ISー無限の軌跡ー(スランプ中につき更新速度低下中)   作:ハマトラ

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少女にとってそれは想い人との大切な繋がりだった
しかし、その繋がりは気付かぬ内に消えていた
少女は繋がりを留めようと動き出す、その想いが届かぬものとも知らずに


第12話 剣道と剣術

クラス代表決定戦が決まった放課後、一夏の元にセシリアが来ていた。放課後の教室は人も少なく数える程しかいなかった。

蒼也とマドカは遠目から一夏の方に気を配りつつ任務の話をしている。

 

セシリア「ごめんなさい、一夏さん。私の我が儘に付き合っていただいて・・・・」

 

一夏「気にするなよ、代表候補生にまでなったセシリアの実力を是非とも見てみたいと思ってたしな」

 

セシリア「フフ、ではお互い全力を尽くしましょう。そういえば、一夏さんも専用機を?」

 

一夏「ああ、蒼也も持ってる。一次移行は済んでて、最終調整で今は亡国機業の技術部に預けてるんだ。明日には届くはずだからクラス代表決定戦には間に合うな」

 

セシリア「そうでしたか、ところで・・・・・・」

 

セシリアは余計な騒ぎが起こる気がして周囲を見回してから小声で尋ねた。

 

セシリア「以前手紙にあった方とは今もお付き合いを?」

 

一夏「ああ、この学園に来るらしいけど、家の事情で入学が遅れるらしい」

 

セシリア「そうでしたか、それは残念ですわ。密かに狙っていましたのに」

 

セシリアが悪戯っぽい笑みを浮かべた時、千冬が急ぎめに入ってきた。

 

千冬「織斑兄、烏丸、いるか?」

 

一夏「織斑先生、どうしたんですか?」

 

千冬「ああ、しばらくは自宅からの登校となっていたが、お前達の安全を考慮した結果今日から寮に入ってもらうことになった。」

 

蒼也「やっぱそうなったか、部屋割りは?」

 

千冬「織斑兄の護衛である烏丸と織斑妹のことも考慮して再編した。織斑兄と烏丸は同室になる」

 

蒼也「そりゃ助かった。女子と同室になったら色々マズイしな」

 

一夏「となると荷物持って来ないとな」

 

千冬「それは私がしておいた。日用雑貨関連のみだから、他に必要な物があれば後で取りに行くといい。烏丸の荷物もそろそろ届いてる頃だろう」

 

一夏「分かりました、俺の刀『風切』は?」

 

千冬「持って来てある。今は私の部屋だ、それとこれが部屋の鍵だ。寄り道せず帰る様に」

 

一夏「わかってます。じゃあセシリアまた明日な」

 

セシリア「はい、また」

 

鍵を受け取った二人は荷解きの為に寮に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蒼也「どうしてこうなった?」

 

一夏「俺が聞きたい・・・・・・」

 

一夏と蒼也、それとマドカは学園にある剣道場に来ていた、というより連れて来られた。セシリアと別れ寮に向かう途中、一夏は箒に呼び止められ無理矢理剣道場に連行されて一本勝負をすることになった。

 

箒「剣道を辞めただと?その軟弱な性根をたたき直してやる!」

 

マドカ「なんかあいつ勝手なこと吠えてるけど?私がボコっていい?じっくりと時間かけて」

 

一夏「やめろって、なんでそんな敵意剥き出しにしてるんだよ」

 

一夏は近くから適当な竹刀を出して構えた。

 

箒「なんだその構えは!それと胴着と防具を着けろ!」

 

一夏「必要無いよ、これが今の俺だから」

 

一夏の態度が気に入らなかったのか、歯軋りして激昂した箒が竹刀を振り上げる。

しかし、一夏にとっては全て"見える"太刀筋だった。剣道の有効打である面、小手、胴に当たる箇所、そのいずれかである以上振り方で容易に予測出来た。

一振り一振りを冷静に的確に見極め避けていく。

 

箒「貴様!さっきから避けてばかり・・・・・・・男なら正面から掛かってこい!!」

 

一夏「はぁ・・・・・・仕方ない。」

 

一夏は竹刀を握る腕を後ろに引いて低く身を屈めた。

 

箒「剣道をしろと・・・・・・言っているだろう!!」

 

竹刀を振り上げて真正面から突っ込んでくる箒、しかし一夏は焦ること無く息を整えた。いつの間にか集まるギャラリーが固唾をのむ。

 

一夏「八葉一刀流、弐の型」

 

