6時間後ーー
医務室ーーーー
提督「ん、んー…」
加賀「お目覚めですか?」
提督「ん…?」
コシコシと目をこすり、視界をはっきりさせるとあと数センチで肌がくっつくのでは!?という距離で顔を覗き込む加賀の顔があった。
提督「加賀さん…。ええ、おはようございます?」
加賀「いえ、今は…そうですね。こんばんはというところでしょうか」
そんな時間か!?と慌てて時計を見ると午後6時を回ろうとしていたところだった。
提督「いててて…」
そっと体を起こすと軽く頭痛が走り、上着を脱いでベッドに眠っていたせいか寒い。
その時
ポフッと白い制服が肩から羽織るように掛けられ、同時に白い袴に頭が寄せられる。
提督「あ、あの…」
加賀「まだ体調が優れないようなので、こうした方が少しはましかと」
冷静に話しているつもりだろうが、頬が赤い。
が、加賀の豊満な胸に加え、袴から洗いたての爽やかな香り、程よく暖かい人肌は確かに提督の心身を癒していった。
提督「ふぅ…ありがとうございます。もう、大丈夫です」
加賀「わかりました」
そっと提督を離し、ベッドの机に置いてある急須を使って暖かいお茶を淹れてくれた。
提督「いただきます」
加賀「お口に合うかわかりませんが…」
提督「ほっ…落ち着きます」ニコッ
加賀「良かったわ」カァァッ
そして提督はあの話を出すことにした。
提督「あの、加賀さん」
加賀「なんでしょう?」
どうしたの?ときょとんとした顔で首を傾げる。
提督「先日の加賀さんのお付き合いの件、受託します」
突然スクッと立ち上がり、二、三歩下がり、深々と頭をさげる。
加賀「ありがとうございます」
提督「ですが、少し、お話ししておくことがあります。それによってはお断りしていただいても結構です」
そして、同じように事情を話す。
加賀「なるほど…。要は奪いたければ勝てば良いということですね?」
提督「ぶ、物騒ですが、要約すればそうなりますね」
加賀「空母にとって先手必勝はお手の物です。お任せください」フンスッ!
提督「あ、あはは…期待してます」
正直、この時の加賀の顔はブラックすぎて素直に笑えるものではなかった。
加賀「ですが重婚などはお考えにならないのですか?」
提督「?むしろ加賀さんはそれでも良いんですか?」
少し暗い顔をして、答えた。
加賀「あまり快くはありませんが悪魔で仮の結婚のようなもの。それに私たちは提督にどんなに人間として扱っていただいても兵器は兵器。私達に拒否する権利はありません」
提督「ははっ♪素直でありがたいお言葉ですが、僕は重婚は嫌いです。なんだか失礼じゃないですか。女性に対してそんなの」
加賀「!?提督は私たちの事を人間としてだけではなく…女性として見てくださるのですか!?」
加賀にしては珍しく、目を丸くして、提督を凝視していた。
提督「当然でしょう」ニコッ
加賀「やはり…提督は反則です」