提督「…」
長門「翔!見つけたぞ!おい!大丈夫…か?」
べちゃ…
そこには無残な死体が落ちていた。
提督「ふっ…ははっ!ざまぁねえな!」
長門「!?」まずい!目に光が…!
雪菜「お兄…ちゃん」
あわてて長門が振り向くと、陸奥に支えられヨロヨロと歩いてくる雪菜がいた。
長門「だめだ!雪菜!いま提督に近づいたら!」
提督「ゆ、きな…?っ!?雪菜!」ギュッ!
長門「ま、まずい!リミットが外れていては!」
雪菜「ふわぁ…お兄ちゃんの匂い…」
長門「な!?」バカな!?雪菜のお陰なのか?しかし…こんな簡単に…
提督「雪菜…ごめん…!ごめんね!グスッ…!もっと早く…来ていれば…!ううっ!」
後悔の念と雪菜に対する…あの別れの日。
横須賀の鎮守府で別れる時、一緒に来ていればと、悔やみきれない気持ちが心を締め付ける。
雪菜「ううん!良いの!だって!こうして来てくれたから!」
思わず耳を疑った。
怒られても仕方ないのに。
提督「雪菜…」
雪菜「お兄ちゃん、ありがとう」ニコッ
提督「うっ…!えぐっ…」
雪菜「お兄ちゃん泣き虫さんだね♪ほら、おいで!」
提督「うわぁぁぁぁん!」ギュッ!
雪菜「よし、よし。雪菜ね、分かってたよ、お兄ちゃんのあの時の気持ちも、全部。だから雪菜もね、頑張ったんだ。やっと、お兄ちゃんを抱っこできるくらいになったよ」ナデナデ
異様な光景だった。
本来癒すべきは兄の役目。
だが今は兄が妹に抱かれ、胸の中で涙を流しているのだから。
そして何より、この時の雪菜は母親のように見えた。
長門「翔…」
陸奥「ふふっ♪兄妹の絆ね」
だが、これはほんの始まりに過ぎなかった。
数時間後
提督の艦隊は佐世保鎮守府に帰投。
ひとまずの休息をとることにした。
今回の事件により
死者500名
重傷者 64名
軽傷者 20名
行方不明者 17名
という大惨事となった。
それから数時間後
大本営ーーーー
三元帥会議室ーー
この60代の男は羽山正蔵
白い髪、白く長い髭が特徴の元帥。
羽山元帥「そうか…横須賀鎮守府の全壊はかなり痛手だが、新兵器のテストに加え、厄介なものを始末できたのだ。一石二鳥、文句はあるまい」
この男は熊野元 玄三
50代半ばの黒と白の混じった髪、黒い髭が特徴の元帥。
熊野元元帥「そうだな。あの娘は金山少将の本来持ちうる獣を抑える効力がある。その娘さえ始末すれば、深海棲艦の掃討も時間の問題だろうな」
この男は影山 真之
50代後半の禿げた頭が特徴の元帥。
元帥「あのチンピラどもも雑魚の割にチーム力があった。だからこそ成し遂げられたのだからな。奴らには感謝せねば」
ドタドタ!
海兵「元帥閣下!金山少将率いる大艦隊が横須賀鎮守府の救援に向かったとの事です!その際、金山雪菜は長門、陸奥とともに逃走していたようでして、金山雪菜を襲った男2名は謎の惨死体で発見!加えて金山雪菜は保護されたものと思われます!」
羽川元帥「なんじゃと!?」
熊野元元帥「まずいな…」
影山元帥「次なる手を打たねば!」