そして決着は一瞬だった。箒の視界から一夏が消えて、胴に衝撃がはしる。周囲が呆然となり、箒の後ろにはいつの間にか竹刀を振り抜いた一夏がいた。

 

一夏「"疾風"」

 

素人目からでも勝敗は明らかだった。一夏は竹刀を戻して蒼也達の元に戻る。

 

「織斑君、凄い・・・・・・」

 

「篠ノ之さんって剣道の全中優勝者でしょ?それが一瞬で・・・・」

 

ギャラリーも一夏の実力に沸き立つ、しかしそれを認めない者もいた。

 

箒「ふざけるな!あんな勝ち方が認められるものか!!もう一度だ!」

 

一夏「いや、一本勝負だろ?それに何度やっても同じだと思うけど」

 

箒「貴様!!」

 

激昂する箒が竹刀片手に襲い掛かる、するとマドカが割って入る。次の瞬間、箒の視界が一回転して気付くと天井を見上げていた。

 

マドカ「いい加減にして、兄さんのこと何も知らないくせに。行こう、これ以上こんな奴に付き合う必要無いよ」

 

一夏「あ、ああ・・・・・・・(今のは合気道か?そういえば護身術習ってたって言ってたな)」

 

 

 

 

 

 

 

剣道場を出た三人はまずマドカの部屋に付き添うことにした。

 

蒼也「しかし、アリオスのダンナの十八番、随分やれる様になったな」

 

一夏「精度はまだまださ、今回は相手が直線的にしか動かないから上手くいったんだ」

 

蒼也「それを抜きにしてもだよ。こりゃ近い内に中伝貰えるんじゃねぇか?」

 

一夏「そんな簡単にはいかないって」

 

マドカ「1054・・・・・・あ、ここだよ」

 

マドカは貰っていた鍵の部屋番号と扉の番号札を交互に見て確認する。鍵の番号と同じことを確認すると扉をノックした。

すぐに返事が返ってきて扉が開くと、セシリアが出てきた。

 

セシリア「おや、一夏さんに烏丸さん、それにマドカさん、でよろしかったでしょうか?」

 

一夏「ああ、妹が同室みたいなんだ。仲良くしてやってくれ」

 

マドカ「改めて、織斑マドカよ。BTシリーズのサイレント・ゼフィルスのテスターもしているの、よろしく」

 

セシリア「政府から聞いていた亡国機業所属のテスターは貴女でしたか。こちらこそ、よろしくお願いいたします」

 

一夏「俺達は隣の1053室だな。じゃあ二人とも、また明日な」

 

一夏と蒼也は鍵の番号を確認してから部屋に入って行った。そしてマドカ部屋に入ると、置いてある荷物を確認する。

 

セシリア「しかし、見れば見る程織斑千冬さんそっくりですわね」

 

マドカ「よく言われる。スタイルは姉さんの方が断然いいけどね」

 

セシリア「マドカさんはどちらかと言いますと織斑千冬さんみたいな凛々しさより年相応の愛らしさがありますわね、中学では殿方から人気だったでしょう?」

 

マドカ「何度か告白されたし、転入初日にはクラスメートからナンパされたね。兄さんが友達とダブルラリアット決めてた」

 

マドカは当時を思い出していた。スコールの計らいで一夏と同じ中学に転入が決まって初めての学校生活に心踊らせていた。

そんな時、マドカにナンパを仕掛けて来たのが一夏の友人の五反田弾だった。

 

弾『千冬さんに似てめっちゃ可愛いね、放課後俺とーーーーー』

 

一夏『人の妹に・・・・・・・』

 

鈴音『何やってんのよ、馬鹿弾!!』

 

一夏と鈴音の息のあったダブルラリアットが弾の首を的確に捉え泡を吹きながら崩れる様に倒れる。

クラスでは見慣れた光景らしく誰一人騒ぐ者はいなかったらしい

 

 

 

セシリア「それはまた、愉快な方ですわね」

 

マドカ「でも、なんだかんだで付き合いのいい友達なんだ。」

 

セシリア「よろしければ、もう少しお話聞かせていただいても?」

 

マドカ「いいよ、そうだな・・・・・・・後は」

 

それから、セシリアとマドカは互いの思い出話を仲良く語り合っていた。

ちなみに箒はあのあとも騒いでいたらしく、その後駆けつけた千冬によってその日一日自室謹慎を言い渡されたのは言うまでも無い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




一夏の刀『風切』は閃の軌跡でリインの初期装備です。フランスで使っていた日本刀の銘にしました

あとたまに後書きで亡国機業のギャグパート予定しています
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