希望を失った提督と艦娘   作:大石蔵良 ショタ 提督

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第22話 榛名

案外早くに見つけることができた。

 

提督「あの、榛名さん」

 

榛名「っ!?て、提督!」

 

提督「あの…えと、こ、この後、お時間は…?」

 

真っ赤な顔をして、大慌てで敬礼をしながらこう言った。

 

榛名「はい!空いています!」

 

提督「す、少し、で、で…!デートしませんか!」

 

恥ずかしい…

 

榛名「…!?喜んで!」ニコッ

 

提督「で、では行きましょうか」

 

そう言って榛名は提督より役10センチ後ろを歩いていた。

正直手を繋いで歩いていいものなのか…

わからない。

 

榛名「…」き、きまずい!なにか話題を振るべきでしょうか…!

 

提督「えっと…いい天気ですね」

 

突然榛名に話しかける。

 

榛名「ふぇ!?あ、はい!そうですね!」

 

提督「こういう天気のいい日は普段は何をなさってるんですか?」

 

榛名「出撃がない日は金剛お姉様達とお茶をしたり、こうして、一人で海を眺めていることが多いです」

 

提督「海は見てると落ち着きますよね。僕も海は好きです」ニコッ

 

ついさっきまでガチガチだった提督が必死で頭を使い、気を遣い、なにか話題をと、榛名のことを知ろうと一生懸命になって、顔を真っ赤にしている提督に惹かれていった。

 

榛名「ふふっ♪提督はやはり素敵ですね」ニコッ

 

提督「はにゃ!?きゅ、きゅうにゃにを!」

 

カミカミで猫語になってしまう。

 

榛名「いえ、本当になんとなく思ったんです♪」

 

提督「ううっ…」カァァッ

 

こうして会話をしながら歩き続け、堤防まで来ていた。

 

そして、本題に入った。

 

提督「榛名さん」

 

榛名「は、はい」

 

きょとんとこちらを見てくる。

 

提督「僕は榛名さんからの告白件お受けしようと思います」

 

榛名「本当ですか!?じゃあ!」

 

提督「ですが!」

 

榛名「?」

 

提督「お話があります」

 

そう言って話を始めた。

ケッコンカッコカリという名の結婚をする時、本命を決めるために複数人と付き合うことになること。

前の一件のトラウマのことを。

榛名は終始、黙って聞いていてくれた。

そして…

 

榛名「わかりました。榛名は提督がお望みならそれでも構いません。提督に選んで頂けるように、提督がトラウマのことを忘れることができるくらい、榛名は頑張ります!」

 

提督「ありがとう、榛名」ニコッ

 

自然だった。

この時だけは敬語ではなく、さん付けではなく、榛名と。

そう呼んだ。

 

榛名「はわっ!」ボンッ!

 

提督「榛名さん!?」

 

榛名「突然呼び捨ては…反則です」カァァッ

 

提督「あ!す、すいません!ぼ、ぼくもな、なんでかわかんなくて!ほんとにごめんなさい!」

 

榛名「あ!いえ、お気になさらず!」

 

こうして初々しく、甘い恋が一つ実った。

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