音がした。

慌てて振り向くと、

 

大和「あの…」

 

提督「は、はい!」

 

そこには大和撫子?いや、日本人さながらの傘のような者を持った、背の高い美人が立っていた。

ついつい見とれてしまう。

 

大和「か、海軍の方でしょうか?」

 

提督「あ、はい。そうですが…あなたは?」

 

大和「失礼しました!大和型一番艦の大和です」

 

提督「初めまして、佐世保鎮守府提督、金山翔少将です」

 

大和「あ、あなたが提督なんですか?お若いですね」

 

言われると思ったが、正直もう慣れていた。

 

提督「まだ12なんですよ。しかし、何故大和さんが?僕の鎮守府の名簿に大和さんの名はありませんでしたが」

 

すると俯いて、暗い表情をして、こちらを見つめてきた。

その瞳は身体の身長には合わない、捨て犬のように寂しい顔をしていた。

 

大和「私…逃げてきたんです」

 

提督「逃げる?」

 

大和「もともとは室蘭鎮守府にいたのですが、私は大きいだけで、火力はあっても足は遅いし、燃費も悪いので用済みとなり、解体処分が決まったんです。でも、死にたくない、それで逃げ出したんです」

 

提督「そんなことが…。ですが何故遠路はるばる北海道から九州まで?」

 

大和「噂をお聞きしたんです。佐世保鎮守府の提督は優しい人だと」

 

提督「噂になってたんですか…」なんか恥ずかしいな…

 

そんなことを考えていると突然大和は提督の前に駆け寄り、深々と頭を下げてこう言った。

 

大和「お願いします!私は先ほども言ったように足も遅いし、燃費も悪いですが火力には自信があります!どうか私を提督の部下にしてください!お役に立ちたいんです!」

 

突然のことに頭がついてこない。

冷静に考えた。

たしかにこっちには世界のビッグセブンの長門がいる、だがそれだけでは不十分、加えてこんなか弱い艦娘を放っておくのもあんまりだ。

 

提督「わかりました!ようこそ!佐世保鎮守府へ!」

 

大和「ほ、本当に預かってくださるのですか!?」

 

提督「はい!もちろん♪」ニコッ

 

大和「よかっ…た…グスッ。本当にありがとうございます!」ギュッ!

 

提督「ムグ!?」

 

突然抱きつかれ、大和の胸に顔を埋められる。

息ができず、苦しい。

しかし、そんな提督をよそに、大和は嬉しさと、安心、に浸って一生懸命提督を抱きしめていた。

 

 

 

 

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